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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W05
管理番号 1398371 
総通号数 18 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2023-06-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2021-08-24 
確定日 2023-02-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第5694179号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5694179号商標の指定商品中、第5類「薬剤,サプリメント」についての商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5694179号商標(以下「本件商標」という。)は、「PRENITY」の欧文字と「プレニティ」の片仮名を2段に書してなり、平成26年3月28日に登録出願、第5類「薬剤,サプリメント」、第3類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年8月15日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、令和3年9月6日になされたものであるから、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年9月6日から令和3年9月5日までの期間(以下「要証期間」という。)である。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和4年1月17日付け審判事件弁駁書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
なお、以下、証拠の表記にあたっては、甲(乙)第1号証を「甲(乙)1」のように省略して表示する場合がある。
1 請求の理由
本件商標は、本件商標の措定商品中、第5類「薬剤,サプリメント」(以下「本件審判請求に係る指定商品」ということがある。)について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
(1)被請求人が使用を主張する本件審判請求に係る指定商品について
被請求人が本件商標の使用を証明しようとしている本件審判請求に係る指定商品は第5類「サプリメント」(類似群コード:32F15)であるが、被請求人の主張に係る商品「プレニティ ホワイトインEX」(以下「本件商品」という。)は、「サプリメント」の範ちゅうに属するものではなく、第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属するものであるから、被請求人による本件商標の使用は、「サプリメント」についての使用にはあたらない。
(2)「サプリメント」と「清涼飲料」の定義について
ア 異議決定の例(甲3)
「サプリメント」とは、「栄養補助食品などと称されるものであつて、体に欠乏しやすいビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などを錠剤・カプセル・飲料などの形にしたものであり…主に欠乏しやすい栄養を補給することを目的とするものであるから、欠乏しやすいとされる特定の栄養素をその主成分とするもの」であり、「清涼飲料」とは、「例えば、炭酸飲料など、喉の渇きをいやし、清涼感を覚えさせる非アルコール性飲料であり…特定の原材料ないし栄養素からなるというよりは、むしろ様々な原材料からなるもの」である(甲3)。
イ 食品表示制度について
我が国において消費者向けに食品販売する際には、その名称、成分等を内閣府の定める食品表示基準に従って表示することが食品表示法上義務付けられている。食品の名称としては、その食品の内容を表す一般的な名称を表示するよう規定されている(甲4)。
上述した異議決定の例において、サプリメントは「主に欠乏しやすい栄養を補給することを目的とするものであるから、欠乏しやすいとされる特定の栄養素をその主成分とするもの」であると定義されているが、このように栄養補給を目的とし、特定の栄養成分を一定量含有する基準を満たす食品は、消費者庁において、保健機能食品(栄養機能食品、機能性表示食品又は特定保健用食品)に分類され、販売の際には、いずれも栄養成分等の機能や注意喚起表示等の表示を行う必要がある(甲5)。
他方、「清涼飲料水」は、食品衛生法上「乳酸菌飲料、乳、乳製品、アルコール(酒精分1容量%以上)を除くすべての飲料」と定義されている(甲6)。
(3)本件商品についての検討
前記(2)を踏まえて、本件商品について検討する。
被請求人は、本件商品が、栄養補助食品ともいえるものであり、体に欠乏しやすいビタミン等の美容成分を液状にしたものであるから、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属する旨主張する。
本件商品は、原材料として「エリスリトール、ボイセンベリー果汁粉末、カミツレ抽出物(還元澱粉糖化物、カミツレエキス)、リンゴンベリーエキス加工粉末、高麗人参果実エキス粉末/ビタミンC、酸味料、環状オリゴ糖、シスチン、果実色素、酸化防止剤(糖転移ルチン)、甘味料(アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム)、香料、安定剤(ペクチン)」が表示されている(乙5の3)ことから、本件商品は、特定の栄養素を主成分とするものではなく、様々な原材料からなることが分かる。また、原材料表示は含有量の多い順に記載するものであるところ、本件商品では、最も多く含有する原材料として、甘味料であるエリスリトールが表示されている。
多様な原材料からなり、さらにその主成分を甘味料とする本件商品は、体に欠乏しやすい特定の栄養素をその主成分とする「サプリメント」の範ちゅうに属するものではない。さらに、本件商品のラベルには「名称」として「清涼飲料水」の表示がある一方で、保健機能食品等であることの表示はない(乙5の3)ことから、本件商品は「清涼飲料」の範ちゅうに属するものである。
(4)本件商品のホームページ上の記載について
被請求人は本件商品を「サプリメント」として販売してきた旨を主張する。
確かに、被請求人のオンラインショッピングウェブサイトには「サプリメント・食品」の項目が設けられており、当該サイトでは、特定の栄養素から構成され、保健機能食品等の記載を表示したサプリメントに該当すると考えられる錠剤等が販売されている。
しかしながら、本件商標を付した商品としては、その名称として「清涼飲料水」の表示が付された飲料のみが掲載されている(乙4の2)。
本件商品は、上述のように様々な原材料から構成され、かつ、保健機能食品等の表示がないことから、特定の栄養素の補給を行うための「サプリメント」としての基準を満たすものではなく、当該オンラインショッピングウェブサイト上の「サプリメント・食品」の項目のうち「サプリメント」ではなく、むしろ「食品」の項目に分類され、販売されるものである。
(5)本件商品の原材料の表示について
上述したように、本件商品は、原材料が「エリスリトール、ボイセンベリー果汁粉末、カミツレ抽出物(還元澱粉糖化物、カミツレエキス)、リンゴンベリーエキス加工粉末、高麗人参果実エキス粉末/ビタミンC、酸味料、環状オリゴ糖、シスチン、果実色素、酸化防止剤(糖転移ルチン)、甘味料(アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム)、香料、安定剤(ペクチン)」からなるものである(乙5の3)。
本件商品は、原材料のうち、エリスリトール(甘味料)の占める割合が最も多く、次に果物・植物由来のエキス等を含み、添加物としてビタミンC、環状オリゴ糖及び甘味料等を備える構成を有する。
本件商品のように甘味料(エリスリトール)や糖類の占める割合が最も多く、植物由来の抽出物、ビタミンC及びローヤルゼリー等の成分を含み、添加物として酸味料、甘味料及び香料を備える構成からなる飲料は、「炭酸飲料」や「エナジードリンク」等として数多く市販されている。以下、本件商品と同様の原材料の構成からなり、さらに、第5類「サプリメント」ではなく、第32類「清涼飲料」等(類似群コード:29C01)を指定商品として商標登録を受けている商品を例示する。
エナジードリンクとして販売されている「RAIZIN FRUITY THUNDER」の原材料表示は「エリスリトール、ガランガルエキス、ショウガ抽出物、脱蛋白ローヤルゼリー、イチョウ葉抽出物/酸味料、炭酸、香料、保存料(安息香酸Na)、カラメル色素、安定剤(増粘多糖類)、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、イノシトール、ナイアシン、香辛料抽出物、ヒスチジン、イソロイシン、V.B6、V.B2」である(甲7)。エリスリトール(甘味料)の占める割合が最も多く、次に、植物由来の抽出物等を含み、添加物として酸味料、甘味料及び香料を備える点で、当該商品は、本件商品と同様の構成を有するものである。なお、当該商品に係る商標「RAIZIN FRUITY THUNDER」は、商標登録されており、その指定商品は、第5類「サプリメント」ではなく、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」のみである(甲8)。
さらに、炭酸飲料として販売されている「デカビタC ダブルスーパーチャージ」の原材料表示は「糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、食塩、ローヤルゼリーエキス/炭酸、酸味料、香料、ビタミンC、塩化K、ナイアシンアミド、カフェイン、パントテン酸Ca、甘味料(スクラロース)、ビタミンB6、ビタミンB2、グルタミン酸Na、β―カロチン、ビタミンB12」である(甲9)。糖類の占める割合が最も多く、次にローヤルゼリーエキスを含み、添加物として酸味料、甘味料及び香料を備える点で、本件商品と同様の構成を有するものである。なお、当該商品の製造・販売者が保有する商標「デカビタC」は、第5類「サプリメント」ではなく、第32類「清涼飲料,果実飲料」等を指定して商標登録されている(甲10)。
本件商品と同様の原材料の構成を有する当該商品は、通常、需要者が「清涼飲料」と認識して購入するものであり、「サプリメント」と認識して購入するものではない。
よって、これらが「サプリメント」に分類されることは商品の特徴上不自然であり、さらに、第32類「清涼飲料,果実飲料」等のみを指定して商標登録されていることからも、これら商品の製造販売者本人も、これらが「清涼飲料」に該当するものであると認識していることが分かる。したがって、本件商品も「清涼飲料」に分類されるものである。
(6)本件商品の広告の表示について
本件商品の広告には「ベリー&アップル風味のすっきりとした甘酸っぱさ広がるシュガーレスドリンクです」のように風味の特徴に関する記載や「リンゴンベリー、ボイセンベリーを増量!さらにカミツレエキスを新配合!」等の含有成分について強調する記載はあるもの、これらの成分の具体的な含有量の記載はない(乙11)。
当該広告の表示を前記(5)で述べた商品の広告と比較した場合、エナジードリンク「RAIZIN FRUITY THUNDER」について紹介するインターネット上の広告には、「エッジの効いたフルーツソーダ風味」のように当該商品の風味の特徴に関する記載及び「植物由来enXtra(エネキストラ)を配合した、カフェインゼロ、カロリーゼロ、糖類ゼロのトリプル0のエナジードリンク」等の含有成分について強調する記載はあるもの、これらの植物由来の成分の具体的な含有量の記載はない。さらに、炭酸飲料「デカビタC ダブルスーパーチャージ」についても同様に、「元気で爽快な気分になれる味わいです」のように当該商品の風味の特徴に関する記載及び「ローヤルゼリーエキスとビタミン配合!さらにナトリウムも配合」と含有成分について強調する記載はあるもの、これらの成分の具体的な含有量の記載はない。
当該広告の記載からも明らかなように、本件商品は、特定の栄養素の一定量の補給を目的としたサプリメントではなく、むしろ、エナジードリンク及び炭酸飲料と同様に、様々な原材料からなり、その商品の風味等を楽しみ、喉の渇きをいやすことを目的とした清涼飲料に該当するものである。
(7)本件商標権者の使用行為についての検討
本件商標の権利者(以下「本件商標権者」という。)の使用行為については、本件商品が、前記(2)ア及びイで定義した商品に合致することを明らかにした上で、証拠をもってその旨及び本件商標の使用が証明されるべきである。
しかしながら、乙第4号証の3及び第5号証の1ないし3に示された被請求人が本件商標の使用を証明しようとする商品は、「サプリメント」ではなく、むしろ、「清涼飲料」の範ちゅうに属するものである。乙第4号証の3及び乙第5号証の1ないし乙第5号証の3に示される本件商品の具体的な使用実績の証拠として提示された乙第6号証の1ないし乙第21号証の2は、いずれも被請求人による「清涼飲料」についての使用を証明するものにすぎない。
よって、乙第4号証の3ないし乙第21号証の2によっては、被請求人は、本件商標権者による本件商標の「サプリメント」についての使用の事実は何ら証明していない。
(8)小括
以上のとおり、乙第1号証ないし乙第22号証によっては、本件商標又はこれと社会通念上同一と認められる商標が、要証期間中に、本件審判請求に係る指定商品について使用されていた事実は何ら立証されていない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、令和3年11月16日付け審判事件答弁書及び同4年6月13日付け回答書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第51号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標の使用事実の要点
本件商標権者は、要証期間内に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、本件審判請求に係る指定商品中「サプリメント」について使用している。
(2)本件商標の使用の事実
