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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20024694 審決 商標
不服200324660 審決 商標
不服200113347 審決 商標
不服20022728 審決 商標
取消200430977 審決 商標

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審決分類 審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y36
管理番号 1116545 
審判番号 無効2003-35377 
総通号数 66 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-06-24 
種別 無効の審決 
審判請求日 2003-09-08 
確定日 2004-09-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第4676749号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4676749号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4676749商標(以下「本件商標」という。)は、「ラ・ヴォーグ南青山」の文字を標準文字により横書きしてなり、平成14年5月2日登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物内の事務所スペースの貸与,店舗の貸与,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同15年5月30日に設定登録されたものである。

第2 請求人の引用する登録商標
請求人の引用する登録商標は、以下(1)ないし(3)のとおり。
(1)登録第655209号商標(以下「引用商標1」という。)は、「VOGUE」の文字を横書きしてなり、昭和36年10月23日登録出願、第26類「印刷物、ただし、この商標が特定の著作物の表題(題号)として使用される場合を除く」を指定商品として、同39年10月9日に設定登録され、その後、同50年8月1日、同59年9月17日、平成6年9月29日及び同16年4月20日の4回にわたり商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第967284号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ヴォーグ」の文字を横書きしてなり、昭和43年12月20日登録出願、第26類「雑誌、その他本類に属する商品」を指定商品として、同47年6月7日に設定登録され、その後、同57年6月25日、平成4年5月28日及び同13年12月18日の3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成14年11月27日に指定商品の書換登録がされ、第6類「金属製彫刻」、第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」、第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」、第19類「石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻」及び第20類「額縁,石こう製彫刻,プラスチック製彫刻,木製彫刻」となったものである。
(3)登録第4547685号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ボーグ」の文字を横書きしてなり、平成11年1月8日登録出願、第16類「紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,型紙,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製幼児用おしめ,裁縫用チャコ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印刷用インテル,印字用インクリボン,活字,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,装飾塗工用ブラシ,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,封ろう,マーキング用孔開型板,郵便料金計器,輪転謄写機,観賞魚用水槽及びその附属品」を指定商品として、同14年3月1日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標3を一括していう場合は、「引用商標」という。

第3 請求人の主張
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第147号証(枝番を含む。特に枝番を付して記載しない限り、以下同じ。)を提出した。
1 「VOGUE」誌
