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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W07 |
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管理番号 | 1400831 |
総通号数 | 20 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2023-08-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2022-11-15 |
確定日 | 2023-07-21 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6613239号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6613239号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第6613239商標(以下「本件商標」という。)は、「OPTIC」の欧文字を標準文字で表してなり、2022年2月3日に英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、令和4年7月27日に登録出願、第7類「床用洗浄機並びにその部品及び附属品,電気掃除機並びにその部品及び附属品,カーペット洗浄機並びにその部品及び附属品,床用磨き機並びにその部品及び附属品,硬質床用掃除機並びにその部品及び附属品,床及びカーペット用ドライクリーニング機並びにその部品及び附属品,床及びカーペット用洗浄剤塗布装置並びにその部品及び附属品,スチーム式洗浄機並びにその部品及び附属品,携帯式電気掃除機並びにその部品及び附属品,スティックタイプの電気掃除機並びにその部品及び附属品,コードレス電気掃除機並びにその部品及び附属品,乾湿両用電気掃除機並びにその部品及び附属品,清掃用ロボット並びにその部品及び附属品,電気掃除機用フロアツール並びにその部品及び附属品,電気掃除機及びその他の掃除機の附属品,電気掃除機用フィルター,電気掃除機用附属品,電気掃除機及びその他の掃除機用スタンド並びにその部品及び附属品,分離機並びにその部品及び附属品,電気掃除機及びその他の掃除機に用いられる分離機並びにその部品及び附属品,電気掃除機用の気流からゴミ・塵を分離する装置並びにその部品及び附属品,原動機(陸上の乗物用のものを除く。)並びにその部品及び附属品,屋内電気器具用電動機並びにその部品及び附属品,スイッチリラクタンス電動機並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同年9月5日に登録査定、同月9日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第1486435号商標(以下「引用商標」という。)は、「OpticEye」の欧文字を横書きしてなり、2019年(令和元年)6月28日に国際商標登録出願、第7類「Road sweeping machines [self-propelled]; washing machines [laundry]; metalworking machines and tools; construction machines and apparatus; machines and apparatus for cleaning, electric; machines and apparatus for carpet shampooing, electric; central vacuum cleaning installations; cleaning appliances utilizing steam; dust exhausting installations for cleaning purposes; dust removing installations for cleaning purposes; vacuum cleaners; self-propelled road sweeping machines; electric sweepers; robotic cleaning [vacuuming] machines for floors; floor mopping robots; robotic cleaning machines; robots [machines]; electric sweeping machines and apparatus, in particular for use in fields of interior maintenance of households and commercial buildings.」及び第9類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、令和3年6月25日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。 (1)商標法第4条第1項第11号について ア 本件商標について 本件商標は、「OPTIC」の文字を標準文字で表されてなり(甲1)、「OPTIC」の文字に相応して、「オプティック」の称呼、「目」の観念が生じる(甲3)。 イ 引用商標について 引用商標は、「OpticEye」の文字を横書きしてなるものであり、その構成中、「Optic」の文字が「目」を意味する語であること、「Eye」の文字が「目」を意味する語であること(甲3)、「OpticEye」の文字が全体として既成語でないこと、「Optic」及び「Eye」の頭文字が大文字で表されていることより視覚上2つの文字により構成されたものと認識できることから、その結合の程度は強いとはいえない。 そして、引用商標の構成全体からは、「オプティックアイ」の称呼が生じ得るものの、その構成音は7音と冗長であり、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、「オプティック」、「アイ」に区切って称呼されるのが自然である。 そうすると、引用商標は、「Optic」の文字と「Eye」の文字とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。 また、「Optic」及び「Eye」の各文字は、上記各意味合いを有するものの、「Optic」の文字は、「目」の意味を有するものとして広く知られた「Eye」の文字よりも、商品の出所識別標識として認識され易い文字といえ、「Optic」の文字と「Eye」の文字との間には、商品の出所識別標識としての機能の点で主従、軽重の差がある。 加えて、複数の文字で構成された商標においては、その前半部が特に強い印象を与えるものであって、取引者、需要者は、前半部の文字に着目して取引に当たるのが通常であることからすると、引用商標の構成中「Optic」の文字部分は、取引者、需要者に対して強く支配的な印象を与えるというべきである。 そうすると、引用商標においては、「Optic」の文字部分を分離して抽出することができるものであって、引用商標からは、「Optic」の文字部分より、「オプティック」の称呼、「目」の観念が生じる。 ウ 本件商標と引用商標の類否について 本件商標は、引用商標と同じ「オプティック」の称呼、「目」の観念が生じるから、両商標は、称呼及び観念において区別できない。