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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1400822 
総通号数 20 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2023-08-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-09-13 
確定日 2023-07-31 
異議申立件数
事件の表示 登録第6583170号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6583170号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6583170号商標(以下「本件商標」という。)は、「MINION」の文字を標準文字で表してなり、令和元年11月3日に登録出願、第3類「化粧品,化粧水,化粧用クリーム,おしろい,紅,頭髪用化粧品,香水類,せっけん類,歯磨き」を指定商品として、同4年6月7日に登録審決、同年7月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。なお、引用商標2は、本件商標の登録出願の日後の商標登録出願である。
(1)登録第5782470号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:MINIONS
登録出願日:平成26年6月4日
優先権主張日:2013年(平成25年)12月4日
設定登録日:平成27年7月31日
指定商品・役務:第9類、第16類、第18類、第25類、第28類、第30類、第31類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
(2)登録第6333050号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:ミニオンズ(標準文字)
登録出願日:令和2年3月13日
設定登録日:令和2年12月22日
指定商品・役務:第25類、第28類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第19号証(枝番号を含む。なお、枝番号を有する証拠において、枝番号のすべてを引用する場合は、枝番号の記載を省略する。)を提出した。
(1)申立人商標「MINION」(ミニオン)の周知著名性について
ア 申立人の商標「MINION」(ミニオン)(以下「申立人商標」という。)は、2010年に我が国を含む世界中で公開された長編アニメーション映画「怪盗グルーの月泥棒」に登場する主人公「グルー」の子分たちである「ミニオン」を表す名称であり、当該映画は、世界興行収入5億4311万ドル(我が国興行収入12億円)の大ヒットを記録した。その後も、2013年公開の続編「怪盗グルーのミニオン危機一発」(世界興行収入9億7076万ドル)(我が国興行収入25億円)、主人公ではないにもかかわらずその愛らしさから一躍人気キャラクターとなった「ミニオン」に焦点を当てたスピンオフ映画である2015年の「ミニオンズ」(世界興行収入11億5939万ドル)(我が国興行収入52.3億円)、2017年公開のシリーズ3作目にあたる「怪盗グルーのミニオン大脱走」(世界興行収入10億3479万ドル)(我が国興行収入73.1億円)と、我が国で継続的に配給がされ、いずれも高い興行収入を記録しているほか、配給後もビデオやDVD作品として販売・レンタルがされている(甲4)。
さらに、スピンオフ映画の第2弾となる2022年公開の「ミニオンズフィーバー」と、製作・公開を重ねるごとに興行収入が軒並み増えていく大人気シリーズヘと成長した。
そして、2001年3月に大阪にオープンした申立人の製作に係る映画のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(以下「USJ」という。)内には、「ミニオン」をテーマにした「ミニオン・パーク」というエリアが設けられている(甲5、甲6)。パーク内には、「ミニオン」をはじめとする映画の登場人物やストーリー、舞台設定に着想を得たアトラクションやレストラン、ショップがあり(甲6〜甲8)、来場者の高い人気を得ている。
また、USJでは、「ミニオン」のキャラクターをあしらったおもちゃやフィギュア、ぬいぐるみ、キーホルダー、洋服、雑貨、文房具、菓子等のさまざまな商品が販売されており(甲9)、映画及びアトラクションの人気と相侯って、これらの関連商品も来場者の間で極めて人気が高い。
さらに、「ミニオン」のキャラクターは、当該映画シリーズにおけるその人気の高さから、申立人商標とともに、様々な商品及び役務について我が国でライセンスされており(甲10、甲11)、本件商標の指定商品である第3類「化粧品」等の分野においても、多数のライセンス商品が我が国で販売されている(甲12〜甲17)。
イ 小括
