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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項14号 種苗法による登録名称と同一又は類似 取り消して登録 W0942 |
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管理番号 | 1386279 |
総通号数 | 7 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-08-27 |
確定日 | 2022-07-01 |
事件の表示 | 商願2019− 71114拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和元年5月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和元年12月27日付け:刊行物提出書 令和2年6月1日付け :拒絶理由通知書 令和2年7月8日 :意見書の提出 令和3年5月25日付け :拒絶査定 令和3年8月27日 :審判請求書、手続補正書及び手続補足書(甲1〜甲7)の提出 令和3年9月28日 :手続補足書(甲8〜甲9)の提出 2 本願商標 本願商標は、「OneID」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、上記1のとおり商標登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品及び指定役務については、当審における上記1の手続補正書により、第9類「電子顔認証装置,生体認証装置,生体認証用音声認識装置,生体認証による入退室管理用コンピュータソフトウェア,生体認証による本人識別装置,生体認証用スキャナー,電子認証のためのコンピュータプログラム,生体認証用電子計算機用プログラム,個人識別用の生体認証装置,指紋・掌紋・虹彩・静脈、声紋、耳音響の特徴による生体認証装置,声・顔・耳音響又は身体の特徴もしくは他の生体的特徴の自動識別用の生体認証装置,生体認証用のコンピュータソフトウェア,ビデオカメラによる認証用コンピュータプログラム,マルチモーダル生体認証用コンピュータソフトウェア」及び第42類「認証用のコンピュータプログラムの提供,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守並びにこれらに関するコンサルティング,生体認証装置用コンピュータプログラムの提供,生体認証装置用コンピュータプログラムの設計・作成又は保守並びにこれらに関するコンサルティング,電子個人認証装置用プログラムの提供,生体認証による入退室管理用コンピュータプログラムの提供,認証の分野における指紋・掌紋、虹彩・静脈、声紋及び声・顔・耳音響又は身体の特徴若しくは他の生体的特徴の読み取り用のコンピュータプログラム及びコンピュータソフトウェアの設計・作成又は保守並びにこれらに関するコンサルティング,ビデオカメラによる認証用コンピュータプログラムの提供」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「OneID」の文字を標準文字で表してなるところ、「OneID」の文字は、国土交通省が推進している政府の重要政策「FAST TRAVELの推進」の一環として、顔認証技術を用いた搭乗手続きの名称として使用されている。そうすると、本願商標は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なものと類似の商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 本願商標は、上記2のとおり、「OneID」の文字を標準文字で表してなるところ、インターネットにおけるニュース記事(2019年2月28日付け、2019年5月31日付け及び2019年6月4日付け)においては、本願商標について、例えば、「成田国際空港株式会社(中略)は、新しい搭乗手続き「OneID」にNECの顔認証システムの採用を決定し、今後詳細を検討の上、2020年春から運用をスタートします。」(甲2)、「「OneID」は、チェックインなど、空港での最初の手続き時にパスポートや顔写真を登録すると、その後の手続き(手荷物預け、保安検査、搭乗ゲート)において、従来必要であった搭乗券やパスポートを提示することなく“顔パス”で通過できるようになるというもの。成田空港では、2020年春からスタートする。・・・一方、システムを提供するNECは、空港内だけなく、鉄道のレールパスや免税手続きなどでも利用していきたい考えだ。」(甲3)、「NAA(成田国際空港)とNEC(日本電気)は5月31日、成田空港における新たな搭乗手続きシステム「One ID」の導入説明会を行なった。One IDはNECの持つ顔認証技術を使ったもので、・・・」(甲4)のような記載が見受けられる(文中の下線は当合議体が付したものである。)。 そうすると、本願商標は、国土交通省の政策を表す名称というよりも、むしろ、請求人に係る、空港での搭乗手続の際に用いられる顔認証システムの名称を指すものとみるのが相当である。 また、当審において職権をもって調査するも、本願商標が、査定時において、国土交通省の政策を表す標章として著名であることが認められる事実を見いだすことはできなかった。 してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第6号にいう「公益に関する事業であつて営利を目的としないものを表示する標章であつて著名なものと同一又は類似の商標」ということはできないから、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当するものということはできない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2022-06-15 |
出願番号 | 2019071114 |
審決分類 |
T
1
8・
21-
WY
(W0942)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
小松 里美 |
特許庁審判官 |
小林 裕子 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | ワンアイデイ |
代理人 | 羽切 正治 |