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審決分類 審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 117
管理番号 1055399 
審判番号 審判1998-35183 
総通号数 28 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-04-26 
種別 無効の審決 
審判請求日 1998-04-27 
確定日 2002-01-04 
事件の表示 上記当事者間の登録第2529978号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第2529978号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2529978号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成3年3月12日に登録出願、後掲に示すとおり、「alfredo」、「versace」の各欧文字を上下二段に表してなり、旧第17類(平成3年9月25日政令第299号による改正前の商標法施行令第1条に基づく商品の区分,以下「旧類別」という。)「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成5年4月28日に設定の登録がされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第60号証を提出した。
(1)本件商標は、下記の各理由により、商標法第4条第1項第11号、同第8号、同第10号及び同第15号の各規定に該当する。したがって、その登録は、商標法第46条第1項第1号の規定により、無効とされるべきものである。
なお、請求人会社は、昭和56年7月に設立され、イタリア国ミラノ在のイタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」を出資者の一人とする株式会社である。請求人は、前記イタリア国法人の取り扱う「GIANNI VERSACE」、「VERSACE」等の商標を付した被服、身飾品等を独占的に輸入販売しているものであり、したがって、本件審判を請求するにつき法律上の利益を有する。
(2)商標法第4条第1項第11号該当について
請求人は、登録第2708755号商標(甲第1号証)、登録第1471328号商標(甲第2号証)及び登録第2718477号商標(甲第3号証)の所有者である。
本件商標は、これら商標と同一または類似し、これらの指定商品と同一または類似の商品を指定商品とするものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第8号該当について
本件商標は、世界的に著名なデザイナーであるGianni Versace=ジャンニ・ヴェルサーチの著名な略称である「Versace」を含むものであり、また、同人が設立に関与した前記イタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」の著名な略称「Versace」を含むものであり、さらに、当該イタリア国法人を出資者の一人とする請求人会社の著名な略称「ヴエルサーチ」=「Versace」を含むものである。
しかるに、被請求人は本件商標を登録出願するにつき、デザイナーGianni Versace、本審判請求人及び前記イタリア国法人のいずれの承諾をも得ていない。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第10号該当について
デザイナーGianni Versace=ジャンニ・ヴェルサーチは、当初婦人服を手掛けたが、同人が発表する婦人服は、あくまでも動く女性を念頭に置いたもので、甲第11号証の表現を借りれば、「女性が動くたびにその表情を変え、生き生きとした個性を造り上げてしまう服」との評価を受け、世界のモード界は、こぞってその斬新な感覚と独創性を絶賛し、注視し続けたのである。個人のデザイナーとしての非凡な才能は、時を経ずして紳士服にも遺憾なく発揮された。甲第37号証ないし甲第45号証のそれぞれには、著名なデザイナー「Gianni Versace」=「ジャンニ・ヴェルサーチ」の案出にかかる被服類がデザイナーブランド「GIANNI VERSACE」、「ジャンニ ヴェルサーチ」あるいは「VERSACE」、「ヴェルサーチ」のもとに紹介されている。
前記の次第で、「GIANNI VERSACE」、「VERSACE」、「ジャンニ ヴェルサーチ」及び「ヴェルサーチ」の商標は、周知著名なデザイナーブランドとして、請求人及び前記イタリア国法人が取り扱ってきた被服品等に永年使用された結果、本件商標の登録出願日以前に取引者・需要者の間で広く認識されていたものである。本件商標の下段部「versace」は、これら周知の商標と同一または類似し、同一または類似の商品に使用するものである。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(5)商標法第4条第1項第15号該当について
