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審決分類 審判 全部無効 商4条1項7号 公序、良俗 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W35
管理番号 1390917 
総通号数 11 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-11-25 
種別 無効の審決 
審判請求日 2021-12-15 
確定日 2022-10-03 
事件の表示 上記当事者間の登録第5999567号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5999567号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5999567号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成29年4月6日に登録出願、第35類「フランチャイズ加盟店の事業の管理及びそれらに関する指導・助言」を指定役務として、同年10月23日に登録査定、同年11月24日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が、本件商標の登録の無効の理由において、引用する商標は、「たこ焼きを主とする飲食物の提供」に使用していると主張する次のとおりの商標である(以下、これらをまとめて示すときは、「引用商標」という。)。
1 別掲2のとおりの、江戸文字の態様で書された「道頓堀赤鬼」の文字のみからなる文字商標(以下「引用商標1の1」という。)及び「道頓堀赤鬼」の文字を普通に用いられる書体で表した商標(以下「引用商標1の2」という。以下、これらをまとめて「引用商標1」という。)。
2 別掲3のとおりの、江戸文字の態様で横書きされた「道頓堀赤鬼」の文字と、その下部にたこ焼きを持った赤鬼の図形からなる結合商標(以下「引用商標2の1」という。)及び別掲4のとおりの、江戸文字の態様で2列に縦書きされた「道頓堀赤鬼」の文字と、その上部にたこ焼きを持った赤鬼の図形からなる結合商標(以下「引用商標2の2」という。以下、これらをまとめて「引用商標2」という。)。

第3 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。以下、枝番号のすべてを示すときは、枝番号を省略する。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第10号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効にすべきものである。
2 商標法第4条第1項第10号について
(1)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標と引用商標1
本件商標は、江戸文字で書された「道頓堀赤鬼」の文字からなる。
これに対し、引用商標1は、江戸文字で書された「道頓堀赤鬼」の文字から「ドウトンボリアカオニ」の称呼が生じるとともに、「道頓堀赤鬼」の観念が生じ、本件商標と引用商標1とは、図形の有無で若干異なるのみで、その他の構成は共通し、「ドウトンボリアカオニ」の称呼及び「道頓堀赤鬼」の観念を共通にする類似の商標である。
イ 本件商標と引用商標2
本件商標は、江戸文字で書された「道頓堀赤鬼」の文字とその右側に、たこ焼きを持った赤鬼の図形らなる結合商標であるから、その文字部分からは、「ドウトンボリアカオニ」の称呼が生じるとともに、「道頓堀赤鬼」の観念が生じる。
これに対し、引用商標2は、江戸文字で書された「道頓堀赤鬼」の文字と、その周囲にたこ焼きを持った赤鬼の図形とからなる結合商標であるから、その文字部分からは、「ドウトンボリアカオニ」の称呼が生じるとともに、「道頓堀赤鬼」の観念が生じる。
したがって、本件商標と引用商標2とは、文字と図形の有無が若干異なるのみで、その他の構成は共通し、「ドウトンボリアカオニ」の称呼及び「道頓堀赤鬼」の観念を共通にする類似の商標である。
ウ 指定役務の類否
請求人は主に使用役務「たこ焼きを主とする飲食物の提供」を行っているが、「たこ焼きを主とする飲食物の提供」と本件商標の指定役務である「フランチャイズ加盟店の事業の管理及びそれらに関する指導・助言」とは類似する役務である。
飲食店のビジネスの展開として、1店舗又は複数店舗を直営店として展開する方法と、フランチャイズ加盟店を募集して展開する方法とがある。これらは経営者は異なるが、同じブランドのものと、同じ業態の飲食店を展開することがほとんどである。このため、最終的な役務の提供に関する物品は一致する。また、業種も同じであり、需要者の範囲が一致する。
したがって、両役務は類似する。
エ 小括
本件商標と引用商標とは、いずれも類似の商標であり、その指定役務も同一又は類似の役務である。
(2)引用商標の使用実績、周知・著名性等について
請求人は、商品「たこ焼き」、役務「たこ焼きを主とする飲食物の提供」等について、引用商標を2001年(平成13年)から現在に至るまで継続して使用している(甲3〜甲10)。
ア 国内実績
(ア)「道頓堀赤鬼」は、日本国内において、テレビ番組、書籍、新聞、ウェブサイト等の多数のメディアで取り上げられ続けている(甲4〜甲7)。
(イ)請求人は、イベント運営会社等からオファーを受けて、現在に至るまでに継続して日本全国のグルメに関するイベントに出展してきた(甲8、甲9)。
(ウ)請求人は、2008年から現在に至るまで継続して27都道府県で百貨店、スーパー及びテレビ局などを訪れて実演販売を行った(甲9)。