引用商標1を題号とする「VOGUE」誌は、1892年(明治25年)にアメリカで創刊されて以来、現在に至るまでの実に一世紀を越える永年月にわたり、世界各国において継続的に使用された結果、世界的名声と権威を有するファッション雑誌を指すに至っている。
「VOGUE」誌は、アメリカ版を初め、イギリス版、フランス版、イタリア版、ドイツ版等の各国版が発行されており、1999年7月28日、我が国においても、「VOGUE」日本版(VOGUE NIPPON)が発行されるに至った。したがって、現在は、世界15か国においてそれぞれの国語で発行されている(甲第65号証ないし甲第69号証参照。)。
2 引用商標の周知著名性について
(1)防護標章が、引用商標1について24件、引用商標2について9件登録されている(甲第2号証及び甲第3号証)。
(2)各種事典類、文献類、新聞、雑誌等々において、「VOGUE(ヴォーグ、ボーグ)」誌について記載されている(甲第13号証ないし甲第62号証、甲第70号証ないし甲第108号証、甲第130号証及び甲第131号証)。
(3)東京商工会議所の周知証明書(甲第109号証)及び世界各国の超一流企業及び公法人等並びに我が国各業界の超一流企業及び全国一流書店による周知証明書(甲第110号証)において、「VOGUE」商標の著名性について明確に証明されている。
(4)「VOGUE」誌の著名性については、裁判所の判決においても明確に認定されている(甲第5号証、甲第6号証、甲第111号証ないし甲第116号証)。
(5)「VOGUE」誌は、ファッション関係を中心として各分野における世界一流の粋を集めたものであり、「VOGUE」誌に登場するファッション、ファッションモデル、デザイナー、カメラマン、企業、政界人、財界人等々はすべて一流である。また、「VOGUE」誌に広告を掲載するについては、厳しい基準が設けられており、厳選された一流企業のみが「VOGUE」誌に広告を掲載できるのであり、我が国の一流企業も、このような「VOGUE」誌の権威性及び著名性を高く評価している(甲第117号証及び甲第118号証)。
以上の諸事実に基づき、引用商標が、我が国において著名性を有していることは最早疑う余地のない事実として認識されるのである。
3 商標法第4条第1項第15号の該当性について
(1)本件商標と引用商標の類似性の程度
(ア)本件商標は、標準文字商標の「ラ・ヴォーグ南青山」からなり、南青山は、港区の地名であり、識別力のない部分である。また、「ラ」は、「La」と同じく、フランス語の定冠詞である。したがって、「ラ」と「ヴォーグ」との間の中点の存在からして、「ラ」と「ボーグ」とを分離した外観・称呼・観念が生じる。
しかも、本件商標が使用された結果、周知性や著名性を獲得しているという事実もない。
このため、本件商標と「VOGUE」のカタカナ表記である「ヴォーグ」(又は「ボーグ」)とは、引用商標の著名性から判断すれば、その要部が「ヴォーグ」の点にあることは明白である。したがって、両者は、「ヴォーグ」という要部を共通とし、かつ「ラ・ヴォーグ」と「ヴォーグ」の点で外観が類似する。
(イ)次に、称呼に関し、引用商標からは「ヴォーグ」の称呼の他に「ボーグ」の称呼も生じる(甲第6号証参照)。
(ウ)本件商標と引用商標とを対比したときは、その要部「ボーグ」において外観が共通し、称呼も共通するから、両者は類似する標章である。
しかも、「登録商標の著名度が高い場合には、その著名度の高い部分に世人の注意が集中し当該著名登録商標の称呼、観念が生じる」ことも裁判所においても明確に認定されているところである。
よって、両者は相互に類似する標章である。
(2)「本件商標の指定役務等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度」及び「商品等の取引者及び需要者の共通性、その他取引の事情」
本件商標の指定役務は、第36類のマンション分譲サービスを含む建物の販売等である。その需要者は、主として、不動産という人生で最も慎重に行われている大きな取引を行う一般成人であり、その主体は成人であれば、だれでも利用する役務の典型ともいうべきものである。また、取引者とは、単に不動産業者にとどまらず、広く不動産を取引する者を含む概念である。
加えて、ファッション誌の題号として世界的に著名性を有する引用商標と、本件商標の役務、具体的には「マンションの分譲販売役務」との関係について、特筆すべき点がある。すなわち、マンション等最近の建築物のファッション化現象である(甲第1号証の13のP26〜P28)。
この点から判断しても、ファッション誌という商品と、マンションの分譲販売という役務との間には、時代の変化と共に、出所混同を生ずるおそれは十分にあるものと思料する。
(3)いわゆる「VOGUE」事件について
いわゆる「VOGUE」事件は、請求人側の全面勝訴となり、大阪地裁及び東京地裁の判決(甲第111号、甲第112号証、甲第114号証、甲第115号証、甲第122号証ないし甲第125号証)のすべてが確定し、既判力をもつに至ったのである。
(4)異議決定等で示された判断について
著名商標「VOGUE」との関係で、商標法第4条第1項第15号に該当することを理由により、拒絶査定あるいは登録無効の処分を受けている(甲第120号証)。
(5)出版社と多角経営との関係について
