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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W0709
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W0709
管理番号 1377980 
審判番号 不服2021-2028 
総通号数 262 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-02-15 
確定日 2021-10-01 
事件の表示 商願2019-83506拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「AvatarWork」の文字を標準文字で表してなり、第7類及び第9類に属する別掲に記載のとおりの商品を指定商品として、令和元年6月13日に登録出願されたものである。
本願は、令和2年5月14日付けで拒絶理由の通知がされ、同年7月1日受付の意見書が提出されたが、同年11月10日付けで拒絶査定がされ、これに対して同3年2月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『AvatarWork』の文字を標準文字で表してなり、その構成中の『Avatar』の文字は『ウェブページ上で自身を表す人形(イラスト)を選び、髪型や服装、持ち物などを変化させて独自のキャラクター(アバター、分身)を作成し、チャットや掲示板、ゲーム、SNSなどで利用できるサービス。』(株式会社自由国社 現代用語の基礎知識 2018年版)を表す語であり、『Work』の文字は『仕事。労働。』(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)を表す語であるところ、近年、自身の分身となるキャラクター、すなわちアバターを介して、ビジネス上のコミュニケーション等を行う新しい働き方についての取組が行われており、そのような働き方が『アバターワーク』と称されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標は全体として『アバターを活用して働くこと』程の意味合いが認識され、これを、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が『アバターを活用して働くことに関する商品』であることを認識するにとどまるといえることから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「AvatarWork」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「Avatar」の文字及び「Work」の文字が、原審記載の意味を有する語であり、これらを結合してなる本願商標の構成全体から、「アバターによる仕事」程の意味合いを想起させることがあるとしても、本願の指定商品との関係において、商品の品質を直接的に表示したものとして理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。
そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「AvatarWork」の文字が、商品の具体的な品質等を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものということはできず、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
別掲 本願の指定商品
第7類「金属加工用・塗装用ロボット,その他の工業用ロボット,産業用ロボット,産業用ロボットモジュール」
第9類「産業用ロボットの診断・管理・データ処理を行うコンピュータプログラム及びコンピュータソフトウェア,産業用ロボットの構成を最適化するための2次元または3次元シミュレーション用コンピュータソフトウェア,ダウンロード可能な遠隔監視及び分析用コンピューターソフトウェア,遠隔監視システム用電子計算機プログラム,ソリューション用コンピュータソフトウエア,工業プロセス制御用コンピュータソフトウエア,荷役運搬機械制御用コンピュータソフトウエア,コンピュータソフトウェア,コンピュータ,位置測定用センサー,レーザー測定装置,測定機械器具,カメラ,ビデオカメラ,ビデオカメラを用いた遠隔監視装置,電気通信機械器具,電気通信機械器具用接続器,電気通信機械器具の部品及び附属品,プログラマブルコントローラー,マイクロコントローラー,遠隔監視システム用電子応用機械器具及びその部品,電子応用機械器具及びその部品,人工知能搭載のヒューマノイドロボット,教育支援用ロボット(産業用・医療用・遊戯用のものを除く。),産業用ロボット操作技能訓練用シミュレータ」

審決日 2021-09-17 
出願番号 商願2019-83506(T2019-83506) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W0709)
T 1 8・ 272- WY (W0709)
最終処分 成立  
前審関与審査官 飯田 悠太小林 裕子 
特許庁審判長 榎本 政実
特許庁審判官 渡邉 あおい
豊田 純一
商標の称呼 アバターワーク、アバター、ワーク 
代理人 特許業務法人 有古特許事務所 

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