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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W42 |
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管理番号 | 1410301 |
総通号数 | 29 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2024-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-09-01 |
確定日 | 2024-03-28 |
事件の表示 | 商願2021−72858拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「NASシステム」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、令和3年6月11日に登録出願されたものである。 本願は、令和4年1月12日付けで拒絶理由の通知がされ、同年2月24日に意見書が提出されたが、同年6月22日付けで拒絶査定がされ、これに対して同年9月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定役務については、当審における同日受付及び同6年1月9日受付の手続補正書の提出により、最終的に、第42類「オンラインショッピングサイトへの出品管理用電子計算機用プログラムの提供(ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置に関するものを除く。),オンラインによるオンラインショッピングサイトへの出品管理用アプリケーションソフトウェアの提供(SaaS)(ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置に関するものを除く。),オンラインショッピングサイトへの出品管理用電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守(ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置に関するものを除く。)」に補正されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「NASシステム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「NAS」の文字は、「コンピュータネットワークに接続して利用する外部記憶装置」を意味する「ネットワークアタッチトストレージ(Network Attached Storage)」の略称であり、「システム」の文字は、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体。」の意味を有する語として、広く一般に用いられている。そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、「NASシステム」の文字は、「NAS(ネットワークアタッチトストレージ)を用いたシステム」の意味を有する語として使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、例えば「ネットワークアタッチトストレージを用いたシステム用の電子計算機用プログラムの提供」等の、「ネットワークアタッチトストレージを用いたシステムに関する役務」であること、すなわち、単に役務の質を普通に用いられる方法で表したものと認識するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第3 当審における審尋 当審において、令和5年11月29日付け審尋により、別掲(1)ないし(3)に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、相当の期間を指定した上で、請求人に対し意見を求めた。 第4 審尋に対する請求人の回答 請求人は、前記第3の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。 第5 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号について 商標法第3条第1項第3号が、その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、価格又は提供の方法若しくは時期を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録の要件を欠くと規定しているのは、このような商標は、指定役務との関係で、その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される。 そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、本願商標がその指定役務との関係で役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標がその指定役務に使用された場合に、将来を含め、指定役務の取引者、需要者によって役務の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(平成26年(行ケ)第10056号判決)。 2 商標法第3条第1項第3号該当性について (1)本願商標を構成する文字の語義や使用状況等について ア 本願商標は、「NASシステム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「NAS」の文字部分は、別掲(1)で示すとおり、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」を意味する語(「Network Attached Storage」の略)である。 イ また、「NAS」の文字に、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体。組織。系統。仕組み。」を意味する「システム」の語を結合した「NASシステム」の文字は、別掲(2)で示す事例によれば、「NAS」を言い換えたものにすぎず、「NAS」や「NASデバイス」等と同義の語として使用されている実情がうかがえる。 そうすると、「NASシステム」の文字は、「NAS」と同様に、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」の意味を理解させるものである。 