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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W25 |
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管理番号 | 1377921 |
審判番号 | 不服2020-17784 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-12-25 |
確定日 | 2021-09-07 |
事件の表示 | 商願2018-140005拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、平成30年11月12日の出願であって、令和元年10月28日付けの拒絶理由の通知に対し、同2年1月8日受付けの意見書が提出されたが、同年9月24日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年12月25日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 2 本願商標 本願商標は、「空調つなぎ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「通気機能を備えた作業服,通気機能を備えたつなぎ」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 本願商標は、「空調つなぎ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「空調」の文字は「空気調節」の略語を、「つなぎ」の文字は本願の指定商品との関係において「上下がつながっている作業服」を意味する語として認識され、その構成全体から「空気調節機能を備えた上下がつながっている作業服」程の意味合いを容易に認識させるものである。 そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、「空気調節機能を備えた上下がつながっている作業服(つなぎ)」が実際に製造・販売されている実情が確認できる。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「空気調節機能を備えた上下がつながっている作業服(つなぎ)」であると認識するにとどまることから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと認識するものである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審の判断 本願商標は、「空調つなぎ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「空調」が「空気調節」の略語(広辞苑第7版)を意味し、「つなぎ」の文字は、本願の指定商品との関係では「上下がつながっている作業服」(前掲書)を意味する語であるから、これらを結合してなる「空調つなぎ」の文字が、原審において説示した意味合いを暗示させる場合があるとしても、本願の指定商品との関係においては、商品の品質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識し、把握されるとみるのが相当である。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「空調つなぎ」の文字が、商品の品質を直接的かつ具体的に表するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見することができず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2021-08-23 |
出願番号 | 商願2018-140005(T2018-140005) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W25)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大岩 優士、藤平 良二 |
特許庁審判長 |
半田 正人 |
特許庁審判官 |
大森 友子 水落 洋 |
商標の称呼 | クーチョーツナギ、クーチョー |
代理人 | 塚田 美佳子 |
代理人 | 山田 薫 |
代理人 | 塚田 美佳子 |
代理人 | 山田 薫 |