ア 本件商標の構成
本件商標は、「PRENITY」の欧文字と「プレニティ」の片仮名を2段に中央揃えで横書きした構成からなり、その構成中の「プレニティ」の片仮名は、「PRENITY」の欧文字の読みを表記したものである。
イ 被請求人の商品について
本件商標権者の主たる業務は、美容サービス及び美容に関する各種商品の製造・販売である(乙1及び2)。
本件商標権者は、自身の経営するエステティックサロン「エステティックTBC」、「MEN’S TBC」及び「エピレ」(以下、総称して「本件商標権者エステサロン」という。)の各店舗(乙3の1〜3)、本件商標権者が発行する通信販売カタログ「TBC STYLE/crostyle」(以下「本件商標権者通信販売カタログ」という。)及び本件商標権者の運営するオンラインションピングウェブサイト「エステティックTBC Online Shop」(乙4の1〜3、以下「本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト」という。)を通じて、本件商標を付したサプリメントを含む、サプリメントの販売を行ってきた。
本件商標権者が本件商標を付して販売してきた本件商品(乙4の3及び乙5の1〜3)は、栄養補助食品ともいえるものであり、体に欠乏しやすいビタミン等の美容成分を液状の形にしたものである。
したがって、本件商品は、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属する。
ウ 要証期間内における本件商品についての本件商標の使用について
(ア)本件商標権者は、以下のとおり、要証期間内に、本件商品の包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付し(商標法第2条第3項第1号)、本件商品の包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付したものを譲渡するとともに(商標法第2条第3項第2号)、本件商品に関する広告及び取引書類に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して展示又は頒布し、これらを内容とする情報に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して電磁的方法により提供してきた(商標法第2条第3項第8号)。
(イ)本件商標権者の販売する本件商品の写真について
本件商標権者が、要証期間内に、本件商品の包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付していたことを示す証拠として、本件商品の写真(乙5の1〜3)及びその写真データのファイル情報(乙6の1〜3)を提出する。乙第6号証の1が乙第5号証の1、乙第6号証の2が乙第5号証の2、乙第6号証の3が乙第5号証の3に、それぞれ対応するものである。また、本件商品を10本セットで販売する際の化粧箱の写真及びその写真データのファイル情報(乙7及び8)も提出する。
乙第5号証の1ないし3で示す写真は平成31年4月22日に撮影されたものであり、乙第7号証で示す写真は令和元年5月6日に撮影されたものである。乙第7号証の写真に写っている個々の商品がその外観から乙第5号証の1ないし3で示す商品と同じものであることは明らかである。
本件商品の正面(乙5の1)に欧文字「PRENITY」、背面(乙5の3)に片仮名文字「プレニティ」が付されており、これらの文字は近接して表されていることから、要証期間内に本件商品の包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付していたことは明白である。
(ウ)本件商標権者による本件商品の販売について
a 本件商標権者は、平成31年4月1日から現在に至るまで本件商品を継続的に販売してきた。
b 当該事実を示す一例として、令和3年3月1日及び同年4月5日に本件商標権者エステサロン札幌本店において本件商品を購入した顧客に対し発行されたお買上伝票兼領収書の写し(乙9の1及び2)並びに同3年3月22日付け及び同年5月24日付けの納品書の写し(乙10の1及び2)を提出する。
c 当該お買上伝票兼領収書(乙9の1及び2)中、「コース分類\コース・商品」の項目に「サプリメント・食品」及び「プレ・ホワイトインEX(10本入)」と記載されているが、この「プレ」は「プレニティ」の略であり、本件商品を指す。
d 乙第10号証の1の納品書は、本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト(乙4の1〜3)を通じて本件商品を購入した顧客への商品配送時に箱に同梱されたものである。当該納品書(乙10の1)の「商品名」欄には、欧文字「PRENITY」及び片仮名文字「プレニティ」が記載されており、当該納品書(乙10の1)に記載された商品コードは、本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト(乙4の3)及び後述の本件商標権者通信販売カタログ(乙17)に記載された商品コードと一致することから、当該納品書(乙10の1)は、要証期間内における本件商品の販売の事実を示すものであるといえる。
乙第10号証の2の納品書は、本件商標権者エステサロンを通じて本件商品を購入した顧客のうち商品の宅配を希望する者に対し商品を送付する際、商品に同梱されたものである。当該納品書(乙10の2)の商品名に「プレ」の表記があるが、これは「プレニティ」の略であり、乙第10号証の1の納品書と同一の商品コードが記載されていることからも、乙第10号証の1に記載された商品と同じ商品を指していることがうかがい知れる。
e なお、「美容」の分野は、特に顧客の個人情報保護が求められる分野である。乙第9号証の1ないし10号証の2は本件商標権者の顧客等の個人情報を含むものであるため、その一部をマスキングしている。しかしながら、被請求人は、口頭審理において、マスキングのない原本を提示する準備がある旨申し添えるものである。
f 以上のとおり、要証期間内に、被請求人が、本件商品の包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付したものを譲渡した(商標法第2条第3項第2号)ことは明らかである。
(エ)本件商標権者によって展示又は頒布された広告及び取引書類等について
a 被請求人が、要証期間内に、本件商品に関する広告に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して展示又は頒布したことを示す証拠として、顧客提示資料(乙11)、本件商標権者エステサロン中「エステティックTBC」上大岡店の顧客が施術を受ける部屋の写真(乙12)及びそのファイル情報(乙13)、本件商標権者のパンフレットの写し(乙14の1及び2)、本件商標権者によって発行された冊子「NATSUKO DANDO」2019年夏号の写し(乙15の1及び2。以下「本件商標権者冊子」という。)及び本件商標権者通信販売カタログ2020年夏号の写し(乙16)を提出する。
顧客提示資料(乙11)は、本件商標権者エステサロンの各店舗において顧客に提示又は展示された資料である。前記の店舗内写真(乙12及び13)右上方に当該顧客提示資料(乙11)と同じ資料が写っている事実は、少なくとも令和3年5月31日に当該顧客提示資料(乙11)が展示されたことを示すものである。
本件商標権者のパンフレット(乙14の1)は、令和元年9月に本件商標権者エステサロン「エステティックTBC」及び「MEN’S TBC」の各店舗で、本件商標権者のパンフレット(乙14の2)は、令和3年7月に本件商標権者エステサロン「エピレ」の各店舗で、顧客に頒布されたものである。
本件商標権者冊子(乙15の1)は、令和元年5月に被請求人によって発行され、顧客に頒布されたものであり、乙第15号証の2は、乙第15号証の1の該当する箇所を拡大したものである。本件商標権者通信販売カタログ2020年夏号(乙16)は、令和2年6月に被請求人によって発行され、顧客に頒布されたものである。
当該顧客提示資料(乙11)、本件商標権者のパンフレット(乙14の1及び2)及び本件商標権者冊子(乙15の1及び2)には、欧文字「PRENITY」が付された本件商品の写真が掲載されており、そのすぐ下方又は近接した位置に片仮名文字「プレニティ」が併記されている。また、本件商標権者通信販売カタログ2020年夏号(乙16)内の夏のスキンケアに関する特集記事において本件商品が紹介されている。当該特集記事の中で欧文字「PRENITY」が付された本件商品の写真が掲載されており、これに近接した位置に片仮名文字「プレニティ」が併記されている。
以上より、本件商標権者が要証期間内に本件商品に関する広告に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して展示又は頒布した(商標法第2条第3項第8号)ことは明白である。
b 本件商標権者が、要証期間内に、本件商品に関する取引書類に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して頒布したことを示す証拠として、納品書(乙10の1)、本件商標権者通信販売カタログ2021年夏号の写し(乙17)、本件商標権者とアドレス通商株式会社(以下「アドレス通商社」という。)の間の電子メールの写し(乙18の1)及び当該電子メールの添付ファイル(乙18の2)、アドレス通商社が本件商標権者宛てで発行した請求書の写し(乙19)及び中越運送株式会社がアドレス通商社宛てで発行した請求書の写し(乙20)を提出する。
前述のとおり、納品書(乙10の1)が本件商品の販売に関する取引書類であることは明らかであり、当該納品書には欧文字「PRENITY」と片仮名文字「プレニティ」が併記されている。
本件商標権者通信販売カタログ2021年夏号(乙17)には、本件商品、商品価格及び商品コードが掲載されており、当該通信販売カタログ第49頁及び第50頁が示すとおり、本件商品を電話、FAX等で申込むことができる。当該通信販売カタログ第64頁には、欧文字「PRENITY」が付された本件商品の写真が掲載されており、そのすぐ左横に片仮名文字「プレニティ」が併記されている。
本件商標権者は、令和3年5月14日付けの電子メール(乙18の1)によって、顧客の宛名作成や運送会社への発送依頼作業等の当該通信販売カタログ(乙17)の発送前準備をアドレス通商株式会社に依頼しており、乙第18号証の2は、当該電子メール(乙18の1)に添付された「部数内訳2021夏号」という名称の資料である。当該資料(乙18の2)は、本件商標権者が「エステティックTBC」顧客分42,054部、「MEN’S TBC」顧客分12,329部、「エピレ」顧客分1,959部、モニター分10部の合計56,352部の本件商標権者通信販売カタログ(乙17)の発送作業をアドレス通商社に依頼したこと、本件商標権者がアドレス通商社に令和3年6月1日より当該通信販売カタログ(乙17)の顧客への発送を開始するよう依頼したことを示すものである。
乙第19号証の請求書は、当該作業に関するアドレス通商社からの請求書である。乙第20号証の請求書は、アドレス通商社から依頼を受けた中越運送株式会社が当該通信販売カタログ(乙17)の発送に関しアドレス通商社に宛てて発行した請求書である。
アドレス通商社発行の請求書(乙19)の「オーダー名」の欄に「TBC STYLE 21夏号発送作業」と記載されており、作業内容の中に「配送費」という項目が含まれている点、「配送費(中越メール便)」及び「配送費(ヤマトDM便)」の数量の合計が56,352部であり前述の資料(乙18の2)の部数と一致する点、中越運送株式会社発行の請求書(乙20)の「品名」の欄に「TBC STYLE 21夏号」及び「中越送料」の記述がある点からも、本件商標権者からの依頼を受けたアドレス通商社が、中越運送株式会社に本件商標権者通信販売カタログ2021年夏号(乙17)の顧客への発送を依頼し、同社がこれを顧客に配送したことは明白である。前述の資料(乙18の2)の記述及び当該本件商標権者通信販売カタログ(乙17)が「2021年夏号」であることに鑑みると、当該本件商標権者通信販売カタログは要証期間内である令和3年6月に顧客に発送されたと考えるのが自然である。
なお、本件商標権者通信販売カタログは、「TBC STYLE」という題号の表表紙から始まる情報誌と「crostyle」という題号の裏表紙から始まる通信販売カタログを組み合わせて一つの冊子とした構成からなるものであり、表表紙の題号が「TBC STYLE」であるため、当該請求書(乙19及び20)の「オーダー名」及び「品名」には「TBC STYLE」と省略されて記載されている。
当該取引書類(乙18の1〜乙20)には、個人情報又は取引上秘密とすべき情報が含まれているため、その一部をマスキングしている。しかしながら、被請求人は、口頭審理において、マスキングのない原本を提示する準備がある旨申し添えるものである。
以上より、本件商標権者が、要証期間内に、本件商品に関する取引書類に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して頒布した(商標法第2条第3項第8号)ことは明白である。
c 被請求人は、本件商標権者が要証期間内に、本件商品に関する広告及び取引書類を内容とする情報に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して電磁的方法により提供した(商標法第2条第3項第8号)ことを示す証拠として「Wayback machine」に本件商標権者オンラインショッピングウェブサイトの本件商品の販売ページ(乙4の3)のURL(https://shop.tbc.co.jp/shop/g/gl−0503541−00000/)を入力し検索した結果(乙21の1及び2)を提出する。
「Wayback machine」とは、米国の非営利団体であるインターネットアーカイブが収集したウェブサイトを閲覧できるサイトである(乙22)。当該検索結果(乙21の1及び2)は、令和2年9月30日に本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト上に本件商品の販売ページが存在していたことを示している。当該検索結果をプリントアウトすると当時の日付情報が表示されない(乙21の1)ため、検索結果をキャプチャした画像のプリントアウト(乙21の2)も併せて提出する。
