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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 124
管理番号 1015314 
審判番号 審判1995-7997 
総通号数 11 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2000-11-24 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 1995-04-14 
確定日 2000-04-07 
事件の表示 上記当事者間の登録第1958297号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第1958297号商標の登録は、取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1.本件登録第1958297号商標(以下、「本件商標」という。)は、 「colmar」の欧文字を書してなり、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く。)レコード、これらの部品及び附属品」を指定商品として、昭和59年3月8日に登録出願、同62年5月29日に登録され、現に有効に存続しているものである。
2.請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標は、その指定商品のいずれについても商標権者及びその使用権者によって過去3年間今日に至る迄継続して日本国内で使用されていないものであるから、商標法第50条の規定により、その登録は取消されるべきである。
(2)請求人は、「COLMAR」なる商標を第25類「運動用特殊衣服、運動用特殊靴」等に使用する意志を有し、その為、上記商標を商願平6-128142号として登録出願した。
よって、本件商標は、請求人の上記商標の登録に重大な障害となることは明白である。
3.被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び弁駁に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第13号証(枝番号を含む。なお、被請求人が提出した甲第1号証ないし甲第8号証の「甲」の表示は「乙」の誤記と認められるので、乙第1号証ないし乙第8号証として処理した。)を提出した。
(1)被請求人は、昭和48年5月に、大阪市中央区北浜4丁目1番23号、美津濃株式会社(以下美津濃という)との間で、同社に、本件審判請求に係る指定商品に含まれるスキー用被服について、本件商標「colmar」の使用をさせるため、通常使用権の許諾契約を締結した(乙第1号証の1〜17の契約書参照)。
▲1▼ 乙第1号証の1(昭和48年5月付の契約書)においては、その前文において、「コーマ株式会社(以下甲という)と、美津濃株式会社(以下乙という)とは、・・・商標『COLMAR』を乙に使用許諾する・・・」と規定され、さらに、その第1条において、つぎのとおり規定されている。「甲は、・・・商標『COLMAR』を、次の範囲について使用することを許諾する。乙が、イタリー国COLMAR社から輸入して販売する『COLMAR』商標のスキー用被服に限る。乙が、イタリー国COLMAR社と技術提携契約に基づいて製造販売する『COLMAR』商標のスキー用被服に限る。」
乙第1号証の2〜17の契約書においても同旨の規定がされている。
▲2▼ 乙第4号証の1は、美津濃が1993年(平成5年)6月に発行したカタログであり、美津濃が「COLMAR」の商標を競技用のスキー用特殊衣服、その他のスキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋、スキー用特殊ヘアーバンド、スキー用特殊帽子などについて使用していたことが示されている。
乙第4号証の2は、美津濃が1993年(平成5年)4月に発行したカタログで、美津濃が販売するスキー用特殊衣服についての注文方法を説明したものであり、これにも、スキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋について「COLMAR」の商標が使用されている。
▲3▼ 乙第5号証の1〜6は、1992年(平成4年)4月から1995年(平成7年)3月までの間に美津濃が行った「COLMAR」商標の使用に関し、美津濃が被請求人に送付した「ロイヤリティ計算書」と、この計算書とともに美津濃から被請求人に送付した書簡である。