株式会社学習研究社が「精密機械器具卸売業、家庭用電気機械器具卸売業」を経営している事実等、請求人のような出版社の多角経営の実態から判断しても、請求人が経営の多角化を展開していく可能性について、取引者。需要者は何らの違和感も有しないものと考えられる。
(6)日本における「VOGUE」誌の宣伝広告について
「VOGUE NIPPON」創刊を含め、日本における「VOGUE」誌の宣伝広告費は、新聞によるものものが1億5800万円(平成11年7月ないし9月)、テレビスポットが1億6200万円(平成11年7月)、交通広告が2億円(平成11年7月ないし9月)であり、このような宣伝広告費を支払って、その著名性維持の継続的努力を惜しまないものである。したがって、この著名性にフリーライドする行為は許されるべきでない。
以上によれば、最高裁平成10年(行ヒ)第85号判決(甲第119号証)に照らしても、本件商標をその指定役務に使用した場合、取引者,需要者が、これを請求人又は請求人と何らかの関係を有する者の取扱いに係るものと認識する可能性があり、他人の業務に係る商品又は役務と誤認混同を生ずるおそれがあるというべきである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号違反して登録されたものであるから、その登録は無効とされるべきである。
4 商標法第4条第1項第19号の該当性について
被請求人は、マンション分譲に際し、甲第1号証の3ないし12に示す本件商標「ラ・ヴォーグ南青山」の使用と、その現実の使用態様(実際の使用事実)「La Vogue」との間に大きな差異のあるままで使用している。しかも、被請求人は、請求人が行った使用中止申込みを無視し、自己に有利な方向に展開させてマンションの分譲販売を継続している。
このような被請求人の行為は、世界的著名登録商標の有する、超豪華,超高級,セレブリティ等の言葉で表現される名声へのフリーライドである。すなわち、不正の目的をもつて使用するものである。
これに関し、被請求人を債務者として行った仮処分命令申立(甲第1号証の13)について、東京地裁の決定(平成15年(ヨ)第22064号、甲第1号証の14)がなされ、被請求人の本件商標に関する具体的かつ現実の使用行為は、裁判所によって不正競争行為に該当する旨認定されたものである。
よって、甲第1号証の1及び2に示す出願登録行為、甲第1号証の3ないし13に示す現実の使用行為を通し、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたことは明らかであり、その登録処分は無効とされるべきである。
5 答弁に対する弁駁
(1)被請求人は、甲第109号証は18年前の証明であり、甲第110号証は15年前の証明である旨の反論をする。
しかし、商標は、商品又は役務との関係において、いかに古くから使用しているか、いかに継続的に、かつ、確実に使用しているか、どこで、どのような範囲で使用しているか、どのような使用態様で使用しているか、どのように宣伝・広告をしているか。さらには、当該商標保護のために、商標所有者あるいは商標使用者が、いかに企業努力をしつつ、当該商標の「自他商品・役務識別機能の維持」、「信用の維持」、「グッドウィルの維持」、「宣伝広告機能の維持」を図っているか等により、当該商標の価値が定まるものである。
今から約110年も昔から使用が開始され、日本を含む世界有名15か国で発行されている「VOGUE」誌、「ヴォーグ」誌、「ボーグ」誌の周知著名性判断を客観的に行うに当たり、第三者、しかも、日本でも有名な内外国企業による証明書は、古い程証明書としての価値があるものと請求人は考える。
したがって、被請求人によるこの点に関する主張は、請求人所有の世界的著名商標そのものの実体を無視した主張であり、事実誤認の誤りのある主張である。
さらに、被請求人は、「VOGUE」誌のアメリカ版、及び、日本語版の「VOGUE NIPPON」誌の「発行部数」を捉えた上で、その周知性を否定する。
しかし、「VOGUE」誌のような優雅、高品位、高品質、ハイソサイエティ、創造的等の文言で表現されるファッション雑誌で、110年以上もの歴史を維持している本が他にあるであろうか。
日本における「VOGUE」誌の専用使用権者たる有限会社日経コンデナスト(以下「日経コンデナスト」という。)が、我が国において、1999年(平成11年)7月28日以降毎月発行している「VOGUE NIPPON」には、クリスチャン・ディオール、ルイ・ヴィトン、ジバンシイ、資生堂等々世界超一流のファッションブランドの広告が行われており、その広告主は、いわゆるファッショングッズに限らず、製薬会社をはじめ、三菱グループ等の広範囲の業界に及んでいる(甲第132号証)。「VOGUE NIPPON」誌への広告料は、第2位に比べ段突の1位であり(甲第133号証)、10月号で、創刊以来最高の4億円を超す広告収入を記録した(甲第134号証)。
このような記事から判断し、請求人は、周知性,著名性の認定は、単に発行部数だけでなく、具体的かつ実質的内容の点から、厳しく観察されねばならないものと考える。被請求人の主張は、「VOGUE」誌の出版物の歴史、伝統、内容、広告料等を完全に無視し、単に、発行部数の点を捉えるだけで、極めて短絡的な判断に基づく主張であり、客観性を欠く主張であって、明らかに誤りである(甲第135号証及び甲第136号証参照)。