前記(4)に述べたとおり、世界的に著名なデザイナーであるGianni Versace=ジャンニ ヴェルサーチが設立に関与し主宰した前記イタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」及び請求人「株式会社ジャンニ・ヴェルサーチ・ジャパン」は、「GIANNI VERSACE」、「VERSACE」、「ジャンニ ヴェルサーチ」及び「ヴェルサーチ」の商標を被服をはじめとして、装身品、ベルト、時計、香水等に永年使用し、これら商標は著名デザイナーブランドとして本件商標の登録出願前に周知著名となっている(甲第11号証ないし甲第51号証)。しかして、本件商標は、「versace」の語を主要部としているから、前記周知著名商標と混同される蓋然性が極めて高く、少なくとも取引者・需要者をして前記周知著名商標を容易に連想せしめるものである。さらに、本件商標の指定商品と前記周知著名商標が使用されている商品とは、同一であるか又は流通経路、販売店、一般需要者層を同一にする。
したがって、本件商標がその指定商品に使用された場合、恰もその商品が本審判請求人あるいはその関連会社の業務に係る商品であるかの如く、誤認混同される蓋然性が極めて高い。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(6)被請求人の答弁に対する弁駁
(ア)被請求人は、平成10年12月21日付答弁書の答弁の理由(3)項において、被請求人の米国等に於けるデザイナーとしての活動や本件商標の使用等に関しては「ジャンニ・ヴェルサーチ」自身が認知し、また黙認してきた経緯があると述べているが、その証拠は示されておらず、その信憑性は低い。事実、請求人及びその関連会社であるイタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」は以上のような経緯について承知していない。従って、上記経緯に関する被請求人の主張には全く根拠がない。
(イ)被請求人は、乙第4号証、乙第10号証及び乙第11号証に基づき、韓国において構成中に「Alfredo VERSACE」を含む商標が商標登録されたことをもって、「Alfredo VERSACE」と「VERSACE」との非類似性や非誤認混同性を主張するが、今般、この韓国商標登録は無効審判により登録無効の審決が下されたので、その審決書及びその訳文を甲第55号証の1及び甲第55号証の2として提出する。尚、乙第11号証に係る韓国商標登録についても、甲第55号証の1と同様な理由に基づく登録無効の審決が下されることが理解される。また、被請求人の述べるマドリッド条約による国際登録(乙第12号証)については、イタリア国基礎登録に対して登録取消の請求がされている。よって、これら証拠によりその主張の根拠とすることはできない。
(ウ)(請求人会社の関連会社である)前記イタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」及びその関係者は、全世界において「VERSACE」を含む商標に係る登録出願及び商標登録に対して法的対抗措置をとっており、この間、最終的に被請求人又はその関係者の主張が認められた例は全くない。これに関連する判決等を甲第56号証の1及び甲第56号証の2、甲第57号証の1及び甲第57号証の2に挙げる。よって、被請求人の述べる「VERSACE」が直ちにジャンニ・ヴェルサーチを意味すると理解される程には世界的著名性を有していないとの主張は根拠がない。
(エ)被請求人提出の乙第13号証(イタリア国における判決)は、「ALFREDO VERSACE」と「GIANNI VERSACE」との出所混同の如何については全く判示していないし、出所混同を否定するような判断もしていない。よって、これに基づく被請求人の主張は失当である。
請求人提出の甲第58号証(ミラノ裁判所の決定)は、イタリアにおいても、「ALFREDO VERSACE」商標と「VERSACE」商標とが出所混同を生ずるとの認定がされている。
さらに、請求人は、「VERSACE」商標が請求人の関連会社である前記イタリア国法人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」の商標として、世界的に周知・著名であることを示すものとして、中国国家工商行政管理局商標審判委員会文書(甲第59号証)を提出する。

3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由及び請求人の弁駁に対する再答弁を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第29号証を提出した。
(1)請求人は甲第1号証ないし甲第60号証を提出して本件商標の登録を無効とすべき旨理由を述べているが、以下に述べる理由により、その主張は不当であり、本件商標に登録を無効とされるべき理由はない。
