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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1389975 
総通号数 10 
発行国 JP 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2022-10-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2022-03-24 
確定日 2022-10-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第6499099号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6499099号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6499099号商標(以下「本件商標」という。)は、「LiFit」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年7月13日に登録出願、第3類「薫料,頭髪用化粧品,香料,香水類,入浴剤(医療用のものを除く。),家庭用化学洗浄剤,せっけん類,つけまつ毛用接着剤,歯のホワイトニング用細片(化粧品),歯の漂白用ジェル,クレンジングクリーム,シャンプー,皮膚の手入れ用化粧品,精油,ヘアートリートメント,ヘアーリンス,芳香剤,化粧品,化粧水,歯磨き」及び第35類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として、同4年1月6日に登録査定され、同月13日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録第6602894号商標(商願2021−65633号)(以下「引用商標」という。)は、「ライフィットケア」の片仮名及び「Lifit care」の欧文字を上下二段に表した構成よりなり、第1類、第3類、第5類、第10類、第26類、第29類、第30類、第32類、第42類及び第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和4年8月19日に、設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品中、第3類「全指定商品」について、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第11号の規定に該当するため、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 理由の要点
(1)商標法第8条第1項について
本件商標は、引用商標と類似する商標であって引用商標の商標登録出願日である2021年5月28日よりも後の同年7月13日にその商標登録出願がなされたものであって、最先の商標登録出願人ではないから、商標法第8条第1項の規定に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標と類似する商標であり、その商品と同一又は類似する商品に使用するものであり、引用商標が登録された場合には、商標法第4条第1項第11号の規定に該当し、その登録は取り消されるべきである。
2 本件商標と引用商標との類否について
(1)本件商標は、ローマ字で「LiFit」(「L」と「F」は大文字)と横書きしてなり、この構成からは「ライフィット」若しくは「リフィット」の自然的称呼が生ずるものである。
(2)引用商標「ライフィットケア/Lifit care」の構成中の「ケア」、「care」の語は、「ケア(care)<1>介護。世話。<2>手入れ。「ヘア・ケア」」(甲5)等の意味で辞書にも記載されている一般的な用語であるから、第3類「化粧品,せっけん類」等の指定商品との関係では、「ケア」、「care」の語は、自他商品識別力がきわめて弱く、前半部の「ライフィット」、「Lifit」の部分により、取引者・需要者をして取り扱われるものとするのが相当である。
そうすると、本件商標を構成する「LiFit」と、引用商標を構成する「Lifit」とは、大文字・小文字の差異を有するものの、その文字の構成は同一であり、そのような構成から生ずる称呼は「ライフィット」であるから、本件商標の称呼と引用商標の称呼は、同一の称呼であり、第3類「化粧品,せっけん類」等の指定商品との関係においては、取引者・需要者をして誤認混同を生ずるおそれのある類似する商標であるといわねばならない。
3 以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項、同法第4条第1項第11号の規定に該当するため取り消されるべきものである。

第4 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は、「LiFit」の欧文字を標準文字により表してなるところ、該文字は、同じ書体で等間隔に、外観上まとまりよく一連一体に表されてなるものである。
また、当該文字は既成の語として辞書等に載録されておらず、このような特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、例えば「Life」が「ライフ」、「Liberty」が「リバティ」、「Fit」が「フィット」と称呼されることに倣えば、「LiFit」のつづりからなる本件商標からは「ライフィット」又は「リフィット」の称呼を生じるものとみるのが自然であり、「ライフィット」及び「リフィット」の称呼は、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標の構成文字全体からは、特定の意味を有しないものであるから、特定の観念は生じない。
そうすると、本件商標は、「ライフィット」及び「リフィット」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
2 引用商標について
引用商標は、「ライフィットケア」の片仮名及び「Lifit care」の欧文字を二段に表した構成からなるところ、下段の欧文字部分は、「Lifit」と「care」の文字の間に半角程度のスペースがあるものの、同じ書体でまとまりよく一体的に表されており、いずれかの文字のみが看者に強い印象を与えるものではない。
また、上段の片仮名は、欧文字の表音とみて自然なものであって引用商標の構成全体から生じる「ライフィットケア」の称呼は、無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、引用商標の構成中の「Lifit」の文字は、上記1と同様に、特定の観念を生じないものであり、また「care」の文字は、「介護、世話」等の意味を有し、引用商標全体として特定の意味合いを有するものではないが、かかる構成及び称呼からすれば、「care」の文字が直ちに引用商標の指定商品の品質を表示するものとして理解、認識されるというよりはむしろ、その構成全体をもって一連一体の造語として認識、把握されるものと判断するのが相当である。
してみると、引用商標の構成中「Lifit」の文字部分のみが、殊更に強く支配的な印象を与えるとみるべき特段の理由はないというべきである。
したがって、引用商標は、「ライフィットケア」の称呼のみを生じ、特定の観念は生じない。
3 本件商標と引用商標との類否について
本件商標から生ずる「ライフィット」及び「リフィット」の称呼と引用商標から生ずる「ライフィットケア」の称呼とを比較すると、両者は、その音構成及び音数に明らかな差異が認められるものであるから、称呼において、明瞭に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観において判然と区別し得る差異を有するものであり、さらに、両者は、特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観において判然と区別し得るものであり、称呼においても明瞭に聴別し得るものであるから、これらが取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
その他、本件商標と引用商標が類似するとみるべき事情は見いだせない。
4 小括
したがって、本件商標は、引用商標と非類似であるから、両者の指定商品が同一又は類似であるとしても商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項に該当するものではない。
5 結論
以上のとおり、本件商標の登録は、申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項の規定に違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
(この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
異議決定日 2022-09-29 
出願番号 2021087780 
審決分類 T 1 652・ 261- Y (W03)
最終処分 07   維持
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 馬場 秀敏
清川 恵子
登録日 2022-01-13 
登録番号 6499099 
権利者 株式会社PLUS
商標の称呼 ライフィット、リフィット 
代理人 大木下 香織 
代理人 小野 博喜 
代理人 羽切 正治 
代理人 仲村 圭代 

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