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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1380153 
異議申立番号 異議2020-900267 
総通号数 264 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2021-12-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-10-15 
確定日 2021-11-25 
異議申立件数
事件の表示 登録第6274683号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6274683号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6274683号商標(以下「本件商標」という。)は、「MONSTERsJOHN」の欧文字を標準文字により表してなり、令和元年11月15日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」を指定商品として、同2年7月13日に登録査定され、同月29日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり、以下、これらをまとめて「引用商標」という。また、引用商標1ないし引用商標5は、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第5379390号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 「MONSTER」(標準文字)
指定商品 第32類「アルコール分を含まない飲料,清涼飲料,果実飲料」
登録出願日 平成22年7月8日
設定登録日 平成22年12月24日
更新登録日 令和2年12月2日
2 登録第5057229号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲1のとおり
指定商品 第32類「エネルギー補給用清涼飲料,スポーツ用清涼飲料,その他の清涼飲料,果実飲料,エネルギー補給用のアルコール分を含有しない飲料,スポーツ用のアルコール分を含有しない飲料,ビール風味の麦芽を主体とするアルコール分を含有しない飲料,その他のアルコール分を含有しない飲料」
登録出願日 平成18年6月9日
設定登録日 平成19年6月22日
更新登録日 平成29年5月9日
3 登録第5393681号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 「MONSTER ENERGY」(標準文字)
指定商品 第32類「アルコール分を含まない飲料,清涼飲料,果実飲料」
登録出願日 平成22年7月8日
設定登録日 平成23年2月25日
更新登録日 令和3年2月25日
4 登録第6148588号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第25類「被服,ティーシャツ,フード付きシャツ及びフード付きスウェットシャツ,スウェットシャツ,ジャケット,ズボン及びパンツ,バンダナ,汗止めバンド,手袋及びオートバイ用手袋,帽子,つば付帽子及びビーニー帽,リストバンド,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,履物,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服」並びに第9類、第12類、第14類、第16類及び第18類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成30年11月7日
優先権主張 2018年(平成30年)5月8日 オーストラリア連邦
設定登録日 令和元年5月31日
5 登録第5788676号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成 「MONSTER ENERGY」(標準文字)
指定商品 第25類「被服,履物,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」並びに第9類、第16類及び第18類に属する商標登録原簿に記載の商品
登録出願日 平成26年12月25日
設定登録日 平成27年8月28日
6 申立人主張の全趣旨から、合議体が引用商標と認めたもの
「モンスター」の片仮名からなる商標(以下「引用商標6」という。)

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第7号、同項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第445号証(枝番号を含む。)を提出した(以下、証拠については、甲1、甲2のように記載する。)。
1 申立人の使用に係る「MONSTER」(以下「申立人商標」という場合がある。)の周知性について
(1)申立人商標と取扱商品
ア 申立人は、1930年代に創業した米国の飲料メーカーであり、創業以降、アルコールを含有しない飲料、すなわち、炭酸飲料、フルーツジュース、エネルギー補給用飲料等の様々な飲料製品の企画、開発、製造、マーケティング、販売の事業に従事していたが、2015年(平成27年)6月以降はエネルギー補給飲料(エナジードリンク)の事業に注力している(甲2、甲58)。