(2)本件商標は、上段に欧文字「alfredo」を配し、下段に欧文字「versace」の欧文字を配してなり、その指定商品並びに登録に至った経緯は前出1のとおりである。
(3)被請求人「アルフレッド・ヴェルサーチ」は、製品・材料・細工品・包装(品)のファッション・デザイナーであり、本件商標に係る「alfredo/versace」は、被請求人を表すブランドとして米国等に於いて長年使用されてきた商標である。
又、被請求人「アルフレッド・ヴェルサーチ」は、デザイナー「ジャンニ・ヴェルサーチ」とは父親同志が又従兄弟の関係にあり(乙第9号証)、被請求人の米国等に於けるデザイナーとしての活動や本件商標の使用等に関しては、「ジャンニ・ヴェルサーチ」自身が認知し、また黙認してきた経緯があり、「ジャンニ」の生存中には、両者間に何ら問題は起こらなかったものである。
しかるに、「ジャンニ・ヴェルサーチ」が暗殺された後、前記既成事実を無視するかの如く、「ジャンニ」サイドは被請求人を提訴したり(米国)、本件商標に対して本件無効審判を請求したり、他の登録商標に対して不使用取消審判を請求してきたりしているものである。尚、前記不使用取消審判は、「成り立たない」旨の結論を既に得ている。
(4)商標法第4条第1項第8号の主張に対する反論
請求人は、本件商標がジャンニ・ヴェルサーチの著名な略称である「Versace」の文字を含むが故に、登録出願に際しては審判請求人等の承諾を要すると主張する。
しかし、本件商標は現存するデザイナー「Alfredo Versace(アルフレッド ヴェルサーチ)」の氏名をそのまま表記した商標であり、同姓同名の他人の承諾を要するとされるのならともかく、名の異なる他人の承諾を要するとは解されない。又、請求人は、本件商標は「ジャンニ・ヴェルサーチ」の著名な略称を含むと主張しているが、乙第1号証(PHONEDISC U.S.A.のデータベース<1995年版>より抽出)を見て戴ければ明らかな通り、「VERSACE」というイタリア系の姓をもつ人物は米国にも多数現存しており、とても「VERSACE」=「ジャンニ・ヴェルサーチ」と言える程の状況でないことは明らかである。更に、本件商標はその書体が通常の活字体等の書体とは若干異なるとはいえ、一般人が普通に判読し得る程度の文字で書されてなるものであり、商標法第26条第1項第1号に該当する商標(自己の氏名を普通に用いられる方法で表示する商標)と解されても不自然ではない。
よって、これらの事情を勘案すれば、本件商標の登録出願に際し、審判請求人等の承諾は明らかに不要であり、本件商標は商標法第4条第1項第8号に該当するものではない。尚、乙第1号証のデータベースは、米国東部、西部の各住所リスト、各地区電話帳など8千3百万件から集められたものである。
(5)商標法第4条第1項第10号及び同第15号の主張に対する反論
請求人は、デザイナー「ジャンニ ヴェルサーチ(GIANNI VERSACE)」の氏名のみならず、「VERSACE」「ヴェルサーチ」の商標も又、本件商標の出願日(平成3年3月12日)以前に、既に取引者(需要者)間に広く認識されており、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所につき混同が生ずると主張する。これに対して、被請求人は乙第2号証(商標公報・登録原簿)、乙第3号証(商標公報・パトリスデータ)及び乙第4号証(韓国における異議決定書)を提出する。
(a)乙第2号証・・・商公昭57一17694号,商標登録第1562787号,商標:「ベルサーチ/VERSACE」,指定商品:装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具,出願人:株式会社西武百貨店
(b)乙第3号証・・・商公平5一61340号,商標:「FRANCOVERSACE/フランコヴェルサーチ」,指定商品:装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具,出願人:東和繊維株式会社
(c)乙第4号証・・・異議決定書(1996年商標登録出願第28749号)(韓国),内容:本件被請求人が韓国において出願した商標「図形&Alfredo VERSACE」(第25類)に対して、「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」が異議申立をし、異議申立ては理由がないと決定された。