当該検索結果のウェブサイト(乙21の1及び2)においては、欧文字「PRENITY」と片仮名文字「プレニティ」が近接して表されており、商品価格の表示や注文ボタンが設けられている。
以上より、本件商標権者が、要証期間内に、本件商品に関する広告及び取引書類を内容とする情報に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して電磁的方法により提供した(商標法第2条第3項第8号)ことは明白である。
エ 小括
以上より、本件商標は、要証期間内に日本国内において本件商標権者が商品「サプリメント」について使用した結果、業務上の信用が化体しているものであり、本件商標登録は、本件審判の取消の対象とはなりえない。このような商標登録を取消すことは業務上の信用の化体しない商標の整理を図るという不使用取消審判制度の趣旨に反するだけではなく、業務上の信用の保護という法目的にも反するものである。
2 当審における令和4年5月9日付け審尋(以下「本件審尋」という。)及びその回答
本件商品は、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するとは判断できない旨の本件審尋に対して、被請求人は、次のとおり回答した。
(1)以下に述べるとおり、本件商品は液状(飲料形態)の「サプリメント」に該当するものであるため、本件商標権者は本件商標を「サプリメント」について使用している。
(2)本件商品が「サプリメント」の範ちゅうに属することの理由について
ア 「サプリメント」とは
広辞苑第六版(乙23)によると、「サプリメント」とは、「栄養補助食品。体に欠乏しやすいビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などを、錠剤・カプセル・飲料などの形にしたもの。サプリ。」とされており、その定義には「欠乏しやすいとされる特定の栄養素をその主成分とするもの」との記載は含まれていない。
また、厚生労働省の資料(乙24)によると、「サプリメント」には行政的な定義、明確な定義がなく、一般の消費者が認識している健康食品やサプリメントには、飲料も含まれている旨の記載がある。
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部長らの執筆による「健康食品・サプリメント知りたいことガイドブック Q&Aでわかる正しい知識と選び方」(以下「サプリメントガイドブック」という。乙25)の第15頁及び第17頁には、「一般的に「健康に良いものが含まれている食品や健康に良いとされている成分を添加している加工食品」を“健康食品”と呼び、それらのうち「医薬品と同じような形状であるカプセル、錠剤、ミニドリンク、顆粒.散剤のような形をしているもの」を“サプリメント”と呼んでいる…」、「サプリメントでは、一つの素材や成分だけでなく、たくさんの種類の素材や成分を入れてつくられているものが見られます。」と記載されている。
東京医科大学客員助教授・医学博士の著者の執筆による「サプリメント事典」(以下「サプリメント事典」という。乙26)の第19頁、第25頁及び第27頁には、「サプリメントは、ビタミンやミネラル、タンパク質やアミノ酸、脂肪酸、食物繊維といった栄養素、ファイトケミカル(植物の抗酸化成分の総称)やハーブ類、その他の動植物の有効成分など、体に有用とされる物質を含む食品です。…日本語では栄養補助食品と呼ばれています。」、「2000年に発表された厚生省(当時)の報告書によると、サプリメントは次のように定義されています。サプリメント……栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に資するものとして販売の用に供する食品のうち、錠剤、カプセル等通常の食品の形態でないもの。範囲は、ビタミン、ミネラル、ハーブ、その他の食品の成分。」、「サプリメントに用いられる成分は、1ビタミン類、2ミネラル類、3タンパク質やアミノ酸、4脂肪酸、5食物繊維、6ファイトケミカル、7ハーブ類、8動植物に由来するその他の成分などです。」(当審注:数字は丸数字である。)、「一般的なサプリメントの形状としては、錠剤、カプセル、ドリンク剤などの液体、粉末や顆粒などがあります。」との記載がある。
医学博士でもある高輪メディカルクリニック院長の執筆による「女性のためのパーフェクトサプリメントブック」(以下「サプリメントブック」という。乙27)の第98頁及び第100頁には、「サプリメントとは、「補う」という意味。厚生労働省が定義しているサプリメントは、「栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に適するもので、錠剤、カプセル等通常の食品の形態でないもの」。ビタミンやミネラルをはじめ、タンパク質や脂肪酸、食物繊維、ファイトケミカル、ハーブなどの成分を使ったものをさします。」「「形態」については、「錠剤、カプセル入り、ドリンクタイプ、粉末、顆粒などの形態が一般的。」」と記載されており、同「サプリメントブック」の第122頁で「美肌になる成分を含むサプリ」の例として飲料(ミニドリンク)形態のサプリメントが紹介されている。
イ 本件商品の主成分について
本件商品は、皮膚にシミが出来るのを抑制し健康な肌を維持すること(以下「皮膚にシミが出来るのを抑制し健康な肌を維持すること」を「美白」という。)を目的とした商品であり、そのために必要であるが欠乏しやすいビタミン、アミノ酸、ハーブ、その他の植物の有効成分等を飲料(ミニドリンク)の形態にしたものである。被請求人は、当該目的に合わせて栄養及び成分がベストなバランス量で本件商品に配合されるよう原材料を厳選してきた。具体的な配合量については企業秘密であるため明かすことはできないが、本件商品の主成分は、美白に効果のある栄養成分とされるビタミンC及びシスチンと美白に効果のある成分であるエラグ酸、アルブチン、ジンセノサイドRE及びカミツレエキスである。
ピタミンCは、皮膚等を構成するたんばく質の一種であるコラーゲンを生成するのに不可欠であり、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑制する効果を有するが、ストレスや喫煙によって消費され欠乏しやすい栄養である(乙28の1〜乙29)。本件商品の包装箱側面の「栄養成分表示」に示すとおり、本件商品1本30ml当たりビタミンCは130mg含まれている(乙7)。
シスチン(「L−シスチン」とも呼ばれる。)は、爪や髪の毛のタンパク質、ケラチンに多く含まれる非必須アミノ酸の一つであり、シミの原因となるメラニンの生成を抑制する効果を有するが、不足することで爪や髪がもろくなり、また、シミが濃くなる等の症状が現れ得るため、健康のために不可欠な栄養成分である(乙30)。本件商品の包装箱側面の「栄養成分表示」に示すとおり、本件商品1本30ml当たりシスチンは9.0mg含まれている(乙7)。
乙第31号証及び乙第33号証は、本件商品の原材料メーカーの説明資料である。乙第32号証は、「日経グッデイ サプリメント事典」の「リンゴンベリー」の項である。エラグ酸は「ボイセンベリー果汁粉末」に、アルブチンは「リンゴンベリーエキス加工粉末」に、ジンセノサイドReは「高麗人参果実エキス粉末(ジンセンベリー)」に含まれる成分である(乙31〜33)。なお、「高麗人参」はハーブであり、サプリメントの原材料として前述の「サプリメント事典」の第268頁及び第269頁でも紹介されている(乙26)
本件商品は、本件商標権者の美白ケアを目的とした化粧品シリーズ「プレニティ」ブランドのサプリメントとの位置付けで販売されており、エラグ酸とアルブチンは、同化粧品ブランドの薬用クリームにも配合されている美白有効成分である(乙34)。なお、乙第34号証は令和3年7月に顧客に配付された本件商標権者のパンフレットである。
ジンセノサイドReには、コラーゲン・エラスチン分解抑制効果及びヒアルロン酸生成効果があり、しわの生成を遅延させ、日常生活や加齢により失われていき欠乏しやすいコラーゲン、エラスチン及びヒアルロン酸を補う役割を果たしている(乙33)。
カミツレエキスはハーブであり、皮膚の抗炎症効果がある(乙35)。本件商品は医薬品又は保健機能食品でないため、医薬品医療機器等法(薬機法、かつての薬事法)の関係で商品の効能効果や機能を表示することができない(乙26の第22頁及び第24頁)。東京都福祉保健局のウェブサイト(乙36の1及び2)に医薬品と同様な効果効能を暗示するような含有成分の表示・説明等を商品包装や広告に使用することを禁じる旨記載されている。そのため、本件商品のパッケージや広告上に美白有効成分であるエラグ酸、アルブチン、ジンセノサイドReを含有すること及びその効能効果・機能を表記することができず、商品の原材料欄や広告には「ボイセンベリー果汁粉末」、「リンゴンベリーエキス加工粉末」及び「高麗人参果実エキス粉末」とのみ記載せざるを得ないという事情がある。
以上のとおり、ボイセンベリー果汁粉末等は美白有効成分を含めるために配合されているのであり、清涼感を出すために配合されているのではない。
ウ 甘味料が原材料の一番上に表示されている理由
請求人は、甘味料であるエリスリトールの占める割合が多いことから本件商品の主成分は甘味料であると主張しているが、そもそも原材料と栄養成分とは別の話である。
また、当該原材料は各々美白に効果があり、美白という商品の目的に沿った有効成分を含めるために選択されているにすぎず、いずれの原材料も成分が濃縮されており苦み渋みが強いため、甘味料なしでは30mlといえども飲むことができない。そのためやむを得ず甘味料を追加しているにすぎない。
さらに、各栄養及び成分には過剰摂取に対するリスクや弊害が存在する。例えば、ビタミンCに関しては、過剰摂取の弊害として、吐き気、下痢、腹痛等の症状が報告されている(乙28の3及び乙29)ため、本件商品におけるビタミンC含有量を日本人の成人の一日の摂取推奨量である100mgに近い量にとどめている。このように「サプリメント」は手軽に栄養・成分等を摂取できる反面、過剰摂取のリスクがあることから、これを避けるため商品に含まれる成分量を調整する必要がある。
加えて、内閣府令第10号である「食品表示基準」第8条第3号及び別記様式一に従い原材料名と添加物を分けて表示する必要がある。同基準上、添加物については、原材料名の欄に原材料名と明確に区分して表示することができるとされており(同基準別記様式一の2)(乙37の1及び3)、原材料名の後に添加物を記載し、原材料と添加物を斜線記号「/」等で区分して表示するという方法が一般的に行われている(乙38)。このように、法令上の要請により原材料であるエリスリトールは原材料名としてはじめに記載され、添加物であるビタミンCとシスチンがその後に表示されているという事情もある。
前記のとおり、甘味料が原材料の一番上に記載されているのは、飲用が可能となるよう調整し、原材料名と添加物を食品表示法に従い分けて表示した結果である。したがって、甘味料が原材料の一番上に記載されているからといって、これが主成分となるのではなく、商品の主成分は、その商品の目的から考えて質的に判断されるべきである。
エ 小括
以上のとおり、本件商品は、美白、すなわち皮膚にシミが出来るのを抑制し健康な肌を維持するという目的のために、体に欠乏しやすい栄養であるビタミンC及びシスチンと美白有効成分であるエラグ酸、アルブチン、ジンセノサイドRe及びカミツレエキスを主成分として飲料(ミニドリンク)の形にした栄養補助食品であり、体に欠乏しやすいビタミンC及びシスチン、さらにコラーゲンやヒアルロン酸を補うためのものである。さらに、健康を維持するのに有用な成分をも含み、医薬品に該当するいわゆるドリンク剤にも似た外観であり通常の食品の形態とはいえないから、広辞苑、過去の決定、「サプリメントガイドブック」、「サプリメント事典」及び「サプリメントブック」記載の「サプリメント」の定義(乙23、甲3及び乙25〜27)にも合致し、厚生労働省の資料における記載(乙24)にも沿うものである。
(3)本件商品の裏面に「清涼飲料水」との表示がある理由について
本件商品は1本当たり30mlの液体が茶褐色のガラス瓶に封入された構成からなるものであり、医薬品であるドリンク剤と同様の外観からなるものである。この種の製品は、各効果を求めた濃縮原料、光安定性の悪い原料等を使用する場合が多く、成分の沈殿凝集、変色等が起こりやすい。そのため、茶褐色のガラス瓶に封入することによって製品の有効成分等の品質を保っている。
本件商品の裏面(乙5の3)の名称欄に「清涼飲料水」と記載されているのは事実であるが、これは、医薬品であるドリンク剤とその外観において類似する非医薬品飲料との誤認による混乱を防ぐため、厚生省通知が、医薬品に該当しない飲料については、容器包装のみやすい箇所に「清涼飲料水」又は「炭酸飲料」の文字を明記するよう求めていることによるものである(乙39)。厚生労働省の資料(乙24)記載のとおり、「サプリメント」には行政的な定義がないことから、当該厚生省通知(乙39)上も、医薬品に該当しない飲料形態の商品を、便宜上「清涼飲料水」という表記で表しているにすぎず、当該厚生省通知をうけて消費者庁通知においても同様の内容が記載されているにすぎない(乙40)。
請求人が掲げる食品衛生法に基づく厚生省通知によると、「清涼飲料水」は「乳酸菌飲料、乳及び乳製品を除く、酒精分1容量パーセント未満を含有する飲料」と定義されており(甲6)、当該定義は世の中に存在するほぼ全ての飲料をカバーする表現となっている。しかしながら、この定義は、第30類「茶」、第30類「コーヒー」、第32類「果実飲料」、第32類「飲料用野菜ジュース」等のように、特許庁において第32類「清涼飲料」とは異なる飲料として扱われている飲料をも含み得るものであり、第32類「清涼飲料」より広い概念であることは明白である。
そもそも、当該食品衛生法に基づく厚生省通知(甲6)における「清涼飲料水」の定義に合致するか否かと第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するか否かは全く別の次元の話であり、食品衛生法上の「清涼飲料水」の定義に合致しているからといって、これが第5類「サプリメント」の範ちゅうに属さないということにはならない。
以上より、本件商品の包装裏面における「清涼飲料水」の表示は、本件商品が単に医薬品に該当するものではないことを示しているにすぎず、当該表示は本件商品が第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属することの根拠とはなり得ない。