ウ さらに、別掲(3)で示す事例に見られるとおり、NAS上での動画の閲覧や再生、写真の管理や編集、音楽の保存や再生、NASの初期化や制御、NAS上のファイルの閲覧や管理、共有といったものから、ブログの作成や電子帳簿といった特殊な用途のもの等、NASの操作や、NASの利便性向上に資すること等を目的とした多様なアプリケーションソフトウェアが作成され、「NAS」の取引者、需要者によって取引、利用されている実情をうかがうことができる。 (2)判断 本願商標は、前記第1のとおり、「NASシステム」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字を普通に用いられる方法で表示する標章からなる商標である。 そして、その構成中の「NAS」の文字は、上記(1)アのとおり、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」を意味する語である。 また、上記(1)イのとおり、「NASシステム」の文字は、「NAS」と同義の語として使用されていることから、「NAS」と同様に、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」の意味を理解させるものである。 さらに、上記(1)ウのとおり、NASの操作や、NASの利便性向上に資すること等を目的とした多様なアプリケーションソフトウェアが、市場において流通している実情がある。 そうすると、「NASシステム」の文字よりなる本願商標を、本願の補正後の指定役務に使用をしても、これに接する取引者、需要者は、本願商標が「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」を意味するものであって、前記役務が、当該装置を内容とした又は当該装置に使用されるアプリケーションソフトウェア等の提供や設計等であること、すなわち、役務の質や用途を表したものと理解するにとどまるというべきであるから、本願商標は、役務の質や用途を表示、記述する標章であって、取引に際し必要な表示として誰もがその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものというべきである。 したがって、本願商標は、役務の質、用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとして、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標が「NAS」(ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置)と関連のない役務に使用される場合には、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 3 補正後の指定役務との関係について 請求人は、前記第1のとおり、本願商標の指定役務を、全て「(ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置に関するものを除く。)」と、限定する補正をしたものである。 しかしながら、商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、その指定役務との関係で役務の質、用途を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、商標がその指定役務に使用された場合に、将来を含め、指定役務の取引者、需要者によって役務の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解されるところ、本願商標を、補正後の指定役務に使用した場合であっても、指定役務の取引者、需要者は、本願商標を構成する文字から、上記2(2)のとおり、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」の意味合いを理解するものであるから、本願商標は、役務の質や用途を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であるとともに、何人もその使用を欲するものであることに変わりはないというべきである。 また、本願商標を、補正後の指定役務に使用をした場合、その指定役務が、恰も「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」を内容とした又は当該装置に使用されるアプリケーションソフトウェア等であるかのごとく、その役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものである。 したがって、上記補正によって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しなくなったということはできない。 4 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、これを登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 審尋で示した内容 (1)「NAS」の文字について 本願商標構成中の「NAS」の文字部分は、以下の書籍やインターネット情報によれば、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」を意味する語である。 ア 「広辞苑第七版」には、「NAS(ナス)」の項に、「[network attached storage]ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」の記載がある。 イ 株式会社自由国民社発行の「現代用語の基礎知識2011」には、「ネットワーク・アタッチト・ストレージ〔Network Attached Storage〕」の項に、「ハードディスク装置をネットワークで結び、複数の端末から利用できるようにしたネットワーク・ストレージシステム。NASと略され「ナス」と呼ばれる。」の記載がある。 ウ 株式会社日経BP発行の「日経パソコン用語辞典2012」には、「NAS」の項に、「ナス;network attached storage/ネットワークに直接接続できる、ハードディスクなどの記憶装置。」の記載がある。 エ 「BUFFALO」のウェブサイトにおいて、「NASってなに? 基本知識から活用法・選び方まで徹底解説」の見出しの下、「NASは、ネットワークでつながっているパソコン、スマートフォン、タブレット、テレビなど、複数のデバイスでデータを共有できる便利な記憶装置です。家庭やオフィスなどでみんなの写真、動画、音楽、資料などのデータをまとめて保存でき、必要な時にネットワーク経由でアクセスして利用できます。