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審決分類 審判 一部無効 商4条1項11号一般他人の登録商標 無効としない Y09
管理番号 1103376 
審判番号 無効2003-35483 
総通号数 58 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-10-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 2003-11-21 
確定日 2004-09-09 
事件の表示 上記当事者間の登録第4674699号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4674699商標(以下「本件商標」という。)は、「接楽」の漢字を標準文字により横書きしてなり、平成14年6月14日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク・CD-ROM・DVD-ROM及びその他の記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電気計算機,電子計算機用プログラム,電子計算機用接続ケーブル」並びに第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿のとおりの役務を指定商品又は指定役務として、同15年5月23日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用商標
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用した登録第4590941号商標(以下「引用商標」という。)は、「携帯接楽」の漢字を標準文字により横書きしてなり、平成14年3月28日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の記憶媒体,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,録音済み磁気カード・磁気シート及び磁気テープ,録音済みのコンパクトディスク,EPレコード,LPレコード,その他のレコード,電子出版物,オゾン発生器,電解槽,ロケット,スロットマシン,回転変流機,調相機,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,スプリンクラー消火装置,消防艇,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フイルム,スライドフイルム,スライドフイルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム,耳栓」を指定商品として、同14年8月2日に設定登録されたものである。

3 請求人の主張の要点
請求人は、「本件商標のうち第9類の指定商品についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は「接楽」の漢字2文字、引用商標は「携帯接楽」の漢字4文字からなるものである。
本件商標及び引用商標には、商品として携帯電話も含まれるが、「携帯」は、携帯電話の略称として普通に使用されているから、指定商品携帯電話については、自他商品識別機能がないものである。しかも、携帯電話に「携帯接楽」を使用しても、「携帯接楽」の構成全体として、一体と認識し得るような熟語的意味合いを与えるものでもない。
したがって、引用商標の「携帯接楽」からは、上記したように「携帯」が「携帯電話」の意味に認識されるから、これが省略され、特定の意味を有さない「接楽」の称呼も生じ、本件商標「接楽」は、引用商標に類似する。換言すれば、この指定商品については、「携帯」は自他商品識別機能がないものであり、自他商品識別機能を果たす部分は「接楽」であるから、両者は類似するということである。
また、第9類の指定商品には、携帯電話に使用するパソコン用ソフトも含まれるが、この指定商品については、「携帯接楽」の「携帯」は、商品が使用される対象である携帯電話を表示したものと認識されるから、同様に「携帯」自体は、自他商品識別機能がないものである。しかも、携帯電話に使用するパソコン用ソフトに使用しても、「携帯接楽」の構成全体として一体と認識し得るような理由もないから、引用商標からは、「携帯」が省略され「接楽」の称呼も生じ、この指定商品についても、本件商標は、引用商標に類似する。要するに、「携帯」は、商品が使用される対象の「携帯電話」と認識されるから、「接楽」の文字部分に着目して取引に供される場合も少なくないということである。
(2)被請求人の答弁に対する弁駁の理由
被請求人は、「常時接楽」と「携帯接楽」とが類似する理由として、共に「接楽」の略称として用いられる旨主張しているが、これは誤りである。
「携帯接楽」は「接楽」とは略称されていないし、「常時接楽」は、「常時」についても「接楽」についても識別力があるほか、「常時接続」をもじったものであるから、一体として熟語的意味合いを形成しているので、分離観察されないこと明らかである。
被請求人は、「モバイルカード」に「常時接楽」という商標を附して販売していると主張しているが、実際は、「いきなり常時接楽カード」として使用されており、この使用態様からみれば、「常時接楽」の文字部分に着目して取引に供されることはあっても、被請求人のいうように、「接楽」の文字部分に着目して取引に供されるということはあり得ないと考えられ、この点に関する被請求人の主張も誤りである。
この点に関して被請求人は、「接楽」は造語と主張しているが、「常時接楽」も造語であり、「いきなり常時接楽カードは1年間24時間つなぎ放題」と宣伝広告していることからしても、「常時接楽」は、一体の造語として認識されること明らかである。
このように、「常時接楽」と「携帯接楽」とは、明らかに非類似の商標であるが、被請求人も上記したように多くの誤った虚偽の事実を根拠として無理に類似とこじつけていることから、実際には非類似と考えていること明らかである。
したがって、「携帯接楽」には無効理由が存しないことが明らかであるから、権利の濫用にならないことが明らかであるし、被請求人も両者が類似と認めていることでもあるので、本件商標は、引用商標とは類似とすべきである。
(3)結び
以上のとおり、本件商標は、引用商標に類似するので、商標法第4条第1項第11号に違反するから、その登録は無効とされるべきである。