イ 外国実績
引用商標は、国内のみならず、世界的に著名なグルメ本「ミシュランガイド」に2016年から3年連続で掲載されるなど、海外においても、多数の著名なガイドブックや観光雑誌に掲載されている(甲10)。
ウ 特許庁の審査において、「道頓堀赤鬼」の文字商標は、周知性が認められた(甲11)。
エ まとめ
以上の事実に鑑みると、引用商標は、関西地域のみならず、全国的、世界的に周知・著名となっている。
(3)小括
本件商標は、他人である請求人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であって、その役務について使用するものである。
よって、本件商標は、その登録が商標法第4条第1項第10号に違反してされたものである。
3 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、上述のとおり、関西地域のみならず、全国的、世界的に周知・著名となっている。
本件商標は、上述のとおり、引用商標と同一又は類似の商標であり、その役務も類似である。
したがって、本件商標は、請求人の業務に係る役務と出所混同を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、その登録が商標法第4条第1項第15号に違反してされたものである。
4 商標法第4条第1項第19号について
(1)周知著名性・類似性
引用商標は、上述のとおり、関西地域のみならず、全国的、世界的に周知著名となっており、本件商標は、引用商標と同一又は類似の商標であり、その役務も類似である。
(2)不正の目的
引用商標は、請求人が考案した造語であり、特徴的な書体や、たこ焼きを持った赤鬼という構成上顕著な特徴を有するものである。
このため、本件商標は、日本国内で全国的に知られている商標と同一又は類似の商標について、出所の混同のおそれまではなくても出所表示機能を稀釈化させたり、その名声等を毀損させる目的をもって出願したものといえるから、本件商標は、不正の目的をもって使用するものと推認される。
(3)小括
本件商標は、他人である請求人の業務に係る役務を表示するものとして、日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用するものである。
よって、本件商標は、その登録が商標法第4条第1項第19号に違反してされたものである。
5 商標法第4条第1項第7号について
引用商標の構成的な特徴と周知著名性を考慮すると(甲3〜甲11)、本件商標権者(被請求人)は、引用商標が著名であることを知り、意図的に引用商標の構成態様を採用し、本件商標に接する取引者・需要者に引用商標を連想、想起させ、引用商標に化体した信用、名声及び顧客吸引力にただ乗りする不正な目的で採択・出願し登録を受けたものといえる。
そして、本件商標をその指定役務「フランチャイズ加盟店の事業の管理及びそれらに関する指導・助言」に使用する場合には、引用商標の出所表示機能が希釈化され、引用商標に化体した信用、名声及び願客吸引力、ひいては請求人の業務上の信用を毀損させるおそれがあるということができる。
そうすると、本件商標は、引用商標に化体した信用、名声及び顧客吸引力に便乗して不当な利益を得る等の目的をもって、引用商標の特徴を模倣して出願し登録を受けたもので、商標法の目的に反するものであり、公正な取引秩序を乱し、商道徳に反するものであり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、請求人の主張に対し、何ら答弁していない。

第5 当審の判断
請求人が本件審判を請求する利害関係を有することについては、被請求人が何ら答弁していないことから当事者間に争いがないものであり、請求人が本件審判を請求する利害関係を有するものと認める。
以下、本案に入って審理する。
1 引用商標の周知性について
請求人の提出に係る証拠及び請求人の主張並びに職権調査によれば、以下のとおりである。
(1)請求人のウェブサイトには、上部に大きく引用商標1の1が表示されており、また他の引用商標も表示されている。さらに、当該ウェブサイトには、「ミシュランガイド/2018・2017・2016/3年連続/道頓堀赤鬼本店がミシュランガイドに掲載されました。」の記載がある(甲3、甲10の1)。
(2)請求人は、2008年8月26日に、読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」の担当、2009年4月2日に、三重テレビの旅番組「ええじゃないか」の担当、2012年8月1日に、テレビ東京「レディス4」の担当、2012年8月13日に、NHK大阪放送局の報道部担当、2016年6月20日に、フジテレビ「めざましテレビ」の担当、2016年10月28日に、日本テレビ系列 全国ネット「しゃべりくり007」の担当等と請求人の業務に係るたこ焼きの取材及び番組放送内容について連絡を受けている(甲4)。
(3)ア 「マップルマガジン/大阪ベストスポット」(昭文社 2005年6月1日発行)、「るるぶFREE春/夏’08」(JTBパブリッシング 2008年2月28日発行)には、「道頓堀赤鬼」が紹介されている(甲5の1、2)。
イ 活・楽・粋/大阪グッドエイジング倶楽部ニュース」(大阪グッドエイジング倶楽部 2009年6月発行)には、「道頓堀物語(15)/たこ焼き「赤鬼」のこだわり」の見出しの下、江戸文字の態様からなる「道頓堀赤鬼」の文字が表示された店頭の写真が掲載されている(甲5の3)。
