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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W18 |
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管理番号 | 1412382 |
総通号数 | 31 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-07-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2023-07-07 |
確定日 | 2024-07-01 |
事件の表示 | 商願2022−96041拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「悠」の文字を標準文字で表してなり、第18類「つえ,ステッキ,つえ金具,つえの柄」を指定商品として、令和4年8月19日に登録出願されたものである。 本願は、令和5年2月9日付けで拒絶理由の通知がされ、同年3月10日付けで意見書が提出されたが、同年4月14日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年7月7日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 第2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6482117号商標(以下「引用商標」という。)は、「ゆう」の文字を標準文字で表してなり、令和3年3月31日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務(別掲)を指定役務として、同年12月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、本願商標と引用商標とは、需要者の印象、記憶、連想などを総合して考察すると、外観上の文字の種類の相違も需要者の印象に強く残るものではなく、称呼が共通であり、観念上も一致する場合があることからすれば、出所の混同を生ずるおそれのある類似の商標であり、また、本願の指定商品は、引用商標の指定役務と類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第4 当審の判断 1 本願商標 本願商標は、「悠」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「ハルカ」又は「ユウ」の称呼が生じるものである。 また、「悠」の漢字は、「とおい。はるか。ゆとりがある。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑第七版付録」)の意味を有する語である。 したがって、本願商標は、「悠」の文字に相応して「ハルカ」又は「ユウ」の称呼が生じ、「とおい。はるか。ゆとりがある。」の観念が生じるものである。 2 引用商標 引用商標は、「ゆう」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「ユウ」の称呼を生じる。 そして、「ゆう」の称呼に対応する漢字には、「夕」、「友」、「有」、「勇」、「郵」、「遊」、「雄」、「優」、「悠」等があり、「ゆう」の文字がいずれの漢字に対応するものであるか特定できないことから、引用商標よりは特定の観念は生じないというのが相当である。 したがって、引用商標は、「ゆう」の文字に相応して「ユウ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 3 本願商標と引用商標の類否について 本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、構成文字の種類及び文字数の相違から、外観上、明確に区別することができる。 また、称呼においては、本願商標からは「ハルカ」又は「ユウ」の称呼が生じ、引用商標からは「ユウ」の称呼が生じることから、「ユウ」の称呼において共通する場合があるものの、本願商標の「ハルカ」の称呼と引用商標の「ユウ」の称呼とは、明瞭に聴別することができる。 さらに、観念においては、本願商標は「とおい。はるか。ゆとりがある。」の観念が生じるのに対し、引用商標は特定の観念は生じないものであるから、両者は相紛れるおそれがない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、本願商標より生じる複数の称呼の1つにおいて共通する場合があるとしても、その他の称呼において明瞭に聴別できるものであって、外観において明確に区別でき、観念において相紛れるおそれがないものであるから、これらを総合して考察すると、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 4 まとめ 以上のとおり、本願の指定商品は、引用商標の指定役務と類似のものであるとしても、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(引用商標の指定役務) 第35類「広告業,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,速記,筆耕,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,コンピュータデータベースへの情報編集,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,建築物における来訪者の受付及び案内,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,求人情報の提供,衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ペットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,貯金箱の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2024-06-18 |
出願番号 | 2022096041 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W18)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
板谷 玲子 |
特許庁審判官 |
馬場 秀敏 岩谷 禎枝 |
商標の称呼 | ユー、ハルカ |
代理人 | 朝倉 美知 |
代理人 | 前田 大輔 |
代理人 | 中村 知公 |
代理人 | 伊藤 孝太郎 |