4 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
(1)答弁の理由
(a)被請求人は、引用商標の登録出願以前から、「常時接楽」の漢字からなり、第9類「電子計算機用プログラムを記憶した磁気ディスク・CD-ROM・DVD-ROM及びその他の記憶媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電子計算機」を指定商品とする登録4554771号商標(平成13年2月22日登録出願、同14年3月22日設定登録、以下、この商標を「被請求人商標1」という。)を有している。
(b)被請求人は、引用商標が被請求人商標1に類似するものとして、本件答弁書と同時に引用商標の登録無効審判請求書を提出した。
その請求の理由は、本件審判において請求人は、「引用商標の『携帯接楽』の『携帯』は自他商品識別機能がなく、また『接楽』の文字部分に着目して取引に供されるので、自他商品識別機能は、主に『接楽』の文字部分で発揮されることになる。」と主張している。一方、被請求人商標1においては、「常時」から「ジョウジ」という称呼を生じ、「接楽」から「セツラク」及び「セツガク」という称呼を生じるものである。また、被求人商標は、「いつも」という意味を持つ漢字2文字の「常時」と、請求人の造語である漢字2文字の「接楽」から構成されている。この「接楽」という漢字2文字からは、「接続が楽に行える」、「接続して楽しくなる」などの観念を生じさせるものである。また、請求人は、電気通信機械器具としてモバイルカードを「常時接楽」という商標を附して販売しており、この商品名として「接楽(せつらく)」という略称で用いられる場合もある。すなわち、被請求人商標において、「常時」は自他商品識別機能がなく、また「接楽」の文字部分に着目して取引に供されるので、自他商品識別機能は、主に「接楽」の文字部分で発揮されることになる。このように、当製造販売業界・流通業界及び本商品を購入する一般消費者に至るまで、被請求人商標1と引用商標は、共にその略称として「接楽(せつらく)」が用いられ、出所の混同を起こすおそれがある、というものである。
すなわち、引用商標は、被請求人商標1に類似するので、商標法第4条第1項11号に違反するから、その登録は無効とされるべきものである。
(2)むすび
上記のように、引用商標は、その登録を当然無効とされるべきものであるで、本件審判請求は、権利濫用であり、本件商標には、何れの無効理由も存在しない。

5 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「接楽」の漢字2文字を標準文字により表してなり、その構成文字に相応して「セツラク」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、「携帯接楽」の漢字4文字を標準文字により一連に表しているものであって、これより生じる「ケイタイセツラク」称呼もよどみなく一気一連に無理なく称呼し得るものである。そして、「携帯」の文字が「携帯電話」の略として使用される場合があるとしても、かかる構成においては「携帯」の文字はこれに続く「接楽」の文字との関連で認識されるものというべきであり、他に「接楽」の文字部分のみをもって取引に資されるとみるべき格別の事由も見出せない。したがって、引用商標は、全体をもって一体不可分の構成よりなると認識、把握されるみるのが自然であり、その構成文字の全体に相応して「ケイタイセツラク」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。
してみれば、本件商標から生ずる「セツラク」の称呼と引用商標から生ずる「ケイタイセツラク」の称呼とは、構成音数の差異、各音の音質の差異により明瞭に聴別し得るものといわなければならない。
また、それぞれの構成文字より、本件商標は、引用商標と外観において明らかに区別し得るものであり、「接楽」及び「携帯接楽」の両文字とも特定の観念を有するものではないから、両商標は、観念においては比較できないものである。
そうとすれば、本件商標は、引用商標と称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似のものといわなければならない。
したがって、本件商標は、その商品及び役務の区分中、第9類の指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-07-08 
結審通知日 2004-07-12 
審決日 2004-07-29 
出願番号 商願2002-49377(T2002-49377) 
審決分類 T 1 12・ 26- Y (Y09)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
椎名 実
登録日 2003-05-23 
登録番号 商標登録第4674699号(T4674699) 
商標の称呼 セツラク、セツガク 
代理人 鈴木 直郁 
代理人 渡部 温 
代理人 稲垣 仁義 
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