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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない(当審拒絶理由) Z35
管理番号 1101667 
審判番号 審判1999-14054 
総通号数 57 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-08-30 
確定日 2004-08-05 
事件の表示 平成10年商標登録願第10238号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1.本願商標
この商標登録出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、商標の構成を「情報マネジメント」の文字とし、指定役務を第35類に属する願書記載の役務として、平成10年2月10日に登録出願されたものである。指定役務については、平成11年6月10日付の手続補正書が提出され「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,書類の複製,速記,筆耕,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」と補正されている。

2.当審の拒絶理由
当審において、平成15年12月11日付で新たに拒絶理由通知書をもって、請求人(出願人)に対して、意見を述べる機会を与えて示した本願商標の拒絶理由は、要旨次のとおりである。
(1)本願商標を構成する「情報マネジメント」の文字について、これが請求人(出願人)の新造語として把握し得るものであるかについてみるに、例えば、昭和61年(1986年)1月6日付の日経産業新聞15頁の「日清製粉社長佐伯孝氏-発想新たに意識革命(トップ年頭あいさつ)」の見出しの下、その記事中に「・・・情報マネジメント力の強化・・・」とする記載。
昭和63年(1988年)12月6日付の日経産業新聞28頁の「人物概要-ノースウェスタン大教授マービン・マンハイム氏。」の見出しの下、その記事中に「・・・輸送と情報マネジメント研究が専門・・・」とする記載。
平成1年(1989年)9月13日付の日刊工業新聞9頁の「セキュリオン24、新サービス事業化。文書や磁気テープ類の保管、配送。遠隔検索も」の見出しの下、その記事中に「・・・運輸省貨物流通施策課が打ち出したドキュメントビラ構想にのっとった統合・情報マネジメント事業に乗り出す。書類や磁気テープ類の保管、輸・配送サービスおよび光ファイリングシステムなどの利用による・・・」とする記載。
平成2年(1990年)11月10日付の日本経済新聞地方経済面中国11頁の「光市で起工式、第3セクの電算学校-来年4月に開校。」の見出しの下、その記事中に「・・・情報マネジメント科四十人・・・」とする記載。
これら新聞報道記事からして「情報マネジメント」の文字(語)は、本願の出願前から使用されていたものである。
また、インターネット上において「情報マネジメント」で検索すれば、「Yahoo!JAPAN」をサーチエンジンにより検索した場合、その結果(2003年12月4日時点)では、Yahoo!登録サイトとの一致として、見出しを「イメージング>業界団体 ・日本画像情報マネジメント協会」、「和歌山県和歌山市> 雇用 ・和歌山県立和歌山高等技術専門校-自動車工学、情報マネジメント、理容等の学科紹介。」及び「東京都>法政大学工学部 ・経営工学科情報マネジメント研究室-メンバー、研究内容の紹介等。」の登録サイト3件ほか、 ページとの一致として、見出しを「・JIIMAコミュニケーションプラザホーム JIIMAは、『文書情報マネジメント』の普及・啓発することを活動の中心としています。情報管理の環境と領域の変化に応え、従来からの紙やマイクロフィルムの文書とコンピュータの電磁的記録などの情報を含んだ広い概念 ...」(http://www.jiima.or.jp/)、「情報マネジメント」(webmaster:open@bm-1.ktokai-u.ac.jp. / http://bm-1.ktokai-u.ac.jp/~kms/im/ )、「・HORIBA : IR情報 : マネジメント(メッセージ、... 当会計年度の実績. 代表取締役社長 堀場 厚. 2003年3月期の事業環境も非常に厳しく、国内市場では民間設備投資が引き続き低調に推移し、また海外市場も米国経済の成長失速感の影響もあり... 」(http://global.horiba.com/ir/manage.htm)、及び「・@IT情報マネジメント用語事典インデックス. ・・・企業の情報マネージャの方々に必要なビジネス用語、IT用語を解説 IT 活用|経営|発想法システム基盤技術|インターネットビジネス... 」(http://www.atmarkit.co.jp/fbiz/terminology/)等、約4660件の検索結果、さらに、同じく「Google」をサーチエンジンにより検索した場合、その結果は、約10,800件の検索結果があった。
そして、この検索結果で得られたサイト情報によれば、例えば、「情報マネジメント概論」(http://horilab.ia.inf.shizuoka.ac.jp/jugyo/jmg2003/)を見出しとするサイトにおいて「情報マネージメントとは,社会や組織におけるいろいろな問題を掘り起こし,情報技術を応用して,よりよく問題解決するための新しい仕組みを企画・設計し,構築し運用するという一連の活動である・・・」との掲載。
「≪サイボウズ ガルーン≫製品紹介」(http://g.cybozu.co.jp/products/guide_05.html)を見出しとするサイトにおいて「ビジネスを加速する 最新の情報マネジメント / ・・・ビジネスに必要な時間の管理(タイムマネジメント)と知識の円滑な交流(ナレッジマネジメント)を実現します。・・・」の掲載。