なお、「保健機能食品」に該当しないものでも前述の「サプリメント」の定義に合致する飲料形態の商品が存在するため、「保健機能食品」のみが第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するかのような請求人の主張については争うものであるが、請求人が「サプリメント」の範ちゅうに属すると主張している「保健機能食品」の商品パッケージにも「清涼飲料水」との記載がある(乙41の1〜乙44の4)。乙第41号証の1及び乙第41号証の2は、栄養機能食品であるエスエス製薬株式会社の「ハイチオール コラーゲンブライト」のウェブサイト及び商品パッケージラベル写真であり、乙第42号証の1及び乙第42号証の2は、機能性表示食品である富士フイルム株式会社の「アスタリフト ドリンク ホワイトシールド」のウェブサイト及び商品包装箱写真であり、乙第43号証の1ないし乙第43号証の3は、機能性表示食品である株式会社ファンケルの「ディープチャージコラーゲンドリンク」のウェブサイト及び商品包装箱写真であり、乙第44号証の1ないし乙第44号証の4は、機能性表示食品である株式会社ファンケルの「ホワイトフォース ドリンク」のウェブサイト及び商品包装箱写真である。
(4)本件商品に「保健機能食品」である旨の表示がない点について
ア 「保健機能食品」の概念は「サプリメント」と一致するものではない点
請求人は、サプリメントのような栄養補給を目的とし、特定の栄養成分を一定量含有する基準を満たす食品は、消費者庁において、保健機能食品(栄養機能食品・機能性表示食品・特定保健用食品)に分類されるところ、本件商品の内容表示のラベルには名称「清涼飲料水」の表示がある一方、保健機能食品等であることの表示はないことから、本件商品は「清涼飲料」に該当すると主張する。
しかしながら、厚生労働省の資料(乙24)の第1頁によると、「「健康食品」=保健機能食品(特定保健用食品+栄養機能食品)+いわゆる健康食品」とされている。また、同資料(乙24)の第2頁の表1のBの「いわゆる健康食品と呼ばれているもの」の中に「サプリメント」が記載されており、「サプリメント」の項には、サプリメントとよばれる製品のうち「ビタミンやミネラルが栄養機能食品の規格基準をみたしているものは、栄養機能食品と表示されている。」と記載されている。
当該記載及び同資料(乙24)の第3頁の図1及び「サプリメント事典」(乙26)の第22頁の図1からも、いわゆる健康食品の一つが「サプリメント」であること、「サプリメント」には飲料の形態のものも含まれること、「サプリメント」の中でも一定の要件を満たしたものが栄養機能食品等の保健機能食品に該当し得ることは明白である。
広辞苑第六版(乙23)においても、「サプリメント」とは栄養を補助する食品であり、体に欠乏しやすいビタミン等を飲料等の形にしたものと記載されているのみであり、保健機能食品のみがこれに該当する旨の記載はない。
また、保健機能食品制度を利用することは義務ではなく、各事業者の自由に委ねられている。請求人が主張するとおりに「保健機能食品」制度を利用しているか否かで第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するか否かが決まるのであれば、同じ成分を含む飲料であっても、保健機能食品制度を利用する前は第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属するが、保健機能食品制度を利用することになった途端、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するといった事態になりかねず、道理に合わない。
なお、乙第37号証の1の第2条第1項第11号部分、乙第37号証の2の第353頁の「ビタミンC」の項及び乙第45号証のとおり、「栄養機能食品」は、1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分の量が、国が定めた下限値・上限値の基準に適合していることが必要とされ、当該基準を満たし、定められた栄養成分の機能表示等を行う場合には、国への許可申請や届出の必要なく、栄養機能食品として表示することができる。「食品表示基準 別表第11」によると、栄養機能食品におけるビタミンCの量は、下限値が30mg、上限値が1000mgとされている(乙37の2及び乙45)ところ、本件商品1本当たりが含有するビタミンCの量は130mgであり(乙7)、栄養機能食品のビタミンCの基準値を満たすものである。
以上より、「サプリメント」は「保健機能食品」と完全に一致する概念ではなく、「サプリメント」に該当する商品のうち一定の要件を満たしたもののみがその機能を表示できる「保健機能食品」に該当するという関係にあることは明白である。したがって、本件商品に保健機能食品であることの表示がないからといって、本件商品が第5類「サプリメント」の範ちゅうに属さないということにはならない。
(5)本件商品が「清涼飲料」に該当するとの請求人の主張について
ア 商品の目的等について
請求人は、「「清涼飲料」とは、「例えば、炭酸飲料など、喉の渇きをいやし、清涼感を覚えさせる非アルコール性飲料であり…特定の原材料ないし栄養素からなるというよりは、むしろ様々な原材料からなるもの」」であり、本件商品がこれに該当すると主張する。
しかしながら、本件商品は1本当たりわずか30mlであり、喉の渇きをいやすことが目的の商品とはいえない。この点は、一般に販売されているペットボトル飲料等の容量に30mlのものが存在しないことからも明白である。30mlという量は、マウスウォッシュ1回使用量程度に相当し、口をすすぐ程度のわずかな量である。このように本件商品が30mlと喉の渇きをいやすには少なすぎる量から構成されるのは、当該商品が欠乏しやすい栄養を補うことを主目的とした商品であるからである。
また、前述のとおり、本件商品を構成する原材料は、いずれも美白という目的のために選択されたものであり、「清涼感を覚えさせる」ことを目的として選択されていない。本件商品は美白という目的に沿って選択された特定の栄養や成分から構成されるものである。
イ タブレット状のサプリメント等について
サプリメントは加工食品である以上、様々な原材料から構成されるのは当然のことである。サプリメントは医薬品ではないため、複数の食品の原料から作られるものである。
「サプリメントガイドブック」にも、サプリメントは一つの素材や成分だけではなく、たくさんの種類の素材や成分を入れてつくられる旨の記載がある(乙25)。実際、タブレット形態のサプリメントにも、目的に沿った様々な原材料が含められている。
例えば、株式会社資生堂のウェブサイトによると、同社のタブレット状のサプリメントである「ザ・コラーゲン タブレット」及び「ザ・コラーゲン EXR タブレット」の原材料として「コケモモ果汁、…アムラ果実エキス、イチゴ種子エキス、こんにゃく芋エキス、…温州ミカンエキス」等が記載されている(乙46及び47)。また、同社のウェブサイトによると、同社のタブレット状のサプリメントである「ピュアホワイト タブレット」の原材料名として「クコの実エキス、ライチ種子抽出物、ハトムギ末、菊花エキス加工粉末」等が記載されている(乙48)。また、株式会社ポーラのウェブサイトによると、同社のタブレット状のサプリメントである「ホワイトショット インナーロック タブレット IXS N」の原材料名として「インドキノキエキス末、還元麦芽糖水飴、桃の花エキス末、ヨモギエキス末、ローズマリーエキス末、マンゴージンジャーエキス末、デビルズクローエキス末、トゥルシーエキス末、ヤマモモエキス末、メロンエキス末」が記載されている(乙49の1及び2)。
以上のとおり、タブレット状のサプリメントも複数の植物や果実のエキスを含み、これにビタミン等の栄養を添加した構成からなる(乙46〜49の2)。特に、本件商品の原材料の一つである「リンゴンベリー」はコケモモの一種である(乙32)ところ、前記の株式会社資生堂のタブレット状のサプリメント「ザ・コラーゲン タブレット」及び「ザ・コラーゲン EXR タブレット」においても「コケモモ果汁」が使用されている(乙46、乙47)。また、「ホワイトショット インナーロック タブレット IXS N」については甘味料である「還元麦芽糖水飴」が原材料欄の上から二番目に記載されている(乙49の2)。タブレットといえども苦みがあり飲みにくい場合、顧客に選択してもらえなくなることから、飲みやすくするため甘味料を追加しているものと思われる。
したがって、これらのタブレット状のサプリメントは本件商品と同様の構成からなるといえる。タブレット状のサプリメントは特許庁において第5類「サプリメント」の範ちゅうに属すると判断されているところ、これが液状、すなわち飲料(ミニドリンク)の形態となった途端属さないというのは説明がつかない。
なお、請求人が「サプリメント」であると主張する「保健機能食品」に該当する飲料形態の商品においても、原材料欄の一番上には「エリスリトール」が記載されており、複数の原材料から構成されている(乙41の1〜乙44の4)。特に、株式会社ファンケルの「ホワイトフォース ドリンク」における「シスチン」の含有量は本件商品と同等程度である(乙44の1)。さらに、同商品の甘味料の後に続く原材料は「オリーブ葉工キス末、ハス胚芽エキス末」等であり、複数の植物等のエキスから構成される点でも本件商品と共通する。同様に、株式会社ファンケルの「ディープチャージコラーゲンドリンク」も本件商品にも含まれるリンゴンベリーエキスに加え、モルトエキス、バラつぼみエキス末を含んでおり(乙43の1〜乙43の3)、複数の植物等のエキスから構成されている。
請求人が主張するとおり、これらが第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するのであれば、同様の構成からなり特定の栄養及び成分を補給するための栄養補助食品である本件商品も第5類「サプリメント」の範ちゅうに属すると判断されるべきである。
ウ 特許庁の「商品 役務名リスト」について
特許庁において、第5類「サプリメント飲料の素」、第5類「粉末状のサプリメント飲料の素」といった商品表示が採用されており、これらの商品には「サプリメント」と同じ類似群コードである「32F15」が付与されている(乙50)。これらの商品表示が特許庁で採用されているという事実は、「サプリメント飲料」という飲料形態のサプリメントが存在することを前提としている。
エ 請求人が挙げる商品について
請求人が本件商品と同様の商品であるとして挙げている「RAIZIN FRUITY THUNDER」(甲7)及び「デカビタC ダブルスーパーチャージ」(甲9)は、それぞれ、245ml及び500mlから構成され、炭酸を含む商品である。これらの商品はいずれもごくごくと飲むことが可能であり喉の渇きをいやすのに十分な量から構成され、のど越しを良くするために炭酸が加えられている。したがって、「喉の渇きをいやし、清涼感を覚えさせる」ことを主目的とした商品であるといえる。また、これらの商品は、毎日継続的に飲み続けることを想定した商品というよりは、喉が渇いた際に、その都度スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で購入する種の商品であり、その価格も1本当たり100円台と安価で、容器もいわゆる「清涼飲料」と同様のアルミ缶やペットボトルから構成される。
これに対し、本件商品は、日々体から失われていく美白のために必要な栄養を補給するために、毎日一本ずつ継続的に飲み続けることを想定している。そのため10本単位で販売されている(乙11、乙14の1〜乙17、乙21の1及び乙21の2)。
前述のとおり、本件商品は、美白に必要な栄養を補給することを主目的とするものであるから、その容量も1本当たりわずか30mlである。本件商品は、本件商標権者エステサロン(乙3の1〜乙3の3)、本件商標権者エステサロンの顧客のみに配付する本件商標権者通信販売カタログ(乙16、乙17)及び本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト(乙4の3)のみで販売されており、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等では販売されていない。また、その外観は医薬品であるドリンク剤と同様の30mlの茶褐色のガラス瓶から構成され、価格も1本当たり400円弱と高額である。
このように、請求人が挙げる他社製品は、商品の目的、外観、構成、価格帯、及び販売形態のいずれの点においても本件商品とは異なる商品であり、これらの商品に関する商標が第32類の商品について権利取得されている事実は本件とは何ら関係がない話である。
(6)本件商標権者のウェブサイトにおけるカテゴリーについて
請求人は、本件商品は、本件商標権者オンラインショッピングウェブサイト上の「サプリメント・食品」の項目のうち「食品」の項目に分類され販売されているものである旨主張する。
しかしながら、本件商標権者の顧客提示資料(乙11)左上、顧客配付用パンフレット(乙14の1)の第10頁の上方及び顧客配付用パンフレット(乙34の第4葉)の18頁の左下には「TBC SUPPLEMENT」の記載があり、この記載の下、本件商品とその他のタブレット状やカプセル状等のサプリメントが掲載されている。また、本件商標権者は、自身のスマートフォン用アプリ上でも「TBC SUPPLEMENT」との標題の下で、カプセル状等のサプリメントとともに、本件商品を紹介している(乙51の1)。
以上より、本件商標権者が本件商品を「サプリメント」と認識し製造・販売してきたこと、本件商標権者の顧客にも本件商品が「サプリメント」であると認識されてきたことは明白である。
なお、当該アプリ上のウェブサイトは、令和2年7月22日に公開されている(乙51の2)ため、要証期間内における使用である。乙第51号証の2として提出する被請求人の従業員間の電子メールの写しは個人情報を含むため、その一部をマスキングしている。しかしながら、口頭審理において、マスキングのない写しを提示する準備がある旨申し添えるものである。
(7)不使用取消審判の制度趣旨
不使用取消審判の制度趣旨は、一定期間登録商標の使用をしない場合には保護すべき信用が発生しないかあるいは発生した信用も消滅してその保護の対象がなくなる一方、そのような不使用の登録商標を存続させることは、当該商標に係る権利者以外の者の商標選択の余地を狭め、国民一般の利益を不当に侵害するという弊害を招くおそれがあるため、不使用の登録商標を整理する機会を与えるというものである。