(2)被請求人は、引用商標は「創造標章」の要件を満たしていないと主張する。
それでは、今や世界的に著名になっている「日立(HITACHI)」、「ホンダ(HONDA)」、「トヨタ(TOYOTA)」のマークを、「創造標章」というのであろうか。「日立」は地名、「ホンダ」は本田社長の氏、「トヨタ」も豊田佐吉社長からスタートした世界的著名登録商標である。
これらの大企業は、日夜、自己の著名商標保護のために企業努力を注いでいるのであり、この点は引用商標についても全く同様である。
重要なことは、商標の「自他商品識別機能」、これから派生する「出所表示機能」、「品質保証機能」、「宣伝広告機能」、「財産的機能」は、すべて、商標のダイナミックな使用によってもたらされる諸機能であり、「創造標章」か否かという議論は、商標の現実的機能からみて程遠い場所での議論にすぎない。
「VOGUE」、「ヴォーグ」、「ボーグ」がディクショナリーワードであっても、そのこと自体、周知性や著名性を否定される根拠とはならないと考える。重視されるべきは、前記のような「使用の実体」と「第三者の認識」の点である。これらの語は、「ファッション」、「ポピュラー」などのように、日本国内において日本語ないし外国語として通常使用されているような言葉ではない。ほとんどが請求人らの「VOGUE」誌をさす意味で用いられることの方が多い。したがって、創造標章には該当しないという性質があっても、そのことによって著名性を否定されるべきではない。
(3)被請求人は、引用商標はハウスマークに該当しないと主張するが、世界15か国にあって、「コンデナストグループ」として相互に関連を持ちながら出版を継続している(甲第65号証ないし甲第69号証)のであるから、被請求人の主張には根拠がない。
(4)被請求人は、出版社の現実に対する事実確認をしないまま、請求人には多角経営の可能性もないと一方的な主張をする主張するが、出版社における各社の多角経営の実体から判断しても、世界的な出版社である請求人が、経営の多角化を展開していく可能性について、取引者・需要者は何らの違和感も有しないものと考えられる。
(5)請求人は、被請求人の日本における「VOGUE」、「ヴォーグ」、「ボーグ」関連商標の第三者名義の既登録商標の存在の指摘、及び、請求人以外の米国の登録に対し、以下のようにその誤りを指摘する。
請求人は、「VOGUE」、「ヴォーグ」、「ボーグ」各商標の保護のため、20数年にわたり、国内外の多くの第三者からの登録出願、既登録に対し、登録異議申立、登録無効審判の請求、侵害行為の差止請求等、あらゆる手続きを通して戦っている。
したがって、被請求人が示したものは、商標法第47条で定める除斥期間経過後の残存登録である。請求人は今後も相手方の使用の実体に合わせて、不正競争防止法で争う等の企業努力を全く惜しまない所存である。
また、被請求人の列挙した米国登録のうち、その一部(乙第30号証、乙第35号証、乙第37号証、乙第39号証、乙第40号証及び乙第50号証)は、請求人グループの法人、請求人と同系の法人、請求人の親会社の所有である。
(6)商標法第4条第1項第19号については、東京地裁による「決定」(甲第1号証の14)が出されている。したがって、この判断は、本件の第19号に関しても、十分尊重されてしかるべきものである。
(7)請求人は、平成15年(ヨ)第22064号の仮処分申請事件に関し、訴状(甲第137号証)を提出していたところ、判決(平成15年(ワ)第27435号、甲第147号証)がなされている。
6 むすび
以上、請求人は、平成10年(行ヒ)第85号最高裁判決が示した「第15号」に関する要件を明らかに具備している。よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当し、無効とされるべきである。
さらに、本件商標は、甲第1号証の4ないし14における両者間の経過を公平に観察してみれば、商標法第4条第1項第19号にも該当するものであり、その登録は無効とされるべきものである。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第66号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第15号について
(1)標章の周知度について
(ア)本件商標と引用商標とは商標が異なり、非類似の関係にあるものである。
さらに引用商標の指定商品と本件商標の指定役務とは明らかに非類似の関係にある商品・役務である。
(イ)請求人の提出した甲第109号証及び甲第110号証に添付された商標は、欧文字「VOGUE」に関するもののみであり、「ヴォーグ」、「ボーグ」の商標に関しては証明書に付記的に記載されているだけで何等証明されていない。
さらに甲第109号証は、昭和60年8月19日(18年前)に発行されたものであり、また甲第110号証は昭和60年6月26日から同63年4月11日(ほぼ15年前)に発行されたものであり、かかる古い資料をもって欧文字「VOGUE」が現在においても周知性があるという証明にはならない。
