ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W31 |
---|---|
管理番号 | 1377944 |
審判番号 | 不服2021-441 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-01-13 |
確定日 | 2021-09-17 |
事件の表示 | 商願2019- 84048拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は,令和元年6月14日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 令和2年6月5日付け :拒絶理由通知書 令和2年7月20日 :意見書の提出 令和2年9月28日付け:拒絶査定 令和3年1月13日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第31類「舞茸」を指定商品として,登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は,「本願商標は,『香り舞茸』の文字を普通に用いられる書体で黒色で横書きにし,当該文字を白色及び赤色で縁取り,商標全体の背景を濃淡のある緑色で表してなるところ,かかる構成においては,いまだ普通に用いられる方法の域を脱しないものといえる。そして,本願商標の構成中の『香り』の文字は,『よいにおい』の意味を有する語であるから,構成文字全体としては,『よいかおりの舞茸』ほどの意味合いを理解させるものである。また,野菜を取り扱う業界においては,『香り枝豆』,『香り生姜』など,『香り〇〇』(〇〇には商品名が入る。)と称して,よい香りを特徴とする商品が少なからず生産・販売されている実情がうかがえる。そうすると,本願商標をその指定商品『舞茸』について使用しても,これに接する取引者・需要者は,当該商品が『よい香りを特徴とする舞茸』であることを理解,認識するにとどまるものといえるから,本願商標は,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 本願商標は,別掲のとおり,左上角部を三角形状に緑色で塗り,それ以外の部分との境界線をぼやかした薄緑色の横長長方形の中央に,「香り舞茸」の文字を白色と赤色の二色の太線で二重に縁取りして表してなる(「香り」の文字は「舞茸」の文字よりも若干小さく書されている。)ところ,このような複数の色彩の濃淡,図形や文字の配置及び縁取りなどの複数の構成要素を組み合わせた構成態様においては,各構成要素が一体のものとしてデザイン化された特徴のある標章というのが相当であって,「香り舞茸」の構成文字から「よいかおりの舞茸」ほどの意味を想起させる場合があるとしても,商標全体が普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいい難い。 また,当審において,職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,上記した構成上の特徴が取引上普通に採択されている実情は見いだせず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,本願商標を商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 してみれば,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいうことはできない。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するとはいえないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩は原本参照。) |
審決日 | 2021-08-31 |
出願番号 | 商願2019-84048(T2019-84048) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W31)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 加藤 優紀、吉野 晃弘 |
特許庁審判長 |
平澤 芳行 |
特許庁審判官 |
須田 亮一 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | カオリマイタケ、カオリ |
代理人 | 山広 宗則 |