以上の事実が示すとおり、申立人商標は、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターの名称を表す商標であって、我が国では2010年以降現在に至るまで、継続的に映画配給がされたほか、ビデオやDVD作品として販売・レンタルがされ、また映画作品をモチーフにしたUSJにおけるテーマパーク「ミニオン・パーク」や化粧品等をはじめとする様々な分野におけるライセンス商品について使用されてきた結果、我が国の需要者、取引者の間で広く知られている。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標は、その構成文字に照応して「ミニオン」の称呼が生じる。そして、申立人商標は、上記のとおり、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターの名称を表す商標であって、我が国では、2010年以降現在に至るまで、継続的に映画配給がされたほか、ビデオやDVD作品として販売・レンタルがされ、また、映画作品をモチーフにしたUSJにおけるテーマパーク「ミニオン・パーク」や化粧品等をはじめとする様々な分野におけるライセンス商品について使用されてきた結果、我が国の取引者及び需要者の間で周知著名となっている商標であるから、本件商標は、観念上、申立人の業務に係る映画作品及び作品中に登場するキャラクターとしての観念が生じる。
一方、「MINIONS」の欧文字からなる引用商標1及び「ミニオンズ」の片仮名を標準文字で表してなる引用商標2は、上記のとおり、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターの名称を指称するものとして、我が国の取引者及び需要者の間で理解し認識されていることから、引用商標からは、「ミニオンズ」の称呼並びに申立人の業務に係る映画作品及び作品中に登場するキャラクターとしての観念が生じること明らかである。
したがって、本件商標と引用商標が、その外観、称呼及び観念を共通にするものであることは明らかであり、その類似性の程度は極めて高いというべきである。
しかして、申立人商標が、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターの名称として我が国において周知著名性を獲得している商標であることからすれば、需要者において普通に払われる注意力としては、本件商標に接した需要者は、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターを連想、想起し、本件商標に係る指定商品が、申立人又はその関係会社の業務に係る商品ではないかと誤認して取引に当たるであろうことは容易に想像されるところである。
我が国における判決又は審決も、商品又は役務が一般的に類似関係にない商標であっても、商標の周知著名性の程度、商品(役務)の関連性や需要者の共通性等を鑑みて、出所の混同を生じるおそれがあると判断している(甲18)。
よって、本件商標をその指定商品に使用するときは、これに接する需要者、取引者は、本件商標と同一の文字からなり、申立人の保有する映画作品及び作品中に登場するキャラクターとしての「MINION」を連想、想起し、その商品があたかも申立人又は申立人と同一の営業主体の業務に係る商品又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の取り扱う業務に係る商品であると錯覚して取引にあたると考えられるから、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるといわざるを得ない。
そして、本件商標の登録を認めた場合には、申立人商標が持つ顧客吸引力へのただ乗りやその希釈化を招くという結果を免れない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
ア 申立人商標の周知著名性
上記(1)のとおり、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されている商標である。
イ 本件商標と申立人商標の同一性
本件商標と引用商標が、その外観、称呼及び観念を共通にするものであることは明らかであり、その類似性の程度は極めて高いというべきである。
不正の目的
本件商標は、申立人商標である「MINION」と同一の文字からなるものであって、本件商標において、申立人の周知著名な商標である「MINION」と同一の文字が偶然に採択されたものとは到底認め難く、本件商標権者は、一般に相当程度知られていた申立人商標を知りつつ、それが有する高い名声・信用・評判にただ乗りする目的、すなわち不正の目的をもって、本件商標の登録出願をし、本件商標を使用したものと推認される。
実際に、本件商標権者は、本件商標に係る審判請求書(甲19)において、本件商標を構成する「MINION」の語が、「日本のみならず世界的に著名な映画のタイトルで用いられていることも相侯って、日本において良く知られている英単語であり、日本において『ミニオン』と称呼することは良く知られている語である。したがって、需要者取引者が本願商標を称呼するときには、著名な映画のタイトルに用いられている英単語であることを念頭において称呼する」、「本願商標に係る『MINION』の語は、上述したように日本は勿論、世界的に著名な映画のタイトルと同一の語であることも相侯って、『子分、手先』の意味を持つ英単語であることは、日本において良く知られている語であり」となど主張し、併せて申立人の製作に係る映画作品やUSJにおける商標「MINION」(ミニオン)の使用例に関する資料を、多数提出している。
以上のことから、本件商標権者は、我が国及び外国において周知著名な申立人商標について、その存在を知りつつ、それに化体した信用や名声等に対してただ乗りフリーライド)する目的で、本件商標の登録出願をしたものと優に推認されるものである。
したがって、本件商標は、他人である申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されている商標「MINION」と同一の商標であって、不正の目的をもって使用するものであることは明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するというべきである。