(略)NASとは「Network Attached Strorage(ネットワーク接続型ストレージ)」の略で、ネットワークに接続できるハードディスク(HDD)やSSDなどのことをいいます。(略)外付けHDDとの大きな違いは、ネットワークにつなげられることです。外付けHDDはUSB接続した1台の機器からしかアクセスできないのに対して、NASはパソコン、スマートフォン、タブレット、テレビなど、同じネットワークにつながっている複数のデバイスから同時にアクセスして、データの保存・読み出しができます。」の記載がある(https://www.buffalo.jp/topics/knowledge/detail/nas.html#:~:text= NASは、ネットワークでつながっ,して利用できます。)。 オ 「IO DATA」のウェブサイトにおいて、「ビジネスNAS入門|NASとは何か」の見出しの下、「NAS=「ネットワーク接続ハードディスク(Network Attached Storage、ナス)」とは、ネットワーク上の複数のパソコンで共有することができるLAN接続の外付けHDDのことです。」、「DASとは、USBやeSATAなどでパソコンと1対1で直接接続する外付けHDDを指します。パソコンのUSBポート等に接続するだけで簡単に導入できる反面、パソコンに1対1で接続して利用する場合が多く、1台のDASに保存したデータを2台以上のパソコンで共有して使おうとすると、使うたびにつなぎ換えが必要です。(略)これに対して、NAS(ネットワーク接続ハードディスク)は名前の通りネットワーク上=LANに接続します。そのため、1対多数の接続が可能となり、パソコンの電源のON/OFFに関わらず、複数のパソコンから同時に接続でき、いつでもファイル共有を行うことが可能です。」の記載がある(https://www.iodata.jp/ssp/nas/biznas/nas_about.htm)。 (2)「NASシステム」の文字について ア 「NAS」の文字に、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体。組織。系統。仕組み。」を意味する「システム」の語を結合した「NASシステム」の文字は、以下のインターネット情報によって、その使用状況を確認することができる。 (ア)「W」のウェブサイトにおいて、「NASとは何ですか? (ネットワーク接続ストレージ)」の見出しの下、「Network Attached Storage(NAS)は、複数のユーザーおよびデバイスが集中化されたディスク容量からデータを取得できるようにする専用のファイル ストレージ システムです。」、「NASデバイスは、NASドライブまたはNASシステムと呼ばれます。」、「NASとは何ですか?/定義/ネットワーク接続ストレージ(NAS)は、複数のユーザーがネットワーク上で・・・データストレージの一種です。(略)NASデバイスは、一般に、NASドライブ、NASシステム、NASサーバー、NASヘッド、NASボックス、またはNASユニットとして知られています。」の記載がある(https://www.websiterating.com/ja/cloud-storage/glossary/what-is-nas/)。 (イ)「mps」のウェブサイトにおいて、「ネットワーク接続ストレージ(NAS)」の見出しの下、「ネットワーク接続ストレージ(NAS)は、急速に人気が高まっているデータストレージオプションです。 NASシステムは、ネットワークに接続され、ネットワーク内の許可されたユーザーがアクセスできる集中型ストレージサーバーです。」の記載がある(https://www.monolithicpower.com/jp/applications/data-storage/network-attached-storage-nas.html)。(※令和5年11月21日最終確認) (ウ)「Hewlett Packard Enterprise」のウェブサイトにおいて、「NAS(ネットワークアタッチドストレージ)とは」の見出しの下、「NASとは/NASシステムとは、ネットワークに接続された大容量のストレージデバイスで、・・・一元的な拠点からデータを保存、取得できます。基本的に、NASデバイスは・・・ファイルの共有や認証のためのある程度のインテリジェンスが加えられています。」、「組織がNASを使う理由/NASシステムは、汎用性、柔軟性、拡張性に優れているため、・・・既存のソリューションに追加できます。」、「NASを管理するためにIT部門が必要か/NASデバイスは簡単に運用でき、・・・ITプロフェッショナルを待機させる必要は必ずしもありません。」の記載がある(https://www.hpe.com/jp/ja/what-is/nas.html)。 (エ)「sMedio」のウェブサイトにおける2016年の「ニュース」のページ(https://www.smedio.co.jp/news/2016/)に掲載されている記事「sMedio、ASUSTOR社ASシリーズ NASシステム用 「sMedio DTCP Move」を提供開始」の見出しの下、「株式会社sMedio (略)は、ASUSTOR Inc.(略)とのパートナーシップにより、ASUSTOR制NAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)製品用の、・・・TV録画メディアサーバーソフトウェア“sMedio DTCP Move”を本日より提供を開始しました。本製品は、2016年1月に提供を開始したSynolog社NAS用DTCP Moveアプリに続く、NASシステム用TV録画メディアサーバーの第2弾製品です。今回ASUSTOR製NASでもsMedio DTCP Moveのすべての機能がご利用いただけるようになりました。」の記載がある(https://www.smedio.co.jp/news/img/a50792168129645.pdf)。 (オ)「aws」のウェブサイトにおいて、「NAS(ネットワークアタッチドストレージ)とは何ですか?」の見出しの下、「ネットワークアタッチドストレージ(NAS)は、ファイル専用のストレージデバイスであり、従業員がネットワーク上で効果的に連携できるようにデータを継続的に利用できるようにします。(略)NASデバイスは、データストレージとファイル共有リクエストのみを処理する専用サーバーです。」、「NASデバイスが重要な理由(略)NASのいくつかの利点は次のとおりです。(略)小企業向けの柔軟なローカルストレージソリューション/NASシステムは、組織の規模と要件に基づいてカスタマイズできます。」の記載がある(https://aws.amazon.com/jp/what-is/nas/)。 