(ウ)被請求人が、米国における雑誌の販売部数を調査したところ、2002年1月から2002年6月の6か月間における発行部数1位から200位まで掲載されていた(乙第2号証)。請求人の「Vogue」誌は第69位で1,245,490部(月間207,600部)程度にすぎないことが判明した。
(エ)さらに日本国内における「Vogue Nippon」誌の発行部数について株式会社ジャパン通信社のホームページから月刊誌10グループ別の月間発行部数を調査したところ、乙第3号証に示すように「VOGUE NIPPON」誌の発行部数は90,000部程度であることが判明した。 この90,000部という数字が雑誌業界においてどの程度の数値かを比較検討するために乙第3号証に掲載されている雑誌名の中から分野を問わず部数を多いものから並び換えたところ、乙第4号証に示すように掲載雑誌410誌中第343位に位置し、さらに女性総合誌及びファッション誌141誌中においては、乙第5号証に示すように第123位に位置することが判明した。
かかる順位からすれば「VOGUE NIPPON」誌が、出版業界においてそれほど大した発行部数ではないことが理解できる。
もし「VOGUE NIPPON」誌程度の発行部数において、商標法第4条第1項第15号における商標の周知性が認定されるとするならば、410誌中の順位342位以内に入る雑誌の名称はすべて日本国内において広く知られたことになりかねない。
ちなみに、米国における発行部数207,600部を日本における雑誌の発行部数として比較した場合においても410誌中第171位の「壮快」程度の発行部数であり、女性総合誌及びファッション誌の分野においては、141誌中第62位の「SAY」程度の発行部数にすぎない。
月間90,000部という発行部数は、日本の人口が1億2千万人であるから、その内の0.075%程度の人に頒布されているにすぎず、かかる数値をもって日本国内において広く知られているということにはならない。
(2)創造標章であるかどうかについて
「vogue」は、仏語及び英語で「流行」を意味する単語として位置付けられる標章であり(乙第6号証「グランドコンサイス英和辞典」、乙第7号証「ロワイヤル仏和中辞典」、乙第8号証「ビジネス技術用語実用英和大辞典」、乙第9号証「カタカナ・外来語/略語辞典」及び乙第10号証「広辞苑」参照)、「創造標章」には該当しない。
(3)ハウスマークであるかどうかについて、
引用商標1の商標権者は、コンド・ナスト・アジア・パシフィック・インコーホレイテッド(以下「コンドナストアジア社」という。)であり(乙第11号証)、「VOGUE」誌の出版元の名称も「アドバンス マガジン パブリッシャーズ インコーポレーテッド」(以下「アドバンス社」という。)であり、名称と商標「VOGUE」との間に関連性は全くなく、ハウスマークには該当していないことは明らかである。
(4)企業における多角経営の可能性について
確かに請求人は、第16類以外の分類においても、多数商標権を取得しているが、第16類の「印刷物」以外の商品については使用していない。
また、「ELLE」等の商標のようにライセンスの供与も行っておらず、使用商品は、唯一「印刷物」の中の「雑誌」に限られ、役務について使用する可能性すらない。
まして、商標権者が不動産業を営んでいる旨の証明もなされていない。
請求人は、雑誌の中で多数の業種にかかる広告を行っていることで、あたかも商標権者がかかる事業について事業の可能性を有するかの如く主張するが、雑誌・新聞紙は媒体中に広告を無償で行うのではなく、ページ単位で料金を設定して企業広告掲載を行っているのが実情である。したがって、「VOGUE」誌の一般読者は、商標権者がかかる事業を行っているのではなく、明らかにブランド広告が行われていることを認識している。特に「VOGUE」誌においては、「クリスチャン・ディオール」、「グッチ」等の有名ブランドの広告がなされており、かかるブランドがコンドナストアジア社の所有物であると認識する人は皆無である。もし認識する人がいるとすれば広告事業は成り立たない。
したがって、商標権者による多角経営の可能性もない。
(5)商品間、役務間又は商品と役務間の関連性について
(ア)引用商標の指定商品及び使用している商品は、「雑誌」であるのに対して本件商標の指定役務は「建物の管理,建物の売買等」であり、全く関係のない商品・役務同士である。
(イ)請求人の専用使用権者により販売されている「VOGUE NIPPON」の雑誌は、甲第69号証に定価780円と記載されているように、ポケットマネーにて購入可能な低価格であり、かかる分野における一般需要者・取引者は「雑誌の名称」、「雑誌掲載内容」を確認して購入するものである。
しかし、被請求人が提供する甲第1号証に示されるマンション物件は、区分所有権に関するマンションであり、購入価格も2,590万円から12,780万円というように、学卒の初任給20万円の時代において、130か月分ないし640か月分(53年4か月分)に給料に匹敵する。
したがって、マンションの購入者は、通常住宅ローン(20年ないし30年)の契約に基づいて購入することから、「マンションの販売者」、「マンションの設計者」、「マンションの施行業者」、「マンションの立地条件」、「マンション周辺のショップ情報」等の条件に基づき慎重にも慎重に考慮した上で購入するものである。
