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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y39
管理番号 1125944 
審判番号 不服2004-17499 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2004-08-25 
確定日 2005-10-11 
事件の表示 商願2003- 89434拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「だいこう」の平仮名文字と「DAIKO」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成15年2月25日に登録出願された2003年商標登録願第14547号を原出願とする、商標法第10条第1項の規定による分割出願とし、第39類「有価証券の鉄道による輸送その他の鉄道による輸送,有価証券の車両による輸送その他の車両による輸送,道路情報の提供,自動車の運転の代行,有価証券の船舶による輸送その他の船舶による輸送,有価証券の航空機による輸送その他の航空機による輸送,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介,貨物の積卸し,引越しの代行,船舶の貸与・売買又は運航の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,ガスの供給,電気の供給,水の供給,熱の供給,倉庫の提供,駐車場の提供,有料道路の提供,係留施設の提供,飛行場の提供,駐車場の管理,荷役機械器具の貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,車いすの貸与,自転車の貸与,航空機の貸与,機械式駐車装置の貸与,包装用機械器具の貸与,金庫の貸与,家庭用冷凍冷蔵庫の貸与,家庭用冷凍庫の貸与,冷凍機械器具の貸与,ガソリンステーション用装置(自動車の修理又は整備用のものを除く。)の貸与」を指定役務として、同年10月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3076226号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月25日登録出願、第39類「タクシ―による輸送」を指定役務として、同7年9月29日に設定登録され、その後、同年10月31日に、同法律附則第5条第3項の規定により登録第3084143号商標と相互に重複する商標としての登録がされて、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第3084143号(以下、「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張し、平成4年9月29日登録出願、第39類「タンカ―による輸送,貨物の輸送の媒介,寄託を受けた物品の倉庫における保管,貨物自動車による輸送」を指定役務とし、同法律附則第5条第3項の規定により登録第3076226号商標と相互に重複する商標として、同7年10月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、上記のとおり、「だいこう」の平仮名文字と「DAIKO」の欧文字とを上下二段に書してなるところ、該「DAIKO」の欧文字は、直ちに特定の読み及び意味を想起させることのない造語からなるものであるから、該平仮名文字部分が、その下方に位置する「DAIKO」の欧文字の読みを特定したものと認められるので、該平仮名文字に相応して、「ダイコウ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標1は、別掲(1)のとおり、赤色円図形の中に白抜き太字で「大交」の文字を縦書きにしてなるところ、該図形部分と該文字部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情があるとは認め難く、むしろ、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「大交」の文字部分に着目し、該文字から生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。
そして、該「大交」の文字は、特定の意味及び読みを有する熟語からなるものとはいい得ないことから、該文字は、造語からなるものであって、その構成文字に相応する「ダイコウ」の称呼を生ずるとみるのが自然である。
してみれば、引用商標1は、「ダイコウ」の称呼を生ずるものである。
次に、引用商標2は、別掲(2)のとおり、「D.K.K」の欧文字を内包する円図形と、その下方に「DAIKO」の欧文字を配してなるところ、該図形部分と該文字部分とを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事情があるとは認め難く、しかも、該「DAIKO」の欧文字は、直ちに特定の読み及び意味を想起させることのない造語からなるものと認められるから、該「DAIKO」の欧文字も独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当である。
そうとすれば、引用商標2は、その構成中の「D.K.K」及び「DAIKO」の欧文字に相応する「デイケイケイダイコ」又は「デイケイケイダイコー」の称呼を生ずるほか、該「DAIKO」の欧文字に相応して、「ダイコ」又は「ダイコー」の称呼をも生ずるものである。
そこで、まず、本願商標から生ずる「ダイコウ」の称呼と引用商標1から生ずる「ダイコウ」の称呼とを比較すると、両称呼は、同一であること明らかである。
次に、本願商標から生ずる「ダイコウ」の称呼と引用商標2から生ずる「ダイコ」又は「ダイコー」の称呼とを比較すると、両称呼は、それぞれ「ダ」、「イ」及び「コ」の各音を共通にするものであり、その差異は、わずかに前者の語尾音として「ウ」の音が存することに対し、後者には該「ウ」の音が存しないか又は語尾音として長音が存することにすぎず、しかも、該差異音「ウ」にあっても、その前音である「コ」の音の母音「o」(オ)の音との二重母音となって、「コ」の母音に吸収されやすくなり、聴感上、「コー」のように、それ自体独立した1音としては聴取され難い長音のように聴取されるものであるから、それが語尾に位置することと相俟って、該差異音が各称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語感、語調が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるものといわざるを得ない。
そうとすると、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、それぞれ外観及び観念の点を考慮してもなお、称呼において類似する商標と判断すべきである。
したがって、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼上類似する商標であり、かつ、その指定役務も類似するものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 (別掲)
(1)引用商標1


(2)引用商標2


(上記(1)の商標の色彩については、原本を参照のこと。)

審理終結日 2005-08-17 
結審通知日 2005-08-18 
審決日 2005-08-30 
出願番号 商願2003-89434(T2003-89434) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y39)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平山 啓子 
特許庁審判長 中村 謙三
特許庁審判官 山本 良廣
田中 敬規
商標の称呼 ダイコウ、ダイコー 
代理人 斎藤 晴男 

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