仮に引用商標の前半部及び後半部のそれぞれの意味を抽出した場合には、「目」を表す異なる英語を2つ並べたものとして記憶され、引用商標の中心的な観念が「目」にあるものとして認識されるため、両商標は観念において相紛らわしいものといえる。 本件商標と引用商標は、全体としてみると「Eye」の文字の有無という差異があるものの、「OPTIC(Optic)」の文字を共通にするため、外観において相紛らわしいものである。 その他、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合に、取引者、需要者がその出所について誤認混同するおそれがないという理由はない。 したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念並びに取引の実情を総合的に判断した場合、互いに類似の商標であるというべきである。 エ 指定商品の類否 (ア)本件商標の指定商品中、第7類「床用洗浄機並びにその部品及び附属品,電気掃除機並びにその部品及び附属品,カーペット洗浄機並びにその部品及び附属品,床用磨き機並びにその部品及び附属品,硬質床用掃除機並びにその部品及び附属品,床及びカーペット用ドライクリーニング機並びにその部品及び附属品,床及びカーペット用洗浄剤塗布装置並びにその部品及び附属品,スチーム式洗浄機並びにその部品及び附属品,携帯式電気掃除機並びにその部品及び附属品,スティックタイプの電気掃除機並びにその部品及び附属品,コードレス電気掃除機並びにその部品及び附属品,乾湿両用電気掃除機並びにその部品及び附属品,清掃用ロボット並びにその部品及び附属品,電気掃除機用フロアツール並びにその部品及び附属品,電気掃除機及びその他の掃除機の附属品,電気掃除機用フィルター,電気掃除機用附属品,電気掃除機及びその他の掃除機用スタンド並びにその部品及び附属品,分離機並びにその部品及び附属品,電気掃除機及びその他の掃除機に用いられる分離機並びにその部品及び附属品,電気掃除機用の気流からゴミ・塵を分離する装置並びにその部品及び附属品」(以下「本件指定商品1」という。)は、引用商標の指定商品中、第7類に属する商品(以下「引用指定商品」という。)と、生産部門・販売部門・原材料及び品質・用途・需要者の範囲が一致することから、同一又は類似の商標を本件指定商品1及び引用指定商品に使用するときは、同一営業主の製造・販売又は提供に係る商品と誤認されるおそれがあるというべきであり、本件指定商品1と引用指定商品とは、同一又は類似の商品である。 (イ)本件商標の指定商品中、第7類「原動機(陸上の乗物用のものを除く。)並びにその部品及び附属品,屋内電気器具用電動機並びにその部品及び附属品,スイッチリラクタンス電動機並びにその部品及び附属品」(以下「本件指定商品2」という。)は、機械装置に内蔵される原動機及び電動機であること明らかであり、例えば、電気掃除機において掃除機用モーターが内蔵されていることは広く一般に知られるところであり、掃除機用モーターは、電動機による原動機である(甲4〜甲7)。 そうすると、本件指定商品2は、引用指定商品の部品といい得るものであって、完成品と部品の関係にある両指定商品は、生産部門及び販売部門を共通にするから、本件指定商品2及び引用指定商品に同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造・販売又は提供に係る商品と誤認されるおそれがあるというべきであり、本件指定商品2と引用指定商品とは、同一又は類似の商品である。 (2)結語 したがって、本件商標は、引用商標と類似の商標であり、本件指定商品1及び本件指定商品2は、引用指定商品と同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、上記1のとおり、「OPTIC」の欧文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して、「オプティック」の称呼を生じるといえる。 そして、本件商標の構成文字は、「目」の意味を有する語であるとしても、一般に親しまれている語とはいい難いものであるから、当該文字から特定の観念は生じない。 イ 引用商標 引用商標は、上記2のとおり、「OpticEye」の欧文字を横書きしてなり、これは「Optic」と「Eye」の文字を結合したものと看取されるとしても、その構成は、隙間なく一連一体に表されており、これを構成する各語に軽重の差を見いだすことができないものであり、かつ、構成文字全体から生じる「オプティックアイ」の称呼は、さほど冗長ともいえなく、一気に称呼し得るものである。 また、引用商標は、その構成中「Optic」の文字部分を分離抽出し他の商標と比較検討すべきとする事情は見いだせない。 さらに、引用商標は、辞書等に載録が認められないことから、特定の観念を生じるとはいえない。 したがって、引用商標は、その構成文字全体が一体不可分のものであって、「オプティックアイ」のみの称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。 ウ 本件商標と引用商標との類否 本件商標と引用商標の類否を検討すると、外観においては、本件商標「OPTIC」と引用商標「OpticEye」とは、両者は「Eye」の文字の有無に差異を有し、この差異が両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、外観上明らかに相違する。 また、本件商標から生じる「オプティック」の称呼と引用商標から生じる「オプティックアイ」の称呼は、後半における「アイ」の音の有無に差異を有し、この差異が両称呼全体の構成音数、語調語感に及ぼす影響は大きく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。 さらに、観念においては、両者は、共に特定の観念は生じないものであるから、比較することができない。 以上からすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼において相紛れるおそれがなく、観念において比較できないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 エ 小括 したがって、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標と引用商標の指定商品が同一又は類似のものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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異議決定日 | 2023-07-13 |
出願番号 | 2022087140 |
審決分類 |
T
1
651・
261-
Y
(W07)
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最終処分 | 07 維持 |
特許庁審判長 |
小松 里美 |
特許庁審判官 |
山田 啓之 藤村 浩二 |
登録日 | 2022-09-09 |
登録番号 | 6613239 |
権利者 | ダイソン・テクノロジー・リミテッド |
商標の称呼 | オプティック |
代理人 | 飯島 紳行 |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 藤森 裕司 |
代理人 | ▲吉▼田 和彦 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 篠森 恵 |
代理人 | 相良 由里子 |
代理人 | 田中 伸一郎 |