しかも、購入に際しては乙第12号証に示されるような「ラ ヴォーグ南青山土地付区分建物売買契約書」を交わした上で購入するものであり、通常の商品を購入する場合とは購入方法などにおいて大きく異なる。
(ウ)したがって、引用商標の指定商品「雑誌」と本件商標の第36類の指定役務との間に出所の混同を生じるおそれのある商品・役務同士であるという関連性は見出せない。
(エ)請求人は、甲第119号証ないし甲第121号証の異議決定及び審決をもって、本件商標の指定役務についても商標法第4条第1項第15号の可能性を示唆しようとしている。
請求人が提出した証拠は、旧第21類、旧第1類、旧第4類、旧第11類、旧第16類、旧第17類、旧第18類、旧第19類、旧第20類、旧第22類、旧第23類、旧第24類、旧第25類、旧第26類、旧第27類、旧第29類、旧第12類、第7類と旧第26類の「印刷物」との関係において出所の混同の可能性を判断したものである。これらの大半の事件は商標ブローカー的な商標登録出願に関する事案が多数含まれる。
これらは、甲第110号の証明書において「上記『VOGUE』誌は、被服等の商品の外、ファッションに関するあらゆる商品、例えば、a:化粧品、せっけん類、歯みがき、香料類(旧第4類)・・・k:たばこ、喫煙用具等(旧第27類)の広告宣伝を掲載していること。」という記載から、これら商品が「印刷物」と関連性のある商品と判断したものである。
さらに、甲第109号証及び甲第110号証で「登録商標『VOGUE』は、既に昭和32年以前から、出版業界のみならず広くファッション業界の需要者・取引者間において周知著名な商標として認識されて現在に至っていること。」と記載されているように、「ファッション業界」という言葉によって商品・役務との関連性が判断されるものである。
確かに「ファッションショーの企画・運営又は開催」という役務の場合にはファッション業界との関連性はあるが、本件商標の第36類の指定役務の場合にはファッションとの関連性はない。
上述したように、請求人の証拠において第35類ないし第45類の指定役務と第16類の「印刷物」との間における関連性について証明したものは何もない。
(オ)被請求人が国内における「ボーグ」、「ヴォーグ」又は「VOGUE」関連の商標を調査した限りにおいて、乙第13号証ないし乙第25号証に示されるように、商品に関する分類においても、多数異なる名義人で「ボーグ」、「VOGUE」の商標が請求人とは関係なく登録され、現在も存続していることが判明した。
(カ)次に、本国である米国における「VOGUE」関連商標の登録状況について調査したところ、「VOGUE」が、辞書掲載用語であるために、請求人の本国であるアメリカ合衆国においても、乙第26号証ないし乙第62号証に示されるように、多数の商品・役務において「VOGUE」を含む商標が「ファッション関連商品」に至るまで請求人とは異なる名義人名で併存登録されている(ただし、乙第37号証、乙第39号証、乙第40号証及び乙第51号証は除く。)。
以上のように、日本における登録例及び米国の登録例からも明らかなように、請求人所有にかかる引用商標1「VOGUE」は、辞書掲載単語であって創造標章ではないこと、審査基準(乙第1号証)におけるいずれの要件も満たしていないことから、第36類の役務を指定した本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しないことは明らかである。
2 商標法第4条第1項第19号違反について
(1)本号の規定は、採用するに際して瓢窃的な出願を排除することを目的として規定されたものであり、いわゆる造語商標であって国内外で有名商標に該当するものに関して規定したものである。
しかし、引用商標1の「VOGUE」が日本国内において「SONY」と並び称されるような有名商標に該当するものではないことは、前述の(1)で述べた事由より明らかであり、また保護を主張した請求人の登録商標「VOGUE」が造語標章に該当するものではないことも明らかである。
さらに、商標権者は、唯一商品「雑誌」に関して専用使用権者を介して発行するだけであって、他の商品や役務に関して事業を行う予定並びに拡大予定がないことは、本国である米国において請求人とは異なる名義人で他の商品及び役務に商標権が取得されかつ使用されている事実が存在することから、事業拡大の可能性も皆無に等しい。
請求人に対して、被請求人が商標の買い取り、代理店契約締結を要求した事実もなく、不正の目的が存在しないことも明らかである。
(2)むしろ、辞書掲載の単語からなる標章の権利範囲をいたずらに広げることにより、商標の採択のみならず、「流行、名声」等の一般人が意思伝達などに使用する単語採択行為を制限することになる。もし「Vogue」が米国において有名商標であるならば、乙第2号証において「VOGUE」誌より発行部数が4倍程度の「Time」誌という「TIME」の単語を利用した商標の採択行為がすべて排斥されることになる。しかし、実際日本の商標審査において「TIME」(時間)の権利範囲を認めた事例は存在しないはずである。
以上のことを考慮すれば、本件商標が商標法第4条第1項第19号に該当しないことは明らかである。
3 仮処分命令申立て事件について
平成15年(ヨ)第22064号の仮処分命令申立事件について決定がなされたが、この仮処分の決定は、確定しているものではない(乙第63号証ないし乙第66号証)。
