• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) Z03
管理番号 1058698 
異議申立番号 異議2000-90498 
総通号数 30 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-05-15 
確定日 2002-02-15 
異議申立件数
事件の表示 登録第4354780号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4354780号商標の商標登録を取り消す。
理由 1.本件商標
本件登録第4354780号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成11年2月16日に登録出願され、「Naturea」(先頭の「N」の文字をやや図案化されている。)の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同12年1月28日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申立ての理由
昭和63年8月3日登録出願、「NATURIE」と「ナチュリエ」の文字を二段に併記してなり、第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成4年12月25日に設定登録された登録第2486678号商標(以下、「引用商標」という。)と本件商標は、類似する商標であり、かつ、その指定商品も類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3.本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして通知した取消理由は、つぎのとおりである。
<取消理由>
本件商標は「Naturea」(先頭の「N」の文字部分をやや図案化してなる。)の文宇を横書きしてなり、第3類「せつけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,化粧品,歯磨き」を指定商品とするものである。
他方、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の引用する登録第2486678号商標(以下、「引用商標」という。)は、「NATURIE」と「ナチュリエ」の文字を二段に横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品とするものである。
しかして、本件商標は造語とみられるところ、英語に「自然の」を意味する「natural(ナチュラル)」、「読む」を意味する「read(リード)」、「真実の」を意味する「real(リアル)」等の単語が存在することよりみて、本件商標よりは「ナチュリア」又は「ナチュリー」の称呼を生ずるものと認められる。
また、引用商標の構成は上記した通りであり、片仮名文字部分は欧文宇部分の称呼を特定したものと無理なく判断し得るものであるから、その構成文宇に相応して「ナチュリエ」の称呼を生ずるものというべきである。
そこで、本件商標より生ずる「ナチュリア」又は「ナチュリー」の称呼と引用商標より生ずる「ナチュリエ」の称呼を比較するに、両者は前半部における「ナチュリ」の称呼を共通にし、その差はわずかに語尾における「ア」又は長音と「エ」の音にすぎないから、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が近似し称呼上彼此相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、両者は「ナチュリア」又は「ナチュリー」と「ナチュリエ」の称呼において類似する商標であり、かつ、両者の指定商品は同一又は類似するものである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

4.商標権者の意見
(1)両商標の称呼上の類否について検討する。本件商標に関しては,英単語等の外国語として「Naturea」に相応する単語が見当たらず,特定の語義を有しない造語として理解される。このようなアルファベットで書されてかつ直ちに英語の読みが特定できない商標に接する場合,需要者・取引者である日本人はローマ字読みで称呼を特定するのが一般的である。
そうすると,本件商標は、「Na」は「ナ」,「re」は「レ」,「a」は「ア」のローマ字表記に相応するため,全体として「ナチュレア」の称呼が生ずるものである。
他方,引用商標は、その上段の「NATURIE」も,よく知られた英語等の外来語として存在するものではない。そのため、下段に併記した「ナチュリエ」の片仮名の表記が上段の欧文字の表音を示しているものと容易に理解でき,これより「ナチュリエ」の称呼のみが生ずるものである。
(2)ところで,取消理由通知書において、本件商標は造語と見られるところ,英語に「自然の」を意味する「natural」,「読む」を意味する「read」,「真実の」を意味する「real(リアル)」等の単語が存在することよりみて,本件商標よりは「ナチュリア」又は「ナチュリー」の称呼が生ずるものと認められると認定している。
