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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0941 |
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管理番号 | 1388533 |
総通号数 | 9 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-01-21 |
確定日 | 2022-08-08 |
事件の表示 | 国際登録第1516622号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「ENJELLA」の欧文字を横書きにしてなり、第9類及び第41類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2019年3月14日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2019年(令和元年)9月16日に国際商標登録出願されたものである。 本願は、2021年(令和3年)3月19日付けで暫定的拒絶通報が通知され、同年6月25日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年10月7日付けで拒絶査定がされ、これに対して、2022年(令和4年)1月21日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 本願の指定商品及び指定役務については、原審における上記手続補正書にて、最終的に、第9類「Audio and visual recordings in all media featuring children’s stories and children’s entertainment; downloadable educational materials, namely, lesson plans (electronic publications) and word games (electronic game programs) for teaching reading skills and social/emotional lessons.」及び第41類「Educational and entertainment services, namely, providing on−line interactive children’s stories to help teach reading and social/emotional skills; entertainment in the nature of live stage performances in the nature of children’s plays and skits; providing interactive educational and entertainment services via a website and blog featuring life lessons taught by fictitious characters.」に補正された。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第5041204号商標(以下「引用商標」という。)は、「Angela」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月7日に登録出願、「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年4月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、上記1のとおり、「ENJELLA」の欧文字を横書きにしてなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものである。 そして、「ENJELLA」の文字は、辞書等に掲載のない語であり、また、本願商標の指定商品及び指定役務の分野において、特定の意味合いを有する語として知られているとの事情も見いだせないから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語とみるのが相当である。 そして、特定の意味合いを想起させない欧文字は、一般に、我が国において広く親しまれている英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることが多いから、本願商標は、その構成文字に相応して「エンジェラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は、上記2のとおり、「Angela」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものである。 そして、「Angela」の文字は、「アンジェラ(女の名)」の意味を有する語(「ジーニアス英和辞典 第五版」株式会社大修館書店)として知られた平易な英語である。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「アンジェラ」の称呼を生じ、「アンジェラ(女の名)」の観念を生じるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標との類否を検討すると、外観においては、両商標は上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、本願商標は全て大文字で書されているのに対し、引用商標は語頭の「A」のみが大文字で、第2音目以降は全て小文字で表してなるものであり、また、語頭における「E」と「A」の差異、中間における「J」と「g」の差異、後半における「LL」と「l」の差異を有するものであって、両商標は、外観上、見誤るおそれはなく、判然と区別することができるものである。 次に、称呼においては、本願商標から生じる「エンジェラ」の称呼と引用商標から生じる「アンジェラ」の称呼とは、同音数からなり、第2音以下の音を共通にするものであるとしても、称呼の識別上重要な要素を占める語頭において「エ」と「ア」の音の差異を有するものであることに加えて、4音という比較的短い音構成であることからも、かかる差異が両称呼に及ぼす影響は大きいものとなり、両商標はそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なったものとなり、互いに聞き誤るおそれはなく、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。 そして、観念については、本願商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は女性の名前である「アンジェラ」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはないものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において判然と区別することができ、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから、両商標は、非類似の商標というべきである。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品との類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、取消を免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2022-07-15 |
結審通知日 | 2022-07-22 |
審決日 | 2022-08-03 |
国際登録番号 | 1516622 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W0941)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
森山 啓 |
特許庁審判官 |
鈴木 雅也 青野 紀子 |
商標の称呼 | エンジェラ、 エンジェッラ |
代理人 | 幡 茂良 |
代理人 | 蔵田 昌俊 |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 橋本 良樹 |