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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03 |
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管理番号 | 1390929 |
総通号数 | 11 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-11-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-01-24 |
確定日 | 2022-10-26 |
事件の表示 | 商願2020− 93027拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、別掲1に示すとおり、「BNe」の欧文字を横書きしてなり、第3類「化粧品,化粧水,美容液」を指定商品として、令和2年7月29日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年6月7日付けで拒絶理由の通知がされ、同月29日に意見書が提出されたが、同年10月25日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同4年1月24日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6348750号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2に示すとおり、「ビーネ」の片仮名及び「Beene」の欧文字を2段に横書きしてなり、令和元年8月8日に登録出願、第3類及び第5類に属する別掲3に記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年2月4日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標と引用商標とは、外観において、差異を有し、観念は、比較することができないとしても、「ビーネ」の称呼が共通するものであり、両商標を時と所を異にしてみた場合、これらの称呼における類似性を凌ぐほどの差異を取引者、需要者に印象付けるものとはいいがたいため、本願商標と引用商標とは互いに類似する商標であると判断するのが相当であり、本願の指定商品は、引用商標に係る指定商品と同一又は類似のものが含まれているから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1に示すとおり、「BNe」の欧文字を横書きしてなるところ、当該欧文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを表す語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、特定の観念を生じないものである。 そして、特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるものの、本願商標は、欧文字3文字を、スペースを空けずに、「BN」を大文字、「e」を小文字に書してなるものであり、「BNe」の文字列を含む親しまれた英語風又はローマ字風の読みからなる語も見当たらないから、このような場合、一文字一文字を区切って称呼する場合が多いといえ、本願商標は、その構成文字に相応して「ビーエヌイー」の称呼が生じるものである。 よって、本願商標は、その構成文字に相応して、「ビーエヌイー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、別掲2に示すとおり、「ビーネ」の片仮名及び「Beene」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、引用商標の構成中、「ビーネ」の文字は、「Beene」の欧文字の読みを片仮名で表したものと容易に理解できることから、引用商標は、その構成文字に相応して、「ビーネ」の称呼を生じ、「ビーネ」の片仮名及び「Beene」の欧文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味合いを表す語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情はないことから、特定の観念を生じないものである。 よって、引用商標は、その構成文字に相応して、「ビーネ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両商標は、「ビーネ」の片仮名の有無の差異を有することに加え、本願商標「BNe」の欧文字と引用商標の構成中の「Beene」の欧文字を比較したとしても、両者は、語頭の「B」を共通にするものの、本願商標の2文字目の「N」及び引用商標の2文字目及び3文字目の「ee」の有無の差異を有し、また、文字数において、3文字と5文字の差異を有するものであるから、外観上、明確に区別し得るものである。 次に、称呼においては、本願商標から生じる「ビーエヌイー」の称呼と引用商標から生じる「ビーネ」の称呼とは、語頭において「ビー」の音を共通にするとしても、「エヌイー」の音と「ネ」の音の差異を有し、それぞれを一連に称呼しても、語調、語感が相違し、明瞭に聴別し得るものである。 そして、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念において比較することができない。 そうすると、本願商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観上、明確に区別し得るものであり、称呼においても、明瞭に聴別し得るものであるから、両商標は非類似の商標である。 (4)まとめ 以上のとおり、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものであるとしても、本願商標は、引用商標と類似しない商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(引用商標) 別掲3(引用商標の指定商品) 第3類 「化粧品,しわ用の化粧品,まつ毛用化粧品,アイメイク用化粧品,頭髪用及び頭皮用の化粧品,顔の角質除去用の化粧品,顔や身体用化粧品,クレンジング用の化粧品,スキンケア用化粧品,ヘアケア用の化粧品,ベビー用化粧品,ボディケア用化粧品,メイクアップ用化粧品,乳幼児用化粧品,制汗・防臭用化粧品,消臭用化粧品,あぶらとり紙,おしろい,せっけん類,ほお紅,まゆ墨,アイシャドウ,カラーリンス,シャンプー,スキンローション,ハンドクリーム,ベビーオイル(医療用のものを除く。),ベビーパウダー(医療用のものを除く。),化粧水,乳液,洗濯用洗剤」 第5類 「カプセル状のサプリメント,サプリメント,ハーブを主原料とするサプリメント,ビタミンを主原料とするサプリメント,ビタミン・ミネラルを主原料とするサプリメント,乳酸菌を主原料とするサプリメント,大豆を主原料とするサプリメント,家庭用又は衛生用の消毒剤,衛生用殺菌剤,衛生用殺菌消毒剤,乳児用ビタミン剤,子供用ビタミン剤,室内用消臭剤,靴用消臭剤,ふとん用消臭剤,カビ臭消臭剤,トイレ用消臭剤,台所用消臭剤,家庭用消臭剤,玄関用消臭剤,空気消臭剤,自動車用消臭剤,粉末消臭剤(工業用・身体用及び動物用消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),匂い付き消毒用石鹸,家庭用の消毒剤,手指用の消毒剤,殺菌剤及び消毒剤,衛生用消毒剤,防臭剤(工業用・身体用及び動物用のものを除く。),防腐剤,アミノ酸剤」 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。 |
審決日 | 2022-10-14 |
出願番号 | 2020093027 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W03)
|
最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
豊田 純一 |
特許庁審判官 |
渡邉 潤 小田 昌子 |
商標の称呼 | ビイエヌイイ、ビネー |
代理人 | 宮本 恵司 |