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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W41
管理番号 1382477 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-07-19 
確定日 2022-01-27 
事件の表示 商願2020−101379拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第41類「美術品の展示」を指定役務として、令和元年6月20日に登録出願された商願2019−86808に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同2年8月17日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年10月20日付けで拒絶理由の通知がされ、同年12月2日付けの意見書が提出されたが、同3年4月13日付けで拒絶査定がされた。
これに対して、令和3年7月19日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6013205号商標(以下「引用商標」という。)は、「GALLERY X」の文字と「ギャラリーエックス」の文字を二段に横書きしてなり、平成29年5月29日登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務及び第41類「美術品の展示」を指定役務として、同30年1月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲のとおり、明確に看取できる文字で、「GAL」、「LE」、「RY」の文字を三段に表し、その右にこれらの文字の4倍ほどの大きさで「X」の文字を表してなるところ、欧文字を表記した場合には、通常、左から右へ、上から下へ読み進むのが自然であり、本願指定役務との関係からも、本願商標が「GALLERY」の文字と「X」の文字から構成されることは容易に理解できるものである。
そして、「GALLERY」の文字は、「美術館、画廊」等(出典:ジーニアス英和辞典第5版、874頁)の意味を有する語である。
そうすると、本願商標からは、その構成文字に相応して「ギャラリーエックス」の称呼が生じ、「Xという美術館」の観念が生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「GALLERY X」の文字と「ギャラリーエックス」の文字を二段に横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「ギャラリーエックス」の称呼が生じ、「GALLERY」の文字は、「美術館、画廊」等(出典:同上)の意味を有する語であるから、「Xという美術館」の観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標とを対比すると、本願商標は「GAL」、「LE」、「RY」の文字を三段に表し、その右にこれらの文字の4倍ほどの大きさで「X」の文字を表している点、引用商標は「GALLERY X」の文字と「ギャラリーエックス」の文字を二段に横書きしてなる点において外観上相違するが、欧文字部分を構成する「GALLERY」及び「X」の文字を共通にするものである。
次に、称呼については、本願商標と引用商標は、「ギャラリーエックス」の称呼を共通にする。
また、観念については、本願商標と引用商標からは、いずれも「Xという美術館」の観念が生じるものである。
以上から、本願商標と引用商標は、称呼及び観念を共通にし、また、共通の欧文字から構成される点を考慮すれば、両者の外観上の相違は、看者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差違として強い印象を与えるとはいえないから、これらの外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合勘案すれば、両者は、相紛らわしい商標であり、互いに類似する商標というべきである。
したがって、本願商標と引用商標は、類似する商標であるというのが相当である。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否
本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務に含まれるものである。
(5)まとめ
以上によれば、本願商標と引用商標とは、互いに類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務も同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、その構成を見る限り、一見して「GALLERY X」を表したものと認識するというよりは、その構成全体をもって、一種の図形のように認識される商標と考えるのが自然である旨主張する。
しかしながら、請求人自身も「本願商標が、上段・中段・下段に構成される文字を横一列に表した場合には『GALLERY』となる文字と、『X』からなっていることは否定できない」と述べていることに加え、前記(1)のとおり、欧文字を表記した場合には、通常、左から右へ、上から下へ読み進むのが自然であり、本願指定役務との関係からも、本願商標が「GALLERY」の文字と「X」の文字から構成されることは容易に認識できるものというのが相当である。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(7)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、登録することはできない。

別掲
別掲 本願商標


(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2021-11-18 
結審通知日 2021-11-24 
審決日 2021-12-09 
出願番号 2020101379 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W41)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 馬場 秀敏
綾 郁奈子
商標の称呼 ギャラリーエックス、ギャラリー 
代理人 三井 直人 
代理人 工藤 貴宏 
代理人 山本 典弘 
代理人 鈴木 一永 
代理人 涌井 謙一 

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