ウ 「大阪コナモン博覧会 2007年公式ガイドブック/おいでやす!コナ博でっせ」(大阪コナモン博覧会実行委員会発行)には、たこ焼きのページに「道頓堀赤鬼」が紹介されているところ、当該博覧会は2007年10月1日ないし12月25日に開催され、期間中延べ10万人参加と推定されている(甲5の4、職権調査)。
エ 「大阪人」((財)大阪市都市工学情報センター 平成19年5月1日発行)には、「道頓堀赤鬼」が紹介されているところ、当該紹介記事には、たこ焼きの写真と共に江戸文字の態様からなる「大阪名物 たこ焼き/道頓堀 赤鬼」の看板が表示された店頭の写真が掲載されている(甲5の5)。
オ 本誌の情報は2005年2月現在のものです、とする「ARE YOU READY? 名古屋・大阪 2倍楽しむ旅のハンドブック」(近畿日本鉄道発行)には「大阪名物たこ焼き 赤鬼」が紹介されているところ、当該紹介記事には、江戸文字の態様で表示された「大阪名物 たこ焼き/道頓堀 赤鬼」の看板が表示されている建物の写真が掲載されている(甲5の6)。
(4)「YOMIURI ONLINE 関西発」(2008年4月5日)には、「知事公館、コナモン屋台集結」の見出しの下「大阪市中央区の府知事公館で「おこたこスプリングフェスティバルin知事公館」を開催する。・・・お好み焼き5店と「たこばやし」「道頓堀くくる」「道頓堀赤鬼」「会津屋」「甲賀流」のたこ焼き5店が、桜満開の同公館の庭に屋台を並べる。」の記載があり、また、当該イベントの様子を撮影したと思しき写真中には、江戸文字の態様で表示された「道頓堀赤鬼」の文字を掲げた屋台の写真がある(甲8の1)。
(5)上記(1)ないし(4)からすると、請求人は、本件商標の登録出願前から、引用商標に係る「道頓堀赤鬼」の文字を請求人の店舗やウェブサイトにおいて使用しており、また「道頓堀赤鬼」の文字は、請求人の業務に係るたこ焼きを提供する店舗名や大阪の観光スポットとして雑誌に掲載されたり、テレビで取り上げられている。また、ミシュランガイドにも2016年及び2017年に掲載されるほか、延べ10万人が参加した大阪コナモン博覧会に出店した屋台の店舗名の一つとして紹介されている。
そうすると、引用商標に係る「道頓堀赤鬼」の文字は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、請求人の業務に係る「たこ焼きを主とする飲食物の提供」に使用される商標として、少なくとも関西地域における取引者、需要者の間において広く認識されていたというべきである。
2 商標法第4条第1項第7号について
(1)商標法第4条第1項第7号の意義
商標法第4条第1項第7号は、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」は、商標登録を受けることができないとしている。ここでいう「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」には、(a)その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合、(b)当該商標の構成自体がそのようなものでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反する場合、(c)他の法律によって、当該商標の使用等が禁止されている場合、(d)特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反する場合、(e)当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合、などが含まれるというべきである(知財高裁平成17年(行ケ)第10349号、同18年9月20日判決参照)。
以下、本件商標が、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるかについて、上記判決の観点から検討する。
(2)検討
ア(ア)本件商標は、別掲1のとおりの構成よりなるところ、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的な印象を与える文字からなるものとはいえない。また、請求人から提出された資料をみても、本件商標を使用することが社会公共の利益や一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められず、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められないうえに、特定の国や国民を侮辱し、又は国際信義に反する商標と認めるに足る事実もない。
(イ)一方、引用商標に係る「道頓堀赤鬼」の文字は、上記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、請求人の業務に係る「たこ焼きを主とする飲食物の提供」に使用される商標として、少なくとも関西地域における取引者、需要者の間において広く認識されていたというべきであるから、被請求人は、その住所(大阪府大阪市)より、請求人の引用商標を使用した請求人の業務を容易に知ることができたものといえる。
イ 本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、引用商標は、別掲2ないし4のとおりの構成及び上記第2の1のとおり、「道頓堀赤鬼」の文字を普通に用いられる書体で表してなるところ、本件商標と引用商標1の1及び引用商標2の文字部分とは文字の配置、色彩、及びデザイン等に若干の相違はあるものの、いずれも江戸文字の態様で文字つづりを同じくしている点を共通にするものである。
また、本件商標と引用商標1の2とは、文字種が異なるもののいずれも「道頓堀赤鬼」の文字つづりを共通にするものである。