イ 申立人商標は、申立人が2002年(平成14年)に創設した「MONSTER」なるエナジードリンクのブランド(以下「MONSTERブランド」という。)の製品シリーズの出所識別標識としてブランド創設時から現在に至るまで継続して使用されているものであり、同ブランドのエナジードリンク(以下「MONSTERエナジードリンク」という。)は、2002年(平成14年)に米国で最初に販売を開始後、日本では2012年(平成24年)5月から販売を開始し、現在では日本を含む世界130以上の国及び地域で販売中である。
2002年(平成14年)以降、現在まで継続して、MONSTERエナジードリンクには一貫して「MONSTER」の文字を基調とする個別製品名が採用されており、各々の個別製品の包装容器には、特徴的な書体で大きく表示した「MONSTER」の文字(甲416)が独立して見る者の目を引きつける態様で顕著に表示されている(別紙1、別紙2)。
このように、「MONSTER」の文字に他の語を結合する方法で命名された個別製品名と、特徴的な書体で大きく表示した「MONSTER」の文字を顕著に表示した統一的なデザインの包装容器を特徴とするMONSTERエナジードリンク事業の成功は、経済界で高い評価を受けている(甲2?甲33、甲51?甲58、甲391?甲393)。
ウ 2012年5月以降に、我が国において発売されたMONSTERエナジードリンク(リニューアル製品及び季節限定製品を含む。)は、次のとおりである。
(ア)「MONSTER ENERGY(モンスターエナジー 缶355ml)」(甲7、甲14)、「MONSTER ENERGY(モンスターエナジー ボトル缶473ml)」(甲353?甲355)
(イ)「MONSTER KHAOS(モンスターカオス 缶355ml)」(甲7、甲14、甲128、甲130)
(ウ)「MONSTER ABSOLUTELY ZERO(モンスターアブソリュートリーゼロ 缶355ml)」(甲10、甲15、甲253)
(エ)「MONSTER ENERGY M3(モンスターエナジーM3 ワンウェイびん150ml)」(甲59、甲61、甲127、甲129)、「MONSTER ENERGY M3(モンスターエナジーM3 缶160ml)」(甲361)
(オ)「MONSTER COFFEE(モンスターコーヒー 缶250ml)」(甲60、甲62)
(カ)「MONSTER ENERGY ULTRA(モンスターウルトラ 缶355ml)」(甲101?甲103)
(キ)「MONSTER ENERGY THE DOCTOR(モンスターロッシ缶355ml)」(甲256、甲257、甲263)
(ク)平野歩夢コラボ缶 「MONSTER ENERGY(モンスターエナジー スペシャルデザイン缶355ml)」及び「MONSTER ENERGY ULTRA(モンスターウルトラ スペシャルデザイン缶355ml)」(甲291)
(ケ)「MONSTER CUBA LIBRE(モンスターキューバリブレ 缶355ml)」(甲323、甲324)
(コ)「MONSTER PIPELINE PUNCH(モンスターパイプラインパンチ 缶355ml)」(甲353、甲357、甲358)
(2)広告及び販売促進活動
申立人によるMONSTERエナジードリンクの広告及び販売促進活動は、国際的に活躍する多数の有名アスリート・チーム及びイベントに対するスポンサー活動を中核として、ウェブサイト及びプレスリリースによる広告、商品サンプルの配布、大手コンビニエンスストアやイベント主催者と提携した大規模な販売キャンペーン(景品・賞品のプレゼントを含む)、スポーツイベント等の開催、契約アスリート等の動画・画像の公開、MONSTERブランドのライセンス商品の開発及び販売、ビデオゲーム会社と提携したMONSTERブランドを使用したビデオゲームの開発及び共同販売促進活動の実施など、極めて多彩な内容である。こうした広告宣伝活動は、「MONSTER」の文字(特徴的な書体で表示したものを含む。)、爪の図柄(以下「申立人図形商標」という。)と特徴的な書体で表示した「MONSTER」の文字と活字体で表示した「ENERGY」の文字からなるロゴマーク、「MONSTER ENERGY」の文字(以下、これらを併せて「MONSTERブランドマーク」という。)を使用して、本件商標の登録出願日前から継続的かつ頻繁に全国規模で実施されている(別紙3?別紙7)。
また、申立人は、MONSTERエナジードリンクの需要者に人気が高いF1自動車レース、ドリフト、モトクロスなどのモータースポーツ、スノーボード、スケートボードなどのエクストリームスポーツの分野を中心にスポンサー活動を行い、さらに、ウェブサイト及びソーシャルメディアのアカウントを開設して、MONSTERブランドを需要者にアピールするための効果的な広告を実施している(別紙9)。
(3)ライセンス商品の輸入差止
需要者におけるMONSTERブランドのライセンス商品の人気の高さに便乗して、海外で製造された模倣品が日本の税関で輸入差止される事案が、遅くとも平成25年7月から度々発生している(甲169?甲224)。
(4)国内外における商標登録
申立人は、MONSTERブランドマークについて、引用商標を始めとして、国内外において多数の商標登録を取得している(甲432?甲437)。
(5)申立人のMONSTERエナジードリンクの国内市場占有率など