▲4▼ 乙第6号証の1〜10として、過去3年間に発行されたスキー関連の雑誌を引用する。これらの雑誌において、美津濃は、「COLMAR」ないし「コルマー」の商標を付したスキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋、スキー用特殊ヘアーバンド、スキー用特殊帽子などの広告を行なっている。
以上要するに、本件商標は、過去3年間において、通常使用権者である美津濃により、スキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋、スキー用特殊ヘアーバンド、スキー用特殊帽子などについて盛大に使用されている。そうだとすれば、本件商標は取り消されるべきものではないことが明らかである。
(2)利害関係について
請求人は、本件審判を請求するにつき、法律上の利益を有していない。
すなわち、美津濃は、一方では、請求人の「COLMAR」ブランドのスキー用特殊被服などの商品を日本の市場で販売展開するために、請求人から商品を輸入し、または、請求人の許諾のもとにみずから商品を製造して「COLMAR」の商標を付して販売し、他方では、このような事業活動に支障がないように、本件商標「COLMAR」、本件商標と連合する登録第447171号商標「Colma/コルマ」及び本件商標と連合する登録第1341591号商標「コルマ」を所有する被請求人から「COLMAR」の商標について使用許諾を受けている。
このように、美津濃が被請求人から本件商標について通常使用権の許諾を受けていることにより、請求人は日本市場において自らの「COLMAR」の商標を付した商品を問題なく販売することが可能となったのである。したがって、「COLMAR」の商標を日本国内において使用しようとする請求人の意志はなんら妨げられておらず、そうだとすれば、請求人は本件不使用取消審判を請求する利益を有さないといわなければならない。
なお、請求人は、自己名義で「COLMAR」の商標の出願をしている旨を主張しているが、この出願は本来の登録が目的ではなく、本件商標に対する取消審判を請求するために、外観上の利害関係を作出しようとしたものにすぎない。そうだとすれば、請求人には実質的な利害関係はないと言わざるを得ない。
以上述べたことから、本件審判請求は利害関係のない者によってなされたものであるから、不適法な請求として却下されるべきである。
(3)権利の濫用について
被請求人は、旧々36類に属する登録第447171号商標を所有し、これを靴下について使用するとともに、近時の多角経営の傾向に鑑みて、一般衣料品、スポーツウェアなどについてもこの商標を使用しようと企図していたところ、昭和48年に、美津濃の依頼を受けて、請求人による「COLMAR」商標のスキー用特殊被服を美津濃が日本市場で販売することを認めたのである。
そして、その後、被請求人は登録第447171号商標の保護ひいては美津濃の通常使用権の保護を厚くするために、前記の登録第1341591号商標と本件商標とについて出願をし登録を受けたのである。被請求人としては、「COLMAR」の商標についての使用を許諾した以上、これら登録商標をその指定商品中の広範なものについて急ぎ使用して使用義務を尽くす必要もなく、また、自らの顧客でもある美津濃の立場も勘案して、敢えて、登録第447171号商標を靴下について使用するにとどめたのである。
のみならず、被請求人は、乙第1号証の1〜17の各契約書の第2条の合意を遵守して、本件商標を第三者に許諾することをしなかったのである。
前記した美津濃と請求人との提携関係からして、請求人がこのような事情を知っていたことは明らかであり、請求人はこのような被請求人の配慮を奇貨として不使用取消審判請求の挙に出たものである。請求人のこのような所為は著しく信義誠実の原則に反し、取消審判の請求権の濫用にほかならない。したがって、本件審判の請求は不適法なものとして却下されるべきである。
4.答弁に対する弁駁
(1)被請求人は、美津濃が「本件商標」を「スキー用特殊衣服」等について使用している旨主張し、乙第4号証乃至乙第6号証を提出している。
