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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W41 |
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管理番号 | 1419486 |
総通号数 | 38 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2025-02-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2024-05-13 |
確定日 | 2025-02-10 |
事件の表示 | 商願2023− 31108拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和5年3月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 9月 5日付け:拒絶理由通知書 令和5年10月23日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 2月 7日付け:拒絶査定 令和6年 5月13日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「カメ学」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、本願の指定役務については、原審における上記1の手続補正書により、別掲1のとおりの役務に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原審において、「本願商標は、「カメ学」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「カメ」の文字は、「カメ目の爬虫(はちゅう)類の総称。」の意味を有する「亀」の語の表音を片仮名で表し、「学」の文字は、「学問。」を意味する語であるから、本願商標全体としては「爬虫類の亀に関する学問」程の意味合いを容易に理解させるものである。そして、爬虫類の亀に関する学問分野が存在し、「カメ学」の文字を使用して、爬虫類の亀に関する知識の教授などが行われている実情があり、また、一般的に、教育等に関連する業界では、知識の教授やセミナー等の開催に際して、関連する書籍や講義映像等の制作や提供が行われ、提供方法においても実際の現物の提供だけでなく、インターネットを通じての提供が行われている実情があることは経験則上明らかである。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、単に「爬虫類の亀に関する学問を内容とする役務」や、「爬虫類の亀に関する学問に関する役務」のように、役務の特徴や質を表すものとして理解、認識するにすぎず、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「カメ学」の文字を標準文字で表してなるところ、「カメ」の文字は「カメ目の爬虫類の総称」等を意味する「亀」の読みを片仮名で表したと容易に理解されるものであり、「学」の文字は「学芸。学問・芸術の総称。」等(いずれも出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を意味する語であるから、その構成全体からは「爬虫類の亀に関する学問」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。 しかしながら、前記2のとおりに補正された指定役務(以下「補正後の指定役務」という。)との関係において、本願商標は、役務の質を表示したものと認識、把握されるとはいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査するも、補正後の指定役務を取り扱う業界において、「カメ学」の文字が、役務の質を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字等を役務の質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標をその補正後の指定役務に使用しても、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものということもできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願の指定役務(補正後) 第41類「カメラ撮影に関する技芸・スポーツ又は知識の教授,カメラ撮影に関する教育上の試験の実施,カメラ撮影に関する教育の分野における情報の提供,カメラ撮影に関するコーチング(訓練),カメラ撮影に関する職業訓練,カメラ撮影に関する知識の教授,カメラ撮影に関する知識又は技芸の教授,カメラ撮影に関する通信教育による知識の教授,カメラ撮影に関するノウハウの伝授(訓練),カメラ撮影に関するセミナーの企画・運営又は開催,カメラ撮影に関する会議の手配及び運営,カメラ撮影に関する教育フォーラムの手配及び運営,カメラ撮影に関する研修会の手配及び管理,カメラ撮影に関するシンポジウムの手配及び運営,カメラ撮影に関するセミナーの手配及び運営,カメラ撮影に関する電子出版物の提供,カメラ撮影に関するオンラインによる電子出版物の提供(ダウンロードできないものに限る。),カメラ撮影に関する書籍の制作,カメラ撮影に関するコンピュータを利用して行う書籍の制作,カメラ撮影に関するインターネットを利用して行う映像の提供,カメラ撮影に関するオンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。),カメラ撮影に関する教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),写真の撮影」 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2025-01-28 |
出願番号 | 2023031108 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W41)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
豊瀬 京太郎 |
特許庁審判官 |
目黒 潤 清川 恵子 |
商標の称呼 | カメガク |
代理人 | 弁理士法人Smarca |