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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W41
管理番号 1387608 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-11-02 
確定日 2022-07-27 
事件の表示 商願2021− 7821拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 手続の経緯
本願は,令和元年5月8日に登録出願された商願2019−66274に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同3年1月25日に登録出願されたものであって,その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 2月16日付け:拒絶理由通知書
令和3年 4月 5日受付:意見書
令和3年 7月28日付け:拒絶査定
令和3年11月 2日受付:審判請求書

2 本願商標
本願商標は,「アイオン」の文字を標準文字で表してなり,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,書籍の制作,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催,娯楽施設の提供,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,通訳,翻訳,音響・映像・静止画及び動画の制作並びに演奏又は上映,動画の上映」を指定役務とし,登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4750625号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成15年2月24日登録出願,第41類「娯楽施設の提供」を指定役務として,同16年2月27日に設定登録されたものである。
(2)登録第5632667号商標(以下「引用商標2」という。)は,「AION」の文字を標準文字で表したものであり,平成25年4月13日登録出願,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・教育用のものを除く),運動施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,運動用具の貸与」及び第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同年11月22日に設定登録されたものである。
以下,これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

4 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,「アイオン」の片仮名を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して「アイオン」の称呼を生じるものである。また,当該文字は辞書等に載録されている既成の語ではなく,本願商標の指定役務との関係で直ちに特定の意味合いを想起させるともいい難いから,造語として看取されるものである。
そうすると,本願商標からは,その構成文字に相応して,「アイオン」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1は,別掲のとおり,赤い太線と紫や白の細線でややデザイン化されて表されているものの,「AION」の欧文字からなるものと容易に理解されるものである。
また,当該欧文字は,一般の辞書等に掲載がなく,特定の意味合いを有しない造語と理解されるものであり,これを称呼する場合には,我が国において親しまれたローマ字の読み又は英語における発音に倣って称呼されるのが一般的であるところ,当該文字は,似たような英語の綴りもないことから,その構成文字をローマ字読みした「アイオン」の称呼を生じるというのが自然である。
したがって,引用商標1からは,「アイオン」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2は,「AION」の文字を標準文字で表してなるところ,上記(2)アと同様に,「アイオン」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標を比較すると,外観については構成文字の文字種(片仮名と欧文字)やデザイン化された文字態様に差異があるものの,商標の使用においては,商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記したり,デザイン化したりすることが一般的に行われている取引の実情があることに鑑みれば,両者の差異は,出所識別標識として外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。
そして,称呼については,両者は,「アイオン」という同一の称呼が生じるものである。
また,観念については,いずれも特定の観念が生じないから比較できない。
そうすると,本願商標と引用商標は,観念において比較できないとしても,「アイオン」の称呼を同一にし,外観における差異についても,称呼の同一性を凌駕するほどの顕著な差異とはいえないことから,これらの外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合勘案すれば,両者は,相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否
本願の指定役務中,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,娯楽施設の提供,音響・映像・静止画及び動画の制作並びに演奏又は上映」と引用商標1の指定役務である第41類「娯楽施設の提供」及び引用商標2の指定役務中,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・教育用のものを除く)」は同一又は類似のものである。
(5)小括
以上より,本願商標は,引用商標と類似する商標であり,かつ,その指定役務も引用商標の指定役務と同一又は類似の役務であるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
ア 請求人は,本願商標は請求人の造語で,請求人は,超大容量,超低消費電力を特徴とした革新的ネットワーク・情報処理基盤「IOWN(アイオン)」構想を提唱し,各種メディアで取り上げられており,広く知られているから,本願商標からは,請求人の提唱する構想,技術の名称を認識させる旨主張し,甲3号証ないし甲105号証を提出している。
しかしながら,提出された証拠は,すべて「IOWN(アイオン)」又は「IOWN」の文字で使用されているものであることに加え,本願指定役務との関係において「アイオン」の文字が,請求人の構想や技術の名称を表すものとして取引者や需要者に認識されていることは確認できない。
イ 請求人は,引用商標1及び2は,「AION」であり,該文字から「アイオン」又は「エイオン」と称呼されることから,「アイオン」のみの称呼を生ずる本願商標とは,称呼上においても非類似である旨主張する。
しかしながら,上記(2)のとおり,引用商標に接した取引者,需要者は,「AION」の欧文字をローマ文字読みしたときには「アイオン」と読むことは自然であって,「アイオン」の称呼を生ずることを否定できる事情は見いだせないから,本願商標と引用商標とは「アイオン」の称呼を共通にするものである。そうすると,両者は称呼において類似するというべきであるから,たとえ引用商標から複数の称呼が生じるとしても,それをもって両者が類似することを否定することにならない。
ウ 請求人は,「AION」からは「エイオン」の称呼も生じ得るものであるから,「アイオン」と「AION」とが同一の語であることを前提とした認定は妥当でない旨主張する。
しかしながら,「アイオン」の片仮名をローマ字で「AION」と表記することは少なくないから,本願商標と引用商標は,同一の称呼が生じる語であって,片仮名と欧文字で表記した関係にあるものと理解されるというのが相当である。
エ 請求人は,登録例を挙げて本願商標も登録されるべき旨主張する。
しかしながら,商標の類否判断は,外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合し,かつ,具体的な取引状況に基づいて行うものであり,事案ごとの具体的な事実に基づく判断となるものであって,登録例の類否判断の結果によって,本願商標と引用商標の類否判断が左右されることはない。
オ したがって,請求人の上記主張は,いずれも採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲

別掲 引用商標1(色彩は原本参照。)




(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは,この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は,その日数を附加します。)以内に,特許庁長官を被告として,提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は,著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては,著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-05-19 
結審通知日 2022-05-23 
審決日 2022-06-15 
出願番号 2021007821 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W41)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 大森 友子
清川 恵子
商標の称呼 アイオン 
代理人 小出 俊實 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 幡 茂良 
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