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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25 |
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管理番号 | 1373922 |
審判番号 | 不服2020-8979 |
総通号数 | 258 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-06-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-06-29 |
確定日 | 2021-05-11 |
事件の表示 | 商願2018-77599拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「REBAR」の欧文字を横書きしてなり、第25類「ジャケット,ベスト,フード付きのスウェットパーカー,フード付きのプルオーバー型セーター及びプルオーバー型シャツ,フード付き上着,フード付きジャケット,パーカ,プルオーバー型セーター及びプルオーバー型シャツ,ショートパンツ及びショーツ,被服,ジーンズ地の被服,デニム製被服,ズボン及びパンツ,ボトムス,トップス,ニット製トップス,織物製トップス,ワイシャツ類及びシャツ,洋服,運動用特殊衣服,履物,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品とし、2017年12月18日に米国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成30年6月12日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 (1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標(以下、これらをまとめていうときは『引用商標』という。)と類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (2)引用商標 引用商標は、以下のとおりであり、登録第5293953号商標は現に有効に存続しているものである。 ア 登録第5293953号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成 別掲のとおり 指定商品 第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」、並びに第6類、第14類及び第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日 平成21年7月31日 設定登録日 平成22年1月15日 更新登録日 令和2年2月10日 イ 登録第5733167号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成 「REVER」(標準文字) 指定商品 第28類「ゴルフ用具,ゴルフクラブ,ゴルフクラブバッグ,ゴルフ用手袋」 登録出願日 平成26年1月24日 設定登録日 平成27年1月16日 登録の抹消 令和2年9月23日(分割(後期分)登録料不納) 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、前記1のとおり、「REBAR」の欧文字からなるところ、「REBAR」の文字は「鉄筋」(ランダムハウス英和大辞典第2版 小学館)を意味する英語ではあるものの、我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから、取引者、需要者が、直ちに特定の意味合いを理解するとはいい難い。そうすると、当該文字は、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認識されるものであるから、本願商標からは、特定の観念は生じない。 また、本願商標のように特定の意味合いを認識させない欧文字からなる商標を称呼するときは、我が国で広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえるから、本願商標からは、「レバー」又は「リバー」の称呼を生じるものとみるのが相当である。 (2)引用商標 ア 引用商標1 引用商標1は、別掲のとおり、ややデザイン化された「River」の欧文字からなるところ、「River」の文字は「川」(ジーニアス英和辞典第5版 大修館書店)の意味を有すると容易に理解させる平易な英語であるから、引用商標1からは「リバー」の称呼及び「川」の観念を生じるものである。 イ 引用商標2 引用商標2は、前記2(2)イのとおりの構成からなるものである。 (3)本願商標の商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標と引用商標1との関係について 本願商標と引用商標1との類否について検討するに、両商標は、その外観においては、書体の違いに加え、いずれも欧文字5文字という比較的短い構成において、中央の文字に「EBA」と「ive」の文字の相違があることから、明確に区別できるものである。 次に、称呼においては、本願商標から生じる「レバー」の称呼と引用商標1から生じる「リバー」の称呼とは、いずれも3音という短い音構成において、称呼の識別上重要な語頭音の差異により、容易に聴別できるものである。また、本願商標からは「リバー」の称呼も生じるものであるから、両商標は、「リバー」の称呼を共通にする場合がある。 そして、観念においては、本願商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標1からは、「川」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本願商標と引用商標1とは、称呼を共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別することができ、観念においても相紛れるおそれのないものであるから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、引用商標1とは非類似の商標であるから、その指定商品と引用商標1の指定商品とを比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 イ 本願商標と引用商標2との関係について 引用商標2の商標権は、閉鎖商標原簿の記載によれば、分割(後期分)登録料不納により、商標法第41条の2第6項の規定に基づき、その商標権が存続期間の満了前5年の日(令和2年1月16日)に遡って消滅したものとみなされ、その登録の抹消が令和2年9月23日にされているものである。 したがって、本願商標が、引用商標2と類似するとして、商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は、解消した。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標2との関係においては、拒絶の理由は解消し、引用商標1との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(引用商標1) |
審決日 | 2021-04-21 |
出願番号 | 商願2018-77599(T2018-77599) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W25)
T 1 8・ 262- WY (W25) T 1 8・ 263- WY (W25) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 豊田 純一、和田 恵美 |
特許庁審判長 |
中束 としえ |
特許庁審判官 |
馬場 秀敏 黒磯 裕子 |
商標の称呼 | リバー、レバー |
代理人 | 山尾 憲人 |
代理人 | 川本 真由美 |
代理人 | 佐々木 美紀 |