乙第2号証商標は、「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」が現権利者となっているが、「株式会社西武百貨店」が出願し、当初権利者となっていた商標であり、乙第3号証商標は、登録料不納の為に出願無効となっているが、「東和繊維株式会社」が出願し、審査にはパスし登録査定された商標である。又、乙第2,3号証商標は、「ジャンニ ヴェルサーチ」がデザインに携わってきたとされる「カバン」や、審判請求人が「VERSACE」「ヴェルサーチ」の商標を永年使用してきたと主張する「装身具」を指定商品としている。即ち、審判請求人が主張する如く、本件商標出願日以前に、「Versace」=「ジャンニ・ヴェルサーチ」と言える程に取引者及び一般需要者に認識されていたのであれば、上記乙第2,3号証商標の様に、その態様中に「VERSACE」「ベルサーチ」「ヴェルサーチ」の文字を含む商標が審査にパスし登録(登録査定)される筈はないといえるのである。又、審判請求人の主張からすれば、イタリア・米国以外の国・地域であっても、被服等のファッション関連商品を指定商品とし、態様中に「VERSACE」の文字を含む商標は全て「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」等の業務に係る商品と出所混同が生ずると解さざるを得なくなるが、乙第4号証として提出する韓国における異議決定は、審判請求人の主張を明らかに否定するものとなっている。
従って、これらの事情を勘案すれば、審判請求人の主張が不当なものであり、被請求人が本件商標を指定商品に使用しても、審判請求人等の業務に係る商品と混同が生ずる虞れがないことは明らかである。よって、本件商標は商標法第4条第1項第10号・第15号に該当するものではない。
(6)商標法第4条第1項第11号の主張に対する反論
請求人は、本件商標が二段併記であることを理由に下段の「versace」から「ヴェルサーチ」の証拠が生じ、甲第1号証商標等と類似するとしている。
しかし、この主張は出願人・権利者である「アルフレッド ヴェルサーチ」が実在のファッションデザイナーであり、本件商標は全体としてその氏名を表しているということを軽視した主張であり、機械的に過ぎるものである。
被請求人は、反証として「VALENTINO」(ヴァレンティノ)商標関連の4登録事例(乙第5ないし第8号証)を提出する。一見して明らかな通り、上記乙第5ないし第8号証商標はいずれもその態様中に「VALENTINO」の文字を有し、被服等の同一(類似)商品を指定商品とする商標である。又、乙第6ないし第8号証の「VALENTINO GARAVANI」「MARIO VALENTINO」「VALENTINO ORLANDI」は、いずれも実在のデザイナー名を表すものであり、特に、乙第6号証の「VALENTINO GARAVAN1(ヴァレンティノ ガラヴァーニ)」は「インポートブランド(売上高)ランキング」でも常に上位にランキングされているブランドである。
即ち、本件「請求の理由」欄の考え方からすれば、二段態様の「valentino/orlandi」(乙第8号証)は勿論、乙第7号証の「MARIO VALENTINO」なども、周知・著名と解される乙第6号証商標の存在により拒絶・無効とされるべき商標と解さざるを得なくなるものである。
しかし実際には、権利者が異なるにも拘わらず、上記乙第7,8号証商標が乙第5,6号証商標と併存し、各々市場に於いて誤認混同を生ずることもなく使用されている事実からすると、前記請求人の主張が不当なものであることは明らかであり、例え、二段併記の構成を有していても、実在するデザイナーの氏名を一連に表した本件商標の様な商標はこれを分離して認識すべきではなく、常に一連一体に「アルフレッドヴェルサーチ」とのみ称呼・観念されるべき商標であることは明確である。
よって、本件商標は、甲第1ないし第3号証商標とは明らかに称呼・観念上非類似であり、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(7)上記各理由により、本件商標は商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に該当せず、審判請求人の主張が不当なものであることは明確である。従って、本件商標は商標法第46条第1項の無効理由を有しないものである。
(8)請求人の弁駁に対する再答弁
(a)請求人の主張からすれば、態様中に「VERSACE」の文字を含む・商標は全て、「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエー」等の業務に係る商品と出所混同が生ずると解さざるを得なくなるものであるが、これは明らかに事実に反する不当な主張である。被請求人はその反証としてさらに乙第10ないし12号証を提出する。
乙第10・11号証は、韓国代理人から商標登録手続きが完了したことを知らせる被請求人宛の手紙である。乙第10号証に示されている商標「Alfredo Versaceと図案」は、乙第4号証「韓国に於ける異議決定書」のものと同一であるが、乙第11号証は、「Alfredo Versaceと図案」が第25類のみならず第12類に於いても登録されていることを示している。
又、乙第12号証は、商標「DESIGND BY/図形/ALFREDO VERSACE」(第18類・第25類)が、マドリッド条約に基づく国際登録(基礎登録はイタリア)されていることを示すものである。すなわち、これらの事実は、請求人所有に係る商標が「VERSACE」=「ジャンニ・ヴェルサーチ」といえる程には世界的著名性を有していないことを示すものである。従って、態様中に「VERSACE」の文字を含む商標が「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエー」等の業務に係る商品と出所混同が生ずるとする請求人の主張は否定されるべきである。
