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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W43
管理番号 1389853 
総通号数 10 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-02-08 
確定日 2022-09-16 
事件の表示 商願2020−144801拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 手続の経緯
本願は、令和2年11月24日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年4月26日付け:拒絶理由通知書
令和3年7月5日受付:意見書
令和3年11月8日付け:拒絶査定
令和4年2月8日受付:審判請求書

第2 本願商標
本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。

第3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、中国の華南地区南部、香港特別行政区の都市であって著名な観光地の名称であるから、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、該役務が「当該九龍において提供されている役務」であること、すなわち、単に、役務の質・役務の提供の場所を普通に用いられる方法で表示したものとして認識する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、「九龍」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、原審で示した証拠を含む別掲の事実によれば、香港は著名な観光地であるところ、「九龍」の文字は、「中国、華南地区南部、香港特別行政区中部の都市。九龍半島先端、香港島に対する。人230.2万(’86)」(コンサイス外国地名事典 第3版 三省堂)との辞書における載録があるように、香港における地理的名称(外国の地理的名称)であると認められる。
また、「九龍」は、香港島と並び、香港における主要な観光エリアの名称であり、香港観光に関する書籍やウェブサイトの紹介記事において、「九龍」との項目を立てて、「九龍」に関する情報が多数掲載されていることから、我が国において広く一般に知られている観光地であると認められる。
そうすると、「九龍」の文字からなる本願商標は、著名な地理的名称(外国の著名な観光地を表す名称)を普通に用いられる方法で表示するものであり、これをその指定役務に使用したときには、これに接する取引者、需要者に著名な観光地である香港の九龍で提供されるような料理を想起させるものといえるから、指定役務の質(内容)及び提供の場所を表すものと認識されるというのが相当である。
したがって、本願商標は、その指定役務の質(内容)及び提供の場所を普通に用いられる方法で表したにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、(a)「九龍」の文字からは、「九匹の龍」ほどの観念しか生じないものであること、(b)「九龍」が香港の地名を表すものとして著名であるとはいえないこと、(c)たとえば「北京」、「広東」、「上海」、「四川」のように、特有の料理が想起される地理的名称と、「九龍」とが異なるものであることから、その土地において指定役務が提供されているであろうと一般に認識されないものであり、本願商標は登録されるべき旨主張する。
しかしながら、別掲のとおり、「九龍」が香港の主要な観光エリアであって、我が国において広く一般に知られている外国の著名な観光地を表す名称であり、当該観光地である「九龍」において、カフェ、レストラン、ナイトマーケットなどの飲食物の提供がされていることは明らかであり、取引に際し必要適切な表示として、何人もその使用を欲するものであり、これを特定人によるその独占使用を認めることは適切としないものであるとともに、一般的に使用される標章であるから、自他役務としての識別標識を有しないものであるというのが相当である。
(2)請求人は、過去に本願商標と同一の商標の商標登録があったことを挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能しうるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであって、本願商標についての判断は、上記1のとおりであるから、請求人が挙げる登録例をもって本件判断が左右されるものではない。
(3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲 「九龍」が香港の著名な観光地の名称であること(3〜5は原審で示した証拠)
1 「地球の歩き方 ガイドブック D09 香港 マカオ 深セン 2019年〜2020年版」(株式会社ダイヤモンド・ビッグ社)の3頁に「九龍」との目次の記載がある。
2 「萬転」のウェブサイトにおいて、「海外旅行 香港・マカオ団体旅行で関空発着ユニットプラン」との見出しの下、「香港観光」の項に、「香港は香港島と九龍という地区に分けることができ、それぞれ何本かの橋、トンネル、フェリーで行き来できます。」との記載、及び「九龍」の項に、「九龍エリアには、プロムナード・糖朝・九龍公園・黄大仙廟など、観光スポットが盛りだくさんです。」との記載がある。
https://manten-hp.jp/hongkong-macau/
3 「Hotels.com」のウェブサイトにおいて、「九龍」との見出しの下、「九龍でおすすめのアクティビティ ベスト 14」の項に、「九龍は、1860年にイギリスに譲渡された中国本土の先端部にある広大なエリア。香港島の延長線上にある九龍には、興味深い観光スポットやアクティビティがたくさんあります。さまざまな交通機関を利用できるため、九龍にあるほとんどの観光スポットに、香港島での観光と同じくらい簡単にアクセスできます。ギャラリー、博物館や美術館、ライブパフォーマンス会場など、九龍には文化的スポットがたくさんあり、どれも見逃せません。さらに、香港で屈指のショッピングマーケットもあります。九龍でおすすめの観光スポットをここにご紹介します。」との記載がある。
https://jp.hotels.com/go/hong-kong/best-kowloon-things-to-do
4 「Travel Book」のウェブサイトにおいて、「香港観光/九龍観光」との見出しの下、「【香港】観光の中心地「九龍」のエリア別魅力ガイド」の項に、「九龍(クーロン)は、香港特別行政区領内に位置する市街地です。香港文化の中心地であり、観光の中心地とも言える街で、さまざまな観光スポット、ショッピングスポット、カフェ、レストラン、ホテルなどがあり、地元の人はもちろん、観光客もたくさんで、活気があふれています。」との記載がある。
https://www.travelbook.co.jp/topic/12717
5 阪急交通社」のウェブサイトにおいて、「香港・マカオ観光ガイド」の「九龍」との見出しの下、「九龍半島を南北に貫くネイザンロードは、香港の目抜き通り。南端の尖沙咀には、名門ホテルやショップがずらりと並び、通りを極彩色の看板が埋めつくします。北側の油麻地や旺角は、いわば下町。ナイトマーケットには、モノと人があふれかえり、香港の熱気が伝わってきます。」との記載がある。
https://www.hankyu-travel.com/guide/hongkong/kowloon.php



(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-07-14 
結審通知日 2022-07-15 
審決日 2022-08-04 
出願番号 2020144801 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W43)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 大森 友子
特許庁審判官 山根 まり子
清川 恵子
商標の称呼 キューリュー、カウロン 
代理人 亀卦川 巧 
代理人 木下 洋平 
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