イ 上記アの各事例からすると、「NASシステム」の文字が、特段定義の変更や意味内容の説明がなされることなく、「NAS」や「NASデバイス」等と並列に用いられて記載されていることからすれば、「NASシステム」の文字は、「NASデバイス」等と同様に「NAS」を言い換えたものにすぎず、これらの語と同義の語として使用されている実情がうかがえる。 そうすると、「NASシステム」の文字は、「NAS」と同様に、「ネットワークに直接接続して使用する外部記憶装置」の意味を理解させるものというべきである。 (3)「NAS」に使用されるソフトウェアについて ア 以下の書籍やインターネット情報によれば、「NAS」に使用するためのアプリケーションソフトウェアが開発され、ユーザーに利用されていることが確認できる。 (ア)「家電批評2017年11月号」(株式会社晋遊舎発行)の118ページないし120ページにおいて、「動画編/動画をNASで管理したらどこでも楽しめて超便利でした!」の見出しの下、「そんなときに便利なのが、NASを使った動画サーバーの構築だ。・・・基本はNAS内に動画を保存して、専用のアプリから接続するだけ。(略)家中どこにいても、アスマホやタブレットに入れた「DS video」アプリからDS216jに接続して動画の再生が可能だ。(略)「sMedio DTCP Move」というアプリをインストールすることで、・・・レコーダーで録画した番組をDS216jにムーブして保存できるのだ。」の記載があり、122ページ及び123ページには、「写真編/アマゾンプライム・フォト×NASで写真を最強保管!」の見出しの下、「パソコンで写真を使いたい場合には、NASの管理画面で写真管理用プリの「Photo Station」を開いて利用できる。」の記載があり、124ページ及び125ページには、「音楽編/スマホに入れる音楽は最小限に!NASで容量を節約できます」の見出しの下、「そこで提案したいのが、・・・残りのアルバムはDS216jに保存しておき、聴きたいときはストリーミング再生するだけ。スマホアプリの「DS audio」を使えば、きちんとアルバム単位で表示される。」の記載がある。 (イ)「asustor」のウェブサイトにおいて、「総合的なモバイルアプリ」の見出しの下、「AiMaster(略)NASの初期化や制御を行うことができます。」、「AiData(略)スマートフォンやタブレットから直接、NAS上のファイルを閲覧・管理することができます。AiDataはファイル共有もサポートしており、スマートフォンやタブレットから直接ファイルを簡単に共有することができ、データを手元に置くことができるようになります。」、「AiVideos(略)インターネットからの長いダウンロードを待つ必要がなく、NAS上のビデオ集を閲覧することができます。ワンクリックで、高精細な動画ストリーミングを楽しむことができます。」、「AiMusic(略)NASからモバイルデバイスに音楽をストリーミング再生できます。」の記載がある(https://www.asustor.com/ja/applications/mobile_app_overview)。 (ウ)「NAS LIFE」のウェブサイトにおいて、「NASで家庭の写真・動画管理を楽しもう!SynologyPhotosの使い方」の見出しの下、「Synology一押しの写真管理アプリSynology Photos。SynologyのNASを導入したらSynologyPhotosだけでも使ってほしい、そんなアプリです。(略)・自分の好きな条件で簡単にデジタルアルバムが作れる/・デバイス機器によって様々な楽しみ方ができる/・スマホのバックアップ機能を使ってスマホの容量を軽くできる」の記載がある(https://homepaperless.com/synology-photos/)。 (エ)「社の窓」のウェブサイトにおいて、「「自分ブログ」をNASで簡単に作ってみよう、世界標準「WordPress」をインストール」の見出しの下、「「ネットワーク接続HDD」であるNASに専用アプリをインストール、その手軽さと活用範囲の広さを紹介しよう、という本企画「知られざるNASアプリの世界」。(略)第2回のテーマは「ブログの開設」。個人から法人まで使える、本格機能のブログが作れます。(略)ではいよいよ、ブログの設置にチャレンジしてみましょう。今回は、世界中で高いシェアをもつ無料ブログシステム「WordPress」をインストールし、自宅外から表示できるようにするまでを紹介します。」の記載がある(https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/nasapp/742174.html)。 (オ)「BUFFALO」のウェブサイトにおいて、「電子帳簿保存法対応アプリ「電子帳簿マネージャー」を本日2月22日(水)より無料で提供開始」の見出しの下、「株式会社バッファロー(略)は、電子帳簿保存法(以下、電帳法)で定められている電子取引データの保存要件の1つである「可視性の確保」に対応するためのファイル名の変更作業の手間を解消するファイルリネーム機能を搭載した電帳法対応アプリ「電子帳簿マネージャー」の提供を開始します。本日2023年2月22日(水)より無料でダウンロードが可能で、バッファロー製のNAS、外付けハードディスク、光学ドライブでご利用いただけます※。」の記載がある(https://www.buffalo.jp/press/detail/20230222-01.html)。 イ 上記アの各事例からすると、NAS上での動画の閲覧や再生、写真の管理や編集、音楽の保存や再生、NASの初期化や制御、NAS上のファイルの閲覧や管理、共有といったものから、ブログの作成や電子帳簿といった特殊な用途のもの等、NASの操作や、NASの利便性向上に資すること等を目的とした多様なアプリケーションソフトウェアが作成され、「NAS」の取引者、需要者によって取引、利用されている実情をうかがうことができる。 (行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審理終結日 | 2024-01-25 |
結審通知日 | 2024-01-29 |
審決日 | 2024-02-14 |
出願番号 | 2021072858 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(W42)
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最終処分 | 02 不成立 |
特許庁審判長 |
鈴木 雅也 |
特許庁審判官 |
渡邉 あおい 茂木 祐輔 |
商標の称呼 | ナスシステム、エヌエイエスシステム、ナス、エヌエイエス |
代理人 | 辻本 依子 |
代理人 | 弁理士法人Toreru |
代理人 | 土野 史隆 |
代理人 | 宮崎 超史 |
代理人 | 眞田 忠昌 |
代理人 | 小林 健一郎 |