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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない W01
審判 査定不服 外観類似 登録しない W01
審判 査定不服 観念類似 登録しない W01
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W01
管理番号 1379934 
審判番号 不服2021-3961 
総通号数 264 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-12-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-03-29 
確定日 2021-10-11 
事件の表示 商願2019-86840拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 手続の経緯
本願は、令和元年6月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和2年7月22日付け:拒絶理由通知書
令和2年7月30日受付:意見書、手続補正書
令和2年12月24日付け:拒絶査定
令和3年3月29日受付:審判請求書

第2 本願商標
本願商標は、「ハーキュリー」の片仮名と「HERCULES」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第1類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第1類「アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性の樹脂用充填剤,アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性の塗料用充填剤,アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性のコーティング材用充填剤」と補正されたものである。

第3 引用商標
本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第232235号商標(以下「引用商標」という。)は、「HERCULES」の欧文字を横書きしてなり、昭和6年6月23日に登録出願、第1類「樹脂」を指定商品として、同7年2月18日に設定登録され、その後、平成14年4月17日に指定商品を第2類「マスチック,松脂」とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

第4 当審の判断
1 本願商標について
本願商標は、「ハーキュリー」の片仮名と「HERCULES」の欧文字とを、いずれも標準的な書体で、上下二段に横書きしてなる商標であるところ、その上段と下段とは、片仮名と欧文字という文字の種類を異にするため、視覚上分離して観察されるものである。
そして、本願商標の構成中、上段の「ハーキュリー」の片仮名は、辞書に採録されているような既成の語ではなく、また、特定の意味を有するものとして一般に親しまれているような語でもない。
他方、本願商標の構成中、下段の「HERCULES」の欧文字は、「ヘラクレス(ギリシャ神話の英雄)」を意味し、「ハーキュリーズ」と発音される英単語である(株式会社小学館発行「ランダムハウス英和大辞典」(第2版)、株式会社岩波書店発行「広辞苑」(第七版)、株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典」(第4版))。
そうすると、本願商標の構成中、上段の「ハーキュリー」の片仮名は、下段の「HERCULES」の欧文字から生じる自然な読みを表しものとはいえず、また、両者から生じる意味において関連性があるともいえない。
他に、本願商標の構成中、上段部分と下段部分とを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせない。
そうすると、本願商標の構成中「ハーキュリー」の片仮名と「HERCULES」の欧文字とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められない。
してみると、本願商標は、「ハーキュリー」の片仮名と「HERCULES」の欧文字とがそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすというべきであり、「HERCULES」の欧文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して、商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
そして、本願商標の構成中、下段の「HERCULES」の文字が、「ヘラクレス」の意味を有する語であるとしても、当該語が、我が国において広く親しまれている語とは認められないものであるから、これを英語読みに倣って、「ハーキュリーズ」の称呼を生じるものというのが自然であり、特定の観念は生じないものというのが相当である。
2 引用商標について
引用商標は、「HERCULES」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字からは、上記1と同様に、「ハーキュリーズ」の称呼を生じるものであり、特定の観念は生じないものというのが相当である。
3 本願商標と引用商標との類否について
外観については、本願商標と引用商標とは、全体としては相違するものの、本願商標の構成中、下段の欧文字部分との比較においては、「HERCULES」の構成文字を共通にすることに加え、いずれも特徴のない一般的な書体で横書きに表されているから、両者は外観上、近似した印象を与えるものといえる。
次に、称呼については、両者は「ハーキュリーズ」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念については、両者は共に特定の観念を生じないことから、比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは観念において比較できないとしても、外観において近似した印象を与えるものであって、称呼を共通にするものであるから、これらの外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、両者は互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
4 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本願の指定商品と引用商標の指定商品について比較すると、本願の指定商品「アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性の樹脂用充填剤,アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性の塗料用充填剤,アルミナセメントもしくは高炉スラグを主成分とする難燃性もしくは不燃性のコーティング材用充填剤」は、いずれも樹脂、塗料、コーティング材に対し、その補強などの目的で加えられる充填剤であって、化学的製品の一種であると認められる。
また、引用商標の指定商品「マスチック,松脂」は、「マスチック」が「地中海沿岸産のウルシ科の常緑低木から採る天然樹脂」(株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典」(第4版))であり、「松脂」が「松(特にクロマツ)の幹から分泌する樹脂」(株式会社岩波書店発行「広辞苑」(第七版))であるから、いずれも樹脂の一種であって、化学的製品の一種であると認められる。
そうすると、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、いずれも化学的製品の一種であるから、共に化学メーカーが製造し、化学的製品を取り扱う者が需要者であるといえる。
してみると、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、その生産部門、販売部門、需要者の範囲等を共通にする類似の商品というのが相当である。
5 小括
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、互いに類似する商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似する商品である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
6 請求人の主張について
請求人は、「HERCULES」の文字を含む商標から、「ハーキュリーズ」の称呼が当たり前のように生じることはない旨、及び本願商標は「HERCURES」の文字の上部に「ハーキュリー」の文字が付記されているから、これを商標の要部とみるべきである旨主張している。
しかしながら、「ハーキュリーズ(Hercules)」の語が広辞苑やコンサイスカタカナ語辞典に掲載されていること、上記1における認定のとおり、「HERCULES」の文字(語)は、「ハーキュリーズ」と発音される英単語であること、及び当該発音は、「HERCULES」の文字を英語風に読んだ場合、無理のない読みであることからすると、「HERCULES」の文字からは、「ハーキュリーズ」の称呼を生じると判断するのが相当である。
また、本願商標は、上記1のとおり、その構成中「ハーキュリー」の片仮名と「HERCULES」の欧文字とがこれらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められないから、両者がそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすというべきである。
そうすると、本願商標の構成中「ハーキュリー」の片仮名を商標の要部とみる場合があるとしても、なお「HERCULES」の欧文字についても商標の要部であるというべきである。
したがって、請求人の主張は採用できない。
7 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲


審理終結日 2021-08-05 
結審通知日 2021-08-06 
審決日 2021-08-26 
出願番号 商願2019-86840(T2019-86840) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W01)
T 1 8・ 264- Z (W01)
T 1 8・ 261- Z (W01)
T 1 8・ 262- Z (W01)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 池田 光治東 新悟 
特許庁審判長 齋藤 貴博
特許庁審判官 山根 まり子
山田 啓之
商標の称呼 ハーキュリー、ハーキュリーズ、ハーキュレス、ヘルクレス、ヘラクレス 
代理人 土橋 博司 
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