本件商標「Naturea」の称呼を特定するときに,この単語を「Natu」と「rea」に分離し,「Natu」部分は「natural」の発音ナチュラルから「ナチュ」を,「rea」部分は「read」の発音リード,「real」の発音リアルから「リー」,「リア」を抽出し,両者を合体させて称呼を類推したようである。
しかしながら,本件商標の後半部から生じる称呼は「〜レア」であって,これを「〜リア」,「〜リー」と称呼する理由はないものである。生じる称呼を検討するときに,英語の発音を拠り所とすることは称呼決定の参考にはなるものの,本件商標を商標の途中で分断して,それぞれ別個の英単語の発音を充当する時には,その用い方が本件と軌を一にしうるか否かを慎重に検討する必要がある。
例示された「read」一(リード),「real」(リアル)のように,「rea〜」で始まる英単語の多くは「リア」,「リー」と読まれるようである(中には,「read」(readの過去・過去分詞形)をレッド,「ready」を「レディ」と発音する例もある。)。しかし,本件商標「Naturea」のように,「rea」が単語の末尾に位置し,綴りの終わりが「rea」である場合,ここから「〜リア」,「〜リー」の発音は得られないものである。「リア」,「リー」の発声は,「rea〜」の後に子音が続いて,その子音(例えば,「read」の「d」,「real」の「l」)まで含めたときに,初めて-音節として発音されるもので,「リー」だけが単独で発音されることはないものである。
逆に,例えば尿素を意味する英語「urea」は,我が国で流通される化粧品の商品名,原材料表示としては,「ウレアローション」,「ウレアクリーム」,「ウレア(尿素)配合」などのように用いられ,「urea」の英単語が外来語化するときにロ-マ字読みした「ウレア」の称呼が充当されている。
このような取引の実情を考慮すると本件商標「Naturea」は,末尾の「rea」部分が,商品に接する需要者・取引者によってローマ字読みされ,全体で「ナチュレア」とのみ称呼されるとするのが,取引における経験則であるといえ,ここから「ナチュリア」,「ナチュリー」などといった不自然な称呼は決して生ずることはないものである。

5.当審の判断
本件商標は、上記に示すとおり「Naturea」(先頭の「N」の文字部分をやや図案化している。)の文宇よりなるところ、該文字が特定の称呼・観念を生じ得ない造語であることは商標権者も認めている通りである。
そして、商標権者は、アルファベットで書されてかつ直ちに英語の読みが特定できない商標に接する場合,需要者・取引者である日本人はローマ字読みで称呼を特定するのが一般的である旨と主張しているが、英語知識の普及している現在においては、むしろローマ字よりも英語読みで称呼を特定する場合が少なからずあるものと判断するのが相当である。
しかしながら、ローマ字読みで称呼を特定する場合もないとは言い得ないから、本件商標より「ナチュレア」の称呼をも生ずるとしても、語尾に「〜ea」を有する英語「pea」(「えんどう豆」の意味合いで、「ピー」と称呼される。)、「sea」(「海」の意味合いで、「シー」と称呼される。)、「tea」(「茶」の意味合いで、「ティー」と称呼される。)、同じく語尾に「〜rea」を有する英語「area」(「地域」の意味合いで、「エリア」と称呼される。)、「Korea」(「朝鮮」の意味合いで、「コリア」と称呼される。)の例からみても、本件商標より「ナチュリー」又は「ナチュリア」の称呼をも生ずることを否定し得ない。
他方、引用商標からは「ナチュリエ」の称呼が生ずることものである。
そこで、本件商標より生ずる「ナチュリア」と、引用商標より生ずる「ナチュリエ」の称呼を比較するに、両者は「ナチュリ」の前3音を共通にし、その差は語尾における長音と「エ」の音及び「ア」と「エ」の音の差にすぎず、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が近似し称呼上彼此相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標は「ナチュリア」と「ナチュリエ」の称呼において類似するものであり、かつ、両者の指定商品は同一又は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるわえない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2001-04-16 
出願番号 商願平11-13292 
審決分類 T 1 651・ 262- Z (Z03)
最終処分 取消  
前審関与審査官 小川 有三 
特許庁審判長 廣田 米男
特許庁審判官 江崎 静雄
宮下 行雄
登録日 2000-01-28 
登録番号 商標登録第4354780号(T4354780) 
権利者 株式会社マンダム
商標の称呼 ナチュリア、ナチュリー 
代理人 秋山 佳子 
代理人 秋山 鳳見 
代理人 秋山 泰治 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