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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W05
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない W05
管理番号 1377937 
審判番号 不服2020-12070 
総通号数 262 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-08-28 
確定日 2021-08-25 
事件の表示 商願2018-135822拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「失禁用パッド」を指定商品として、平成30年10月31日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、黄色と白色で縁取りされ、紺色と青色のグラデーションで表された「超うす」の文字及び白色で縁取りされ、紺色で表された「安心パッド」の文字を上下2段に横書きしてなるところ、これらの文字は普通に用いられる域を出ない方法で表したものといえる。
そして、その構成中の「超」の文字は「俗に、その語の内容をはるかに超えていること」等の意味を、「うす」の文字は「厚みが少ない」の意味を、「安心」の文字は「心配・不安がなくて、心が安らぐこと」の意味を、「パッド」の文字は「当て物。詰め物。」の意味を有する語である。
また、本願の指定商品を取り扱う業界においては、その商品の薄さをアピールしたものや消臭効果や尿漏れの防止、吸収量により、商品の需要者が安心して利用することができることをうたった失禁用パッドが製造・販売されており、そのような商品に「超うす」や「安心パッド」の文字が使用されている。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「超うす型タイプの、安心して利用できる失禁用パッド」であること、すなわち、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するものである。
なお、出願人は、本願商標がその使用により自他商品識別力を獲得していると主張しているが、提出された資料をもってしても、本願商標が使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものとは認められない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号該当性
本願商標は、別掲のとおり、黄色と白色で縁取りされ、ややグラデーションが施された紺色で表された「超うす」の文字と、白色で縁取りされ、紺色で表された「安心パッド」の文字を上下2段に横書きしてなるものである。
そして、本願商標の構成中、上段における「超」の文字は、「俗に、その語の内容をはるかに超えていること」等の意味を有する語であり、「うす」の文字は、「厚みが少ない」を意味する「うすい(薄い)」の語幹を表す語と認められ、下段における「安心」の文字は、「心配・不安がなくて、心が安らぐこと」の意味を、「パッド」の文字は、「当て物」等の意味を有する語である(広辞苑第7版)から、本願商標の構成文字全体からは、「とても薄く、安心できるパッド(当て物)」程度の意味を容易に理解させるものである。
また、原審において示した使用例のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、とても薄い形状の商品を表示する文字として「超うす」の語が、また、尿漏れを防ぎ、安心して使用できる素材や構造を有する商品を表示する文字として「安心パッド」の語が、それぞれ商品に使用されている実情がある。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、「とても薄型の、安心して使用できる失禁用パッド」を認識、理解させ、単に商品の品質、形状を表示するにすぎないものである。
なお、請求人は、本願商標の表示方法が普通に用いられる域を脱する程度にデザイン化が施されている旨主張する。
しかしながら、文字に縁取りをしたり、色を用い、また色にグラデーションを施すことは、商取引において文字を強調するために通常行われる表示方法であって、かかる表示の程度は、特殊なものとはいえないから、本願商標は、いまだ普通に用いられる方法で表示したものというべきである。
したがって、本願商標は、その指定商品について、商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示するにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 商標法第3条第2項該当性
請求人は、本願商標について、その使用がされた結果、請求人の取り扱う軽失禁用パッドを表示する商標として(以下、本願商標を使用した軽失禁用パッドを「請求人商品」という。)、取引者及び需要者に広く認識されているため、本願商標が自他商品の出所識別標識としての機能を果たす旨主張し、その証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出しているため、本願商標の商標法第3条第2項該当性について、以下のとおり検討する。
(1)証拠及び請求人の主張によれば、以下のとおりである。
ア 請求人商品について
全ての請求人商品の包装には、本願商標のほかに「リフレ」のロゴ、吸収量、枚数等の表示がある(甲4、甲5)
イ 使用状況について
(ア)請求人は、本願商標を、2018年(平成30年)10月からペットネームとして請求人商品に使用しており、現在においても、同様に使用している(甲1-1、甲3?甲9)。
(イ)請求人は、請求人商品を、失禁用パッドを含む介護関連商品全般のファミリーネーム「リフレ」の商品ラインナップの一つに位置付け、少なくとも2019年(平成31年)より、商品カタログ及び商品パンフレット等に掲載している(甲1-1、甲3、甲4)。
(ウ)請求人商品は、少なくとも2019年頃より、18都道府県31店舗において陳列されている(甲6)。
ウ 広告宣伝
(ア)テレビCM
a 請求人は、請求人商品のテレビスポットCMを、2018年11月に、関東地方(TBSテレビ)及び近畿地方(毎日放送)において放映し(甲7-1)、2019年(令和元年)11月ないし12月に、関東地方(TBSテレビほか2放送局)、近畿地方(毎日放送ほか1放送局)、東海地方(東海テレビ放送ほか2放送局)、九州地方(RKB毎日放送ほか2放送局)及び新潟(新潟放送ほか1放送局)において放映した(甲7-3)。また、テレビタイムCMを、2019年11月に、テレビ朝日系列27局及びフジテレビ系列26局において放映し(甲7-5、6)、2019年11月ないし12月に、TBS系列28局で放映した(甲7-7、8)。