第三者によるエナジードリンクに関する市場調査及び消費者アンケート調査によれば、2013年(平成25年)時点で申立人のMONSTERエナジードリンクの国内市場占有率は既に25%を超え、一般消費者におけるブランド認知度も第2位であり、それ以降も、着実に売上を伸ばし、若い世代の男性を中心とした従来の主要需要者層にとどまらず、女性の間でも、MONSTERブランドは認知度を高めている(甲311?甲322、甲383?甲385)。
また、MONSTERエナジードリンクは、市場で「モンスター」と称され、「MONSTER」「モンスター」と表示されて認識されている(甲10、甲16、甲17、甲34の1、甲34の2、甲42の3、甲51?甲53、甲56?甲58、甲63、甲64、甲69、甲71、甲79、甲90、甲92、甲96、甲98、甲101?甲103、甲112、甲113、甲117、甲118、甲120、甲124、甲128、甲132、甲135,甲145、甲162、甲165、甲168、甲229、甲232、甲233、甲235?甲240、甲242、甲244、甲245、甲247、甲248、甲250、甲251、甲256?甲260、甲262、甲270、甲272?甲276、甲282、甲283、甲286、甲291?甲293、甲312、甲320、甲321、甲323、甲324、甲326、甲335?甲347、甲349、甲351、甲352、甲364、甲371、甲372、甲374?甲376、甲380、甲391?甲393)。
(6)小括
以上の事柄に照らせば、申立人の使用に係る「MONSTER」及びその表音「モンスター」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、申立人の製造販売に係る商品及び役務を表示するものとして、需要者の間で広く認識されていたことが明らかである。
2 商標法第4条第1項第11号該当性
本件商標の構成文字「MONSTERsJOHN」は、英文字の大文字の「MONSTER」、小文字の「s」、大文字の「JOHN」の3つに外観的、物理的に分断されていることに加え、辞書等に掲載されている成語ではなく、熟語的観念を生じるものではないから、当該構成文字全体を常に一体不可分のものとして捉えることはできない。
一方、構成中の「MONSTER」の文字は英単語の「monster」に、「JOHN」の文字は英単語の「John」にそれぞれ通じ、その音訳の「モンスター」(甲443、甲444)及び「ジョン」(甲445)がともに外来語として一般に親しまれているから、「MONSTERsJOHN」は、「MONSTER」と「JOHN」との2語を結合したものであると容易に認識、理解される。
よって、本件商標からは、「MONSTER」の文字部分に基づき、出所識別標識としての「モンスター」の称呼及び観念が生じる。
これに対して、引用商標4からは、構成中の「MONSTER」の文字部分に基づき、出所識別標識としての「モンスター」の称呼及び観念が生じる。
したがって、本件商標と引用商標4は、「モンスター」の称呼及び観念を共通にし、「MONSTER」の文字を包含する点も共通するから、商品出所識別標識として紛らわしい印象を取引者、需要者に与える類似のものである。
本件商標の指定商品(以下「本件指定商品」という。)は、引用商標4の指定商品と同一又は類似のものである。また、引用商標4は本件商標よりも先に出願されたものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 商標法第4条第1項第15号該当性
(1)本件商標の構成文字「MONSTERsJOHN」は、「MONSTER」の文字、「モンスター」の音(称呼)、「モンスター」の観念を包含する点で、引用商標1ないし引用商標5及びMONSTERエナジードリンクの個別製品名(別紙1)(以下「MONSTERエナジードリンク商標」という。)と一致し、これらの申立人の使用に係る商標と外観、称呼及び観念の印象が類似する。
さらに、「MONSTERsJOHN」は、申立人商品に使用されている全ての個別製品名と同一のネーミング規則、すなわち、「MONSTER」に他の語を結合する方法によって構成されているものである。
よって、本件商標は、申立人の使用に係る商標と類似性の程度が極めて高い。
(2)本件指定商品は、引用商標4の指定商品と同一又は類似のものであり、また、申立人及びその商標ライセンシーの取扱いに係る一般消費者向けの各種ライセンス商品等(甲16、甲17、甲47、甲48、甲58、甲63、甲64、甲68?甲71、甲75?甲79、甲87?甲100、甲108、甲111?甲115、甲117?甲119、甲123、甲124、甲132?甲135、甲138?145、甲147?168、甲226?甲230、甲232、甲233、甲235?甲237、甲239?甲256、甲265、甲267?甲270、甲272?甲274、甲283、甲284、甲286?甲289、甲291?甲293、甲296、甲323、甲324、甲335、甲336、甲238?甲352)とも同一又は類似のものである。
(3)本件指定商品の需要者は一般消費者であるから、その通常の需要者の注意力の程度はさほど高いものとはいえない。
(4)申立人の使用に係る「MONSTER」及びその表音「モンスター」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時に申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして需要者の間で広く認識されていた。
