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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z030916 審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z030916 審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z030916 審判 全部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) Z030916 |
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管理番号 | 1096862 |
異議申立番号 | 異議2002-90522 |
総通号数 | 54 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2004-06-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2002-08-02 |
確定日 | 2004-04-06 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4564385号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4564385号商標の指定商品、第3類中の「口紅,リップグロス,医薬部外リップバーム,アイシャドー,頬紅,目及び唇用ペンシル,眉墨,液状眉墨,アイライナー,マスカラ,紅,クリーム化粧品,肌色のむらを隠すためのファンデーション及びベース化粧品,医薬部外ブラミッシュスティック,フェイスパウダー,その他の化粧品,コロン,オーデトワレ,アフターシェイブローション,香水入りボディスプレー,香水入りスプラッシングウォーター,香水入りボディスプラッシュ,ネイルエナメル,ネイルエナメル除去液,ネイルポリッシュとともに用いるネイルステンシル,バブルバス,ハンドローション,ボディローション,フェイスローション,フェイスソープ,ヘアコンディショナー,ヘアスタイリングジェル,ヘアスプレー,ヘアカラー及びダイ,ヘアリンス,ボディグリッターローション,化粧落とし,アイクリーム,ハンドクリーム,ボディクリーム,フェイスクリーム,化粧用の顔用アストリンゼン,フェイスクレンザー,バスオイル,入浴用化粧品,ボディパウダー,タルカムパウダー,シェービングクリーム,身体用防臭剤,ボディサンタンローション,フェイスサンタンローション,ボディサンレスタンニングローション,フェイスサンレスタンニングローション,ボディ日焼け前ローション,フェイス日焼け前ローション,ボディ日焼け後ローション,フェイス日焼け後ローション」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4564385号商標(以下「本件商標」という。)は、商標の構成を「LIP DIVA」の欧文字(標準文字による)とし、平成12年12月1日に登録出願、第3類、第9類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年4月26日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法4条1項11号、同10号、同15号及び同7号に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べた。 1 本願商標は、以下の各登録商標と類似し、同一又は類似の商品に使用するものであるから商標法4条1項11号に該当する。 (1)登録第1274452号商標 登録第1274452号商標(以下「引用A商標」という。)は、「DIVA」の文字を横書きしてなり、昭和48年5月14日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和52年6月6日に設定登録されたものである。 (2)登録第2068587号商標 登録第2068587号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲の1に示したとおりの構成よりなり、昭和58年8月10日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年7月22日に設定登録されたものである。 (3)登録第2068588号商標 登録第2068588号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲の2に示したとおりの構成よりなり、昭和58年8月10日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年7月22日に設定登録されたものである。 (4)登録第4222747号商標 登録第4222747号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲の3に示したとおりの構成よりなり、平成9年10月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年12月18日に設定登録されたものである。 2 本件商標は、商標法4条1項10号及び同15号に該当する (1)本件商標は、申立人の商品を表示するものとして著名な商標である、引用商標AないしD(以下「引用商標」という。)と同一又は類似し、その商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、本件商標は商標法4条1項10号に該当する。 (2)引用商標は、申立人の商品を表示するものとして著名となっていることから、本件商標が、その指定商品に使用された場合、取引者・需要者をして、その商品が異議申立人の提供にかかわるものであるかのごとく、あるいは、同人と何等かの経済的・組織的関連があるかのごとく商品の出所について混同が生じるおそれが極めて高いといわざるを得ず、本件商標は、商標法4条1項15号に該当する。 3 本件商標は、商標法4条1項7号に該当する 本件商標を、申立人と何ら関係のない他人が自己の商品について商標として採択し使用することは、本来自らの営業努力によって得るべき業務上の信用の維持をはかる商標法の目的に反し、世界的に著名な香料類の名称として使用されている引用商標AないしDの著名性にフリーライドするものであり、また、著名商標「DIVA」及び「FLEUR de DIVA」に化体した莫大な価値を希釈化させるおそれがあるといわざるを得ない。本件商標は著名商標「DIVA」と同一の欧文字を有し、指定商品との関係で識別力を有さない「LIP」を配した構成から成ることから、当該著名商標に只乗りする意図が容易に見受けられる。 申立人は、「DIVA」及び「FLEUR de DIVA」商標を適切に保護するために、世界各国においてその商標権の取得に努めてきた。