前述のとおり、本件商品は、皮膚にシミが出来るのを抑制し健康な肌を維持するという目的のために、体に欠乏しやすい栄養であるビタミンC及びシスチンと美白有効成分であるエラグ酸、アルブチン、ジンセノサイドRe及びカミツレエキスを主成分として飲料の形にした栄養補助食品であり、体に欠乏しやすいビタミンC及びシスチン、さらにコラーゲンやヒアルロン酸を補うためのものであるとともに、健康を維持するのに有用な成分をも含み、通常の食品の形態とはいえないから、「サプリメント」の定義に合致するものである。また、被請求人自身も本件商品を「液状(飲料形態)のサプリメント」として製造・販売してきたため、その顧客もこれを「液状(飲料形態)のサプリメント」であると認識している。
したがって、本件商標は第5類「サプリメント」の範ちゅうに属し得る商品について使用された結果、本件商標権者の業務上の信用が化体している商標である。このような商標についての登録を取り消し、これと類似する他者の商標の登録を認めることは、取引秩序ひいては需要者の混乱を招きかねず、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護するという商標法の目的(商標法第1条)にも反する。
(8)結論
「サプリメント」は食品衛生法上の清涼飲料水などの表示区分や消費者庁の分類である保健機能食品などの表示区分とは別次元で定義されるものであるところ、本件商品は「サプリメント」の範ちゅうに属するものであり、審判事件答弁書及び本回答書において提出する証拠は、本件商標権者が、要証期間内に「サプリメント」について本件商標を使用(商標法第2条第3項第1号、同条同項第2号及び同条同項第8号)したことを、被請求人が立証するものである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。
(1)乙第1号証は、本件商標権者のウェブサイトのプリントアウトであって、本件商標権者の事業の紹介がされている。
(2)乙第2号証は、本件商標権者のウェブサイトのプリントアウトであって、本件商標権者の会社案内が記載されている。
(3)乙第3号証は、本件商標権者のエステティックサロンの店舗一覧である。
(4)乙第4号証の1及び乙第4号証の2は、「TBC Online Shop」のウェブサイトのプリントアウトである。
(5)乙第4号証の3は、令和3年10月28日に印刷された「TBC Online Shop」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1頁の上部右に「内側から輝くキレイをサポートする美容ドリンク」の記載、その下に「TBC PRENITY プレニティ ホワイトイン EX_30mL×10本入」の記載、その下に「¥3,888 税込」の記載、その下に「商品コード 1−0503541−00000」の記載があり、同頁の上部左に「PRENITY」の記載、その下に商品の画像の表示、その下に「この商品について」の記載、その下に「「プレニティ ホワイトインEX」は透き通るような美しさを目指したい方におすすめの美容ドリンクです。」の記載、その下に「ビタミンC、シスチン、3種のベリー(リンゴンベリーエキス加工粉末、ボイセンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末))、カミツレ抽出物等を配合。」の記載、その下に「強い日差しにも負けない美しさをサポートします。」の記載、その下に「ベリー&アップル風味(無果汁)ですっきりとした甘酸っぱさがひろがるシュガーレスドリンクです。」の記載がある。
(6)乙第5号証の1は、被請求人が平成31年4月22日に撮影したと主張する、本件商品を正面から撮影した画像であって、ドリンク剤様の容器の側面にラベルが付されており、当該ラベルに「PRENITY」の記載、その下に「WHITE IN EX」の記載、その下に「TBC」の記載がある。
乙第5号証の2は、被請求人が同日に撮影したと主張する、本件商品を下方から撮影した画像である。
乙第5号証の3は、被請求人が同日に撮影したと主張する、本件商品を後方から撮影した画像であって、当該ラベルに「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下の枠内の一番上に「名称:清涼飲料水」の記載、その下に「原材料名:エリスリトール(アメリカ製造)、ボイセンベリー果実粉末、カミツレ抽出物(還元澱粉糖化物、カミツレエキス)、リンゴンベリーエキス加工粉末、高麗人参果実エキス粉末/ビタミンC、酸味料、環状オリゴ糖、シスチン、果実色素、酸化防止剤(糖転移ルチン)、甘味料(アセスルファムK、スクラロース、ネオテーム)、香料、安定剤(ペクチン)」の記載、その下に「内容量:30ml」の記載、その4行下に「販売者:株式会社TBC」の記載、その下に「東京都新宿区西新宿1−25−1」の記載がある。
(7)乙第6号証は、それぞれ、乙第5号証の画像のファイル情報であって、いずれも、撮影日時の欄に「2019年4月22日」の記載がある。
(8)乙第7号証は、被請求人が令和元年5月6日に撮影したと主張する、本件商品の化粧箱の画像である。
(9)乙第8号証は、乙第7号証の画像のファイル情報であって、撮影日時の欄に「2019年5月6日」の記載がある。
(10)乙第9号証の1は、令和3年3月1日付けお買上伝票兼領収書の写しであって、本号証の左上に「TBC」の記載があり、その下の表中に、「サプリメント・食品」の記載、その下に「プレ・ホワイトインEX[10本入り]」の記載がある。
乙第9号証の2は、令和3年4月5日付けお買上伝票兼領収書の写しであって、本号証の左上に「TBC」の記載があり、その下の表中に、「サプリメント・食品」の記載、その下に「プレ・ホワイトインEX[30本入り]」の記載がある。
(11)乙第10号証の1は、令和3年3月22日付け納品書の写しであって、本号証の右上に「TBCグループ株式会社」の記載、その下に「〒163−0655 東京都新宿区西新宿1−25−1」の記載、その下に「新宿センタービル43F」の記載があり、表中、「商品コード」の欄に「0503541−00000」」の記載、「商品名」の欄に「TBC PRENITY プレニティ ホワイトインEX_30mL×10本」の記載、「数量」の欄に「3」の記載がある。
乙第10号証の2は、令和3年5月24日付け納品書の写しであって、本号証の右上には、乙第10号証の1と同じ記載があり、表中、「商品名」の欄に「プレ・ホワイトインEX(10本入)」の記載、「数量」の欄に「1」の記載がある。
(12)乙第11号証は、被請求人が顧客に提示した資料と主張するものであって、本号証の左上に「TBC」の記載、その下に「SUPPLEMENT」の記載があり、その右に「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円(税込)」の記載、その右に「宅30mL×10本入/10,800円(税込)」(当審注:「宅」の字は丸で囲まれている。)の記載、その右に「透き通るような美しさを目指したい方」の記載、その右に「明るくクリアな毎日を送りたい方」の記載、その下に「日差しに負けない輝きを求める方 そんなあなたにオススメ!!」の記載があり、本号証の左部に「1日1本(目安量)の美容習慣で、輝きあふれる毎日を」の記載、その下に「ベリー&アップル風味のすっきりとした甘酸っぱさがひろがるシュガーレスドリンクです。」の記載、その下に「無果汁」の記載があり、その下に、本件商品の画像の表示、その下に「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円(税込)」の記載、その下に「宅30mL×10本入/10,800円(税込)」(当審注:「宅」の字は丸で囲まれている。)の記載があり、本号証のやや上部に「内側から輝くキレイにアプローチ」の記載、その下に「美容成分を増量&新成分を追加配合してリニューアルデビュー!!」の記載、その下に「POINT 1」として「ビタミンC(AA−2G)を130%に、シスチンを150%に増量! 美容のためにとりたい成分を強化!!」の記載、その下に「POINT 2」として「リンゴンベリー、ボイセンベリーを増量! さらにカミツレエキスを新配合! 強い日差しにも負けない美しさをサポート!!」の記載、その下に「POINT 3」として「TBC厳選のトリプルベリー配合。パッと明るい毎日へ。」の記載があり、本号証の下部の枠中、「併せておすすめ」の記載、その右に「シトラス果実・ローズマリー葉エキス末等を配合した、透明感のある美しさを目指す方におすすめするサプリメント。」の記載、その下に「TBC ホワイトインPFカプセル」の記載、その下に「60粒/6,480円(税込)」の記載があり、本号証の右下に「19.03」の記載がある。
(13)乙第12号証は、被請求人が令和3年10月18日に本件商標権者のエステティックサロン「エステティックTBC」上大岡店内を撮影したと主張する画像であって、乙第11号証の資料と思われるものが写っている。
(14)乙第13号証は、乙第12号証の画像のファイル情報であって、撮影日時の欄に「2021年5月31日」の記載がある。
(15)乙第14号証の1は、令和元年9月に発行された「AESTHETIC TBC & MEN’S TBC COSMETICS & HEALTHY ITEMS」と題するパンフレットであって、本号証の第1葉の左下に「エステティック」の記載、その下に「TBC」の記載があり、第2葉の左上に、「TBC SUPPLEMENT」の記載、その下に「「美しくなりたい」、「いつまでも輝いていたい」。」の記載、その下に「お客様のそんな“声”から生まれたサプリメントです。原料を厳選し、自社研究所にて開発。」の記載、その下に「エステティック発想のサプリメントで、健康的な美しさを応援します。」の記載があり、12種の商品が画像とともに掲載されており、本葉の左に、商品の写真とともに、「TBC」の記載、その下に「ホワイトインPFカプセル」の記載があり、その3行下に「シトラス果実・ローズマリー葉エキス末等を配合した、透明感のある美しさを目指す方におすすめするサプリメント。」の記載があり、本葉の右下に、商品の写真ととともに、「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「ドリンク<1日1本目安>」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円(税込)」の記載、その下に「30mL×10本入×3個/10,800円(税込)宅」(当審注:「宅」の字は茶色の正方形で囲まれている。)の記載、その下に「ビタミンC、シスチン、リンゴンベリーエキス加工粉末、ポイゼンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末)、カミツレ抽出物等を配合した、内側からあふれる輝きと透明感をサポートする美容ドリンク。」の記載がある。
(16)乙第14号証の2は、「epiler cosmetics」(当審注:冒頭の「e」にはアクサンテギュが付されている。)と題するパンフレットであって、本号証の第2葉の右下には、商品の写真とともに、「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「ドリンク<1日1本目安>」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円宅」(当審注:「宅」の字は丸で囲まれている。)の記載、その下に「30mL×10本入×3箱/10,800円宅」(「宅」の字は丸で囲まれている。)の記載があり、その下に「ビタミンC、シスチン、リンゴンベリーエキス加工粉末、ポイゼンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末)等を配合。輝きあふれる毎日と透明感をサポート。」の記載があり、その左下に、商品の写真とともに、「TBCホワイトインPFカプセル」の記載、その5行下に「美しさを目指す方におすすめのサプリメント。」の記載がある。
(17)乙第15号証の1は、令和元年5月に発行された雑誌「NATSUKO DANDO」、2019年夏号の抜粋であって、本号証の第3葉には、「全方位から美白ケアで 充実のホワイトケア」の記載、その下に「プレニティEXホワイトケアシリーズ」の記載があり、本葉の右下には、商品の写真とともに、「持続型ビタミンCを130%、シスチンを150%に増量。内側から輝くキレイにアプローチ。」の記載、その下に「プレニティ ホワイトインEX」の記載があり、その右に、商品の写真とともに、「シトラス果実・ローズマリー葉エキス末などを配合。透明感のある美しさを目指す方にオススメ。」の記載、その下に「TBC ホワイトインPFカプセル」の記載がある。
乙第15号証の2は、乙第15号証の1の第3葉を一部拡大したものである。
(18)乙第16号証は、令和2年6月に発行された「TBC STYLE」、2019年夏号の抜粋であって、本号証の第3葉には、その右下に、商品の写真とともに、「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「内側からあふれる輝きと透明感をサポートする、美容ドリンクです。」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円」の記載がある。
(19)乙第17号証は、令和3年5月に発行された「TBC STYLE」、2021年夏号の抜粋であって、本号証の第3葉には、「クロスタイル掲載品専用FAXご注文書」の記載、その下に「FAX 0120−800−468」の記載があり、その第5葉には、その上部に、商品の写真とともに、「おいしく飲んで 内側から輝くキレイにアプローチ」の記載、その下に「透き通るような美しさを目指したい方におすすめ!ビタミンCや3種のベリーなどを配合した、甘酸っぱいおいしさのシュガーレスドリンクです。明るくクリアな毎日を目指して、飲む美容習慣をはじめませんか?」の記載、その下に「健康と美容にこだわった原材料」の記載、その下に「ビタミンC シスチン」の記載、その下に、「リンゴンベリーエキス加工粉末」の記載、その下に「ポイゼンベリー果汁粉末」の記載、その下に「ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末)」の記載、その下に「カミツレ抽出物」の記載、その下に「3. プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「商品コード 050−3541」の記載、その右に「1箱 3,888円(税込)」の記載、その下に「3箱 10,800円(税込)」の記載がある。
