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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W11 |
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管理番号 | 1386327 |
総通号数 | 7 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-12-27 |
確定日 | 2022-07-05 |
事件の表示 | 商願2020−60787拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「スパイラルキャビテーション」の文字を標準文字で表してなり、第11類「シャワーヘッド,浄水機能付シャワーヘッド,噴霧式のシャワーヘッド,シャワー器具,シャワー器具の附属品,浴槽用気泡発生装置,家庭用浄水器(電気式のものを除く。)」を指定商品として、令和2年5月15日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年4月20日付けで拒絶理由の通知がされ、同年5月31日に意見書が提出されたが、同年9月29日付けで拒絶査定がされたものである。 これに対して、令和3年12月27日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「スパイラルキャビテーション」の文字を標準文字により表してなるところ、その構成中の「スパイラル」の文字部分は、「螺旋形。渦巻線。螺旋形の。」等を表す語であり、「キャビテーション」の文字部分は、「流体が高速で流れる、あるいは液体中で物体が高速移動する時、液体の圧力が急激に低下して気泡を生じる現象。」を表す語であるから、本願商標全体として、「螺旋形のキャビテーション(気泡を生じる現象)」程の意味合いが認識される。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、気泡を発生させる機能を有する商品が取り扱われていること、気泡を発生させる方式の一つとして、水中の溶存空気を溶出させて気泡を発生させる「キャビテーション方式」が知られていること、旋回流により水中の溶存空気を溶出させて気泡を発生させる機能を有する商品が見受けられること等を考慮すると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「旋回流により水中の溶存空気を溶出させて気泡を発生させる機能を有する商品」であると認識するにとどまる。そうすると、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり、「スパイラルキャビテーション」の文字を標準文字で表してなるところ、これよりは、「螺旋形。渦巻線。螺旋形の。」等の意味を有する「スパイラル」の文字と、「流体が高速で流れる、あるいは液体中で物体が高速移動する時、液体の圧力が急激に低下して気泡を生じる現象。」の意味を有する「キャビテーション」(いずれも「広辞苑第7版」岩波書店)の文字を、まとまりよく一体的に結合したものと看取されるものである。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「旋回流により水中の溶存空気を溶出させて気泡を発生させる機能を有する商品」が取引されている事実は散見されるものの、その機能のことを「スパイラルキャビテーション」と称して一般に取引されている事実は見受けられなかった。 また、同業界において、「旋回流」のことを「スパイラル」と称して、商品の機能や特徴等を説明する際に用いられている事実も見受けられなかった。 さらに、他に、「スパイラルキャビテーション」の文字からなる本願商標について、これに接する取引者、需要者が、商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、「スパイラルキャビテーション」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用したとしても、取引者、需要者は、これより直ちに「旋回流により水中の溶存空気を溶出させて気泡を発生させる機能を有する商品」といった、商品の具体的な品質を表すものであると認識するとはいい難く、構成全体として、特定の意味合いを理解させることのない一種の造語として認識するものといえるから、本願商標は、商品の品質等を表すものとは認められず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2022-06-23 |
出願番号 | 2020060787 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W11)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
森山 啓 |
特許庁審判官 |
荻野 瑞樹 小林 裕子 |
商標の称呼 | スパイラルキャビテーション、キャビテーション |