4 当審の判断
(1)申立人商標等の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(ア)2022年12月12日出力のウィキペディア(甲4、甲5)には、アニメーション映画「怪盗グルーの月泥棒」(2010年全米公開)に登場する主人公「グルー」の子分たちが「ミニオン」であって、上記映画のシリーズとして、2013年の「怪盗グルーのミニオン危機一発」、2015年の「ミニオンズ」、2017年の「怪盗グルーのミニオン大脱走」等が全米公開、我が国においても上記映画が配給された旨、世界のユニバーサル・テーマパーク内に、エリアの一つとして映画「ミニオン」をテーマとした「ミニオン・パーク」が設けられている旨の記載がある。
(イ)「PR TIMES」のウェブサイト(甲13)には、「この夏も「メリット」から、「ミニオン」デザインのスペシャルボトルが登場!2021年6月12日(土)数量限定発売/花王株式会社」(2021年6月7日)の見出しの下、「メリット シャンプー&コンディショナー ポンプペア」の記載とともにミニオンのキャラクターが表示された当該商品の写真が掲載されている。
(ウ)ライオン株式会社のウェブサイト(2019年9月4日:甲14の2)には、「子どもが毎日楽しみながら歯みがきをする習慣作りを「ミニオン」で応援/『ライオンこどもハブラシ6〜12才用ミニオン』新発売」の見出しの下、「子どもから大人まで大人気の「ミニオン」のキャラクターをデザインした・・・NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンとの商品化契約に基づき、2019年10月9日(水)より・・・」の記載とともにミニオンのキャラクターが表示された歯ブラシの写真が掲載されている。
(エ)「scalpd−eye.angfa−store.jp」のウェブサイト(甲15)には、「スカルプDのまつ毛美容液・ミニオンデザイン 数量限定で発売!」(2018年4月25日)の見出しの下、「数量限定/ミニオンデザイン」の表示とともにミニオンのキャラクターが表示されたまつ毛美容液の包装容器の写真が掲載されている。
(オ)上記以外のミニオンのキャラクターに関する証拠は、掲載日が確認できないもの(甲6〜甲9、甲12、甲14の1、甲16、甲17)、又は確認できる掲載日が本件商標の登録審決後のもの(甲10、甲11)である。なお、甲第11号証には、本件商標の登録出願後、登録審決前の年月日の記載を含むが、当該記載内容からは具体的な商品又は役務との関係が不明である。
イ 上記アによれば、「ミニオン」(「MINION」)は、2010年に公開されたアニメーション映画「怪盗グルーの月泥棒」のほか、映画の中のキャラクターとして登場し、テーマパーク内のエリアの一つに「ミニオン・パーク」が設けられていることより、上記映画のキャラクターとしてある程度知られているといえる。
他方、ミニオンのキャラクターが表示された商品については、本件商標の登録出願前に歯ブラシ及びまつ毛美容液が販売されていたこと、並びに本件商標の登録出願後、登録審決前にシャンプー及びコンディショナーが販売されたことは確認できるものの、それ以外に、本件商標の登録出願時及び登録審決時における申立人商標の使用状況(申立人商標を使用した商品又は役務の具体的な販売・提供実績、広告宣伝の実績等)を把握することができる客観的な証拠の提出はなく、その他、申立人商標が申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録審決時に広く認識されていたことを認めるに足る証拠の提出はない。
そうすると、申立人の提出に係る証拠からは、アニメーション映画に登場するキャラクター「ミニオン」がある程度知られていることはうかがえるとしても、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、申立人商標が申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。なお、引用商標についても、上記の申立人商標と同様の理由により、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国又は外国の需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 申立人商標及び引用商標(以下、これらをまとめていうときは、「申立人商標等」という。)は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録審決時において、他人(申立人)の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないものである。
イ 本件商標と申立人商標等の類似性について
(ア)本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「MINION」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字に相応して「ミニオン」の称呼を生じ、例えば、「ジーニアス英和辞典第5版」(株式会社大修館書店2016年4月1日発行)の「minion」の項には、「子分。お気に入り。」等の意味を有するものとして記載されていることから、「子分。お気に入り。」程の観念が生じるといえる。
(イ)申立人商標等
申立人商標は、「MINION」又は「ミニオン」の文字からなり、その構成文字に相応して、「ミニオン」の称呼を生じ、上記の辞書に加えて、「見やすいカタカナ新語辞典第4版」(株式会社三省堂2021年9月10日発行)の「ミニオン」の項には、「お気に入り。子分。」等の意味を有するものとして記載されていることから、「お気に入り。子分。」程の観念が生じるといえる。