(5)したがって、本件商標が本件指定商品に使用された場合、これに接した需要者は、申立人の使用に係る「MONSTER」及び申立人を直観し、当該商品が申立人あるいは申立人と経済的又は組織的関係を有する者の取り扱いに係るものであると誤信し、その出所について混同を生じるおそれがある。
また、本件商標の使用は、申立人の商品及び役務の出所識別標識として広く認識されている「MONSTER」の出所表示力を希釈化するものであり、また、その名声、顧客吸引力にフリーライドするものといわざるを得ない。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 商標法第4条第1項第7号該当性
本件商標は、社会一般道徳及び公正な取引秩序の維持を旨とする商標法の精神並びに国際信義に反するものであるから、公の秩序を害するおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

第4 当審の判断
1 申立人商標の周知性について
申立人提出の甲各号証、同人の主張及び職権調査(インターネット情報、新聞記事情報など)によれば、次のとおりである。
(1)申立人は、米国の飲料メーカーであって、我が国においてはアサヒ飲料株式会社(以下「アサヒ飲料」という。)を通じて2012年(平成24年)5月にエナジードリンク「MONSTER ENERGY(モンスターエナジー)」及び「MONSTER KHAOS(モンスターカオス)」の販売を開始し、その販売量は同年9月には累計100万箱を超え、12月には累計157万箱となった(甲7?甲9)。
(2)申立人は、我が国において2013年(平成25年)5月に「MONSTER ENERGY ABSOLUTELY ZERO(モンスターアブソリュートリーゼロ)」(甲10、甲15)、2014年(平成26年)8月に「MONSTER ENERGY M3(モンスターエナジー M3)」(甲59、甲61)、同年10月に「MONSTER COFFEE(モンスターコーヒー)」(甲60、甲62)、2015年(平成27年)7月に「MONSTER ENERGY ULTRA(モンスターウルトラ)」(甲101?甲103)、2017年(平成29年)6月に「MONSTER ENERGY THE DOCTOR(モンスターロッシ)」(甲256、甲257、甲263)、2018年(平成30年)4月に「MONSTER CUBA-LIBRE(モンスターキューバリブレ)」(甲323、甲324)、2019年(平成31年)4月に「MONSTER PIPELINE PUNCH(モンスターパイプラインパンチ)」(甲353、甲357、甲358)の販売を開始し、製品によってはリニューアルしたり、コラボ缶の製品を販売した(甲127、甲128、甲253 ほか)(以下、これら商品と上記(1)の商品をまとめて「申立人商品」という。)。
(3)申立人商品のうち、「MONSTER ENERGY」、「MONSTER KHAOS」(2016年(平成28年)5月から)、「MONSTER ENERGY ABSOLUTELY ZERO」、「MONSTER ENERGY M3」、「MONSTER ENERGY ULTRA」、「MONSTER ENERGY THE DOCTOR」及び「MONSTER PIPELINE PUNCH」の容器には、別掲3のとおりデザイン化された「MONSTER」の文字(以下、この文字部分を「MONSTERロゴ」という。)及び「ENERGY」の文字を2段に表した商標(色彩が異なるものを含む。以下「別掲3商標」という。)又はこれとともに申立人図形商標が表示されている(甲7、甲8、甲10、甲59、甲101、甲130、甲257?甲263、甲357 ほか)。
また、「MONSTER COFFEE」の容器には、「COFFEE」の文字及びMONSTERロゴが2段に、その下部に「COFFEE+ENERGY」の文字が上段の文字に比べ小さな文字で表示され、「MONSTER CUBA-LIBRE」の容器には、MONSTERロゴが表示されている(甲60、甲324 ほか)。
そして、これら一連の商品を指称する際は、「モンスターエナジー」ブランドと総称されている(甲8、甲10、甲59、甲60、甲129、甲130 ほか)。
(4)申立人は、我が国で開催される各種のスポーツ競技会、イベントにおいて、看板、ユニフォーム、車体など多種多様なものに、別掲3商標又はこれとともに申立人図形商標を表示している(甲73?甲80、甲82 ほか)。
(5)我が国において、別掲3商標又はこれとともに申立人図形商標が表示されたステッカー、衣類、帽子、ヘルメットなどが販売されている(甲47、甲48、甲98 ほか)。
(6)平成25年7月以降、我が国の税関において、申立人の商標(国際登録第1048069号など)に係る商標権を侵害する疑いがある貨物(帽子、ショートパンツ、Tシャツなど)が発見されている(甲169?甲224)。
(7)JMR生活総合研究所による消費者調査 No.196「エナジードリンク(2014年(平成26年)7月版)」によれば、ブランド認知率の1位は「レッドブル・エナジードリンク」で45%、2位が「モンスターエナジー」で31%であった(甲311)。また、同消費者調査 No.232「エナジードリンク(2016年(平成28年)8月版)」でも、前回(2014年7月版)と同様である旨記載されている(甲312)。
