• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W16
管理番号 1382440 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-03-29 
確定日 2022-02-14 
事件の表示 商願2020− 15314拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「Sirusi」の欧文字を表してなり、第16類に属する別掲1に記載のとおりの商品を指定商品とし、平成元年12月4日に登録出願された商願2019−152258に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和2年2月13日に登録出願されたものである。
その後、本願は、令和2年9月25日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月27日受付の意見書が提出されたが、令和3年2月10日付けで拒絶査定がされたものであり、これに対して同3年3月29日受付で拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6151137号商標(以下「引用商標」という。)は、「Shirushi」の欧文字を標準文字で表してなり、平成30年12月14日に登録出願、第3類及び第35類に属する別掲2に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年6月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)商標の類否について
ア 本願商標について
本願商標は、「Sirusi」の欧文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、その構成文字に相応して「シルシ」の称呼を生じるものである。
そして、「シルシ」の称呼からは、「他と紛れないよう見分けるための心覚えとするもの。目じるし。」の意味(「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)で広く親しまれている「しるし(印・標・徴)」の語が想起されることが少なくないものである。
そうすると、本願商標は、「シルシ」の称呼を生じ、「しるし(印・標・徴)」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「Shirushi」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「シルシ」の称呼を生じるものである。
そして、「シルシ」の称呼からは、前記アと同様に、「しるし(印・標・徴)」の語が想起されることが少なくないものである。
そうすると、引用商標は、「シルシ」の称呼を生じ、「しるし(印・標・徴)」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記ア及びイのとおりの構成からなり、語頭に続く2文字目の「h」及び語尾から2文字目の「h」の文字の有無に差異を有するものの、両商標は、いずれも欧文字で、普通に用いられる方法で表されていることに加え、語頭のみが大文字で、語頭以外が小文字からなる構成を共通にし、また、「h」の文字の有無の差異は、「シルシ」の称呼のローマ字表記を、日本式でするか、ヘボン式でするかの違いでしかなく、看者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。
次に、称呼においては、本願商標と引用商標とは、いずれも「シルシ」の称呼を生じるから、両商標は、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも「しるし(印・標・徴)」の観念を生じるから、両商標は、観念を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼及び観念を共通にし、外観における差異についても、称呼及び観念の同一性をしのぐほどの顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえないことから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
(2)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について
ア 本願の指定商品中「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」は、引用商標の指定商品中「つけまつ毛用接着剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり」と類似の商品である。
イ 本願の指定商品中「印鑑,印鑑ケース,スタンプ台,スタンプ台用インク,印章用朱肉,ステッカー,紙類,文房具類」は、引用商標の指定役務中、第35類「紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の取扱商品と同一又は当該取扱商品に含まれるものである。
ウ 本願の指定商品中「装飾塗工用ブラシ」は、引用商標の指定役務中、第35類「手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の取扱商品に含まれるものである。
エ 本願の指定商品中「家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋」は、引用商標の指定役務中、第35類「台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の取扱商品に含まれるものである。
オ 本願の指定商品中「印刷物」は、引用商標の指定役務中、第35類「印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」の取扱商品と同一である。
カ 上記イないしオは、小売り等役務とその取扱商品という関係にあり、これらは一般的に、同一の事業者に係るものが多く、その商品の販売場所と役務の提供場所、及び取引者、需要者の範囲を共通にするものであるから、本願の指定商品と引用商標の指定役務とは、互いに類似するものと認められる。
(3)小括
以上より、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品及び指定役務と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標と引用商標とは、日本語の「しるし」をローマ字表記したものであると認識することが出来るところ、「しるし」の言葉は多義的であり、広辞苑によると「他と紛れないよう見分けるための心覚えとするもの」「あることを証明すること」「神璽。三種の神器の一つ」「あることが原因となって現れた結果」「水気が多い」「きわだっている」「予想通りの結果になる」「努力した甲斐がはっきり現れる」等の意味があり、観念は、表される漢字の種類や文脈によって変わるため一概に特定の観念が生じるとは断定できないため、本願商標と引用商標からは観念が生じず、比較することが出来ない旨主張している。
しかしながら、「しるし」の語が、請求人の挙げる「神璽」、「水気が多い」等の意味で親しまれているとはいえないから、上記1(1)のとおり、当該語からは、「他と紛れないよう見分けるための心覚えとするもの。目じるし。」の意味で広く親しまれている「しるし(印・標・徴)」の語が想起されることが少なくないものというのが相当である。また、仮に、上記以外の語が想起される場合、本願商標及び引用商標とも「シルシ」の称呼を生じるのであるから、同じ意味が想起され、観念を共通にすることになる。
(2)請求人は、「しるし」は「印」と同義であり(資料1)、「印」は「印鑑」と同義である(資料2)ことを考慮すると、少なくとも指定商品「印鑑」もしくは「印鑑に関係する商品」との関係では、本願商標と引用商標から生じると考えることができる「印鑑」程度の観念及び「シルシ」の称呼はいずれも識別性の低いものであり、称呼及び観念が類否判断に及ぼす影響は極めて少なく、外観の相違により類似しない旨主張している。
しかしながら、辞書上、「しるし」は「印」と同義であり、「印」は「印鑑」と同義であるとしても、「印鑑」を「シルシ」と称している実情は見いだせず、また、「Sirusi」及び「Shirushi」の文字からなる本願商標及び引用商標が、指定商品「印鑑」との関係において自他商品識別標識としての機能を有しないものと認めるに足る証拠の提出もなく、さらに、外観における差異を考慮しても両商標が相紛れる類似の商標と判断されることは、上記1(1)のとおりである。
(3)請求人は、過去の審決例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張している。
しかしながら、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、また、当該審決例と本願商標とは、商標の構成等を異にするものであるから,当該審決例によって,ただちに本願商標の認定が左右されるものではない。
(4)よって、請求人の主張は、いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1(本願の指定商品)
第16類 「印鑑,印鑑ケース,スタンプ台,スタンプ台用インク,印章用朱肉,ステッカー,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,封ろう,印刷用インテル,活字,あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ステープラ,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,マーキング用孔開型板,装飾塗工用ブラシ,紙製包装用容器,プラスチック製包装用袋,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,印刷したくじ(「おもちゃ」を除く。),紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」

別掲2(引用商標の指定商品及び指定役務)
第3類 「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙」
第35類 「広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,求人情報の提供,新聞記事情報の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おむつの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,葬祭用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建築材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」


(行政事件訴訟法第46条に基づく教示) この審決に対する訴えは、この審決の謄本の送達があった日から30日(附加期間がある場合は、その日数を附加します。)以内に、特許庁長官を被告として、提起することができます。 (この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審理終結日 2021-12-06 
結審通知日 2021-12-14 
審決日 2021-12-27 
出願番号 2020015314 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W16)
最終処分 02   不成立
特許庁審判長 中束 としえ
特許庁審判官 小田 昌子
渡邉 潤
商標の称呼 シルシ 
代理人 大槻 聡 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