「コースとカリキュラム」(http://bm-1.ktokai-u.ac.jp/~kms/im/infoout/course.html)を見出しとするサイトにおいて「情報マネジメント学とは? / 情報マネジメント学は、よりビジネスの現場に近い発想で応用情報学を捉え、情報を実践的に活用していこうとするものであり、天気予報からロボットのコントロール、交通や流通の効率化、企業や観光のためのCMや広告、行政や医療の情報開示、さらには新時代のマルチメディアやネットビジネスまで、さまざまな実用的研究が行われています。」の掲載。
「情報マネジメントに関する基本方針等」(http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/management/)を見出しとするサイトにおいて「横須賀市では、・・・情報の適正な管理及び円滑な運用を行う仕組み(情報マネジメントシステム)を構築することにより、・・・本市が制定する基本指針等の特徴は、表面的に見えている情報資産を単に守る(セキュリティ)だけではなく、情報資産の価値を再発見し、活用(情報マネジメント)することまで踏み込んで策定しています。」の掲載等、「情報マネジメント」に関するサイト情報が多数認められる。
(2)以上の新聞報道ないしインターネット上の各サイトの情報によれば、「情報マネジメント」の文字(語)は、請求人(出願人)の新造語として把握し得るものであるとは到底いい難く、むしろ、各種企業及び公共団体においては「情報の管理ないし運用」の意味合いで、一般に使用され、知られているものというべきものである。また、大学や高校においては「情報マネジメント学」ないしは「情報マネジメント科」の如くに捉えられて講義科目の一としているところである。
してみると、現代は情報社会といわれ、情報を管理し運用することが重要であることは日頃から叫ばれているところであって、周知のここといえるものであり、本願の指定役務においても例外でなく、当該役務に関する事業において情報を管理・運用し活用することは必要欠くざるものといえる。
そうすると、「情報の管理ないし運用」の意味合いを理解し認識させる「情報マネジメント」の文字からなる本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、当該役務の事業者が情報の管理ないし運用を行っていること、すなわち、これを「情報マネジメント」の文字により端的に表示している程度の理解をするに止まり、自他商品識別標識の機能を果たすものとは把握しないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといわざるを得ないから、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 拒絶理由に対する請求人の意見
当審における上記拒絶理由に対し、請求人(出願人)は、下記の理由により承服できない旨述べた。
(1)本願商標の態様
本願商標は、漢字とカタカナで「情報マネジメント」の文字を横書きして一連に構成することにより、「情報」と「マネジメント」の文字を各々分離することなしに一体不可分の関係として文字通り「情報という無形の商品」を貨幣に見立て「債権」・「債務」の対象として取り扱う「マネジメント」するもので、「情報」という価値を保有する「債権」と「情報」を受け取り利用する「債務」との関係を、金銭の「債権」・「債務」の関係に見立て、それを貨幣に見立て、単位を決めて「マネジメント」し、効率よく運用するシステムにおいて、従来漠然と取り上げられていた熟語を創造したものである。
したがって、全体として「情報の債権・債務」「情報の債権化・債務化」を「マネジメント」するものであり、元々このような熟語は辞書にもなく、出願人が新たに創造した熟語であり、情報とは金銭的な価値あるものであり、「情報」という無形の商品を貨幣に見立て、単位を決めて効率よく「債権」「債務」として取り引きしようとし、それを「マネジメント」するもので、創造語とみるのが相当であり、単に役務の質(内容)を表示したものではなく、自他役務の識別標識としての機能を充分果たすものである。
(2)商標法第3条第1項第6号の規定
拒絶すべき理由とされた商標法第3条第1項第6号は、同第1号ないし第5号までに該当しない商標であっても自他商品識別力の存しない商標は登録を受けることができないとする総括条項であり、具体的には地模様のみからなる商標の他、キャッチフレーズ等が該当するものである。
本願商標が自他商品識別力を有するか否かの判断は、単にその商標を構成する文字の語義上の判断を画一的に行なうだけではなく、当該商標を使用した場合、その指定商品に係る需要者が何人の業務に係る商品であることを認識できるか否かについて検討されなければならない。
(3)特許庁における判断
次の各商標が同一出願人により出願され、同一人により登録され、同一人により広く使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することが出来るものとして商標法第3条第1項第6号によって拒絶されることなく登録されている。
普通の書体で構成された「情報マネジメント」を商標の構成とする商標登録第4308641号、商標登録第4289380号、商標登録第4289385号及び商標登録第4317462号が、これをその指定商品について使用しても需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することが出来るとして登録された事実がある。
以上の点から、本願商標は、出願人の商標として十分自他商品識別力を有するものであり、商標法第3条第1項第6号に該当しないものである。

4 当審の判断
本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するとした当審における上記2の拒絶理由は、妥当なものであって、請求人(出願人)の述べる意見をもっては、以下に述べる理由により、その認定を覆すことはできない。
(1)「本願商標の態様」の主張について
本件商標は、その構成前記したとおり、「情報マネジメント」の文字を表してなるところ、これを構成する「情報マネジメント」の文字(語)は、新聞報道ないしインターネット上の各サイトの情報によれば、各種企業及び公共団体においては「情報の管理ないし運用」の意味合いで、一般に使用され、知られているものというべきである。
