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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W4143 |
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管理番号 | 1389820 |
総通号数 | 10 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-06-10 |
確定日 | 2022-08-15 |
事件の表示 | 国際登録第1440057号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、2018年(平成30年)10月23日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は、以下のとおりである。 2020年(令和2年) 2月20日付け:暫定拒絶通報 2020年(令和2年) 3月31日付け:暫定拒絶通報 2020年(令和2年) 7月 9日 :意見書の提出 2021年(令和3年) 3月 1日付け:拒絶査定 2021年(令和3年) 6月10日 :審判請求書の提出 2021年(令和3年)12月21日付け:審尋 2022年(令和4年) 3月15日効力発生:商品等限定通報 2022年(令和4年) 4月 5日差出:回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第41類及び第43類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、立体商標として、国際商標登録出願されたものであり、その後、指定役務については、当審における前記1の国際登録原簿に記録された限定の通報があった結果、第41類「Providing casino game facilities.」及び第43類「Hotel, restaurant and bar services.」とされた。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下の(1)及び(2)の拒絶の理由をもって、本願を拒絶した。 (1)商標法第6条第1項について 本願の指定役務中に、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない役務が含まれるから、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。 (2)商標法第3条第1項第6号について 本願商標は、楽器のギターのボディをモチーフにしたと思しき形状の建築物と認識される立体形状よりなるものであり、本願指定役務との関係においても、宿泊施設や飲食物の提供を行う店舗又は建物の形状の一形態を表したものと容易に理解できるものである。 そうすると、本願商標は、その構成にいくらかの装飾等が施されているとしても、これに接する需要者・取引者は、役務の提供を行う店舗又は建物の美観を発揮させるために施されたものであると理解・認識するのが相当であり、全体として、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認め難いものであるから、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第6条第1項について 本願の指定役務は、前記2のとおりの限定の通報があった結果、その内容及び範囲が明確なものになった。 したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。 (2)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、別掲のとおり、縞模様を施した幅広の紐若しくはリボンと思しきものを複数の曲線を描くように湾曲させた環状の形状及び当該形状の上部に突起物を配した立体的形状からなるところ、当該立体的形状は、その輪郭と上部の突起物の形状から、ギターの一部の輪郭を表したものと認識されるとしても、右側の環状形状の突起部分が、幅広の紐若しくはリボンの裏側が透ける形で描かれていることから、環状の形状の内部を空洞にした形状とみるのが自然である。 そして、かかる立体形状の構成からなる本願商標が、楽器のギターのボディをモチーフにしたと思しき形状の建築物と認識される場合があるとしても、本願指定役務との関係において、宿泊施設や飲食物の提供を行う店舗又は建物の一形態を表したものとみるのは困難というべきである。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。 そうすると、本願商標が楽器のギターのボディをモチーフにしたと思しき形状の建築物と認識される立体形状からなるものと認定し、その上で、本願商標が、その指定役務との関係からみれば、指定役務の提供を行い得る店舗又は建物の形状の一形態であるとして、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 (3)まとめ 前記(1)のとおり、本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。 また、前記(2)のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審理終結日 | 2022-07-22 |
結審通知日 | 2022-07-26 |
審決日 | 2022-08-08 |
国際登録番号 | 1440057 |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(W4143)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
佐藤 松江 |
特許庁審判官 |
飯田 亜紀 大森 友子 |
代理人 | 三上 真毅 |