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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W10 |
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管理番号 | 1393224 |
総通号数 | 13 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2023-01-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-02-14 |
確定日 | 2023-01-10 |
事件の表示 | 商願2021−4364拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、令和3年1月15日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年6月21日付け:拒絶理由通知書 令和3年11月17日付け:拒絶査定 令和4年2月14日受付:審判請求書 第2 本願商標 本願商標は、「EMS ONNECK」の文字を標準文字で表してなり、第10類「医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,業務用美容マッサージ器,振動マッサージ器,治療用マッサージ器,マッサージ機器」を指定商品として登録出願されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要点 本願商標は、「EMS ONNECK」の文字を標準文字で表してなるところ、「EMS」の文字は、指定商品との関係では、「(electrical muscle stimulation)電気による筋肉刺激」を意味する語として知られている。また、「ONNECK」の文字は、その称呼「オンネック」からみて、「首に」を意味する「ON NECK」を容易に認識させるものと認められ、本願指定商品を取り扱う業界では、電気による筋肉刺激(EMS)を首に与える商品が取引されている実情がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に「電気による筋肉刺激を首に」与える商品を認識するにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 第4 当審の判断 本願商標は、上記第2のとおり、「EMS ONNECK」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「EMS」の文字は、指定商品との関係では、「(electrical muscle stimulation)電気による筋肉刺激」を意味するものとして理解されるものである(別掲参照)。 しかしながら、本願商標の構成中、「ONNECK」の文字は、欧文字の6字を、大文字のみで空白もなく一連に表されているところ、当該文字は、一般的な辞書に載録されているものではない。 そして、仮に、当該文字が、英語の「ON(・・・に)」の語と「NECK(首)」の語とを結合したものと把握されるとしても、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品を取り扱う業界において、首に用いる商品との関係で、「ONNECK」や「ON NECK」の各文字、また、それらの表音の一つと認められる「オンネック」の片仮名、並びに、「EMS ONNECK」の文字が、商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標の構成中、「ONNECK」、並びに、本願商標を構成する「EMS ONNECK」の各文字は、特定の意味合いを想起させることのない、一連の造語として認識し、把握されるものである。 上記事情を鑑みれば、「EMS ONNECK」の文字からなる本願商標は、構成中の「EMS」の文字が上記意味合いを有するとしても、原審説示の「電気による筋肉刺激を首に」与える商品を認識させるものとはいえず、全体として、特定の意味を想起させることのない、一種の造語として認識し、把握されるものというのが相当である。 してみれば、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできず、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 「現代用語の基礎知識2018」(株式会社自由国民社)において、「EMS/ラジオ波」の見出しのもと、「EMS(electrical muscle stimulation)は電気による筋肉刺激のこと。・・・EMSは外部から電気的な刺激を与え、筋肉を動かすための神経を刺激して筋肉を運動させる。・・・近年、家庭用の美容機器にも業務用レベルのものが登場。」との記載がある。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。 |
審決日 | 2022-12-22 |
出願番号 | 2021004364 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W10)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
大森 友子 |
特許庁審判官 |
山根 まり子 清川 恵子 |
商標の称呼 | イイエムエスオンネック、エムスオンネック、イイエムエス、エムス、オンネック |
代理人 | 小林 健一郎 |
代理人 | 土野 史隆 |
代理人 | 眞田 忠昌 |
代理人 | 弁理士法人Toreru |
代理人 | 辻本 依子 |
代理人 | 宮崎 超史 |