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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X10
管理番号 1407968 
総通号数 27 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2024-03-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2022-08-12 
確定日 2024-01-29 
事件の表示 上記当事者間の登録第5199522号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5199522号商標の商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5199522号商標(以下「本件商標」という。)は、「SMARTSENSE」の文字を標準文字で表してなり、平成20年7月15日に登録出願、第10類「レーザーメス,電気メス,超音波メス,その他の手術用機械器具,その他の医療用機械器具」を指定商品として同21年1月23日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年8月31日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年(2019年)8月31日ないし令和4年(2022年)8月30日である(以下「要証期間」という。)。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 弁駁の理由
(1)指定商品に対する使用について
被請求人は、本件商標を使用している製品について、「レーザー治療の際に使用する、患者の治療部位近くの皮下の温度をプロファイリングするための医療用機械器具」である旨主張している。
しかしながら、被請求人による証拠は全て英語によるものであり、その証拠資料からは、その証拠中の物品が一体どういうものであるか不明であり、また、これがどういう商品であるかについて証明されていない。すなわち、被請求人の証拠資料からは、それが指定商品に対する使用であることが客観的に立証されておらず、被請求人の主張を裏付ける証拠には該当しない。
(2)乙第1号証及び乙第2号証について
被請求人は、乙第1号証については、2017年8月に製造した在庫品である旨、また、乙第2号証については、2014年4月に製造した在庫品である旨主張する。
しかしながら、乙第1号証及び乙第2号証からは、その製造日が明確ではないし、仮に、被請求人が主張するとおり、2017年8月、あるいは2014年4月に製造されたものであるとしても、それは要証期間外であり、乙第1号証及び乙第2号証からは、本件商標が要証期間内に使用されたことは何ら立証されておらず、乙第1号証及び乙第2号証は、要証期間内における本件商標の使用を証明する証拠とはなり得ない。
(3)乙第3号証について
被請求人は、被請求人製品は、特定の販売サイトから購入するチャネルがある旨主張し、それがアメリカ合衆国のSYNERGY MedSales LLCのウェブサイトである旨言及する。
しかしながら、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者による使用ではない証拠は、商標法第50条第1項の要件を満たさない。請求人が調べる限りでは、SYNERGY MedSales LLCという会社は、被請求人とは何ら関係のない第三者であり、専用使用権者又は通常使用権者にもあたらないため、そもそも、この販売サイトにおける使用は、本件商標の使用を立証する証拠に該当しない。
また、被請求人が立証すべきは、要証期間内における使用であり、乙第3号証は、いずれも要証期間外の証拠であるため、証拠としての価値がない。
(4)まとめ
以上述べたとおり、被請求人は、本件商標が要証期間内において、その指定商品に使用されている旨主張するが、それを証明するための客観的な証拠を提出していない。また、乙第1号証ないし乙第3号証は、いずれも、指定商品への使用が確認できない証拠、日付が不明である証拠、日本における使用であることが不明である証拠、あるいは、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者による使用ではない証拠に該当するものである。
したがって、被請求人は、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定商品について使用した事実を証明したということはできない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第3号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 被請求人は、医療機器の販売及びメンテナンスを主たる業務とする、アメリカ合衆国マサチューセッツ州に本社を有する医療機器メーカーである。
被請求人は、本件商標をその指定商品である「医療用機械器具」に使用している。
被請求人が本件商標を使用している製品は、レーザー治療の際に使用する、患者の治療部位近くの皮下の温度をプロファイリングするための医療用機械器具である。
すなわち、レーザー治療で使用するカテーテルの先端近くにサーミスター(温度が変わると電流の流れが変化する温度センサー)が備えられており、サーミスター内の電気の流れをみることで患者の治療部位近くの皮下の温度の変化を検知し、安全な温度範囲を維持することができる医療用機械器具であり、温度情報はレーザーに中継され、医師は適切、安全な治療を行うことができる。
2 被請求人は、SMARTSENSE製品を日本からの顧客に対しても販売している。
SMARTSENSE製品は、被請求人が、2008年に販売を開始した医師その他の医療従事者向けの医療用機械器具であり、日本からSMARTSENSE製品を購入しようとする医師その他の医療従事者は、被請求人の営業担当者に直接ファックス等を送信して販売請求する。
日本の購入希望者から受注を受けた被請求人の担当者は、SMARTSENSE製品を梱包して、自社から日本の顧客に直接商品を発送する。
SMARTSENSE製品は、積極的には販売されていないが、ロングセラー商品で、現在も販売中であり、在庫もある。
乙第1号証はSMARTSENSE製品の写真で、2017年8月に製造したSMARTSENSE製品の在庫品である。
乙第2号証もSMARTSENSE製品の写真で、ピントがぼけているが、2014年4月に製造したSMARTSENSE製品の在庫品である。
本件商標「SMARTSENSE」は、標準文字で登録されているが、乙第1号証及び乙第2号証の商品ラベルに記載されている「SmartSense」の文字は、本件商標と社会通念上同一である。
しかして、当該商品ラベルは、要証期間前に商品に付されたものであるが、在庫品として、要証期間中いつでも日本向けに出荷できる状態にあった。
現在、要証期間内に、日本の医師その他の医療従事者から、SMARTSENSE製品の購入請求及び被請求人からの発送があったかどうかについて確認中である。
3 その他に、SMARTSENSE製品を日本から購入する手段として、特定の販売サイトから購入するチャネルもある。
美容レーザー機器等のオンライン販売サイトを運営するアメリカ合衆国のSYNERGY MedSales LLCのウェブストアにおいても、SMARTSENSE製品を日本から購入することができる。
乙第3号証の1は、当該ウェブストアにおいて販売されているSMARTSENSE製品の画面であり、乙第3号証の2は、乙第3号証の1の画面中のSMARTSENSE製品を拡大した画像である。
乙第3号証の3は、SMARTSENSE製品をCARTに入れた画面である。
乙第3号証の4は、CHECKOUTの画面で、Country/Regionの欄にJapanも選択することができ、SMARTSENSE製品が日本からも購入可能であることが分かる。
乙第3号証は、要証期間内に印刷したものではないが、当該SYNERGY MedSales LLCのウェブストアは、要証期間内においても運営されているので、乙第3号証により、本件商標について商標法第2条第3項第2号の使用の事実があったことは、推認できる。
4 以上のように、乙第1号証及び乙第2号証により、本件商標が医療用機械器具に付された事実、並びに、乙第3号証により、2022年11月11日現在、日本からも購入可能なウェブストアにおいて本件商標が付された医療用機械器具が販売されている事実を確認することができる。
これらの事実を勘案して総合的に判断すれば、本件商標について商標法第2条第3項第1号及び同法同条同項第2号の使用の事実があったことは容易に推認できるものである。