(8)有限会社飲料総研の調査によれば、我が国における2013年(平成25年)のエナジードリンクの出荷数は約950万ケース(1ケース30本換算)であり、首位のレッドブルが550万ケース、2位のモンスターエナジーは240万ケースであった(甲317、甲318、甲320)。
(9)ジャストシステムによるエナジードリンクに関する調査(2014年(平成26年)4月)によれば、認知度が高い商品の1位は82.8%の「RedBull」、2位は47.6%の「MONSTER ENERGY」であった(甲319)。
(10)JMR生活総合研究所による消費者調査データ No.269「エナジードリンク(2018年(平成30年)5月版)」には、「モンスター、レッドブル、リアルゴールド 寡占化すすむエナジードリンク市場」のタイトルの下、「今回の調査では、『リアルゴールド(日本・コカコーラ)』『レッドブル・エナジードリンク(レッドブル・ジャパン)・・・』『モンスターエナジー(アサヒ飲料)』の3ブランドがほとんどの項目で上位3位を独占した。」の記載がある(職権調査:https://www.jmrlsi.co.jp/trend/mranking/02-drink/mranking269.html)。
また、同消費者調査データ No.293「エナジードリンク(2019年(令和元年)5月版)」には、「リアルゴールド、レッドブル、モンスターエナジー。3強上位独占」のタイトルの下、「エナジードリンクの市場は、2桁の伸びの後に、2016年(平成28年)は対前年比5%増、2017年(平成29年)は同じく8%増とやや落ち着いたものの、依然として成長を続けている。」の記載がある(職権調査:https://www.jmrlsi.co.jp/trend/mranking/02-drink/mranking293.html)。
(11)申立人及びアサヒ飲料は、本件商標の登録出願の日前から、申立人商品のキャンペーンに係るニュースリリース、ポスターなどで申立人商品を「モンスター」と表示しており、また、両社以外のウェブページにおける当該キャンペーンについてのポスターやその他の記事においても「MONSTER(Monster)」及び「モンスター」の文字が表示されているが、これらは、当該ニュースリリース、ポスター、ウェブサイト等では、申立人商品の画像又は別掲3商標若しくは「モンスターエナジー」の文字とともに表示又は掲載されている(甲69、甲71、甲79、甲101?甲103、甲111、甲113、甲115、甲118、甲119、甲270 ほか)。
(12)上記(1)ないし(11)のとおり、申立人及びアサヒ飲料は、我が国において、2012年(平成24年)5月からエナジードリンク「MONSTER ENERGY」及び「MONSTER KHAOS」の販売を開始し、その後現在まで、計9種の申立人商品を販売するとともに、各種のスポーツ競技会、イベント及びキャンペーンなどを通じ、申立人商品の広告宣伝を行っていたこと、2013年(平成25年)のエナジードリンクの出荷数約950万ケースのうち、申立人商品の出荷数は240万ケースで第2位であったこと、申立人商品の認知度が2014年(平成26年)において、その数値は31%と47.6%と差異はあるものの、いずれの調査でも第2位であったことが認められ、2018年(平成30年)及び2019年(令和元年)の調査において、いずれも、申立人商品はエナジードリンクで3強の一つとされ、また、エナジードリンク市場は、2017年(平成29年)において成長を続けていることを併せみれば、申立人商品は、本件商標の登録出願の日(令和元年11月15日)前から登録査定日(令和2年7月13日)はもとより現在においても継続して、我が国のエナジードリンクの需要者の間に広く認識されているものといい得るものである。
また、申立人商品は、個別の商品名があるものの、これらの一連の商品を指称する際には「モンスターエナジー」ブランドと称されており、そのほとんどの容器の中央にMONSTERロゴ及び「ENERGY」の文字が別掲3のとおりの態様で表示されている。
申立人は、我が国で開催される各種のスポーツ競技会、イベントにおいて、看板、ユニフォーム、車体など多種多様なものに、別掲3商標を表示しており、また、我が国において、別掲3商標が表示されたステッカー、衣類、帽子、ヘルメットなどが販売されている。
しかしながら、申立人商品の認知度を紹介するインターネット記事情報(甲311、甲319)では、「モンスターエナジー」(MONSTER ENERGY)の認知度が紹介されているものの、申立人商標単独での認知度が紹介されている記事は示されていない。
以上からすると、申立人商品は「モンスターエナジー」ブランドと称され、その容器に表示されたMONSTERロゴ及び「ENERGY」の文字からなる別掲3商標は近接してまとまりよく表示されていること、別掲3商標が我が国における各種のスポーツ競技会、イベント等、ステッカー及び衣服等に表示されていることからすれば、別掲3商標は、その構成全体をもって我が国のエナジードリンクの需要者の間において、申立人商品を表示するものとして広く認識されているというべきである。