しかしながら、「COLMAR」なる商標が、本件審判請求予告登録日前3年間において美津濃によって前記商品に使用されていたことは事実であるが、被請求人の提出に係る乙第7号証「83 1NVERNO HIVER WINTER COLMAR」をみても、日本国スキー業界においては、「COLMAR」、「コルマー」と云えば請求人会社の所有に係る商標として認識されているものであり、請求人会社の許諾を得て美津濃が使用しているものであるから、乙第4号証乃至同第6号証の示す使用事実は「本件商標」の使用事実を示すものとは認められない。
請求人会社は、「COLMAR」商標を日本国以外において甲第4号証の1乃至28に示すとおり、カナダ、フランス、スイス、ドイツ、イタリー、米国等29主要国において登録又は出願所有しており、右事実からしても「COLMAR」、「コルマー」が日本国において、過去、現在、将来にわたって請求人会社に帰属すべきものであることは明らかである。
(2)被請求人は、「本件審判請求は、信義誠実の原則に反し、取消審判請求権の濫用である」旨主張しているが、「COLMAR」商標は、上述の如く、過去、現在、未来永劫にわたって請求人の所有に係るものであって、偶、被請求人が登録第447171号商標「Colma/コルマ」を所有していたことに起因して、連合商標として登録を許されたにすぎないものである。
被請求人は、創業以来、当該所在地方において「靴下専業メーカー」として知られていることに鑑みれば、被請求人が「靴下」以外の商品に利害を有するとは考えられない。真の信義誠実の原則は何であるかを省みて「COLMAR」商標が事実上は勿論、法律上も真の所有者に帰属せられるべきである。
5.弁駁に対する答弁
(1)被請求人と美津濃との間において商標「COLMAR」の使用許諾についての実質的な合意があったとの点に関し、被請求人は、さらに、乙第9号証の1〜3を提出する。
乙第9号証の1は、美津濃の経理部より被請求人に宛てた昭和50年6月2日付の書簡であり、1974年における生産実績を報告したものである。
乙第9号証の2、3は、乙第1号証の1〜17の契約書が毎年4月1日に交わされているものであるところ、このような契約書に美津濃の印鑑を捺印したものを美津濃が被請求人の代理人である弁理士蔦田正人宛てに送付する際の書簡であり、その掲題部において「商標『COLMAR』の件」と記載されている。このことからして、乙第1号証の1〜17の契約書が商標「COLMAR」に関するものであるとの美津濃の認識を窺い知ることができる。
以上の各乙号証の1〜3の記載からしても、美津濃は、商標「COLMAR」につき使用許諾を受けているとの認識を有していたことが明らかである。
被請求人はこの使用の事実をさらに裏付けるために乙第10号証として、三和銀行松原支店による「当座勘定照合表」を提出する。これは同支店における被請求人の口座「3102」における平成6年6月1日〜6月10日までの間の出金及び入金に関するものであり、6月7日に、美津濃から3,448,325円が振込まれていることが明らかである。
更に、通常使用権者である美津濃が、商標「COLMAR」を表示したスキー用特殊衣服を販売していた事実を乙第11号証の1及び2として提出する。
乙第11号証の1は、美津濃が平成7年7月21日にオールスポーツ品即売会を開催した際の入場券の写しであり、同号証の2は、その際販売された商標「COLMAR」が表示されている商品の写真である。
なお、請求人は、審判事件弁駁書において、日本のスキー業界においては「COLMAR」「コルマー」と言えば請求人会社の所有に係わる商標であると広く認識されており、請求人会社に帰属すべきものである旨を主張しているが、このような主張は請求人の独断であって、何の根拠もないばかりでなく、仮に百歩譲って請求人の主張の通りであるとしても、そのことから直ちに被請求人提出の使用事実が本件商標の使用事実の証拠足り得ないとの結論に至るものではない。
(2)また、被請求人は本件商標に連合する登録第1341591号商標「コルマ」を明示した広告を新聞あるいは雑誌に掲載している。
平成4年新緑刊行「松原市老連」(乙第12号証の1)及び平成5年8月9日付「日本染色新聞」(乙第12号証の2)に、被請求人会社の名称と共に本件連合商標「コルマ」が明示され、その右横には当該商標のもとで販売される商品、野球用ストッキング、グランドコート、マラソンタビが記載されている
また、平成5年3月発行「中小企業と品質管理」(乙第12号証の3)に被請求人の名称と共に本件連合商標「コルマ」が明示され、当該商標の右横にマラソンタビ、くつ下等の商品が記載されている。
上記したことから被請求人は、被請求人自らが本件商標に連合する登録第1341591号商標「コルマ」を使用していたことが明らかである。
