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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W05
管理番号 1387577 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-05-31 
確定日 2022-07-14 
事件の表示 商願2020−25096拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 手続の経緯
本願は,令和2年3月9日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年 8月24日付け:拒絶理由通知
令和2年10月12日 :意見書,手続補正書の提出
令和3年 2月24日付け:拒絶査定
令和3年 5月31日 :審判請求書の提出
令和3年11月30日付け:証拠調べ通知
令和4年 1月12日 :意見書の提出

2 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され,その後,上記1の手続補正により指定商品は第5類「脂肪を減らす機能を有する薬剤,脂肪を減らす機能を有する乳幼児用粉乳,脂肪を減らす機能を有する栄養補助食品,脂肪を減らす機能を有するサプリメント,脂肪を減らす機能を有する食餌療法用飲料,脂肪を減らす機能を有する食餌療法用食品,脂肪を減らす機能を有する乳幼児用飲料,脂肪を減らす機能を有する乳幼児用食品」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は,上段に小さく「SHI BOU GEN」の文字を横書きに,下段に大きく「脂肪減」の文字を縦書きするとともに,「肪」の文字色を赤色としてなるものであって,全体として普通に用いられる方法で記載されたものと認められるところ,その構成中の「脂肪」の文字は,「油脂のうち,常温で固体のもの。生物体の貯蔵物質で,重要なエネルギー給源。」,「減」の文字は,「へること。へらすこと。」等の意味をそれぞれ有する語である。また,「SHI BOU GEN」の文字は,「脂肪減」の読みをローマ字で表したものと認められる。
そうすると,本願商標は,全体として「脂肪を減らす」程の意味合いを生じさせるというのが相当であり,「脂肪減」の文字は,一般に,脂肪を減らす機能,効果を有することを表す語として使用されていることが認められる。
したがって,本願商標は,商品の品質を普通に用いられる方法で表したにすぎないものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審においてした証拠調べ
審判長は,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて,職権に基づく証拠調べをした結果,別掲2に示すとおりの事実を発見したので,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,請求人に対し,上記1のとおり証拠調べの結果を通知し,相当の期間を指定して,意見を申し立てる機会を与えた。

5 証拠調べに対する意見
請求人は,前記4の証拠調べ通知に対して,要旨以下のように述べた。
(1)病気及び治療法に係る紹介記事は,本願指定商品の取引において用いられていることを示すような証拠ではないから,これらの記事によっては本願商標に識別力がないことを示すものではない。
(2)使用されているのは,「内臓脂肪減」「皮下脂肪減」「体脂肪減」等であり,「脂肪減」の使用はごく少数である。「内臓〜」のような修飾の言葉がないことでかえってその簡潔さによって吸引力のあるフレーズとなり得る場合があり,「内臓脂肪減」「皮下脂肪減」「体脂肪減」が記述的であるとしても「脂肪減」も同様であることにはならない。
(3)本願商標は,全体として特徴のあるロゴとして認識されるべきものであり,さらに,出願した意図は「脂肪減」の文字について独占権を得ることを目的としたものではなく図形化した商標全体の保護を図るためのもので,独占適用性の問題が生じることはない。

6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,別掲1のとおり,黒色で表した「脂」,赤色で表した「肪」及び黒色で表した「減」の文字を,明朝体様の書体で一連に縦書きし,「脂」の文字の上部に当該「脂肪減」の文字と横幅をそろえて黒色で表した「SHI BOU GEN」の欧文字を横書きした構成からなるところ,「SHI BOU GEN」の欧文字は「脂肪減」の文字に比して相当に小さく表されていること,かつ「脂肪減」の文字の横幅にそろえて,当該「脂肪減」の文字とまとまりよく表されていることから「脂肪減」の文字の読みを欧文字で表し,当該文字に付記したものであると理解,認識されるものである。
そして「脂肪減」の文字についてみるに,構成中の「脂肪」の文字は「油脂のうち,常温で固体のもの。動物では結合組織などにある。生物体の貯蔵物質で,重要なエネルギー給源。」の意味を有し「減」の文字は,「へること。へらすこと。」(いずれも「広辞苑第7版」岩波書店)の意味をそれぞれ有する一般的な用語であるところ,これらの2語を結合したにすぎない当該文字は,全体として「脂肪を減らす。」の意味を容易に看取させるものである。
また,原審での説示及び別掲2のとおり「脂肪減」及び「○○(体の部位)脂肪減」の文字が(人の)体の脂肪あるいは体の(部位)の脂肪を減らす程の意味で使用されている実情が多数認められる。
そうすると,本願商標は,これをその指定商品に使用したときには,これに接する需要者及び取引者は,その商品が「脂肪を減らす働きがある商品」であるという,商品の品質又は効能を認識するにとどまるものであり,自他商品の識別標識としては機能しないものといわざるを得ない。
したがって,本願商標は,商品の品質及び効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるから,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は,病気及び治療法に係る紹介記事は,本願指定商品の取引において用いられていることを示すような証拠ではなく,使用されているのは,「内臓脂肪減」「皮下脂肪減」「体脂肪減」等で,それらの使用例が記述的であるとしても「脂肪減」も同様であることにはならない。そして,本願商標は,全体として特徴のあるロゴとして認識されるべきものであり,「脂肪減」の文字について独占権を得ることを目的としたものではなく図形化した商標全体の保護を図るためのもので,独占適用性の問題が生じることはない旨主張する。
しかしながら,上記(1)のとおり,本願商標が全体として「脂肪を減らす。」程の意味を容易に看守させるもので,これを本願指定商品に使用したときは,これに接する需要者及び取引者をして,その商品が「脂肪を減らす働きがある商品」であることを認識するにすぎない。また,本願商標を構成する文字は,付記された欧文字を含めすべての文字が明朝体様といったありふれた書体で構成されているものであり,「SHI BOU GEN」の欧文字を横書きし「脂肪減」の漢字を縦書きに表している構成であるとしても,上記(1)のとおり,当該欧文字は当該漢字の読みを表したものにすぎないし,構成中「肪」の漢字のみを赤字にし,他の構成部分を黒字にしている点についても,原審において説示したとおり,商品名の構成文字の一部を着色することは,取引上普通に行われていることである。
以上よりすると,本願商標は,その全体を見ても取引者において,未だ,一般的に使用する範囲にとどまるものというべきであって,普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。
イ 請求人は,過去の登録例をもって,本願商標も同様に判断されるべき旨主張している。
しかしながら,請求人が挙げる過去の登録例に係る商標は,本願商標とは異なる構成からなるものであり,本件とは事案を異にするものであるから,当該登録例があることにより,本願商標についてした上記認定,判断が左右されることはない。
ウ したがって,請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。)


