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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W29
管理番号 1393240 
総通号数 13 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2023-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-04-12 
確定日 2022-12-26 
事件の表示 商願2020−104760拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和2年8月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年7月19日付け:拒絶理由通知
令和3年9月 6日 :意見書の提出
令和4年1月 4日付け:拒絶査定
令和4年4月12日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第29類「めんたいこ,加工水産物」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6155022号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成30年7月9日に登録出願、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,食肉を主材とする惣菜,肉製品を主材とする惣菜,食肉を主とする鍋料理用詰め合わせ材料,肉製品を主とする鍋料理用詰め合わせ材料,加工水産物,魚介を主材とする惣菜,海藻を主材とする惣菜,野菜サラダ,フルーツサラダ,その他のサラダ,加工野菜及び加工果実,野菜を主材とする惣菜,果物を主材とする惣菜,豆を主材とする惣菜,食肉と加工済み野菜を組み合わせた鍋料理用詰め合わせ材料,肉製品と加工済み野菜を組み合わせた鍋料理用詰め合わせ材料,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,玉子豆腐,ごま豆腐,くるみ豆腐,ピーナッツ豆腐,納豆,おから,湯葉,油揚げを主材とする惣菜,豆腐を主材とする惣菜,こんにゃくを主材とする惣菜,おからを主材とする惣菜,納豆を主材とする惣菜,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,カレー(調理済み),シチュー(調理済み),スープ,五目寿司のもと,ちらし寿司のもと,中華粥・釜飯・雑炊・混ぜご飯のもと,即席みそ汁のもと,みそ汁,お茶漬けのり,おにぎり用ふりかけ,その他のふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、令和元年6月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、松の木の図形と、その根元近くに、落款風の朱色の略正方形内に白抜きで「pin」の文字を横書きしてなるものとを配した構成からなるものである。
そして、本願商標の構成中の松の木の図形からは、特定の称呼、観念を生じないのに対し、落款風の朱色の略正方形内に表された「pin」の文字は、「ピン、(裁縫用の)まち針」等の意味(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)を有する語として一般に親しまれているものである。
そうすると、本願商標は、その構成中の文字に相応して、「ピン」の称呼及び「ピン、(裁縫用の)まち針」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、正八角形の枠線内の中心を横切るように大きく配された毛筆体の「一」の文字と、その下部に縦書きされたゴシック体の「PIN」の文字からなるものであるところ、当該構成によれば、引用商標は、正八角形の枠線内に、漢字と欧文字がバランスよく配置されており、視覚的にまとまりよく一体的に表された印象を与えるものである。
そして、引用商標の構成中の「一」の文字は漢数字であり、「PIN」の文字は、上記(1)と同様に、「ピン、(裁縫用の)まち針」の意味を有する語であるところ、両者を結合して特定の意味を有する成語となるものではないが、上記のようなまとまりのよい構成においては、その構成文字全体で一連一体の造語を表してなると認識、理解できるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「イッピン」の称呼が生じるが、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とを比較すると、外観については、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、その全体の構成において、図形の相違や「一」の文字の有無等において、顕著な差異を有するものといえるから、両商標は、外観上、明確に区別できる。
そして、称呼については、本願商標から生じる「ピン」の称呼と引用商標から生じる「イッピン」の称呼とは、2音又は4音という短い音構成において、語頭の「イッ」の音の有無という差異が称呼全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼すると語感が相違することから、両商標は、称呼上、明瞭に聴別される。
また、観念については、本願商標は「ピン、(裁縫用の)まち針」の観念を生じるのに対し、引用商標は観念を生じないことから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、互いに誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号には該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲1 本願商標(色彩は、原本参照。)


別掲2 引用商標



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審決日 2022-12-13 
出願番号 2020104760 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W29)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 佐藤 淳
特許庁審判官 石塚 利恵
小俣 克巳
商標の称呼 ピン、ピイアイエヌ 
代理人 小宮 憲 
代理人 小宮 清 

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