(3)被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内の間において、発行されたスキー関連の他の雑誌を乙第13号証の1〜56を提出し、使用の事実が盛大に行われていたことを明らかにする。
これにより、本件商標が取消されるべきでないことがいっそう明らかである。
6.答弁に対する弁駁
被請求人は、新に本件商標の連合商標「コルマ」の自分自身による使用を主張していて乙第12号証の1ないし3を提出しているが、これらの証拠に示された商標の使用は、本件商標とは相違するばかりでなく、商標法第50条第1項は「継続して3年以上日本国内において使用していること」を要件としているから、仮に、上記3証拠に示された商標の使用が本件商標の使用と認められるとしてもこれらの使用は単に平成4年に1回、平成5年に2回使用されたにすぎず、上記条項に定められた「継続して3年以上」の要件に該当するものではない。
したがって、乙第12号証の1ないし3のみによっては本件商標が本件審判請求予告登録日前3年以内に継続して使用されていたものということはできない。
7.そこで判断するに、
(1)当事者間に利害関係について争いがあるので、まずこの点についてみるに、請求人が本件審判を請求するについて利害関係を有すると主張する根拠としている商標登録出願(平成6年商標登録願第128142号)は、平成10年1月16日付けで本件商標を引用した拒絶理由通知がなされており、現在も審査に係属中である。してみれば、請求人は、本件審判請求について利害関係を有するものである。
又、被請求人は、本件不使用取消審判は信義誠実の原則に反し権利の濫用である旨主張しているが、被請求人が主張するような事情があったとしても、そのことから直ちに請求人による本件審判請求が権利の濫用になるものということはできない。
(2)そこで本案に入って判断するに、まず、件外美津濃株式会社の使用が本件商標の使用に当たるか否かについて検討する。
被請求人が本件商標(あるいはその連合商標)の使用をしているものとして提出した乙第4号証の1及び2(美津濃株式会社のカタログ)、同第6号証の1ないし10(スキー関連の雑誌)、同第7号証(83 1NVERNO HIVER WINTER COLMAR 1983年 美津濃株式会社発行)、同第11号証の1・2(美津濃株式会社のオールスポーツ品即売会における資料)及び同第13号証の1ないし56(スキー関連の雑誌)には「COLMAR」の商標が付された競技用のスキー用特殊衣服、その他のスキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋、スキー用特殊ヘアーバンド、スキー用特殊帽子などが掲載されていた事実を認めることができる。
しかしながら、美津濃株式会社による使用は、乙第1号証の1ないし17の契約事項にもあるとおり、専ら、イタリー国COLMAR社から輸入して販売する「COLMAR」商標のスキー用被服等、あるいはイタリー国COLMAR社と技術提携契約(乙第8号証の1及び2)に基づいて製造販売する「COLMAR」商標のスキー用被服等に限られていたものである。そして、前記したカタログあるいはスキー関連の雑誌等をみるに、当該スキー用衣服等には「COLMAR」商標とともにCOLMAR社の所有する図形商標が併せて使用されていることが認められる。
ところで、乙第7号証によれば、「コルマー社」は、1923年2月、ミラノ郊外モンツァに創立されて以来、1952年にはイタリア、オーストリア、スウェーデン、ドイツ等のナショナルスキーチームのオフィシャル サプライアーになり、それ迄の背広姿のスキーウェアーに対し、ラスティックバンドをつけたウェアーを考案、1960年代には、ワールドスキーヤーであるトエニ、ピエールグロス選手の協力の下に、現在のスキーウェアーの原型とも云えるワンピース型スキーウェアーを開発し、イタリアスキーウェアー界のビッグワンとして君臨しており、今日、「イタリアンコルマーを知らねばスキーウェアーについて何も語れない」、「スキーを愛する者でなければ、コルマーに袖を通してはならない」状況に至っている旨の記述がなされており、甲第4号証の1ないし28によれば、請求人は、「COLMAR」商標を米国、カナダ、中国、フランス、スイス、ドイツ、オーストリア、イタリー等29カ国において登録又は出願していることを認めることができる。
そして又、前記したカタログあるいはスキー関連の雑誌をみても、「COLMAR」については、「イタリアに生まれ世界的に愛好者を持つコルマー」「イタリアのセンスの結晶ともいえるコルマー」「イタリアの力、コルマー」「イタリアの魅力、コルマー」「イタリアの血統、コルマー」等々の如く記述されていることが認められる。