しかして、請求人が述べる、本願商標は全体として「情報の債権・債務」「情報の債権化・債務化」を「マネジメント」するものであり、元々このような熟語は辞書にもなく、出願人が新たに創造した熟語であり、情報とは金銭的な価値あるものであり、「情報」という無形の商品を貨幣に見立て、単位を決めて効率よく「債権」「債務」として取り引きしようとし、それを「マネジメント」するもので、創造語とみるのが相当であり、単に役務の質(内容)を表示したものではなく、自他役務の識別標識としての機能を充分果たすものである。旨の主張は認め難いものである。
すなわち、本願商標を構成する「情報マネジメント」の文字が一体のものとして、前記認定の如きに各種企業及び公共団体において「情報の管理ないし運用」の意味合いをもって使用されており、これを超えて、請求人が述べるような意味内容を有する語であることが、請求人の提出にかかる証拠(甲第1号証ないし甲第5号証)によっては、一般の取引者、需要者に知られているものと認めるに足りるものではなく、他に、「情報マネジメント」の文字が請求人の述べる如きに請求人(出願人)の固有の商標として理解されると認めさせる証拠は、見出すことができない。
してみると、本願商標を採用した請求人(出願人)自身の主観的意図や使用状況が請求人主張のとおりであるとしても、前記認定の如きに、一般に使用され、知られているといえる本願商標が出所を表示するためのものとして識別性を有するといえるためには、本願商標が、請求人の役務を表すものであることが、一般の取引者・需要者に知られていることが必要であるというべきであるのに、このような事実は、見出すことができない。
そうすると、本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接する需要者は、前記事情よりして、「情報の管理ないし運用」の意味合いを理解するに止まり、それをもって何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとみるのが相当であるから、その認定・判断に誤りはない。
(2)「商標法第3条第1項第6号」の主張について
請求人(出願人)は、商標法第3条第1項第6号は同第1号ないし第5号までの総括条項であり、本願商標が自他商品識別力を有するか否かの判断は、単にその商標を構成する文字の語義上の判断を画一的に行なうだけではなく、当該商標を使用した場合、その指定商品に係る需要者が何人の業務に係る商品であることを認識できるか否かについて検討されなければならない旨述べているが、この点を特に否定するものでない。
そして、総括条項である商標法第3条第1項第6号を逆にいえば、同第1号ないし第5号までは6号を導き出すための例示列挙ともいえるものであり「特別顕著」の一般的な意味を明らかにしているものであって、商標が自他商品又は自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、商標から生ずる意味合いと、その商標が使用される商品又は役務との関係において、一般の取引者・需要者がその商標により、商標本来の機能・役割(自他商品又は役務の識別標識)と商標を使用する者の業務上における信用の維持・保護を目途とする法目的(商標法第1条)に照らして判断されるべきものである。
してみると、本願商標を構成する「情報マネジメント」の文字(語)が、上記2の拒絶理由に示すように、各種企業及び公共団体等に使用されている取引実情よりすれば、本願商標が自他商品識別力を有するものといえず、また、かかる表示は将来とも当該役務に関する事業において、情報を管理・運用し活用することを取引過程に置く場合、必要欠くざるものであって、当該事業者は、その使用をする必要性が生じ得るものであり、かかるものを特定の一私人に登録商標としてその独占的使用に委ねることは法目的からしても妥当性を欠くものといわなければならない。
そうすると、先の拒絶理由はそこに示す取引の実情を考慮したものであって、この点を述べる請求人の主張に沿ったものであり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとしたその認定・判断に誤りはない。
(3)「特許庁における判断」の主張について
請求人(出願人)は、本願商標とその構成態様を同じくする商標(商標登録第4308641号、商標登録第4289380号、商標登録第4289385号及び商標登録第4317462号)が、同人により登録出願され、それが登録されており、また、同人により広く使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することが出来るものとして商標法第3条第1項第6号によって拒絶されることなく登録されている旨述べている。
しかしながら、これらの各登録商標が、自他商品識別力を有する商標、すなわち商品あるいは役務の出所を表示すものとして、一般の取引者・需要者に認識されていると認めるに足りる証拠はないものであって、かつ、それら事例をもって本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でないから、本件については、前記認定を相当とするものである。
したがって、これらの各登録商標の存在は、本願商標の自他役務の識別性の有無についての判断を左右するものではないから、その主張は採用できない。
(4)結語
以上のとおり、本願商標は、出願人の商標として十分自他商品識別力を有するものであり、商標法第3条第1項第6号に該当しないものである。と総じて述べ主張する請求人(出願人)の意見は、是認できるものでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-02-18 
結審通知日 2004-02-27 
審決日 2004-03-09 
出願番号 商願平10-10238 
審決分類 T 1 8・ 16- WZ (Z35)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大島 護 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 茂木 静代
高野 義三
商標の称呼 ジョーホーマネジメント 
代理人 若林 拡 
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