(20)乙第18号証の1は、被請求人が「本件商標権者従業員とアドレス通商社間のEメール」と主張する、令和3年5月14日に作成された「Re:5月末発行号TBC STYLE/crostyle発送明細」と題する電子メールのプリントアウトである。
(21)乙第18号証の2は、被請求人が令和3年10月27日に出力した「本件商標権者従業員Eメール添付資料」と主張する、「2021年 TBC STYLE夏号&crostyle No.69(合併号) 部数内訳」と題する資料のプリントアウトである。
(22)乙第19号証は、令和3年6月4日に発行された請求書の写しであって、本号証の左上には「163−0655」の記載、その下に「新宿区西新宿1−25−1」の記載、その下に「新宿センタービル43F」の記載、その下に「TBCグループ株式会社」の記載、その下に「会員事業室」の記載があり、その右に「アドレス通商株式会社」の記載があり、その下の表中、「オーダー名」の欄に「TBC STYLE 21夏号 発送作業」の記載、「納品日」の欄に「2021/05/29」の記載がある。
(23)乙第20号証は、令和3年5月31日に発行された請求書の写しであって、本号証の左上には「アドレス通商株式会社 御中」の記載、その右に「中越運送株式会社」の記載があり、その下の表中、「品名」の欄に「TBC STYLE 21夏号」の記載がある。
(24)乙第21号証の1は、被請求人が「「Wayback machine」検索結果」であると主張する令和3年10月28日に印刷されたプリントアウトであって、本号証の第1葉には、その左上に「The Wayback Machine」の記載、本葉の上部中央に「TBC online Shop」の記載があり、その下に、商品の写真とともに、「PRENITY」の記載、その下に「この商品について」の記載、その下に「「プレニティ ホワイトインEX」は透き通るような美しさを目指したい方におすすめの美容ドリンクです。」の記載、「ビタミンC、シスチン、3種のベリー(リンゴンベリーエキス加工粉末、ボイセンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末))、カミツレ抽出物等を配合。」の記載、その下に「強い日差しにも負けない美しさをサポートします。」の記載、その下に「ベリー&アップル風味(無果汁)ですっきりとした甘酸っぱさがひろがるシュガーレスドリンクです。」の記載があり、本葉の右上に、「内側から輝くキレイをサポートする美容ドリンク」の記載、その下に「TBC PRENITY プレニティ ホワイトイン EX_30mL×10本入」の記載、その下に「¥3,888 税込」の記載があり、本葉の下部にはURLの記載があって、その中に「20200930」の文字が存在する。
(25)乙第21号証の2は、被請求人が「「Wayback machine」検索結果」と主張する画面のハードコピーであって、その上部中央に「SEP」の記載、その下に「30」の記載、その下に「2020」の記載があり、その下に、前記(5)と同様の記載がある。
(26)乙第22号証は、「国立国会図書館インターネット資料収集保存事業」についてのウェブサイトのプリントアウトである。
(27)乙第23号証は、平成20年1月11日に発行された「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)の「サプリメント」の項であって、「2 栄養補助食品。体に欠乏しやすいビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などを、錠剤・カプセル・飲料などの形にしたもの。サプリ。」の記載がある。
(28)乙第24号証は、被請求人が令和4年5月16日に印刷された「厚生労働省ウェブサイト掲載資料」と主張するプリントアウトであって、本号証の第1葉には、「1)健康食品やサプリメントの名称について」の記載、「ほとんどの人が知っている健康食品やサプリメントという言葉ですが、実はその用語に行政的な定義がありません。一般に、健康食品とは「健康の保持増進に資する食品全般」が、またサプリメントとは「特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品」がそれぞれ該当すると考えられています。しかし、明確な定義がないため一般の消費者が認識している健康食品やサプリメントは、通常の食材から、菓子や飲料、医薬品と類似した錠剤・カプセルまで極めて多岐にわたります。」の記載があり、その下に「2)食品の表示制度と健康食品」の記載、その6行下に「健康食品にカギ括弧をつけ、「健康食品」=保健機能食品(特定保健用食品+栄養機能食品)+いわゆる健康食品、と便宜的に分けて記載されることもあります。」の記載、その下に「健康食品で最も配慮されていることは、医薬品との違いです。私たちが口から摂取するもののうち、医薬品(医薬部外品を含めて)以外のものは全て食品に該当し、食品に対して医薬品のような身体の構造や機能に影響する表示をすることは、原則として認められていません。ただし、特定用途食品、特定保健用食品、栄養機能食品については、例外的に限られた範囲で、特定の保健機能や栄養機能を表示することが認められています(図1)。」の記載があり、その第2葉の「表1 保健効果や健康効果を期待させる製品」の表中「B. A以外のもの(いわゆる健康食品と呼ばれているもの)」の欄の上から6行に「サプリメント」の記載、その右に「いわゆる健康食品のうち、米国のDietary Supplementのように特定成分が濃縮された錠剤やカプセル形態のものが該当すると考えられているが、スナック菓子や飲料までサプリメントとよばれることもある。ビタミンやミネラルが栄養機能食品の規格基準をみたしているものは、栄養機能食品と表示されている。」の記載がある。
(29)乙第25号証は、令和3年4月10日に発行された「健康食品・サプリメント知りたいことガイドブック」(中央法規出版株式会社発行)と題する書籍の抜粋であって、その第15頁には「一般的に「健康に良いものが含まれている食品や健康に良いとされている成分を添加している加工食品」を“健康食品”と呼び、それらのうち、「医薬品と同じような形状であるカプセル、錠剤、ミニドリンク、顆粒・散剤のような形をしているもの」を“サプリメント”と呼んでいるケースが多いかと思います。」の記載があり、その第17頁には「また、サプリメントでは、一つの素材や成分だけでなく、たくさんの種類の素材や成分を入れてつくられているものが見られます。」の記載がある。
(30)乙第26号証は、平成19年2月23日に発行された「サプリメント事典 第2版」(株式会社平凡社発行)と題する書籍の抜粋であって、その第19頁には「サプリメントは、ビタミンやミネラル、タンパク質やアミノ酸、脂肪酸、食物繊維といった栄養素、ファイトケミカル(植物の抗酸化成分の総称)やハーブ類、その他の動植物の有効成分など、体に有用とされる物質を含む食品です。英語ではダイエタリー・サプリメント、日本語では栄養補助食品と呼ばれています。」の記載、その下に「2000年に発表された厚生省(当時)の報告書によると、サプリメントは次のように定義されています。」の記載、その下に「サプリメント……栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に資するものとして販売の用に供する食品のうち、錠剤、カプセル等通常の食品の形態でないもの。範囲は、ビタミン、ミネラル、ハーブ、その他の食品の成分。」の記載があり、その第22頁には「図1 医薬品・食品・サプリメントの区別」の記載、その下の図に「一般食品」が「(いわゆる健康食品・サプリメントを含む)」ものであって、「食品」の範ちゅうに属し、「保健機能食品」の範ちゅうに属さないことが記載されており、同頁には、さらに、「「いわゆる健康食品」・「サプリメント」は一般食品であるため、疾病の予防や改善といった効能効果を表示することは、「薬事法」等によって規制されています。」の記載があり、その第24頁には「食品に分類される製品の中で、健康や栄養に関する表示が可能な製品は、前述の「栄養機能食品」「特定保健用食品」「特定用途食品」のいずれかです。これら以外の一般食品では、食品や素材の持つ効能効果や機能を表示することはできません。したがって「いわゆる健康食品」「サプリメント」では、効能効果の表示が認められないのです。医薬品と誤認されるような表示は、薬事法等の関連法規によって禁止されています。」の記載があり、その第25頁には「サプリメントに用いられる成分は、1ビタミン類、2ミネラル類、3タンパク質やアミノ酸、4脂肪酸、5食物繊維、6ファイトケミカル、7ハーブ類、8動植物に由来するその他の成分などです。」(当審注:数字は丸数字である。)の記載があり、その第27頁には「一般的なサプリメントの形状としては、錠剤、カプセル、ドリンク剤などの液体、粉末や顆粒などがあります。」の記載がある。
(31)乙第27号証は、平成17年4月1日に発行された「女性のためのパーフェクトサプリメントブック」(株式会社主婦の友社発行)と題する書籍の抜粋であって、その第98頁には「サプリメントとは、「補う」という意味。厚生労働省が定義しているサプリメントは、「栄養成分を補給し、または特別の保健の用途に適するもので、錠剤、カプセル等通常の食品の形態でないもの」。ビタミンやミネラルをはじめ、タンパク質や脂肪酸、食物繊維、ファイトケミカル、ハーブなどの成分を使ったものをさします。」の記載があり、その第100頁には「錠剤、カプセル入り、ドリンクタイプ、粉末、顆粒などの形態が一般的。」の記載があり、その第122頁には「美肌になる成分を含むサプリ」の記載、その下に商品名「シトラスコラーゲン」及び商品名「RJ EX」という各50mlの商品が記載されている。
(32)乙第28号証の1は、被請求人が「厚生労働省ウェブサイト」と主張する令和4年5月16日に印刷されたプリントアウトであって、「「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書」の記載がある。
(33)乙第28号証の2及び3は、令和元年12月に作成された「日本人の食事摂取基準(2020年版)」と題する書面であって、その第244頁には「ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必須である。」の記載があり、その第245頁には、ビタミンCについて「100mg/日という推奨量は妥当であると考えられる。」の記載があり、その第246頁には「ビタミンCの過剰摂取による影響として最も一般的なものは、吐き気、下痢、腹痛といった胃腸への影響である。」の記載がある。
(34)乙第29号証は、被請求人が「国立研究開発法人医療基盤・健康・栄養研究所ウェブサイト」と主張する令和4年5月27日に印刷されたプリントアウトであって、本号証には、ビタミンCについて「ストレスや喫煙によって商品されること」の記載があり、その有効性について「コラーゲンの合成を促進する」「抗酸化作用がある」「鉄や銅の吸収を助ける」「メラニン色素の生成を抑制する」「免疫力を高める」との記載があり、その安全性について「過剰摂取により下痢などの悪影響を起こす可能性がある」との記載がある。
(35)乙第30号証は、被請求人が「株式会社わかさ生活ウェブサイト」と主張する令和4年6月9日に印刷されたプリントアウトであって、本号証の第1葉には「L−シスチンとは、L−システインが2分子結合しており、ケラチンというたんぱく質を構成するアミノ酸として髪や爪に多く含まれています。」の記載、その下に「シミの原因となるメラニンの生成を抑制し、美肌・美白効果があります。また、有害物質を解毒する作用もあります。」の記載があり、その下に「L−シスチンの健康効果」の記載、その下に「◎美肌・美白効果」の記載、その下に「◎髪や爪、肌を健康に保つ効果」の記載、その下に「◎老化や病気から体を守る効果」の記載がある。
(36)乙第31号証は、被請求人が令和4年5月27日に印刷された「「ポイゼンベリーパウダー」説明資料」と主張するプリントアウトであって、「ボイセンベリーパウダー」の記載があり、その6行下に「ボイセンベリー果実には、アントシアニン、GABA、エラグ酸、葉酸が顕著に存在しており、他にも鉄分やカルシウムなどのミネラルも含んでいます。」の記載がある。
(37)乙第32号証は、被請求人が「日経グッデイウェブサイト」と主張する令和4年6月8日に印刷されたプリントアウトであって、「リンゴンベリー」の記載、その2行下に「和名はコケモモ。ツツジ科の常緑小低木の実。ラップランド(北欧の北極圏)やカナダに自生し、生で食べられるほか、ジュースやジャムにも加工される。ビタミンCやクエン酸が豊富。美白作用のあるアルブチンをはじめ、リスベラトロール、アントシアニン、プロシアニジンなどのポリフェノールが含まれる。リンゴンベリーエキスは、メラニンの合成にかかわる酵素、チロシナーゼの働きを抑えることが確かめられている。」の記載がある。
(38)乙第33号証は、被請求人が令和4年5月27日に印刷された「「高麗人参果実エキス粉末(ジンセンベリー)」説明資料」と主張するプリントアウトであって、本号証の第3葉にはその左部に「ジンセノサイドRe ⇒ 皮膚の老化を抑制」の記載があり、その右部に高麗人参ベリー抽出物について「しわの生成を遅延することができるものとみられる」の記載があり、その5行下に「高麗人参ベリー抽出物と高麗人参ベリー抽出物の主成分であるジンセノサイドReは、肌の弾力に必要な皮膚のヒアルロン酸の量を増加する効果があります。」の記載、その下に「高麗人参ベリーの効果は主成分であるジンセノサイドReの効果であるとみられるのです。」の記載がある。
