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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W30
管理番号 1373907 
審判番号 不服2020-13488 
総通号数 258 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-06-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-09-28 
確定日 2021-04-30 
事件の表示 商願2019-115567拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類、第32類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年8月29日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における令和元年9月5日付け及び同年12月20日付けの手続補正書により、最終的に、第30類「生のオレンジスライスを紅茶と一緒に抽出した容器入り紅茶飲料」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、橙色の横長の長方形を背景に、緑色で手書き風の「生オレンジティー」の文字及びその下方に「-Orange Tea-」の文字を横書きしてなるところ、当該構成態様は、本願の指定商品を取り扱う業界において、一般的に使用される構成態様の域を出ない構成態様とみるのが相当である。
そして、本願商標の構成中の「生」の文字は、「動植物を採取したままで、煮たり、焼いたり、乾かしたりしないもの。」等の意味を、「オレンジ」及び「Orange」の文字は、「ミカン科の果樹およびその果実の総称。」の意味を、「ティー」及び「Tea」の文字は、「茶。紅茶。」の意味を有することからすると、本願商標は、全体として、「生のオレンジ茶」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。
また、茶を取り扱う業界においては、生のオレンジを使用したり、オレンジをはじめとした果物の果汁などで風味付けすることが行われている実情がある。
そうすると、文字部分について、普通に用いられる域を出ない方法で書してなる本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標が「生のオレンジを使用して風味付けした紅茶,生のオレンジを使用して風味付けした紅茶飲料」であると認識するに止まり、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、橙色の地色の横長方形内に、緑色で大きく書された「生オレンジティー」の文字と、緑色で小さく書され、左右に横線が配された「Orange Tea」の欧文字を上下2段に表してなるものである。
そして、その構成中の文字部分のうち、上段の「生オレンジティー」に係る「生」の文字は、「食物として採取された動植物そのままで、煮たり焼いたり乾したりしないもの。」の意味を、「オレンジ」の文字は、「ミカン科の果樹およびその果実の総称。」の意味を、「ティー」の文字は、「茶。紅茶。」の意味を(いずれも「広辞苑 第6版」岩波書店)それぞれ有する語である。
しかしながら、当該「生オレンジティー」の文字からは、原審説示のような直接的な意味合いが生ずるとはいい難く、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないということはないとみるのが相当である。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「生オレンジティー」の文字が、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願の指定商品の取引者、需要者が、本願商標を自他商品の識別標識と認識することができないというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲(本願商標:色彩については原本参照)


審決日 2021-04-13 
出願番号 商願2019-115567(T2019-115567) 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (W30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 吉野 晃弘松浦 裕紀子三井 敏匡 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 水落 洋
大森 友子
商標の称呼 ナマオレンジティー、オレンジティー 
代理人 宮田 佳代子 
代理人 特許業務法人RIN IP Partners 

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