したがって、東京地裁において、商品「印刷物」の登録商標「VOGUE」と第36類の役務「建物の売買等」に使用される商標「ラ・ヴォーグ南青山」とが混同すると判断されたわけではない。
4 むすび
以上述べたように、本件商標は、第36類の役務に使用しても、請求人又は請求人のライセンシーにかかる役務であると誤認を生じるおそれはなく、ましてや、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。
したがって、請求人の商標法第46条第1項第1号に基づく無効審判の請求は、理由がない。

第5 当審の判断
1 「VOGUE」誌の著名性
(1)請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(ア)「VOGUE」誌は、1892年にアメリカにおいて創刊されたファッション雑誌であり、1909年からはコンデ・ナスト・パブリケーションズ・インコーポレーテッドから発行され、1988年からはアドバンス社を存続会社とする合併により、アドバンス社から発行され、現在まで創刊以来100年以上発行され続けている。
「VOGUE」誌は、アメリカ版のほか、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、オーストラリア、日本、スペイン、ポルトガル、オーストラリア、韓国、台湾、ブラジル、南アフリカ、ロシア、ギリシャでその各国版が発行されており、我が国においては、昭和24年ごろから米国版の「VOGUE」誌が販売されていたが、平成11年に、日経コンデナストが、日本版の「VOGUE NIPPON」誌を創刊した(甲第65号証ないし甲第84号証)。
(イ)昭和24年に、「VOGUE」誌が日本に10年ぶりに入荷したことが新聞に報道されたことに加え、昭和42年には、「VOGUE」誌が日本で取材したことについて新聞や週刊誌で報道され、「VOGUE」誌は「世界的なハイファッション誌」、「世界の流行をリードする雑誌」、「世界の流行を左右するといわれる服飾雑誌の権威」などと紹介されている。昭和52年には、パリ・ヴォーグ誌の美容担当編集長が来日し、女性週刊誌や新聞にインタビューが掲載された。昭和55年には、日本においてヴォーグ60年展が開催され、新聞に広告や記事が掲載され、ファッション雑誌等で特集記事が掲載された(甲第13号証、甲第70号証、甲第88号証、甲第89号証及び甲第93号証ないし甲第105号証、)。その他にも、現在まで、様々な「VOGUE」誌に関する話題が週刊誌や新聞等に掲載されている。
また、多くの百科事典、アメリカ文化事典、現代用語の基礎知識、英和辞典、服飾事典などには、「vogue」の語について、婦人服飾流行雑誌、アメリカのファッション雑誌、最も知られた流行服飾雑誌、代表的なファッション雑誌、ファッション誌の代名詞等と紹介されている(甲第73号証、甲第75号証、甲第76号証、甲第78号証及び甲第86号証)。昭和59年発行の「アメリカ情報コレクション」(甲第90号証)には、「日本の女性でVogueという雑誌の名前を知らない人はまずいないだろう。これほど知名度の高い外国の女性誌はほかにないといえる。」と記載され、昭和60年発行の「気になるアメリカ雑誌」(甲第91号証)には、「『世界第一のファッション誌』と『タイム』に呼ばれた雑誌、それが『ヴォーグ』である。」と紹介されている。他にも、各種のファッション関係の書籍に「VOGUE」誌について記載されている。
(ウ)昭和60年に東京商工会議所により(甲第109号証)、また、昭和60年から63年にかけて在日本フランス商業会議所、在日ドイツ商工会議所、在日イタリア商工会議所、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、ジバンシィ、ピエール・カルダン、シャネル、ヴァレンティノといった有名ブランドを有する会社の外、航空会社、出版社、書店、デパート、繊維会社等により、引用商標1は、ファッション界において世界的名声と権威を有する服飾雑誌の題号であり、かつ、昭和32年以前から、出版業界のみならずファッション業界の需要者・取引者間において周知著名な商標として認識されている旨が証明されている(甲第110号証)。
(エ)引用商標1については、平成2年5月28日以降24件の防護標章が登録され、引用商標2については、平成14年2月22日以降9件の防護標章が登録されている。
(2)上記事実によれば、「VOGUE」誌は、アメリカ合衆国において100年以上にわたり販売され続けており、世界15か国において各国版が発行されて、アメリカ合衆国をはじめとして世界的に知られたファッション雑誌であり、我が国においても、昭和24年ころから「VOGUE」誌が50年以上にわたり販売され、平成11年には日本版が創刊され、それ以降継続して出版されていることが認められる。
してみれば、引用商標1及び引用商標2は、遅くとも本件商標の登録出願の時(平成14年5月2日)には、ファッション雑誌の商標として取引者、需要者の間に広く認識され著名性を獲得し、登録査定時(平成15年1月31日)においても著名性を維持し続けていたというのが相当である。