(b)(新たに提出した)乙第13号証について
乙第13号証は、イタリアにおいて請求人「GIANNI VERSACE」が衣料品についての商標「ALFREDOVERSACE」の使用差し止めを求めた訴訟の判決文である。一読すれば明らかな通り、該「差し止め命令」には全く根拠がなく無効である旨判示されている。即ち、この判決は「GIANNI」や「ALFREDO」の本国イタリアに於いてさえ、「ALFREDO VERSACE」ブランドの商品と「GIANNI VERSACE」ブランドの商品が、出所混同を生ずる虞れがないという事実を示すものである。
従って、「VERSACE」の文字を含む商標が「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエー」等の業務に係る商品と出所混同が生ずるとする請求人の主張は不当である。
(c)(新たに提出した)乙第14号証ないし乙第29号証について
乙第14号証は、アメリカ合衆国地方裁判所の「仮処分命令」であり、請求人提出の甲第57号証と同一である。乙第15号証はこれに関する弁護士の書簡である。この点については、請求人主張とは若干意味合いが異なり、「仮処分命令」は結果的に「アルフレッド ヴェルサーチ」が全ての商品に「Designed by Alfredo Versace」を使用できることを示すものである(乙第15号証の弁護士の書簡参照)。即ち、この仮処分命令は、「アルフレッド ヴェルサーチ」に対し「VERSACE」の文字を含む商標の使用を一切禁じたものではなく、むしろ条件付きではあっても「ALFREDO VERSACE」の文字を含む商標を市場に於いて使用すること、つまり「GIANNI VERSACE」ブランドと併存することを認めたものである。
乙第16号証ないし乙第25号証は、被請求人に係る「Designed by Alfredo Versace」を附した商品が実際に米国に於いて固有ブランドの商品として販売されている事実を示す資料(店舗リスト、送り状、陳列写真、当該資料に関する弁護士書簡)である。

5 当審の判断
(1)請求人商標の著名性について
請求人は、本件商標の無効理由の一つとして、請求人に係る「VERSACE」(ヴェルサーチ)商標の著名性を理由に本件商標の登録の商標法第4条第1項第15号違反を述べているので、この主張の当否について判断する。
請求人「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」(以下、「請求人会社」という。)は、イタリア国 ミラノ在住の法人と認められるところ、その提出に係る甲各号証によれば、以下の各点を認めることができる。
(ア)株式会社洋泉社1991年発行キーワード事典ファッション(甲第11号証),「ジャンニ・ヴェルサーチ」の項によれば、「イタリア、ミラノファッション界の大御所ともいえるジャンニ・ヴェルサーチは、1946年南イタリアのカラブリア生れ。ミラノで育つ。ファッション関係の仕事をしていた母の影響で幼い頃からデザイナーとしての勉強をしていた彼が独立した店を持ったのは79年のことだ。以来、完璧ともいえるデザインとカッティングで、たちまちミラノを代表するデザイナーとなった。・・・」との記述が認められる。
(イ)株式会社織部企画1990年発行新ファッションビジネス基礎用語辞典(甲第12号証),「ジャンニヴェルサーチ」(Gianni Versace)の項によれば、「1946〜,・・・78年<ジャンニヴェルサーチ>として、初のコレクションをミラノで発表。・・・女性美を表現するテクニックは現代イタリア・モード界の第一人者に数えられ、・・・オペラやバレエ(モーリス・ベジャール作品他)の舞台衣裳も手がける。・・・」との記述が認められる。
(ウ)株式会社研究社1990年発行英和商品名辞典(甲第13号証),「Versace」(ヴェルサーチ)又は「Gianni Versace」(ジャンニヴェルサーチ)の項によれば、「イタリアMilanoのデザイナー、Gianni Versace(1946-)のデザインした衣料品、靴など、そのメーカー(1978年創業)Milano(1979年開店)・Romaにある直営店。・・・1978年に独立し、自分の名でコレクションを発表、元来婦人服専門だったが、1978年以降紳士物カジュアルウエア・皮革衣料にも領域を拡げた。ベルト、靴なども手がけている。香水Gianni Versaceを1982年に発表(男性用香水は1984年)、・・・1988年より腕時計をデザイン・・・」との記述内容が認められる。