そして、「道頓堀赤鬼」の文字は、構成中の「道頓堀」の文字が「大阪市中央区にある地域」の名称であり、「赤鬼」の文字が「赤色の鬼」の意味を有する語であって、いずれもよく知られた文字であるとしても、これらを結合した「道頓堀赤鬼」の文字は、一種の造語として認識されるものである。
ウ そうとすると、被請求人が引用商標を知り得ることなく、偶然に本件商標を採択、使用したとは想定し難く、むしろ、被請求人は、請求人の業務に係る「たこ焼きを主とする飲食物の提供」に使用される、引用商標の存在を知った上で、これが我が国において商標登録出願及び商標登録されていないことを奇貨として、ひょう窃的に出願したものと推認できるものである。
エ 以上よりすれば、このような行為に係る本件商標は、上記(1)中の(a)ないし(d)には該当しないものの、(e)「当該商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合」にあたるものであるから、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と判断するのが相当である。
なお、被請求人は、請求人の主張に対して何ら答弁していない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
3 商標法第4条第1項第10号について
(1)本件商標の指定役務と引用商標の使用役務の類否について
本件商標の指定役務は、第35類「フランチャイズ加盟店の事業の管理及びそれらに関する指導・助言」であるところ、当該役務は、「フランチャイザー」と呼ばれる事業者が、他の事業者(「フランチャイジー」)に対し、事業の管理及びそれらに関する指導・助言を行う役務であって、これを規制する直接の法律はないが、中小小売商業振興法や独占禁止法等が関係する。
これに対し、引用商標の使用役務は「たこ焼きを主とする飲食物の提供」であって、「飲食物の提供」の範ちゅうの役務であるところ、当該「飲食物の提供」は、食堂、レストラン等の事業者が料理及び飲料を飲食させるサービスであって、その需要者は、一般消費者であり、食品衛生法等によって規制されている。
そうすると、両役務は、提供の手段、目的、需要者の範囲、業種、規制する法律等が異なることから非類似の役務というべきである。
なお、請求人は、本件商標の指定役務と引用商標の使用役務とは、類似する役務である旨主張しているが、上記のとおり、非類似の役務とみるのが相当であるから、その主張は採用することができない。
(2)商標法第4条第1項第10号該当性について
上記(1)のとおり本件商標の指定役務と引用商標の使用役務は、非類似の役務であるから、引用商標が、請求人の業務に係る「たこ焼きを主とする飲食物の提供」に使用されて、少なくとも関西地域における取引者、需要者の間において広く認識されるに至っており、かつ、本件商標と引用商標が類似の商標であるとしても、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第15号について
上記1のとおり、引用商標は、関西地域における取引者、需要者の間において広く認識されているにとどまるものである。
また、上記3のとおり、本件商標の指定役務である、第35類「フランチャイズ加盟店の事業の管理及びそれらに関する指導・助言」と引用商標の使用役務である「たこ焼きを主とする飲食物の提供」とは、需要者を異にする非類似の役務であり、引用商標の使用役務に係る取引者、需要者を超えて、本件商標の指定役務に係る取引者、需要者の間にまでも広く知られていたと認めることはできない。
そうすると、本件商標と引用商標が類似の商標であるとしても、本件商標は、その指定役務について使用したときに、これに接する取引者、需要者をして引用商標等を連想又は想起させることはなく、その役務が他人(請求人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第19号について
商標法第4条第1項第19号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(中略)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されているところ、上記2のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものであるから、同項第19号に該当しない。
6 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標1の1:色彩については甲第3号証の1を参照。)


別掲3(引用商標2の1:色彩については甲第3号証の1を参照。)


別掲4(引用商標2の2:色彩については甲第3号証の1を参照。)


(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、この審決に係る相手方当事者を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-07-21 
結審通知日 2022-07-25 
審決日 2022-08-22 
出願番号 2017046025 
審決分類 T 1 11・ 22- Z (W35)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 大森 友子
清川 恵子
登録日 2017-11-24 
登録番号 5999567 
商標の称呼 ドートンボリアカオニ、アカオニ、オニ 
代理人 杉浦 健文 
代理人 杉浦 健文 
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