上記の各事実に照らしてみれば、我が国においても「COLMAR」、「コルマー」と云えば請求人会社の所有に係る商標として、スキー用衣服等の取引者・需要者間において、広く知られていたものとみるのが相当である。
そうとすれば、美津濃株式会社によって使用されていた上記「COLMAR」あるいは「コルマー」商標は、あくまでも輸入元あるいは技術提携契約を締結していたイタリー国COLMAR社の業務に係る商品の出所を表示するものとして使用され、機能していたものであり、これに接するスキー用衣服等の取引者・需要者にとってもイタリー国COLMAR社の業務に係る商品の出所を表すものとして理解・認識されていたものというべきである。
してみれば、本件商標がCOLMAR社の商標と殆ど同じであるからといって、美津濃株式会社による当該商標の使用が本件商標あるいはその連合商標の使用にも該当するということにはならないことは明らかである。
なお、被請求人と美津濃株式会社との間における本件商標あるいはその連合商標についての使用許諾契約にしても、その契約条項をみれば、美津濃株式会社がコルマー社の「COLMAR」商標を使用(輸入及び工場生産)するために、スキー用被服等の売上に比例した一定割合の使用料を被請求人に支払っていたというに過ぎないものというべきであり、本来的意味における本件商標あるいはその連合商標をその指定商品に使用するための使用許諾契約とはいい難いものであるから、美津濃株式会社が被請求人に使用料を支払っていたからといって、美津濃株式会社による当該商標の使用が本件商標あるいはその連合商標の使用に該当することにならないことは前記したとおりである。
次に、乙第12号証の1ないし3の新聞あるいは雑誌に広告を掲載したことが本件商標の連合商標「コルマ」についての被請求人自身による「野球用ストッキング、グランドコート」等の商品についての使用に当たるか否かについて検討する。
乙第12号証の1ないし3の新聞あるいは雑誌に掲載されている広告をみるに、確かに「コルマ」の商標及びそれに対応すると思われる「野球用ストッキング、グランドコート」等の商品が記載されていることを認めることはできる。
しかしながら、該広告中にはそれ以外にも3つないし5つ程度の商標及びそれに対応する商品が羅列されているばかりでなく、上部には「大阪府品質管理推進優良工場」あるいは「喜ばれる品質で奉仕する靴下の一貫メーカー」の文字が書され、中央部には「コーマ株式会社」の文字が大きく書され、その下に「取締役社長 吉村盛善」あるいは「代表取締役 吉村盛善」の文字、さらにその下部に会社の住所、電話番号等が書されており、加えて乙第12号証の3には工場の全景写真が大きく表されている。
このような態様のものであることからすると、該広告は、被請求人の営業内容を含めた被請求人会社自体の広告とみるのが相当であり、特定の商標を付した具体的な商品の販売を目的としてなされた広告とみることはできないから、乙第12号証の1ないし3の広告をもってしては、本件商標の連合商標「コルマ」を「野球用ストッキング、グランドコート」等の商品について使用していたものとはいえず、また、使用に当たるとしても、名目的使用の範囲をでないものというべきである。
してみれば、乙号各証をもってしては、本件審判の請求に対して、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標(あるいはその連合商標)をその指定商品について使用していたことを証明したものということはできない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 1998-03-31 
結審通知日 1998-04-24 
審決日 1998-05-07 
出願番号 商願昭59-22145 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (124 )
最終処分 成立  
前審関与審査官 茂木 静代 
特許庁審判長 金子 茂
特許庁審判官 山本 良廣
小林 和男
登録日 1987-05-29 
登録番号 商標登録第1958297号(T1958297) 
商標の称呼 1=コーマー 2=コルマー 
代理人 蔦田 正人 
代理人 田代 烝治 
代理人 阪本 政敬 
代理人 江藤 聡明 
代理人 蔦田 璋子 
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