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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09 |
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管理番号 | 1396485 |
総通号数 | 16 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2023-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-06-08 |
確定日 | 2023-03-06 |
事件の表示 | 国際登録第1580338号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、2021年(令和3年)1月14日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 2022年(令和4年) 1月 5日付け:暫定拒絶通報 2022年(令和4年) 3月 4日 :意見書の提出 2022年(令和4年) 4月 5日付け:拒絶査定 2022年(令和4年) 6月 8日付け:審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、「RIVA」の文字を横書きしてなり、第9類「Downloadable software in the nature of a mobile application for measurement, monitoring and reporting of and communicating about blood pressure.」を指定商品として、2021年1月6日にUnited States of Americaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、国際商標登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり(以下、これらをまとめていうときは、「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5714092号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 指定商品:第9類に属する商標登録原簿に記載の商品 登録出願日:平成26年 2月21日 設定登録日:平成26年10月31日 (2)登録第5961007号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 指定商品及び指定役務:第9類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務 登録出願日:平成28年11月 7日 設定登録日:平成29年 7月 7日 4 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、「RIVA」の文字を横書きしてなるものであるところ、これは辞書類に掲載されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有する語として用いられているという事情も見当たらないことからすると、該文字は造語として認識されるというべきものである。 そして、そのような欧文字からなる造語については、これを称呼する場合、我が国において親しまれているローマ字の読み又は英語の読みに倣って称呼するのが自然であるところ、本願商標は、ローマ字の読みでは「リバ」と称呼することが考えられ、また、英語の読みでは「リバ」のほか、例えば「rival」を「ライバル」と発音することに倣えば、「ライバ」と称呼することが考えられる。 そうすると、本願商標よりはその構成文字に相応して「リバ」又は「ライバ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標について ア 引用商標1は、別掲2のとおり、若干図案化された書体で「LIVA」の文字を横書きしてなるものであるところ、これは辞書類に掲載されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有する語として用いられているという事情も見当たらないことからすると、該文字は造語として認識されるというべきものである。 そして、その称呼については、ローマ字の読みでは「リバ」と称呼することが考えられ、また、英語の読みでは「リバ」のほか、例えば「live」を「ライブ」と発音することに倣えば、「ライバ」と称呼することが考えられる。 そうすると、引用商標1よりはその構成文字に相応して「リバ」又は「ライバ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 イ 引用商標2は、別掲3のとおり、構成全体が若干右に傾いた書体で「RIBA」の文字を横書きしてなるものであるところ、これは辞書類に掲載されている語ではなく、我が国において特定の意味合いを有する語として用いられているという事情も見当たらないことからすると、該文字は造語として認識されるというべきものである。 そして、その称呼については、ローマ字の読みでも英語の読みでも「リバ」と称呼することが考えられる。 そうすると、引用商標2よりはその構成文字に相応して「リバ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について ア 本願商標と引用商標1を比較するに、外観においては、書体を異にするとともに、語頭の「R」と「L」の文字が相違するものであり、いずれも欧文字4文字という短い構成においては、この差異が両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きいものといえるから、両商標は、外観上区別し得るものである。また、称呼においては、「リバ」又は「ライバ」を共通にし、観念については、いずれも造語であるから、比較することはできない。 そうすると、本願商標は、引用商標1とは、観念において比較できず、称呼が共通するとしても、外観において区別できるものであって、それらが与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはないことから、非類似の商標というのが相当である。 イ 本願商標と引用商標2を比較するに、外観においては、書体を異にするとともに、3文字目の「V」と「B」の文字が相違するものであり、いずれも欧文字4文字という短い構成においては、この差異が両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きいものといえるから、両商標は、外観上区別し得るものである。また、称呼においては、「リバ」を共通にする場合があり、観念については、いずれも造語であるから、比較することはできない。 そうすると、本願商標は、引用商標2とは、観念において比較できず、称呼が共通する場合があるとしても、外観において区別できるものであって、それらが与える印象、記憶等を総合してみれば、商品又は役務の出所について誤認混同を生じるおそれはないことから、非類似の商標というのが相当である。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品又は指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標1 別掲3 引用商標2 |
審理終結日 | 2023-02-15 |
結審通知日 | 2023-02-17 |
審決日 | 2023-03-02 |
国際登録番号 | 1580338 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W09)
|
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
豊瀬 京太郎 |
特許庁審判官 |
白鳥 幹周 板谷 玲子 |
商標の称呼 | リバ、ライバ |
代理人 | 弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所 |