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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35
管理番号 1376010 
審判番号 不服2020-17444 
総通号数 260 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-12-21 
確定日 2021-07-26 
事件の表示 商願2019-102022拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「鳳寿」の文字を横書きしてなり,第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,令和元年7月26日に登録出願されたものである。その後,指定役務については,原審における同2年6月25日付け並びに当審における同年12月21日付け及び同3年6月7日付け手続補正書により,最終的に,第35類「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品(「梅干し・練り梅肉・その他の加工した梅」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5582771号商標(以下「引用商標」という。)は,「鳳寿梅」の文字を標準文字で表してなり,平成25年1月15日登録出願、第29類「梅干し,練り梅肉,その他の加工した梅,梅を使用した肉製品,梅を使用した加工水産物,梅を使用した油揚げ,梅を使用した凍り豆腐,梅を使用したこんにゃく,梅を使用した豆乳,梅を使用した豆腐,梅を使用した納豆,梅を使用したカレー・シチュー又はスープのもと,梅を使用したお茶漬けのり,梅を使用したふりかけ,梅を使用したなめ物,梅を主材とする惣菜」を指定商品として,同年5月17日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「鳳寿」の文字を横書きしてなるところ,当該文字は,辞書等に載録されているものではなく,また,特定の意味合いを有するものとして認識されているというような事情も見いだせないものである。
そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して「ホウジュ」の称呼が生じるとみるのが自然であり,特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標は,「鳳寿梅」の文字を標準文字で表してなるところ,引用商標は,同じ書体,同じ大きさ,等間隔で表され,漢字3字からなり,外観上まとまりよく一体的に構成されているものであるから,その構成中のいずれかの語のみが看者に強く印象付けられるとはいい難い。
また,上記(1)のとおり,「鳳寿」の文字部分は特定の意味合いを認識させるものではなく,加えて当該文字部分が特定の事業者の出所表示として広く知られたものであるといった特段の事情も見られないことから,「鳳」,「寿」及び「梅」の漢字3字から構成される引用商標において,殊更「鳳寿」の文字部分のみが一連の語として抽出,認識される事情はないというべきである。
さらに,引用商標の構成文字に相応して生じる「ホウジュバイ」又は「ホウジュウメ」の称呼も,よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうすると,引用商標は,構成全体をもって不可分一体のものと認識し,把握されるとみるのが相当であるから,その構成全体の文字に相応して「ホウジュバイ」又は「ホウジュウメ」の称呼が生じ,特定の観念は生じない。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標との類否について検討するに,本願商標及び引用商標は,漢字3字又は2字と極めて少ない文字数の構成よりなるものであるから,両商標は,外観上,明確に区別できるものである。
次に,称呼についてみるに,本願商標から生じる「ホウジュ」の称呼と,引用商標から生じる「ホウジュバイ」又は「ホウジュウメ」の称呼は,音構成において明らかな差異があるから,両者は十分に聴別可能である。
さらに,観念についてみるに,本願商標及び引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念について比較することはできない。
そうすると,本願商標と引用商標は,観念については比較することはできず,外観及び称呼においては明確に区別できるものであるから,外観,称呼及び観念によって,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は,上記(3)のとおり,非類似の商標であるから,本願商標の指定役務と引用商標の指定商品が類似のものであるとしても,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって,本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。


別掲
審決日 2021-07-08 
出願番号 商願2019-102022(T2019-102022) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W35)
T 1 8・ 261- WY (W35)
T 1 8・ 263- WY (W35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 有水 玲子 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 小田 昌子
茂木 祐輔
商標の称呼 ホージュ 
代理人 清水 定信 
代理人 山本 彰司 
代理人 山本 龍郎 

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