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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 111 |
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管理番号 | 1051864 |
審判番号 | 取消2000-31075 |
総通号数 | 26 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-02-22 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2000-09-12 |
確定日 | 2001-12-17 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2394188号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2394188号商標の指定商品中第11類「電気機械器具、電気通信機械器具」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 商標登録第2394188号に係る商標(以下、「本件商標」という。)は、「SA・RA・RA」の欧文字と「サ・ラ・ラ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成元年3月31日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として平成4年3月31日設定登録されたものである。 第2 請求人の主張の要点 1 請求の趣旨 結論同旨の審決 2 請求の理由 本件商標は、その指定商品中「電気機械器具、電気通信機械器具」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実がないから、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 3 弁駁 (1)被請求人は、本件商標「サ・ラ・ラ」を「階段昇降機」の商品名として今後使用する予定である旨答弁しており、これにより、被請求人が本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に使用していないことは明らかである。 (2)被請求人は、本件商標の不使用が製品開発の遅れに基づくものである旨答弁する。しかし、かかる理由は、商標法第50条第2項但書に規定する正当な理由に該当しない。 ここでいう「正当理由」としては、例えば、その商標の使用する予定の商品の生産の準備中に天災地変等によって工場等が損壊した結果、その使用ができなかったような場合、時限立法によって一定期間(3年以上)その商標の使用が禁止されたような場合等である。しかし、単なる経営不振、商品開発の遅れ、商品の市場性の欠如等による不使用は、該当しない。 (3)被請求人が使用を予定している商品「階段昇降機」は、本件審判請求に係る指定商品「電気機械器具、電気通信機械器具」に属する商品ではない。 (4)被請求人が証拠として提出した乙第1号証ないし同第18号証には、本件商標「SA・RA・RA」「サ・ラ・ラ」を「階段昇降機」に使用することについて直接言及した証拠は、全く見当たらない。 (5)したがって、被請求人は、本件商標を使用していることを証明していない。また、不使用についての正当な理由も存しない。 4 証拠方法 請求人は、甲第1号証ないし同第4号証を提出した。 第3 被請求人の答弁の要点 1 答弁の趣旨 本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする旨の審決 2 答弁の理由 被請求人は、平成6年から「階段昇降機」の開発を始め、コマツエンジニアリング株式会社と共同開発をなし、商品販売に向けて契約を取り交わし、同年6月に完成、「階段昇降機」「快男昇太」として販売キャンペーンを行った。 その後、製品に欠陥が見つかり、改良をすべく同7年7月から品質の向上を目標に、株式会社研興業と改良作業を行い、同8年5月各種のテストを終了させ、以前の機種より安定性、耐久性を向上させた。 その後も、最終目標である性能向上(低騒音、走行安定性、据付けの容易性)に対応する階段昇降機を商標「サ・ラ・ラ」として供給すべく、同11年10月株式会社ウイングシステムと改良作業をなし、各種の性能テストを行い、現在量産機として製作業者選定中である。 以上の事実をもって、本件商標「サ・ラ・ラ」は、「階段昇降機」に今後使用する予定である。 したがって、商標法第50条第2項の規定により、本件商標の登録は取り消すべきでない。 3 証拠方法 被請求人は、乙第1号証ないし同第18号証を提出した。 第4 当審の判断 1 本件商標の使用の有無 (1)商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。 (2)ところが、被請求人は、本件商標「サ・ラ・ラ」は、「階段昇降機」に今後使用する予定である旨答弁するに止まり、本件審判請求に係る商品のいずれかについて本件商標を使用していることを立証していない。 (3)被請求人は、欠陥を改良し、性能向上(低騒音、走行安定性、据付けの容易性)に対応する階段昇降機を供給すべく、各種の性能テストを行い、現在量産機として製作業者選定中であるという事実を挙げて、本件商標「サ・ラ・ラ」は、「階段昇降機」に今後使用する予定であるから、その登録は取り消されるべきではない旨答弁する。 商標法第50条第2項但書に規定する「正当理由」としては、例えば、その商標の使用をする予定の商品の生産の準備中に天災地変等によって工場等が損壊した結果、その使用ができなかったような場合、時限立法によって一定期間(3年以上)その商標の使用が禁止されたような場合等をいうものと解すべきである(特許庁編「工業所有権法逐条解説」第15版1145頁参照)。 そうすると、被請求人の上記の本件商標を使用していない事由は、製品(被請求人が使用の対象にしている「階段昇降機」が本件審判請求に係る商品に該当するか否かはさて措き)の欠陥の改良等に起因する事情であり、商標法第50条第2項但書に規定する「正当理由」に該当しないことは、明らかである。 (4)したがって、本件商標は、その指定商品中「電気機械器具、電気通信機械器具」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実の立証がなく、かつ、使用をしていないことについて正当な理由がないものである。 2 結語 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により「結論掲記の商品」についての登録を取り消すべきものである。 よって、本件審判請求は、認容することとし、審判費用の負担について商標法第56条第1項、特許法第169条第2項、民事訴訟法第61条を適用して結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-10-18 |
結審通知日 | 2001-10-24 |
審決日 | 2001-11-06 |
出願番号 | 商願平1-36700 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(111)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 土屋 良弘、鈴木 茂久 |
特許庁審判長 |
廣田 米男 |
特許庁審判官 |
大島 護 柳原 雪身 |
登録日 | 1992-03-31 |
登録番号 | 商標登録第2394188号(T2394188) |
商標の称呼 | サララ |