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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W35 |
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管理番号 | 1376055 |
審判番号 | 不服2020-5186 |
総通号数 | 260 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-08-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-04-16 |
確定日 | 2021-07-30 |
事件の表示 | 商願2018- 60871拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「クロスボーダーリクルートメント」の文字を横書きしてなり、第35類に属する別掲のとおりの役務を指定役務として、平成30年5月10日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、『クロスボーダーリクルートメント』の文字を横書きしてなるものであるところ、その構成中の『クロスボーダー』の文字は、『国境を越えての』(出典:小学館 プログレッシブ英和中辞典)等の意味を有する『Cross Border』の表音であり、その構成中の『リクルートメント』の文字は、『(新人の)募集』(出典:同上)等の意味を有する『Recruitment』の表音としてそれぞれ一般に知られているものであるから、本願商標は、その構成全体として、『国境を越えての新人の募集』程の意味合いを認識させるものである。また、本願に係る指定役務を取り扱う業界においては、『国境を越えた人材紹介サービス』などを『Cross Border Recruitment』あるいは『クロスボーダーリクルートメント』と称し、取引が行われているという実情が認められる。そうすると、本願商標をその指定役務中『人材の紹介,人材の募集,職業のあっせん,人材の紹介・職業のあっせん及び人材の募集に関する指導・助言及び情報の提供』等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その構成全体より、『国境を越えた人材紹介に関する役務』であることを認識するにすぎないから、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、「クロスボーダーリクルートメント」の文字を横書きしてなるものであるところ、その構成中の「クロスボーダー」が「<取引などが>国境を越えた」(出典:ジーニアス英和辞典 第5版)の意味を有する「cross-border」の表音であり、「リクルートメント」が「求人」(出典:同上)などの意味を有する「recruitment」の表音であり、これらを結合してなる「クロスボーダーリクルートメント」の文字が、原審において説示した意味合いを暗示させる場合があるとしても、本願の指定役務との関係においては、役務の質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難いものである。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「クロスボーダーリクルートメント」の文字が、役務の具体的な質等を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質等を表示するものとはいえず、自他役務を識別する機能を果たし得るものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願の指定役務 第35類「人材の紹介,人材の募集,職業のあっせん,人材の紹介・職業のあっせん及び人材の募集に関する指導・助言及び情報の提供,企業の海外赴任に関する諸手続に係る事務の代理又は代行,企業の海外進出に関する事前調査・企画及び指導又は助言及び情報の提供,企業の海外進出に関するコンサルティング,企業の求人・採用活動・労務管理に関する代行・指導・助言及び情報の提供,給与体系・人事考課に関する代行・指導・助言及び情報の提供,事業の管理並びにこれに関する代行・指導・助言及び情報の提供,人材採用活動を支援するための広告に関する企画又は指導及び助言または情報の提供,企業の人材の採用状況に関する市場調査又は分析,職種・職務適性検査,広告業,ホテルの事業の管理,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析並びにこれらに関する指導・助言及び情報の提供,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成,競売の運営,新聞の予約購読の取次ぎ,一般事務の代理又は代行,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,コンピュータデータベースへの情報編集,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,建築物における来訪者の受付及び案内,文書又は磁気テープのファイリング,新聞・雑誌・インターネットホームページによる広告スペースの提供,広告場所の貸与,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサーの貸与,求人情報の提供,新聞記事情報の提供,自動販売機の貸与,印刷物及び電子出版物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」 |
審決日 | 2021-07-08 |
出願番号 | 商願2018-60871(T2018-60871) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W35)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小島 玖美、滝口 裕子、堀内 真一 |
特許庁審判長 |
森山 啓 |
特許庁審判官 |
綾 郁奈子 板谷 玲子 |
商標の称呼 | クロスボーダーリクルートメント、クロスボーダー |
代理人 | 岡田 全啓 |