また、引用商標1は、「MINIONS」の欧文字を書してなり、引用商標2は、「ミニオンズ」の片仮名を標準文字で表してなるから、それぞれの構成文字に相応して、「ミニオンズ」の称呼を生じ、また、語尾に位置する「S」「ズ」は、複数形を表すものといえるから、「お気に入りたち。子分たち。」程の観念を生じるといえる。
(ウ)本件商標と申立人商標等との類似性の程度
a 本件商標は、「MINION」の欧文字を表してなり、申立人商標は、「MINION」の欧文字又は「ミニオン」の片仮名を書してなるから、本件商標と申立人商標とは、「MINION」の欧文字を共通にし、いずれも、当該文字に相応して、「ミニオン」の称呼を生じ、「お気に入り。子分。」程の観念を生じるものである。
そうすると、本件商標と申立人商標とは、外観、称呼及び観念において共通にする又は称呼及び観念において共通にする、類似性の程度が高いものといえる。
b 引用商標1は、「MINIONS」の欧文字を書してなるところ、本件商標とは、語尾に位置する「S」の有無に差異があるものの、語頭からの文字のつづりを共通にし、外観において相紛らわしく、当該文字から生じる「ミニオンズ」の称呼は、本件商標から生じる「ミニオン」とは、語尾に位置する「ズ」の音の有無に差異を有するのみであるから、称呼において近似する。また、引用商標2は、「ミニオンズ」の片仮名を表してなるから、本件商標とは、欧文字と片仮名との書体において相違するものの、その称呼において上記の引用商標1と同じく近似するといえる。さらに、本件商標からは、「お気に入り。子分。」程の観念を生じ、引用商標からは、「お気に入りたち。子分たち。」程の観念を生じるから、観念においても近似する。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において近似し、類似性の程度は高いものというべきである。
ウ 本件商標の指定商品と他人の業務に係る商品及び役務との関連性
2010年に公開された「怪盗グルーの月泥棒」というアニメーション映画に「ミニオン」(「MINION」)がキャラクターとして登場し、その後も当該キャラクターが登場する映画が制作され、また、テーマパーク内に「ミニオン・パーク」が設けられている。
そして、上記キャラクターに関し、本件商標の登録出願前にまつげ美容液及び歯ブラシについて商品化、販売されていることがうかがえ、これは本件商標の指定商品に含まれるもの又は用途等において関連するものといい得るが、キャラクターとして表示されている2件にすぎなく、また、映画の制作やテーマパークの提供と本件商標の指定商品とは、その業界を異にするものであって、関連性があるとはいえない。
エ 出所の混同のおそれについて
上記アないしウのとおり、本件商標と申立人商標等の類似性の程度が高いものであるとしても、申立人商標等が申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたものとは認められず、本件商標の指定商品と他人の業務に係る商品及び役務とは、その関連性を認めるに足りないことからすれば、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人商標等を連想又は想起するものということはできない。
そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者が、申立人商標等を連想又は想起することはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標と申立人商標等とは、上記(2)イからすれば、同一又は類似の商標といえる。
しかしながら、上記(1)のとおり、申立人の提出に係る証拠からは、「ミニオン」がアニメーション映画に登場するキャラクターとしてある程度知られているといえるとしても、申立人商標等が本件商標の登録出願時及び登録審決時において、申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。
そして、本件商標権者が申立人商標等にただ乗りするなど不正の目的をもって本件商標を使用するものであると認めるに足りる証拠の提出はない。
そうすると、本件商標権者が、本件商標を不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用をするものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同項第19号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
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異議決定日 2023-07-21 
出願番号 2019140498 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W03)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 高野 和行
特許庁審判官 豊瀬 京太郎
板谷 玲子
登録日 2022-07-06 
登録番号 6583170 
権利者 株式会社ミニオン
商標の称呼 ミニオン、オン 
代理人 小林 奈央 
代理人 田久保 泰夫 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 佐藤 俊司 
代理人 伊藤 亮介 
代理人 田中 克郎 

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