(エ)繊研新聞の1991(平成3年)年9月9日から同9月14日にかけて連載された「軌跡」、「ジャンニ・ヴェルサーチ・ジャパンの10年」と題する特集記事(甲第20号証ないし甲第25号証)によれば、「イタリアを代表するデザイナーブランド『ジャンニ・ヴェルサーチ』を展開しているジャンニ・ヴェルサーチ・ジャパンが今年十周年を迎えた。設立されたのは1981年7月である」、「売上高の推移は86年度が19億5千万円、87年度27億8千万円、88年度34億9千万円、89年度54億4千万円、90年度77億3千万円であった」、「直営店は、1981年9月に高島屋大阪店に25平米の店を出したのが第一号。続いて、高島屋京都店(82年3月)、サンローゼ赤坂店(同9月)と出店していき、販路獲得の突破口にしていった」、「同社の営業の柱になってきたのは24店舗の直営店網だ・・・」等々の記事解説が認められる。
同じく、1991年1月8日付繊研新聞(甲第27号証)によれば、「伊ヴェルサーチ・グループ」、「日本市場は合弁3社体制に」、「中核はヴェルサーチ・ジャパン」、「3月にヴェーザ・ジャパン設立」とする記事見出しの下、第一面のトップ記事として取り上げられたことが認められ、同じく、1991年2月12日付及び同5月13日付繊研新聞(甲第28号証、甲第29号証)によれば、「ヴェルサーチ社長」(サント・ヴェルサーチ社長)に係る申立人会社の事業運営に係る談話及び「ヴェルサーチスポーツ」なるブランドを紹介する記事であって、申立人会社に係る国内における事業展開の状況を報ずる記述が認められる。
さらに、1992年1月14日付繊研新聞(甲第31号証)によれば、ミラノで開催された92年秋冬メンズコレクションに「ヴェルサーチ」も他のいわゆるファッションメーカーとともに出品した旨を報ずる記事、また、1992年1月24日付繊研新聞(甲第32号証)によれば、福岡市在の輸入ブランド品を主力とする婦人服専門店において、「ヴェルサーチ」ブランドが40%増となったことを報道する記事、或いは、1992年1月27日付繊研新聞(甲第33号証)によれば、ヴェルサーチ社は91年春夏から92年にかけてメンズ重衣料主体の「V2」を発売した旨を報ずる記事、さらに、1992年7月2日付繊研新聞(甲第34号証)によれば、ヴェルサーチのメンズ新ブランド「V2」を紹介する報道記事が認められる。
(オ)株式会社講談社発行世界の一流品大図鑑1983年版(甲第37号証)及び同1985年版(甲第38号証)、「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)の項によれば、「当年34歳。イタリアのファッション関係者、ジャーナリストの間でいちばんもてはやされているデザイナーのひとりです。・・・」、「卓越したセンスのよさと現代感覚は定評のあるところ、・・・」等々と解説され、また、別項において、「輸入元、三井物産(株)」、「発売元、(株)ジャンニ・ヴェルサーチジャパン」なる記載が認められる。
また、同じく、世界の一流品大図鑑1989年版ないし同1991年版(甲第39号証ないし甲第41号証)においても、他のファッションメーカーと並んで「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)に係る婦人服、紳士服等が紹介されていて、それら製品が大阪、東京に拠点を置く前記販売会社を通じて国内各地の主要都市の百貨店等に向けて供給されている状況が認められる。
(カ)世界文化社昭和58年発行家庭画報編「世界の特選品’84・LADIES’」(甲第42号証)、「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)の項によれば、「イタリアンコレクションならではの色づかい、ヴェルサーチ35歳、イタリアの名高いデザイナーのなかでも、その若さを生かした大胆なカッティング、色づかいは常に注目を集めています」、「シャープな女性らしさを感じさせてくれる服・・・スタイルはヴェルサーチが今後の課題とするシンプル課題とするシンプル象徴しています・・・」等々と解説され、また、別項において、「輸入元三井物産(株)、発売元(株)ジャンニ・ヴェルサーチジャパン」とあり、同時に、「販売店」が国内各地の百貨店ほかブランド品関連の衣料品店とする状況が認められる。
同じく、世界の特選品(別冊家庭画報)「’90年版」(甲第43号証)、「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)の項によれば、「’90にひときわ輝きを放つ素敵でエクセレントなブランド10を特集」とする記事見出しの下、「ミラノの知性派の代表デザイナーとして・・・」、「イタリアの粋と知性を合わせて意欲的に展開する美の秘密は・・・」等々の解説と共に、そのデザインに係る男性用、女性用の衣服が紹介されていて、さらに別項において、取扱いに係る商品がレディスバッグほか革製小物、コート、子供服等にも及ぶこと、そして、前記同様に「輸入元」「発売元」及び「販売店」の紹介記事が認められる。
(キ)株式会社講談社発行男の一流品大図鑑1981年版(甲第44号証)、「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)の項において、「30歳にしてイタリア・モード界を背負うリーダーの一人となったヴェルサーチ」とする紹介記事とともに、そのデザイン・素材の特徴等、前記同様の記述解説が認められる。
