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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0535
管理番号 1387649 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2022-03-28 
確定日 2022-08-16 
事件の表示 商願2021−102805拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「健酵生活」の文字を標準文字で表してなり、第5類「サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品」及び第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務とし、令和2年4月30日に登録出願された商願2020−61096に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和3年8月19日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年9月13日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月11日に意見書が提出されたが、同4年1月20日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和4年3月28日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6379483号商標(以下「引用商標」という。)は、「ケンコウセイカツ」の文字を標準文字で表してなり、令和元年12月23日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同3年4月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、本願商標と引用商標とは、称呼を同一にし、観念については比較できず、外観について差異を有するものの、称呼における類似性をしのぐほどの特段の差異とはいい難く、これらを総合的に考察すると互いに類似するものであり、かつ、本願の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、上記1のとおり、「健酵生活」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録されている語ではないことから、特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ケンコウセイカツ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「ケンコウセイカツ」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、当該文字は一連で辞書に載録されている語ではないものの、その構成中の「ケンコウ」の文字については、その称呼と同一の読みを有する成語は多数存在するところ、引用商標の指定商品である「サプリメント」等との関係においては、当該文字は「身体に悪いところがなく心身がすこやかなこと」の意味を有する「健康」の語の読みを片仮名で表したものと看取、理解させるとみるのが相当であり、また、「セイカツ」の文字は、「世の中で暮らしてゆくこと」(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店)等を意味する語として慣れ親しまれている「生活」の読みを片仮名で表したものと容易に認識、把握させるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字全体に相応して「ケンコウセイカツ」の称呼を生じ、「身体に悪いところがなく心身がすこやかな状態で暮らしてゆくこと」といった観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標との類否について判断するに、まず、外観において、本願商標は、漢字で構成されているのに対し、引用商標は、片仮名で構成されていることから、両者の文字種が異なり、文字数も異なるため、これらの視覚上の差異は大きく、両者は、外観上、明らかに相違するものである。
次に、称呼について、本願商標及び引用商標は、いずれも「ケンコウセイカツ」の称呼を生じることから、称呼を共通にするものである。
さらに、観念においては、本願商標は特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は、「身体に悪いところがなく心身がすこやかな状態で暮らしてゆくこと」の観念を生じることから、観念上、相紛れるおそれはない。
したがって、本願商標と引用商標は、「ケンコウセイカツ」の称呼を共通にするものであるとしても、外観において明らかに相違し、観念において相紛れるおそれのないものであるから、外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標と商品及び役務の出所について混同を生じるおそれのない、非類似の商標とみるのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品が類似するものであるとしても、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

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審決日 2022-08-03 
出願番号 2021102805 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W0535)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 森山 啓
特許庁審判官 荻野 瑞樹
小林 裕子
商標の称呼 ケンコーセーカツ 
代理人 江藤 聡明 

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