(39)乙第34号証は、令和3年7月に発行された「COSMETICS +HEALTY ITEMS」と題するパンフレットであって、本号証の第1葉の左に「エステティック」の記載、その下に「TBC」の記載があり、その第3葉の右に、商品の写真とともに「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その3行下に「美白*有効成分のアルブチン&エラグ酸をダブル配合。」の記載があり、その第4葉の左に「TBC」の記載、その下に「SUPPLEMENT」の記載があり、その下に「美しさを保つために“補う”ケアを提案するサプリメント。」の記載、その下に「安心を考えて自社研究所で原料から選び抜きました。」の記載、その下に「エステティック発送のサプリメントで体の内側からもアプローチする喜びを。」の記載があり、同葉の右上に、商品の写真とともに、「TBC」の記載、その下に「ホワイトインPFカプセル」の記載があり、その3行下に「シトラス果実・ローズマリー葉エキス末等を配合した、透明感のある美しさを目指す方におすすめするサプリメント。」の記載があり、その右に、商品の写真とともに、「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その下に「ドリンク<1日1本目安>」の記載、その下に「30mL×10本入/3,888円(税込)」の記載、その下に「30mL×10本入×3個/10,800円(税込)宅」(当審注:「宅」の字は茶色の正方形で囲まれている。)の記載、その下に「ビタミンC、シスチン、リンゴンベリーエキス加工粉末、ポイゼンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末)、カミツレ抽出物等を配合した、内側からあふれる輝きと透明感をサポートする美容ドリンク。」の記載がある。
(40)乙第35号証は、被請求人が令和3年5月27日に印刷された「「カミツレエキス」説明資料」と主張するプリントアウトであって、その左中央に、「カミツレとは」の記載、その4行下に「古来より人々の生活に溶け込んできたこの植物は、現在では最も有名なハーブの一つとして、食品、化粧品分野でも広く使用されています。」の記載があり、その右に「カミツレに期待される効果」の記載、その9行下に「抗炎症効果」の記載、その下に「皮膚の抗炎症効果のある薬草として広く利用されており、肌荒れ改善、美肌効果が期待されます。」の記載がある。
(41)乙第36号証の1は、令和4年6月9日に印刷された「東京都福祉保健局」のウェブサイトのプリントアウトであって、「健康食品の取扱いについて」の記載、その3行下に「医薬品医療機器等法は、医薬品と食品(いわゆる健康食品)とが混同されることがないように、との観点から健康食品に関わっています。」の記載、その5行下に「食品の一分類である健康食品に、医薬品に該当する成分を配合したり、医薬品と紛らわしい効能などの表示・広告を行ったりすると医薬品医療機器等法に違反します。」の記載がある。
(42)乙第36号証の2は、令和4年6月1日に印刷された「東京都福祉保健局」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第3葉には「その物の容器、包装、添付文書並びにチラシ、パンフレット、刊行物インターネット等の広告宣伝物あるいは演述によって、次のような効能効果が表示説明されている場合は、医薬品的な効能効果を標ぼうしているものとみなす。また、名称、含有成分、製法、起源等の記載説明においてこれと同様な効能効果を標ぼうし又は暗示するものも同様とする。」の記載、その13行下に「(三)医薬品的な効能効果の暗示」の記載、その4行下に「(b)含有成分の表示及び説明よりみて暗示するもの」の記載がある。
(43)乙第37号証の1は、内閣府令第10号「食品表示基準」であり、乙第37号証の2は、同基準の別表第11であり、乙第37号証の3は、同基準の別記様式1である。
(44)乙第38号証は、令和4年6月4日に印刷された「東京都福祉保健局」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には、「一般用加工食品(添加物)」の記載、その中部に「添加物の表示方法」の記載、その下に「添加物の表示方法については、原則として、全ての添加物の物質名を添加物に占める重量の割合の高いものから順に表示します。また、別記様式1の添加物の項目名を設けず、原材料名の項目に原材料名と明確に区分して表示することもできます(表示例は以下のとおりです。)。」の記載、その下に「1.原材料と添加物を記号「/」で区分して表示」の記載がある。
(45)乙第39号証は、「8 ドリンク剤及びドリンク剤類似清涼飲料水の取扱いについて」と題する厚生省環境衛生局食品衛生課長及び薬務局監視課長通知(昭和43年6月3日薬監第153号)であり、ドリンク剤類似清涼飲料水について、「容器包装のみやすい個所(商品名と同時に見得る個所)に八ポイント以上の大きさで「清涼飲料水」又は「炭酸飲料」の文字を他の記載事項とまぎらわしくないようにして明記すること。」の規定がある。
(46)乙第40号証は、「食品表示基準について」と題する「令和3年9月15日消食表第389号」であり、清涼飲料水について、「ドリンク剤類似清涼飲料水については、容器包装の見やすい箇所(商品名と同時に見える箇所)に8ポイント以上の大きさで「清涼飲料水」又は「炭酸飲料」の文字を他の表示事項とまぎらわしくないようにして明記すること。」の規定がある。
(47)乙第41号証の1は、令和4年5月30日に印刷された「エスエス製薬」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「ハイチオール コラーゲンブライト」の記載、その下に「コラーゲンペプチドとヒアルロン酸を配合した美容ドリンク」の記載があり、同葉の中部に「ビタミンB6配合の栄養機能食品」の記載があり、第2葉に「成分」の記載の下、「原材料名:エリスリトール(中国製造)、コラーゲンペプチド(ゼラチンを含む)、システインペプチド含有酵母エキス(酵母エキス、デキストリン)/酸味料、安定剤(ペクチン)、ヒアルロン酸、香料、V.B6、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)」の記載がある。
(48)乙第41号証の2は、被請求人が「Amazon.co.jpウェブサイト」と主張する令和4年5月30日に印刷されたプリントアウトであって、商品「ハイチオール コラーゲンブライト」のラベルに「清涼飲料水」の記載があり、「原材料名」の冒頭に「エリスリトール」の記載がある。
(49)乙第42号証の1は、令和4年5月30日に印刷された「富士フイルム」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「FUJIFILMサプリメント」の記載、その3行下に「アスタリフト ドリンク ホワイトシールド」の記載、その下に「軽減税率対象商品 機能性表示食品」の記載があり、その第3葉には「成分」の記載、その下に「原材料名」の記載、その右に「エリスリトール(アメリカ製造)、コラーゲンペプチド(魚由来)、N−アセチルグルコサミン/ビタミンC、ヘマトコッカス藻色素(アスタキサンチン含有)、香料、クエン酸、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、(一部にエビ、カニ、大豆、ゼラチンを含む)」の記載がある。
(50)乙第42号証の2は、令和4年5月30日に印刷された「mercari」のウェブサイトのプリントアウトであって、商品「アスタリフト ドリンク ホワイトシールド」のラベルに「清涼飲料水」の記載があり、「原材料名」の冒頭に「エリスリトール」の記載がある。
(51)乙第43号証の1は、令和4年5月30日に印刷された「FANCL ONLINE」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「サプリメント」の記載、その2行下に「ディープチャージ コラーゲン ドリンク」の記載、その3行下に「しっかりと機能が確認されている機能性表示食品です。」の記載があり、その第2葉には、「機能性関与成分」として「バラつぼみエキス末」及び「リンゴンベリーエキス」の記載がある。
(52)乙第43号証の2は、被請求人が令和4年6月3日に撮影された写真と主張する画像のプリントアウトであって、商品「ディープチャージ コラーゲン」の包装箱が写されている。
(53)乙第43号証の3は、被請求人が令和4年6月3日に撮影された写真と主張する画像のプリントアウトであって、商品「ディープチャージ コラーゲン ドリンク」の包装箱の裏面に、「名称」として「清涼飲料水」の記載、「原材料名」として、その冒頭に「エリスリトール」の記載があり、その後に、「モルトエキス」、「リンゴンベリーエキス」及び「バラつぼみエキス末」の記載がある。
(54)乙第44号証の1は、令和4年5月30日に印刷された「FANCL ONLINE」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「サプリメント」の記載、その2行下に「ホワイトフォース ドリンク」の記載、その2行下に「紫外線が気になる際の速攻集中ケアにぴったりの機能性表示食品のドリンク。」の記載があり、その第2葉には、「機能性関与成分」として「L−シスチン」の記載がある。
(55)乙第44号証の2は、令和4年5月30日に印刷された「FANCL ONLINE」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には、「ホワイトフォース ドリンク 10日分 30ml×10本の原材料表示」の記載があり、その下の表中、「原材料名」の欄の一番上に「エリスリトール(アメリカ製造)」の記載、その1行下に「オリーブ葉エキス末」の記載、その1行下に「ハス胚芽エキス末」の記載がある。
(56)乙第44号証の3は、被請求人が令和4年6月3日に撮影された写真と主張する画像のプリントアウトであって、商品「ホワイトフォース」の包装箱が写されており、その左下に「清涼飲料水」の記載がある。
(57)乙第44号証の4は、被請求人が令和4年6月3日に撮影された写真と主張する画像のプリントアウトであって、商品「ホワイトフォース ドリンク」の包装箱の裏面が写されており、「名称」として「清涼飲料水」の記載、「原材料名」として、その冒頭に「エリスリトール(アメリカ製造)」の記載があり、その次に「オリーブ葉エキス末」及び「ハス胚芽エキス末」の記載がある。
(58)乙第45号証は、被請求人が令和4年6月3日に印刷された「東京都福祉保健局ウェブサイト掲載資料(栄養機能食品)」と主張するプリントアウトであって、本号証の第1葉には、「5 栄養機能食品」の記載、その3行下に「栄養機能食品として栄養成分の機能の表示を行うには、1 日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分の量が、国が定めた下限値・上限値の基準に適合していることが必要です。定められた栄養成分の機能の表示のほか、摂取する上での注意事項や消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨等、表示しなければならない事項が定められていますが、国への許可申請や届出の必要はありません(栄養機能食品の具体的な基準値及び表示事項については、34〜35ページ表7「栄養機能食品に係る基準及び表示」参照)。」の記載があり、その7行下に「2)機能に関する表示を行うことができる栄養成分」の記載、その3行下に「ビタミン類(13種類)」の記載があり、その中に「ビタミンC」の記載があり、その第4葉及び第5葉には、「【表7 栄養機能食品に係る基準及び表示】」の記載があり、表中、「栄養成分」の欄に「ビタミンC」の記載、「下限値」の欄に「30mg」の記載、「上限値」の欄に「1000mg」の記載がある。
(59)乙第46号証は、被請求人が令和4年5月30日に印刷されたと主張する「watashi by shiseido」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「ザ・コラーゲン <タブレット>」の記載があり、その第2葉には「栄養成分」として「ビタミンC 100mg」の記載があり、「原材料名」として「コケモモ果汁」、「アムラ果実エキス」、「イチゴ種子エキス」、「こんにゃく芋エキス」及び「温州ミカンエキス」の記載がある。
(60)乙第47号証は、被請求人が令和4年5月30日に印刷されたと主張する「watashi by shiseido」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「ザ・コラーゲン EXR<タブレット>」の記載があり、その第2葉には「栄養成分」として「ビタミンC 100mg」の記載があり、「原材料名」として「コケモモ果汁」、「クロマメノキ果汁」、「アムラ果実エキス」、「イチゴ種子エキス」、「こんにゃく芋エキス」及び「温州ミカンエキス」の記載がある。
(61)乙第48号証は、被請求人が令和4年5月30日に印刷されたと主張する「watashi by shiseido」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「ピュアホワイト <タブレット>」の記載があり、その第2葉には「栄養成分」として「ビタミンC:500mg」の記載があり、「原材料名」として「クコの実エキス」、「ライチ種子抽出物」、「ハトムギ末」及び「菊花エキス加工粉末」の記載がある。
(62)乙第49号証の1は、令和4年5月30日に印刷された「POLA ONLINE STORE」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には「ホワイトショット インナーロック タブレット IXS N」の記載があり、その第2葉には「1日2粒目安でからだの中から透明感へアプローチ」の記載、その3行下に「1日2粒目安で、からだの中から透明感へアプローチするサプリメントです。」の記載がある。
(63)乙第49号証の2は、令和4年5月30日に印刷された「POLA ONLINE STORE」のウェブサイトのプリントアウトであって、「全成分表示」の記載、その下に「ホワイトショット インナーロック タブレット IXS N 60粒」の記載があり、その下に「インドキノキエキス末」、「還元麦芽糖水飴」、「桃の花エキス末」、「ヨモギエキス末」、「ローズマリーエキス末」、「マンゴージンジャーエキス末」、「デビルズクローエキス末」、「トゥルシーエキス末」、「ヤマモモエキス末」及び「メロンエキス末」の記載がある。
(64)乙第50号証は、被請求人が令和4年6月1日に印刷された「特許庁データベース(商品・役務リスト)」と主張するプリントアウトであって、「商品・役務名(日本語)」の欄に、「サプリメント飲料の素」及び「粉末状のサプリメント飲料の素」の記載があり、いずれも、「類似群コード」として「32F15」が付されている。