(ク)日本交通公社出版事業局発行「ヨーロッパの一流品’90 EUROPIAN BEST」(甲第45号証)、「GIANNI VERSACE」(ジャンニ・ヴェルサーチ)の項によれば、「ヴェルサーチは卓越した感性で世界のファッション・リーダーとして活躍している。・・・優れたデザイナーに贈られるゴールデン・アイ賞をはじめとして、数々の栄誉ある賞が与えられている」旨解説されていて、取扱いに係る商品を紳士・婦人服とするほか、前記同様に「輸入元」「発売元」の紹介記事が認められる。
(ケ)1991(平成3年)年8月4日付日本繊維新聞及び同年9月5日付繊研新聞によれば、「インポートブランド売上高ランキング」又は「インポートブランドランキング」として、「ジャンニ・ヴェルサーチ」に係る製品売上高がルイ・ビトン、シャネル、ハンティング・ワールドに次いで第4位であったことが認められる(因みに、同記事コピーのリスト上には被請求人に係る事業者名ないし当該ブランド名は見出すことができない。)。
(コ)請求人会社は、わが国において早い時期から「GIANNI VERSACE」、「Gianni Versace」若しくは「Versace」商標ないしはこれを主要部とする商標について、旧類別第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品とする商標登録を取得し(商標登録第2708755号、同第1471328号、同第2718477号)、その販路確保を図っていた状況が認められる(甲第1号証ないし甲第3号証)。また、その後も引き続き関連商標について衣料品、雑貨品等の商品分野を中心に多くの商標登録を取得していることは顕著な事実である。
以上、認定の事実を総合するに、「GIANNI VERSACE」、「Gianni Versace」(ジャンニ・ヴェルサーチ)、「VERSACE」又は「Versace」(ヴェルサーチ)の文字よりなる標章(以下、これら標章を一括して「VERSACE商標」という。)は、イタリアの服飾デザイナーとして世界的に知られるGianni Versace氏の氏名又はその著名な略称として、また、同氏に係るいわゆるデザイナーズブランドを表彰し或いは同氏の創立に係り現在その親族により受け継がれる請求人会社ほか国内の関連会社等その事業全体を表彰するいわば代表的出所標識として、1980年(昭和55年)頃よりすでにわが国の取引者、需要者一般において広く認識せられていたものと認められる。
そして、同氏又は請求人会社に係る衣料品を中心とするいわゆるファッション関連各商品は、国内輸入会社(三井物産株式会社)、国内販売会社(株式会社ジャンニ・ヴェルサーチ ジャパン)又は国内各地の直営店、販売店を通じて、当時より現在に至るまでの間、営々として消費者の需要に供されてきた状況が認められる。
ところで、前記認定のGianni Versace氏がその後1997年7月、米国マイアミビーチにて不遇の死を遂げたことはすでに当庁において顕著な事実であるが、その後の新聞報道その他の客観状勢よりすれば、同氏に係る事業運営は、兄弟、遺族等により受け継がれ、引き続きその取扱いに係る衣料品等が以前と同様に我が国に輸入、販売されていることは顕著な事実であって、該ブランドが依然として我が国ファッション界の一角を占める輸入ブランドであるとする状況に特段の変化はなく、その知名度、市場シェア等がその後急速に衰えたとする事情は些かも見出すことはできない。また、この認定を覆すに足りる証拠はない。
(2)混同を生ずるおそれについて
本件商標は、「alfredo」、「versace」の各欧文字を上下二段に表してなるところ、これら文字の全体からは直ちに特定・固有の意味合い等を感得し得る事情はなく、また、その外観構成よりして容易に上段の「alfredo」と下段の「versace」とに分離して看取し得るものといえる。そして、本件商標は、その指定商品を旧類別第17類の被服その他を指定商品とするものであること前記したとおりである。
しかして、商標自体とそのほか本件商標の指定商品の分野における需要者一般の注意力、当該他人の使用にかかる商標の著名性及び両商品間の関連性等、取引の実情に照らして総合判断するに、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記認定のVERSACE商標の著名性並びに商品分野の共通性よりして、構成中の「versace」の文字部分に注意を惹かれ強く印象づけられるとともに、容易にVERSACE商標を想起し又はその事業主体に係る商品等と関連づけて認識し把握するとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるものといわざるを得ないから、その登録は商標法第4条第1項第15号に違反してされたものというべく、この点を述べる請求人の主張は理由あるものといわなければならない。
(3)被請求人の主張について