別掲2 令和3年11月30日付け証拠調べ通知をもって開示した事実
(1)2013年10月9日付け「下野新聞」(3ページ)において,「脳内物質が内臓脂肪減/自治医大・矢田教授ら/ラットでメカニズム解明/肥満,糖尿病治療に光」の見出しの下,「糖尿病に伴う内臓脂肪の蓄積や,その減少に脳内神経栄養因子が影響を与えるメカニズムを,8日までに,自治医大生理学講座の・・・グループが,ラットを使った研究で解明した。内臓肥満は糖尿病をさらに悪化させるとされ,人の治療薬の開発につながる可能性のある成果だ。」の記載がある。
(2)2006年7月14日付け「産経新聞」(東京朝刊 28ページ)において,「【健康らいふ】STOP!メタボリックシンドローム 中性脂肪に潜む危険(1)」の見出しの下,「次に食べる量を全般的に減らすことですね。腹囲は,運動に反応しやすいので,体重と同時に脂肪減の目安にできます。−−食事・運動ともうまくいかない場合,薬物療法としては 中性脂肪とともに,その裏に潜むスモール・デンス・LDLを改善していくというのが動脈硬化予防に有効な基本的な考え方でしょう。」の記載がある。
(3)「hiryu.work」のウェブサイトにおいて,「美容・健康・ダイエット」の「ブラックジンジャー代謝粒 お腹の脂肪減のサプリ1月分初回980円」の見出しの下。「お腹の脂肪を減らす!/1袋31粒31日分」の記載がある。
https://hiryu.work/archives/1810
(4)「LIPS」のウェブサイトにおいて,「ソシア メタストンW(ボディサプリメント)の口コミ「『内臓脂肪と皮下脂肪をWで減らせる機能性食..」の見出しの下,「私も気になっていたサプリメントです。こんなお悩みの方におススメ。・お腹周りの脂肪が気になって減らしたい ・おうち時間が増えて太ってしまった」の記載及び掲載されている商品の説明として「内臓脂肪減」及び「皮下脂肪減」の表示がある。
https://lipscosme.com/posts/2870644
(5)「美ST ONLINE(美しい40代・50代のための美容情報サイト)」のウェブサイトにおいて,2020年10月18日付け「痩せる!体脂肪減!便秘解消!の声続々!ヤセ菌増殖【腸活サプリ】で簡単ダイエット」の見出しの下,「激しい運動も過度の食事制限も苦手な人に,夢のようなサプリが新登場!新素材PFT(乳酸菌酵母菌生成タンパク質)を含む3つのパワーで,今度こそダイエットを卒業しましょう。」の記載がある。
https://be-story.jp/article/39936
(6)「ウッドノート」のウェブサイトにおいて,「アムウェイ ダイエット・サプリメント」の見出しの下,「ガルシニア・キトサン・ギムネマ入りのダイエット補助食品。食事中の糖分,脂肪分に作用して無理せず楽しく,体脂肪減・体重減を目指します。12粒あたり7.2kcalのエネルギー。」の記載がある。
https://www.woodnote.co.jp/shopdetail/017011000098/
(7)「西記念 神戸アカデミアクリニック」のウェブサイトの「美容皮膚科」の項において,「H.G.H.Z MD」の見出しの下,「H.G.HクリスタルMDとは?」として「HGHクリスタルは医療機関でしか取り扱うことができないサプリメントです。」及び「H.G.Hクリスタル MDの効果」として「筋肉量アップ,体脂肪減サポート」の記載がある。
https://biyouhifu-kobe.com/treatment/hghzmd/
(8)「m3.com」のウェブサイトにおいて,2021年8月26日付け「リラグルチドで高心血管リスク肥満患者の内臓脂肪減」の見出しの下,「2型糖尿病がなく,心血管疾患リスクが高い地域居住の過体重または肥満の成人128例・・・とリラグルチド3.0mg 1日1回皮下投与併用による体脂肪分布への効果を無作為化プラセボ対照第IV相試験で検討した。」の記載がある。
https://www.m3.com/clinical/open/journal/24881

(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは,この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は,その日数を附加します。)以内に,特許庁長官を被告として,提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は,著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては,著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2022-04-26 
結審通知日 2022-05-10 
審決日 2022-05-31 
出願番号 2020025096 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W05)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 佐藤 淳
特許庁審判官 大森 友子
鈴木 雅也
商標の称呼 シボウゲン、シボーゲン 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
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