したがって、商品の販売のための広告及び販売促進活動に用いられている別掲3商標と同じ構成からなる「MONSTER ENERGY」の文字を含む引用商標2及び「MONSTER ENERGY」の文字からなる引用商標3は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国のエナジードリンクの需要者の間においては広く認識されていると認めることはできるものの、幅広い需要者層を有する清涼飲料の分野一般及び本件指定商品の分野においては、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されるに至っているものとまでは認めることができないものである。
他方、申立人商標は、ニュースリリース、ポスター、ウェブサイト、宣伝文句等において、申立人又は申立人商品の略称として表示又は掲載が見受けられるとしても、それらは必ずしも統一的に使用されているものではなく、常に申立人商品又は「モンスターエナジー」の文字若しくは別掲3商標とともに表示等されていること、申立人商標単独での認知度は示されていないことなどからすれば、申立人商標については、提出された証拠から、我が国の取引者、需要者の間において、申立人商品を表示するものとして広く認識されているとはいえない。
したがって、「MONSTER」の文字からなる申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお、「MONSTER」の文字を標準文字で表してなる引用商標1及び当該文字の表音である「モンスター」の文字からなる引用商標6が、申立人商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めるに足る事情は見いだせない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
申立人は、本件商標は、引用商標4との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当すると主張している。
そこで、本件商標と引用商標4との関係について、以下検討する。
(1)本件商標と引用商標4との比較
ア 本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり、「MONSTERsJOHN」の欧文字を標準文字で表してなるところ、当該構成文字は、空白を空けることなく、全体としてまとまりよく一体的に表現されているものである。
そして、その構成中、「MONSTER」の欧文字は「怪物。化け物。」の意味を、「JOHN」の欧文字は「男の名」の意味を、それぞれ有する平易な英単語(「ベーシックジーニアス英和辞典」(株式会社大修館書店))であり、「MONSTER」及び「JOHN」の欧文字の間には、「s」の欧文字が配されているところ、構成全体としては、特定の意味を有する熟語や既成の語となるものではないから、直ちに特定の観念を認識させるものとはいえないものであり、また、同じ書体の文字をもって横書きしてなるため、視覚上、その構成全体がまとまりのよい印象を与えるものといえる。
また、本件商標の構成全体から生じる「モンスターズジョン」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、全体として不可分一体の造語を表してなるものと看取、理解されるものであり、その構成文字に相応する「モンスターズジョン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標4について
引用商標4は、別掲2のとおり、黒色の長方形を背景に、上部に爪で縦に切り裂いたような緑色の3本の線状の図形(以下「爪の図柄部分」という。)を配し、その下部には、上段に白抜きでMONSTERロゴを表し、その下段に緑色の「ENERGY」の欧文字を角張った書体で比較的小さく表してなるところ、爪の図柄部分と文字部分とは、重なることなく間隔を空けて配置されているため、視覚上、一見して分離して看取されるばかりでなく、爪の図柄部分からは特定の称呼及び観念を生じないため、文字部分との間に称呼及び観念上のつながりはなく、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。
そうすると、引用商標4に接する取引者、需要者は、その構成中の図形部分と文字部分のそれぞれを出所識別標識としての機能を有する要部として認識、理解するというのが相当であるから、これら要部をもって他人の商標と比較することにより、対比する商標間の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、引用商標4の構成中、「MONSTER」と「ENERGY」の二段の文字部分は、それぞれの文字の書体や大きさは相違するものの、近接して配置されていて、視覚的にまとまりのよい印象を与えるものであり、また、その全体から生じる「モンスターエナジー」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
さらに、「MONSTER」の欧文字は「怪物。化け物。」の意味を、「ENERGY」の欧文字は「力。精力。」の意味を、それぞれ有する平易な英語であるが、両語を結合して熟語や既成の語となるものではなく、いずれかの語が、引用商標4の指定商品との関係において、出所識別標識としての称呼、観念を生じないとまではいえない。
加えて、上記1のとおり、「MONSTER ENERGY」の文字は、申立人の取扱いに係るエナジードリンクを表示するものとして、エナジードリンクの需要者の間において広く認識されているものである。
