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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W242535
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W242535
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W242535
管理番号 1380015 
審判番号 不服2021-4984 
総通号数 264 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-12-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-04-19 
確定日 2021-11-29 
事件の表示 商願2020- 37312拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、平成30年11月5日に登録出願された商願2018-137172に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和2年4月3日に出願されたものであって、同年6月15日付けの拒絶理由の通知に対し、同年7月7日受付けの手続補正書及び同月10日受付けの意見書が提出されたが、同3年1月28日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「MUZE」の欧文字を書してなり、第24類、第25類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、別掲2記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

3 原査定の拒絶理由の要旨
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第458831号商標(以下「引用商標」という。)は、「ミューズ」の片仮名を書してなり、昭和29年6月7日登録出願、第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同30年1月22日に設定登録され、その後、平成17年9月21日に指定商品を第9類、第10類、第14類、第16類、第21類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、さらに、同27年1月27日に存続期間の更新登録が第24類及び第25類に属する商品についてなされた結果、その指定商品は別掲3記載のとおりの商品となり、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「MUZE」の欧文字を書してなるところ、該文字は、辞書等に掲載のない語であって、特定の意味合いを想起させることのない、一種の造語として認識し、把握されるものである。
そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、本願商標は、その構成文字に相応して、「ミュゼ」又は「ムゼ」の称呼を生じるというのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ミュゼ」又は「ムゼ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、上記3のとおり、「ミューズ」の片仮名を書してなるところ、該文字は「ギリシャ神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち。」(広辞苑)の意味を有する外来語であるものの、我が国において親しまれた語とはいえないものであるから、直ちに特定の意味合いを生じないというのが相当である。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ミューズ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
ア 本願商標と引用商標との類否について検討すると、両者は、外観において、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなり、文字種及び構成文字が明らかに相違するものであるから、両者は、外観上、見誤るおそれはなく、明確に区別することができるものである。
イ 称呼においては、本願商標の「ムゼ」の称呼と引用商標の「ミューズ」の称呼とは、構成音及び構成音数が明らかに相違することから、両者は明瞭に聴別し得るものである。
また、本願商標の「ミュゼ」の称呼と引用商標の「ミューズ」の称呼とは、語頭の「ミュ」を共通にするものの、長音の有無及び語尾における「ゼ」及び「ズ」の音の差異を有し、ともに2音及び3音という短い音構成の中では、該差異が全体の証拠に与える影響は比較的大きいものであり、両者は聞き誤るおそれはないというべきである。
ウ 観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。
エ そうすると、本願商標と引用商標とは、観念においては比較することができないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者が取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考慮すれば、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と非類似の商標であるから、その指定商品の類否について検討するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲

別掲1(本願商標)



別掲2(本願商標の指定商品及び指定役務)
第24類 ハンカチ,タオル,バスタオル,フード付きタオル,ビーチタオル,ふろしき,ふくさ,手ぬぐい,布製身の回り品
第25類 被服,ジーンズ地の被服,革製又は人工皮革製の被服,イブニングドレス,オーバーコート,カーディガン,コート,ジャケット,スーツ,スカート,ズボン,セーター,チョッキ,ティーシャツ,キャミソール,パーカ,ブラウス,ポロシャツ,ワイシャツ,レギンス,開きんシャツ,アンダーシャツ,シュミーズ,スリップ,ズボン下,ナイトガウン,ネグリジェ,バスローブ,パジャマ,パンティ,ブラジャー,ペチコート,下着,和服,えり巻き,ショール,毛皮製ストール,スカーフ,ストッキング及びユニホーム用ストッキング,スパッツ,ソックス,ゲートル,タイツ及びタイツストッキング,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,マフラー,ミトン,レッグウォーマー,耳覆い,手袋,帽子,履物,かかと,サンダル靴,スニーカー,ブーツ,雨靴,革靴,靴の引き手,靴の中敷き,編上靴,防寒靴,幼児靴,履物用つま先革,履物用継ぎ目革,履物用甲革,サンダルげた,スリッパ,ベルト,ガーター,ズボンつり,バンド,靴下止め
第35類 織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供

別掲3(引用商標の指定商品)
第24類 経かたびら,布製身の回り品
第25類 洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,ヘルメット,帽子,運動用特殊衣服,マラソン足袋,地下足袋


審決日 2021-11-01 
出願番号 商願2020-37312(T2020-37312) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W242535)
T 1 8・ 261- WY (W242535)
T 1 8・ 262- WY (W242535)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 潤地主 雄利 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 水落 洋
大森 友子
商標の称呼 ミュゼ、ミューズ 
代理人 小野尾 勝 
代理人 山中 一郎 

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