かかる地道な努力により培われてきた「DIVA」及び「FLEUR de DIVA」商標の信用に只乗りする行為は、公正な競業秩序を乱し、ひいては国際信義に反するものであり、商標制度の趣旨に則しないものであるから、商標法4条1項7号に該当する。 第3 本件商標に対する取消理由の要旨 本件商標と引用A商標ないし引用C商標とを比較すると、本件商標は、「LIP DIVA」の文字よりなるところ、これらの文字は全体をもって常に一体のものとしてのみ把握しなければならないとすべき特段の事情を見出せないものである。そして、その構成中の「LIP」の文字は、「唇、口唇」などを意味する英単語であり、指定商品中の口紅、リップクリーム等の「化粧品」との関係よりすると、自他商品の識別標識としての機能を果たさないか、その機能が極めて弱いものといえる。しかも、申立人の提出に係る証拠によれば、「DIVA」の文字からなる商標は申立人が香水について長年にわたり使用してきた実績があり、これらの事情を併せ考慮すると、本件商標がその指定商品中「化粧品」に使用された場合、これに接した取引者、需要者は、自他商品の識別標識として強く印象に残る「DIVA」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も少なくいものというべきである。 してみれば、本件商標は、指定商品中の「化粧品」については、「DIVA」の文字部分に相応して「ディバ」又は「ディーバ」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。 これに対し、引用A商標は、「DIVA」の文字よりなるものであり、該構成文字に相応して「ディバ」又は「ディーバ」の称呼を生じ、また、引用B商標及び引用C商標は、別掲の1又は別掲の2に示したとおりの構成よりなるものであり、「DIVA」の構成文字に相応して「ディバ」又は「ディーバ」の称呼をも生ずるものと認められる。 そうとすれば、本件商標は、引用A商標ないし引用C商標とは、外観において相違するものであることを考慮しても、「ディバ」又は「ディーバ」の称呼において類似する商標といわなければならない。 また、本件商標の指定商品中「化粧品」は、前記引用商標AないしCの指定商品に包含されるものである。 したがって、本件商標は、その指定商品中「化粧品」については、商標法4条1項11号に違反して登録されたものである。 第4 商標権者の意見の要旨 商標権者は、上記「第3」の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。 第5 当審の判断 1 審判長は、平成15年3月20日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記「第3」の取消理由は妥当なものと判断されるので、本件商標登録は、その指定商品、第3類中の「口紅,リップグロス,医薬部外リップバーム,アイシャドー,頬紅,目及び唇用ペンシル,眉墨,液状眉墨,アイライナー,マスカラ,紅,クリーム化粧品,肌色のむらを隠すためのファンデーション及びベース化粧品,医薬部外ブラミッシュスティック,フェイスパウダー,その他の化粧品,コロン,オーデトワレ,アフターシェイブローション,香水入りボディスプレー,香水入りスプラッシングウォーター,香水入りボディスプラッシュ,ネイルエナメル,ネイルエナメル除去液,ネイルポリッシュとともに用いるネイルステンシル,バブルバス,ハンドローション,ボディローション,フェイスローション,フェイスソープ,ヘアコンディショナー,ヘアスタイリングジェル,ヘアスプレー,ヘアカラー及びダイ,ヘアリンス,ボディグリッターローション,化粧落とし,アイクリーム,ハンドクリーム,ボディクリーム,フェイスクリーム,化粧用の顔用アストリンゼン,フェイスクレンザー,バスオイル,入浴用化粧品,ボディパウダー,タルカムパウダー,シェービングクリーム,身体用防臭剤,ボディサンタンローション,フェイスサンタンローション,ボディサンレスタンニングローション,フェイスサンレスタンニングローション,ボディ日焼け前ローション,フェイス日焼け前ローション,ボディ日焼け後ローション,フェイス日焼け後ローション」(以下、本決定において「口紅ほかの化粧品類」という。)については商標法43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。 2 本件商標が、その指定商品中、「口紅ほかの化粧品類」以外の指定商品について、申立人主張の法条に該当するか検討する。 (1)本件商標は、商標法4条1項10号及び同15号に該当するとの主張について 申立人が提出した、甲第9号証ないし同第25号証(甲第26号証ないし同第30号証は、職権による調査に参酌した。)によれば、「DIVA」の欧文字からなる商標が商品「香水」について、申立人により使用されてきたことは認められるものの、これらの各号証をもってしては、「DIVA」の欧文字からなる商標並びに引用商標が、取引者・需要者の間で周知・著名となっていると認めるには不充分なものといわざるを得ない。 (2)本件商標は、商標法4条1項7号に該当するとの主張について 本件商標は、全体として特定の意味合いを有しない造語であり、その構成自体がきょう激、卑わいな文字からなるともいえず、また、提出された証拠をもっては、その使用が不正な意図をもってされ、国際信義又は公正な取引秩序に反するとすることもできない。 したがって、本件商標は商標法4条1項7号、10号、15号に違反して登録されたとはいえないから、商標法43条の3第4項の規定により、指定商品中、「口紅ほかの化粧品類」以外の商品については、その登録は維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別掲1】 引用B商標(登録第2068587号商標)の構成 (色彩については、原本を参照されたい。) 【別掲2】 引用C商標(登録第2068588号商標)の構成 (色彩については、原本を参照されたい。) 【別掲3】 引用D商標(登録第4222747号商標)の構成 (色彩については、原本を参照されたい。) |
異議決定日 | 2003-11-18 |
出願番号 | 商願2000-129390(T2000-129390) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
ZC
(Z030916)
T 1 651・ 262- ZC (Z030916) T 1 651・ 25- ZC (Z030916) T 1 651・ 22- ZC (Z030916) |
最終処分 | 一部取消 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 中束 としえ |
登録日 | 2002-04-26 |
登録番号 | 商標登録第4564385号(T4564385) |
権利者 | リップ-インク・インターナショナル |
商標の称呼 | リップディーバ、リップダイバ、ディーバ、ダイバ、リップ、エルアイピイ |
代理人 | 大賀 眞司 |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 森田 俊雄 |
代理人 | 稲葉 良幸 |
代理人 | 竹内 耕三 |
代理人 | 深見 久郎 |