(65)乙第51号証の1は、令和4年5月31日に印刷された「エステティックTBC」のウェブサイトのプリントアウトであって、本号証の第1葉には、「TBC」の記載、その下に「SUPPLEMENT」の記載、その下に「美しさを保つために“補う”ケアを提案するサプリメント。」の記載があり、その4行下に「TBC ホワイトインPFカプセル」の記載、その3行下に第2葉まで継続して「シトラス果実・ローズマリー葉エキス末等を配合した、内側からあふれるような透明感のある美しさを目指す方におすすめのサプリメント。」の記載があり、その2行下に「プレニティ ホワイトインEX」の記載、その4行下に「ビタミンC、シスチン、リンゴンベリーエキス加工粉末、ボイセンベリー果汁粉末、ジンセンベリー(高麗人参果実エキス粉末)等を配合。輝きあふれる毎日と透明感をサポートする持ち運びのできる小瓶タイプのシュガーレスの美容ドリンク。」の記載がある。また、第1葉の下部には「https://www.tbc.co.jp/ebook/cosmetic/supplement/index.html」の記載がある。
(66)乙第51号証の2は、被請求人が令和2年7月22日に作成された「被請求人従業員社内メール」と主張するプリントアウトであって、「2020年7月22日(水)12:35」の記載、その3行下に「本番公開致しましたので、下記よりご確認をお願い致します。」の記載、その2行下に「https://www.tbc.co.jp/ebook/cosmetic/supplement/index.html」の記載がある。
2 判断
被請求人は、本件商標権者が本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)を使用した本件商品が、本件審判請求に係る指定商品中「サプリメント」の範ちゅうに属する旨主張しているので、これについて検討する。
(1)使用商標について
前記1(5)及び同(24)によれば、「TBC Online Shop」のウェブサイト(以下「本件ウェブサイト」という。)には、「PRENITY」の欧文字からなる商標(以下「使用商標」という。)が付されていることが確認できる。そして、本件商標と使用商標は、「PRENITY」の構成文字を同じくするとともに、当該文字より生じる「プレニティ」の称呼を共通にするものであるから、本件商標と使用商標は、社会通念上同一と認められる。
(2)使用者について
前記1(5)及び同(24)によれば、使用商標が表示されている本件ウェブサイトは、本件商標権者のウェブサイトであることが推認できるから、使用商標の使用者は、本件商標権者である。
(3)使用商品について
前記(1)のとおり、本件ウェブサイトには使用商標が付されているところ、本件ウェブサイトに掲載されている使用商品は、前記1(6)のとおり、そのラベルに「名称:清涼飲料水」と表示されており、しかも、「エリスリトール」という甘味料の量が多いものであるから、第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属するものである。そして、第5類「サプリメント」と第32類「清涼飲料」とは異なる商品である。よって、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属する商品であるとはいえない。
(4)使用時期、使用行為について
前記1(24)によれば、使用商標が表示されている本件ウェブサイトが、要証期間内である令和3年10月28日に存在していたことが確認できる。
そして、本件ウェブサイトには、使用商標の表示の下、使用商品の画像及び価格等の商品情報が掲載されており、使用商品は、その販売のために本件商標権者のウェブサイトに掲載されていたものといえるから、本件ウェブサイトにおいて、使用商品が本件商標権者により販売のために広告されていたといえる。
(5)小括
以上のとおり、使用商品は、本件審判請求に係る指定商品中「サプリメント」の範ちゅうに属するとはいえないから、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)が、要証期間内に、本件審判請求に係る指定商品中「サプリメント」について使用されたものと認めることはできない。その他被請求人の提出した証拠をみても、要証期間内に、本件商標(社会通念上同一と認められるものを含む。)が本件審判請求に係る指定商品について使用されたことを認めるに足る証拠を見いだせない。
3 被請求人の主張について
(1)ア 被請求人は、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属するものである旨主張し、その根拠として、一般に、「サプリメント」の意味は、栄養補助食品であって、体に欠乏しやすいビタミン・ミネラル・アミノ酸・不飽和脂肪酸などを、錠剤・カプセル・飲料などの形にしたもの(乙23)とされるところ、使用商品も、体に欠乏しやすい栄養であるビタミンCなどを飲料(ミニドリンク)の形にした栄養補助食品であること、を挙げる。
しかしながら、前記1(6)のとおり、使用商品のラベルには、「清涼飲料水」と表示されている一方、「サプリメント」とは表示されていない。そして、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属する商品であるとはいえないことは、前記2(3)で説示したとおりである。
イ 被請求人は、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属することの根拠として、乙第27号証に、「サプリメント」が「錠剤、カプセル等通常の食品の形態でないもの」との記載があることを踏まえて、使用商品が、医薬品に該当するいわゆるドリンク剤に似た外観であり通常の食品の形態とはいえないことも挙げるが、使用商品がそのような外観であることは、前記2(3)の説示を左右しない。
ウ 被請求人は、自身が使用商品を「サプリメント」であると認識するとともに製造・販売してきており、顧客も使用商品を「サプリメント」であると認識してきた旨主張し、その根拠として、被請求人の顧客提示資料(乙11)及び顧客配布用パンフレット(乙34)には、「TBC SUPPLEMENT」の記載の下、使用商品とその他のタブレット状やカプセル状のサプリメントが掲載されていること、被請求人のスマートフォン用アプリにおいても、同様であること(乙51の1)を挙げる。
しかしながら、これらの資料等では、「TBC SUPPLEMENT」の記載があるものの、前記1(12)、同(39)及び同(65)のとおり、各商品に対して個別に説明が付されており、その説明内容をみると、商品「TBCホワイトインPFカプセル」は、「サプリメント」と明記されている一方で、使用商品は、「シュガーレスドリンク」ないし「美容ドリンク」として明記されており、「サプリメント」とは明記されていない。よって、これらの資料等によって、被請求人やその顧客が使用商品を「サプリメント」であると認識していたとはいえない。
エ 被請求人は、使用商品が「サプリメント」の範ちゅうに属するという理解は、「サプリメント」の定義(甲3、乙23・25〜27)にも合致し、乙第24号証の記載にも沿う旨主張するが、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属する商品は、第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属する商品には含まれない以上、被請求人の主張は、前記2(3)の説示を左右しない。
オ 被請求人は、使用商品は、飲料(ミニドリンク)の形態であるところ、これをもって「サプリメント」の範ちゅうに属さないということにはならない旨主張するが、前記2(3)の説示は、飲料であることを根拠に「サプリメント」の範ちゅうに属さないとしたわけではなく、第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属する商品であることを根拠に「サプリメント」の範ちゅうに属さないとしたものである。
さらに、被請求人は、特許庁において、第5類「サプリメント飲料の素」及び第5類「粉末状のサプリメント飲料の素」といった商品表示が採用されており、これらの商品に第5類「サプリメント」と同じ類似群コードが付されていることをもって、第5類「サプリメント」には飲料形態のものも含まれる旨主張するが、前記と同様である。
カ 被請求人は、保健機能食品に該当する商品が「サプリメント」の範ちゅうに属するのであれば、本件商品も、保健機能食品に該当する飲料形態の商品(乙41の1〜乙44の4)と同様の原材料からなっているから、「サプリメント」の範ちゅうに属すると判断されるべきである旨主張するが、保健機能食品に該当する商品であれば、「サプリメント」の範ちゅうに属するとする根拠はない。
(2)ア 被請求人は、使用商品の目的は、皮膚にシミが出来るのを抑制し健康な肌を維持すること(美白)にあり、清涼感を出すことにあるわけではないこと、使用商品には甘味料であるエリスリトールが多く配合されているが、美白成分の苦み渋みが強いためにやむを得ず追加されたにすぎないこと、エリスリトール(甘味料)が使用商品のラベルの原材料欄の一番上に記載されている理由は、飲用が可能となるよう調整した上で、食品表示基準という法令上の要請に従った結果にすぎないこと、使用商品にはボイセンベリー果汁粉末等が配合されているが、美白有効成分であるエラグ酸等を含めるために配合されたにすぎないこと、使用商品は、医薬品又は保健機能食品でないため、使用商品が美白有効成分を含有すること及びその効能効果を表記することは禁止されていること、使用商品は、1本当たり30mlであって、喉の渇きをいやすには少なすぎること、を主張する。
被請求人の主張は、判然としないところはあるが、使用商品は、甘味料が最も多く配合されているとともに果汁粉末等も配合されており、しかも、美白という効能効果が表示されていないから、一見すると「清涼飲料」のようにも思われるものの、これらの主張した事情によれば、使用商品の目的は、清涼感を出すことにあるのではないといえるから、使用商品は、「清涼飲料」とはいえないことを主張するものと解される。
しかしながら、使用商品に「清涼飲料水」と表示されている以上、取引者、需要者は、使用商品を「清涼飲料水」として認識するのであり、わざわざ、被請求人の認識や法令上の定めを踏まえて、使用商品を「清涼飲料水」とは異なる別の商品として認識することはない。使用商品の量が30mlであることも取引者、需要者の上記認識を左右しない。
イ 被請求人は、使用商品のラベルに「清涼飲料水」の表示があるとしても、そのことをもって、使用商品が第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属するということはできない旨主張し、その根拠として、使用商品は、その外観が医薬品であるドリンク剤と類似しているところ、このような外観の商品は、誤飲による混乱防止のため、厚生省通知(乙39)によって、非医薬品飲料には「清涼飲料水」又は「炭酸飲料」の文字を明記することが要請されており、使用商品の当該表示はそれに従った結果にすぎないこと、「サプリメント」には行政的な定義がないことから、使用商品のような「サプリメント」であっても、当該厚生省通知では「清涼飲料水」という表記となってしまうこと、甲第6号証に記載された厚生省通知の「清涼飲料水」は、「乳酸菌飲料、乳及び乳製品を除く、酒精分1容量パーセント未満を含有する飲料。」と定義されており、この定義は、第32類「清涼飲料」より広い概念であり、第30類「茶」や第30類「コーヒー」など含まれること、を挙げる。
しかしながら、使用商品に「清涼飲料水」と表示されている理由が法令上の要請にあるとしても、使用商品が「清涼飲料水」に該当するからそのように表示されたにすぎないのであり、被請求人がそれに併せて、使用商品に対して「サプリメント」などと表示していたのであればともかく、そうでない以上、このような事情により前記2(3)の説示が左右されることはない。そして、使用商品のラベルに表示された「清涼飲料水」の意味が、第32類「清涼飲料」より広く、第30類「茶」その他の「清涼飲料」以外の飲料を含むものであるとしても、使用商品は、当該各飲料の範ちゅうに属さない以上、第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属することになる。
ウ 被請求人は、使用商品が、甲第6号証に記載された厚生省通知の「清涼飲料水」の定義に合致するか否かという問題と、第5類「サプリメント」の範ちゅうに属するか否かという問題とは、次元が異なる旨主張する。
しかしながら、第32類「清涼飲料」と第5類「サプリメント」とは異なる商品であり、第32類「清涼飲料」は、「清涼飲料水」から第32類「清涼飲料」の範ちゅうに属さない商品を除外したものと解される以上、これらの問題は次元が異なることにはならない。
(3)よって、被請求人の主張はいずれも採用できない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定商品についての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえない。
また、被請求人は、当該使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたともいえない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定商品中、「薬剤,サプリメント」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、この審決に係る相手方当事者を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-12-21 
結審通知日 2022-12-26 
審決日 2023-01-17 
出願番号 2014024048 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (W05)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 矢澤 一幸
特許庁審判官 豊田 純一
山村 浩
登録日 2014-08-15 
登録番号 5694179 
商標の称呼 プレニティ、プレニティー 
代理人 青木 博通 
代理人 長嶺 晴佳 
代理人 門田 尚也 
代理人 杉村 憲司 
代理人 杉村 光嗣 
代理人 青島 恵美 
代理人 中田 和博 

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