被請求人は、「VOGUE」誌の米国版及び「VOGUE NIPPON」誌の発行部数が少ないと主張する。しかしながら、発行部数は、著名性を認定する一事情にすぎず、甲各号証の各記載に照らせば、上記認定を左右するものではない。
また、被請求人は、「VOGUE」は造語標章ではない、また、我が国又はアメリカ合衆国において「VOGUE」を含む商標が他社により併存登録されている旨主張する。しかし、「VOGUE(ヴォーグ)」の語は、我が国において「sports(スポーツ)」や「fashion(ファッション)」などのように日常的に使用される一般的な語とはいえないうえ、上記(1)の事実に照らせば、「VOGUE」(ヴォーグ)の語に接した場合、これを英単語あるいはフランス語の単語と認識するよりは、ファッション雑誌の「VOGUE」誌を連想することが多いものといわざるを得ず、併存登録の存在が著名性の認定の妨げにならないことも見易いところであるから、被請求人の主張するこれらの事情は、上記判断を左右しない。
2 本件商標と引用商標1及び引用商標2との対比
本件商標は、前記のとおり「ラ・ヴォーグ南青山」の文字よりなるところ、中黒により分離された「ラ」の文字は、フランス語の定冠詞「la」を片仮名文字で表したものと容易に看取され、また、「ヴォーグ南青山」における「南青山」の文字は、東京都港区に所在する地名を表したと認識されるものであり、これら両文字は、自他商品・役務の識別機能を有しないか弱いものといえるものである。そうすると、本件商標に接した取引者、需要者は、構成中の「ヴォーグ」の文字部分に注意を惹かれ、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資する場合も決して少なくないものというべきである。
したがって、本件商標は、全体の構成文字に相応した「ラヴォーグミナミアオヤマ」の称呼のほか、「ヴォーグ」の文字に相応した「ヴォーグ」の称呼をも生ずるものというのが相当である。
また、前述のとおり「ヴォーグ」の文字は、ファッション雑誌の「VOGUE」誌を表すものとして取引者、需要者の間に広く認識されていることより、本件商標は、構成中の「ヴォーグ」の文字より「VOGUE」誌の観念を生ずるものである。
これに対し、引用商標1は「VOGUE」の文字、引用商標2は「ヴォーグ」の文字よりなるものであるから、両商標は、それぞれの構成文字に相応して「ヴォーグ」の称呼を生じ、本件商標の場合と同じ理由により「VOGUE」誌の観念を生ずるものである。
してみれば、本件商標は、引用商標1及び引用商標2と称呼、観念を同一にする類似の商標といわなければならない。
3 出所の混同の有無
「VOGUE」誌は、ファッション雑誌としてアメリカ版をはじめ、イギリス、フランス、イタリア等世界15ケ国において出版され(甲第65号証)、世界的に知られており、その日本版である「VOGUE NIPPON」誌は、ファッション性の高い写真の使用が特徴となっていて、一流企業や有名ブランドの広告を掲載し、高級感のある、都会的な、センスのあるファッション雑誌ということができる。また、ファッション関係の書籍などでは、「VOGUE」誌について、「世界第一のファッション誌」、「エレガントなファッションと最新のアートや文芸作家の読物を含めた高級誌」などと紹介されている。
そして、近年、賃貸用マンションや分譲マンションなどは、都会的で高級感やファッション性を重視した、いわゆるデザイナーズマンションが求められる傾向にあり、被請求人が東京都港区南青山において分譲販売するマンションも、都会的で洗練されたファッション性の高いマンションであるというイメージのもとに広告、宣伝等をしているということができる(甲第1号証の4ないし6及び8ないし12)。
してみれば、ファッション雑誌である著名な「VOGUE」誌と、ファッション性の高い賃貸用マンションや分譲マンションに関する役務を含む本件商標の指定役務間には関連性があり、需要者も共通する場合があるというべきである。
以上によれば、「ラ・ヴォーグ南青山」の文字からなる本件商標をその指定役務に使用した場合、これに接した取引者、需要者は、構成中の「ヴォーグ」の文字部分に注意を惹かれ、これより直ちに引用商標1又は引用商標2を連想想起し、請求人又は請求人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その出所について混同するおそれがあるものといわなければならない。
4 むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-08-26 
結審通知日 2004-08-27 
審決日 2004-09-14 
出願番号 商願2002-36394(T2002-36394) 
審決分類 T 1 11・ 271- Z (Y36)
最終処分 成立  
前審関与審査官 飯塚 隆 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 三澤 惠美子
茂木 静代
登録日 2003-05-30 
登録番号 商標登録第4676749号(T4676749) 
商標の称呼 ラボーグミナミアオヤマ、ラボーグ、ボーグ 
代理人 水谷 安男 
代理人 島田 義勝 
代理人 近藤 美帆 
代理人 押本 泰彦 
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