b 上記aで放映したテレビCMの画像においては、請求人商品の横に、請求人のファミリーネームである「リフレ」のロゴや「Livedo」の文字と図形を組み合わせてなる企業ロゴが表示されている。また、当該CMでは、「リフレ超うす安心パッド」旨のナレーションがなされていることがうかがえる(甲7-2、4、10、12)。
(イ)WEB動画広告
a 請求人は、2018年11月ないし2019年2月及び同年11月ないし2020年(令和2年)1月に、YouTubeにおいて、請求人商品のバンパー広告(動画広告)を行ったことがうかがえる(甲8-1?4)。また、2019年11月ないし12月に、Yahoo!において、請求人商品の動画広告を行ったことがうかがえる(甲8-5?7)。
b 上記aにおいて配信された動画広告においては、請求人商品の横に、請求人のファミリーネームである「リフレ」のロゴや企業ロゴが表示されている。また、当該広告では、「リフレ超うす安心パッド」旨のナレーションがなされていることがうかがえる(甲8-1、3、5)。
(ウ)新聞・雑誌広告
a 請求人は、2019年3月13日付け及び同年11月6日付け「石鹸日用品新報」において、本願商標が使用された請求人商品の新聞広告を掲載した(甲9-9、10)。
b 請求人は、株式会社ハウスメイトパートナーズが発行する季刊誌「Wa vol.45」(2020年1月発行)において、本願商標が使用された請求人商品の雑誌広告を掲載した(甲9-11)。
c 上記a及びbにおいて掲載した広告には、本願商標とともに、その上部に、請求人のファミリーネーム「リフレ」のロゴが表示されている(甲9-9?11)。
(エ)販売数量、売上額及び市場シェア
a 「リフレ 超うす安心パッド」の各種商品(35品)の、2018年10月ないし2020年8月の販売数量総計が、約1億3400万枚であることがうかがえる(甲10-1)。
b 「リフレ 超うす安心パッド」の各種商品(35品)の、2018年10月ないし2020年8月の売上額総計が、約21億7400万円であることがうかがえる(甲10-2)。
c 請求人が、株式会社インテージのデータベースを利用して作成した資料によれば、2019年4月ないし2020年3月の、女性用の軽(薄型)失禁用パッド市場における、請求人商品中の商品名「超うす安心パッド(女性用)」及び「超うす安心パッド羽つき(女性用)」の市場シェアは、61.4%であることがうかがえる(甲10-3)。
(オ)その他
a ツルハグループのウェブサイトにおいて、同グループのプライベートブランドの商品名「くらしリズム 超うす 安心パッド 50cc 中量用 24枚」が商品画像とともに掲載されている。また、同商品の製造販売元として、請求人の名称と住所が記載されている(甲1-2)。
b 株式会社カインズ作成による証明書には、同社が2015年(平成27年)4月から販売しているプライベートブランドの商品名「ケアフィール 超うす安心パッド」は、請求人が製造し、商品名を「超うす安心パッド」とすることについて請求人が承認している旨の記載がある(甲2)。
(2)判断
以上によれば、請求人は、本願商標を、2018年10月から現在に至るまで、継続して請求人商品に使用していることが認められる。
しかしながら、請求人商品の包装には、本願商標と共に請求人のファミリーネームである「リフレ」のロゴが常に表示されている。また、請求人商品の広告宣伝においては、請求人商品又は本願商標と共に「リフレ」のロゴが表示され、ナレーションにおいても、「リフレ超うす安心パッド」として紹介されている。
そして、請求人商品の販売期間は、2018年からと、さほど長いものではない。
また、請求人商品に係る広告は、主として、WEB閲覧者が検索したキーワードに連動して広告が表示されるリスティング広告であり、どの程度の閲覧者がアクセスしたのかも不明であって、テレビCM、新聞・雑誌広告も認められるものの、テレビCMにおいては、2018年11月並びに2019年11月ないし12月のみであり、その期間はさほど長いとはいえず、また新聞・雑誌広告もその数は多いとはいえない。
さらに、請求人商品は、ある程度の販売数量及び売上額があることは認め得るものの、請求人が提出した市場シェアは、その定義として、女性用の軽(薄型)失禁用パッドに限定されたものとなっているから、「失禁用パッド」及び失禁用パッドと用途を同じくする「おむつ」の市場全体における占有率の程度を客観的に推し量ることはできない。
そうすると、提出された証拠からは、本願商標は、使用された結果、請求人の業務に係る商品の出所を表示するものとして、または、独立して識別標識として認識されるに至っているとは認められない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものとはいえない。
(3)請求人の主張
請求人は、自身が他者に対し製造、供給しているプライベートブランド商品(失禁用パッド)に表示されている「超うす安心パッド」の文字は、請求人が承諾したものであり、当該文字の使用は、請求人が事実上コントロールしている旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標は、「とても薄型の、安心して使用できる失禁用パッド」の意味合いを表したものと認識されるものであるから、上記事情によって、本願商標がその指定商品の品質等を表すものとして一般的ではないことにはならない。
さらに、「超うす安心パッド」の文字が請求人の承諾の下で、当該他者に使用されているとしても、当該プライベートブランド商品に接する需要者は、それぞれのプライベートブランド名(「くらしリズム」や「ケアフィール」)に係る商品であることを認識するのみであり、「超うす安心パッド」の文字については、上記1のとおり、商品の品質等を表した文字として認識するのが相当であるから、請求人の製造に係る商品であるという、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、かつ、同条第2項の要件を具備するものではないから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲(本願商標:色彩については原本参照)



審理終結日 2021-06-15 
結審通知日 2021-06-18 
審決日 2021-06-29 
出願番号 商願2018-135822(T2018-135822) 
審決分類 T 1 8・ 17- Z (W05)
T 1 8・ 13- Z (W05)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 谷口 洸太佐藤 緋呂子 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 大森 友子
水落 洋
商標の称呼 チョーウスアンシンパッド、チョーウス、ウス、アンシンパッド、アンシン 
代理人 桶野 清香 
代理人 桶野 育司 
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