第4 被請求人に対する審尋及び被請求人による審尋への回答
1 審尋の要旨
審判長は、被請求人に対し、令和5年5月10日付けで、被請求人による主張及び提出された証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する証明をしたものと認めることはできない旨の合議体による暫定的見解を示したうえで、請求人提出の審判事件弁駁書の主張及び合議体による暫定的見解に対し、意見があれば証拠とともに提出するよう、相当の期間を指定して回答を求めた。
2 被請求人の回答
上記1の審尋に対して、被請求人は、何ら応答していない。

第5 当審の判断
1 被請求人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証及び乙第2号証について
乙第1号証及び乙第2号証は、いずれも円形に束ねたケーブルが透明な包装袋に梱包された状態を撮影した写真であり、その包装袋には「SmartSense」「Motion Sensor Cable」「CYNOSURE」「08−2017」などの文字が表記されていることが認められる。 そうすると、2017年8月頃、商標権者によって「SmartSense」の文字からなる商標を表示した「Motion Sensor Cable」が存在したことはうかがえるとしても、これが要証期間において、商取引の対象物であったこと、日本において流通した商品であることなどは見いだせない。
(2)乙第3号証について
乙第3号証は、Synergy MedSales Inc.のウェブストアに掲載された商品「Cynosure−SmartSense」のページを2022年11月11日に出力した書面である。
当該書面には、「SmartSense」の文字からなる商標を表示した「ThermaGuide」の画像及び「Cynosure−SmartSense」のタイトルの下、「ThermaGuide(250mm 1000um)」に関する情報(「$400.00」「Manufacturer:Cynosure」等)が英語で記載されていることが認められる。
そうすると、2022年11月頃、商標権者の製造に係る「SmartSense」の文字からなる商標を表示した「ThermaGuide」がウェブストアに価格とともに掲載されたことはうかがえるとしても、上記ウェブストアの記載内容は全て英語で記載されていることから、日本の需要者を対象としたものと認めることはできないし、上記ウェブストアの情報が要証期間においても存在したことも明らかではない。
(3)被請求人は、本件商標を使用している製品は「レーザー治療の際に使用する患者の治療部位近くの皮下の温度をプロファイリングするための医療用機械器具」である旨主張するが、被請求人が提出した全証拠からは、「SmartSense」の文字からなる商標を表示した商品が、被請求人の主張する商品であることを示す証拠は見いだせない。
(4)その他、要証期間に、日本国内において、本件商標が請求に係る指定商品について使用されていることを認めるに足る証拠はない。
2 上記1によれば、当審の判断は、以下のとおりである。
商標権者による「SmartSense」の文字からなる商標を表示した「Motion Sensor Cable」及び「ThermaGuide」といった商品は、いずれも、被請求人が主張する「レーザー治療の際に使用する患者の治療部位近くの皮下の温度をプロファイリングするための医療用機械器具」であることを認めることはできないものであり、さらに、要証期間に日本国内で使用されている事実も確認することができないものである。
そうすると、被請求人が提出した証拠によっては、要証期間に、日本国内において、商標権者が本件商標の指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の商標法第2条第3項各号にいう使用をしていたと認めることはできない。
3 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、通常使用権者又は専用使用権者のいずれかが、その請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていることを証明したということはできない。
また、被請求人は、本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、この審決に係る相手方当事者を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。

審判長 鈴木 雅也
出訴期間として在外者に対し90日を附加する。
審理終結日 2023-08-31 
結審通知日 2023-09-05 
審決日 2023-09-21 
出願番号 2008057604 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (X10)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 鈴木 雅也
特許庁審判官 小松 里美
渡邉 あおい
登録日 2009-01-23 
登録番号 5199522 
商標の称呼 スマートセンス 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 魚路 将央 
代理人 河内 幸雄 
代理人 黒川 朋也 

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