以上を踏まえると、引用商標4の構成中、「MONSTER」と「ENERGY」の二段の文字部分は、そのいずれかの文字が強く支配的な印象を与えるものではなく、その構成全体をもって出所識別標識としての機能を発揮するものというべきであるから、これより「モンスターエナジー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標4との比較
本件商標と引用商標4とは、外観において、図形の有無や文字構成において明らかな差異があるから、その構成全体についての比較はもとより、その構成中の図形部分又は文字部分の比較においても、判然と区別できるものである。
また、両商標は、称呼において、前半の「モンスター」の音を共通にするものの、後半の「ズジョン」の音と「エナジー」の音との相違により、全体の音構成が明らかに異なるものであるから、両者は、十分に聴別できるというのが相当である。
さらに、両商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標4とは、観念においては比較することができないとしても、外観及び称呼のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標というべきである。
加えて、引用商標4の構成中、「MONSTER」及び「ENERGY」の文字部分から、仮に「怪物的な力」程の観念が生ずるとしても、本件商標は、特定の観念を有しない造語と認められるものであって、両者は観念において相紛れるおそれがないから、結局、両者は明確に区別し得るものである。
(2)小括
本件商標は、上記(1)のとおり、引用商標4とは類似しない商標であるから、両商標の指定商品を比較するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)申立人商標の周知性について
上記1のとおり、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されているとは認めることができないものである。
(2)申立人商標の独創性について
申立人商標は、「MONSTER」の文字からなるところ、当該文字は、「怪物」の意味を有する平易な英語であるから、当該文字自体の独創性は低いものである。
(3)本件商標と申立人商標との類似性の程度について
ア 本件商標は、「MONSTERsJOHN」の文字を標準文字で表してなるところ、上記2の(1)アのとおり、全体として不可分一体の造語を表してなるものと看取、理解されるものであり、その構成文字に相応して「モンスターズジョン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 申立人商標は、「MONSTER」の文字からなり、当該文字に相応して「モンスター」の称呼を生じ、「怪物」の観念を生じるものである。
ウ そこで、本件商標と申立人商標とを比較すると、外観においては、本件商標の構成文字「MONSTERsJOHN」と申立人商標の構成文字「MONSTER」の比較において、両者は「MONSTER」の部分を共通にするとしても、その後における「sJOHN」の有無において相違し、この差異が両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、両者は、明らかに異なるものとみるのが相当である。
次に、本件商標から生じる「モンスターズジョン」と申立人商標から生じる「モンスター」の称呼を比較すると、両者は「ズジョン」の音の有無という差異を有し、この差異が両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は大きく、明らかに聴別できるものである。
さらに、観念においては、本件商標は特定の観念を生じないものであるのに対し、申立人商標からは「怪物」の観念が生じるから、両者は、観念上、相紛れるおそれのないものである。
エ そうすると、本件商標と申立人商標とは、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれがない非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、その類似性の程度は低いものである。
(4)本件指定商品と申立人商品との需要者の共通性及び関連性について
本件指定商品は、前記第1のとおり、「被服,ガーター,靴下留め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」の衣料品関連の商品であるのに対し、申立人商品である「エナジードリンク」は飲料であるから、需要者において一部共通にする場合があるとしても、両商品の販売部門や流通経路が相違するものといえ、商品の関連性があるとはいえない。
(5)出所混同のおそれ
上記のとおり、申立人商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないことに加え、当該文字自体の独創性は低いものであること、本件商標と申立人商標とは、別異の商標であるから、両者の類似性の程度は極めて低いこと、本件指定商品と申立人商品とは、関連性があるとはいえないことから、本件指定商品の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として総合的に判断すれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして申立人商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、申立人商標との関係において、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