被請求人は、「アルフレッド・ヴェルサーチ」は製品・材料・細工品・包装(品)のファッション・デザイナーであり、本件商標「alfredo/versace」は、被請求人を表すブランドとして米国等に於いて長年使用されてきた商標であり、また、被請求人は、デザイナー「ジャンニ・ヴェルサーチ」とは父親同志が又従兄弟の関係にあり(乙第9号証)、被請求人の米国等に於けるデザイナーとしての活動や本件商標の使用等に関しては、「ジャンニ・ヴェルサーチ」自身が認知し、また黙認してきた経緯がある旨主張する。
しかしながら、被請求人(「ALFREDO VERSACE」)がその名称をもって我が国の需要者一般に広く認識せられているというような状況があればともかく、かかる事情は全く見出せないから、この点を述べる被請求人の主張は俄に首肯し難く、採用の限りでない。そして、我が国における商標登録の適否は、専ら我が国商標法の律するところであって、商標を使用する者の業務上の信用維持と需要者の利益保護等を主眼とする我が国商標法にあって、同法第4条第1項第15号の法条の趣旨はその法目的を具現化すべく他人のいわゆる著名商標と紛らわしく或いはその出所について混同を生ずるおそれのある商標の登録を排除することにあると解するのが相当であって、被請求人の述べる米国事情、伊国事情又は韓国事情は本件の審理判断に影響を及ぼし得るものでなく、前記法目的に照らし本件については前記認定・判断を相当とするから、その主張は採用することができない。
また、被請求人は、伊国における「ALFREDOVERSACE」商標の使用差止を巡る係争事件の判決文であるとして乙第13号証を提出し、「ALFREDO VERSACE」と「VERSACE」とが出所混同を生ずる虞れがない旨判示されていると述べているが、これに関して請求人より提出された甲第58号証(1999年5月18日付のミラノ裁判所決定写し)によれば、請求人の関連会社「ジャンニ ヴェルサーチ エスピーエイ」に係る差し止め請求は「ALFREDO VERSACE」に関する限り是認・維持されていることが認められるから、この点を述べる被請求人の主張は妥当でなく、採用の限りでない。また、仮に、伊国事情に関する被請求人主張に誤りがないとしても、その事情は我が国における商標登録の可否判断に直接関係するものでないこと前述のとおりであって、前記認定を左右するものとはいえない。
さらに、被請求人は、乙第14号証(アメリカ合衆国地方裁判所の仮処分命令)、乙第15号証(アルフレッドヴェルサーチの弁護士の書簡)、乙第16号証(商品取扱店のりスト)、乙第17号証ないし乙第18号証(送り状)、乙第19号証ないし乙第24号証(写真)及び乙第25号証(作成資料に関する弁護士の書簡)を挙げ、米国においてアルフレッドヴェルサーチが全ての商品に「Designed by Alfredo Versace」として使用できることことが許容されており、また、当該商標に係る商品が実際に販売されているものであるから、「Alfredo Versace」の文字を含む商標と「GIANNI VERSACE」ブランドとは併存することが認められている旨主張する。
しかしながら、被請求人自ら認めているように、被請求人に係る商標の使用は一定の条件が課せられているとみて差し支えなく、「Alfredo Versace」の文字のみの商標、すなわち、本件商標の使用が是認されているとする点までは明らかでなく、また、たとえ、被請求人に係る「Alfredo Verasce」商標に係る商品が当該店舗において販売されているとしても、その事情をもって直ちに我が国において本件商標の商標登録を容認し得るものでないこと前示のとおりであるから、その主張は採用することができない。また、我が国における被請求人商品の流通事情及びその周知事情は全く不明であって、この点について何ら言及しないまま、専ら前記米国又は伊国事情等を一方的に述べる被請求人の主張は妥当でなく、採用の限りでない。その他、被請求人の主張を認めるに足りる証拠はない。
(4)結語
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、その登録は、同法第46条第1項により、無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 本件商標


審理終結日 2000-12-15 
結審通知日 2001-01-05 
審決日 2001-01-29 
出願番号 商願平3-24314 
審決分類 T 1 11・ 271- Z (117)
最終処分 成立  
前審関与審査官 沖 亘小林 薫 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 宮川 久成
小林 由美子
登録日 1993-04-28 
登録番号 商標登録第2529978号(T2529978) 
商標の称呼 アルフレッドベルザス、アルフレドバーサス 
代理人 辻本 一義 
代理人 山下 穣平 
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