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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W43
管理番号 1382497 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-08-16 
確定日 2022-03-14 
事件の表示 商願2020−92185拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「海雲」の文字を標準文字で表してなり、第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和2年7月27日に登録出願されたものである。
原審では、令和2年12月15日付けで拒絶理由の通知、同3年2月1日付けで意見書の提出、同年5月11日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年8月16日付けで本件拒絶査定不服審判が請求され、同日付けで手続補正書が提出されている。
本願商標の指定役務は、当審における上記の手続補正書により、第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,うなぎ料理の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「海雲」の文字を標準文字で表してなるところ、これは「もずく」を意味する語である。
そうすると、本願商標は、その指定役務中「飲食物の提供」に使用する場合、取引者及び需要者は、「もずく料理の提供」であることを理解するにとどまるから、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断
本願商標は、「海雲」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は「海」(地球上の陸地以外の部分で、塩水をたたえた所。)及び「雲」(空気中の水分が凝結して微細な水滴または氷晶の群となり、空に浮いているもの。)の文字(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)を、同じ大きさ及び書体で、間隔なく横一列に表した、まとまりのよい一連一体の構成からなるものである。
そして、「海雲」の文字は、各構成文字が平易な文字(漢字)であることもあって、各語義に相応した漠然とした意味合いを連想できるとしても、一般的な国語事典に掲載された成語でもなく、原審認定のような意味(もずく)を有する語を表記したものとは直ちに認識、理解できるものではない。
さらに、当審において職権をもって調査するも、本願商標の指定役務を取り扱う業界において、「海雲」又はそれに相当する文字が、役務の質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、具体的な意味合いを認識させることのない造語を表してなるというべきで、その指定役務との関係において、役務の質を表示するものではないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
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審決日 2022-02-21 
出願番号 2020092185 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W43)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 矢澤 一幸
特許庁審判官 阿曾 裕樹
杉本 克治
商標の称呼 カイウン、ウミグモ、モズク 
代理人 特許業務法人BORDERS IP 

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