(6)また、「MONSTER」の文字を標準文字で表してなる引用商標1及び当該文字の片仮名表記「モンスター」からなる引用商標6は、上記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めることのできないものであり、本件商標は、上記商標との関係においても、出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
さらに、構成中に「MONSTER ENERGY」の文字を含む別掲1の構成からなる引用商標2及び別掲2の構成からなる引用商標4、及び、「MONSTER ENERGY」の文字を標準文字で表してなる引用商標3及び引用商標5は、上記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国のエナジードリンクの需要者の間においては広く認識されているものと認めることはできるものの、幅広い需要者層を有する清涼飲料の分野一般及び本件指定商品の分野においては、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されるに至っているものとまでは認めることはできないものであり、本件商標は、上記商標との関係においても、出所の混同を生ずるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
(7)申立人の主張
申立人は、本件商標とMONSTERエナジードリンク商標とは、それぞれ「MONSTER」と他の語を結合したものとしての観念が想起される点、並びに、構成中に「モンスター」の観念を包含する点が共通し、観念の印象も類似する旨主張する。
しかしながら、本件商標の構成中、「MONSTER」の部分を要部として抽出するのは相当ではないことは、上記2の(1)アのとおりであり、また、「MONSTER ENERGY」又は「MONSTER KHAOS」、「MONSTER ABSOLUTELY ZERO」等のMONSTERエナジードリンク商標の構成中、「MONSTER」の文字部分が要部として分離抽出されるというべき事情は見いだせないから、上記申立人の主張は、採用することができない。
(8)小括
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第7号該当性について
本件商標は、上記第1のとおり、「MONSTERsJOHN」の文字からなるところ、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではない。
また、本件商標は、上記3のとおり、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして申立人商標を連想又は想起させることのないものである。
その他、本件商標の登録出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ない場合等、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と認めるに足る具体的な証拠の提出はない。
そうすると、本件商標は、申立人商標の出所表示力を希釈化するとか、その名声にフリーライドするなど不正の目的をもって使用するものとはいえず、また、他に商標権者が本件商標をその指定商品に使用することが社会一般の道徳に反し公正な取引秩序を乱す、あるいは国際信義に反するなど、公序良俗に反するものというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
5 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも該当しないものであり、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
別掲1
引用商標2(登録第5057229号商標)


別掲2
引用商標4(登録第6148588号商標)(色彩については原本参照。)


別掲3
申立人の商品の容器に表示されている商標


異議決定日 2021-09-30 
出願番号 商願2019-144925(T2019-144925) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 22- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
T 1 651・ 271- Y (W25)
T 1 651・ 263- Y (W25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 中村 拓哉 
特許庁審判長 冨澤 美加
特許庁審判官 馬場 秀敏
庄司 美和
登録日 2020-07-29 
登録番号 商標登録第6274683号(T6274683) 
権利者 株式会社DIAMOND RAISER
商標の称呼 モンスターズジョン、モンスターズ、モンスター、ジョン 
代理人 柳田 征史 

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