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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0509
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0509
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0509
管理番号 1372847 
審判番号 不服2020-7480 
総通号数 257 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-06-02 
確定日 2021-04-06 
事件の表示 商願2018-147850拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類及び第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成30年11月30日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における令和元年9月6日付け手続補正書により、第5類「薬剤」及び第9類「医療分野で使用する電子計算機用プログラム」に補正されたものである。

2 引用商標
(1)登録第4271171号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 別掲2のとおり
指定商品及び指定役務 「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類並びに第1類、第2類、第3類、第4類、第6類、第7類、第8類、第10類、第11類、第12類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第22類、第24類、第25類、第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成9年4月25日
設定登録日 平成11年5月14日
(2)登録第4281790号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 未来(標準文字)
指定商品及び指定役務 「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類並びに第8類、第11類、第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成9年7月8日
設定登録日 平成11年6月11日
(3)登録第4307505号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定商品及び指定役務 「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類並びに第1類、第2類、第3類、第4類、第6類、第7類、第8類、第10類、第11類、第12類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第22類、第24類、第25類、第27類、第28類、第35類、第36類、第37類、第38類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成9年5月27日
設定登録日 平成11年8月20日
(4)登録第5194913号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定役務 第35類「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
登録出願日 平成19年6月27日
設定登録日 平成21年1月9日
(5)登録第5699676号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の態様 別掲3のとおり
指定商品及び指定役務 「薬剤(農薬にあたるものを除く。)」を含む第5類並びに第6類、第7類、第11類、第17類、第19類、第20類、及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成25年7月10日
設定登録日 平成26年9月5日
なお、上記各引用商標は、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、青色の「MR」の欧文字に続けてオレンジ色の「ai」の欧文字を配してなり、さらに、当該「MR」及び「ai」の文字の上方に、その文字に比して小さく表された青色の「ミライ」の片仮名を配してなるものである。
本願商標の構成中の欧文字は、その色彩や大文字、小文字の相違に照らせば、「MR」の文字と「ai」の文字とを結合したものと看取、理解されるとみるのが自然である一方、その構成中の片仮名は、欧文字の上部に近接して小さく表示されていることからすれば、「MR」及び「ai」の文字の読みを表したものと看取される場合があるといえる。
そうすると、本願商標は、「MR」及び「ai」の文字をまとまりよく一体的に表してなるものを主要部として、「ミライ」の文字を小さく表したものであるところ、その構成文字全体から生じる「ミライエムアールエイアイ」の称呼のほか、主要部から、「エムアールエイアイ」の称呼を、小さく表した部分から「ミライ」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標1は、前記2(1)のとおり、「Mirai」の文字をデザイン化して表してなるところ、その構成文字に相応して、「ミライ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
引用商標2は、前記2(2)のとおり、「未来」の文字を表してなるところ、その構成文字に相応して、「ミライ」の称呼を生じ、「過去・現在とともに時の流れを三区分した一つで、まだ来ていない部分。」の観念を生じるものである。
引用商標3ないし5は、前記2(3)ないし(5)のとおり、「MIRAI」の文字と矢印状の図形とを組み合わせてなるところ、外観上、図形部分と文字部分とは、それぞれが独立したものであるとの印象を与えるものであって、文字部分に着目すると、その構成文字に相応して、「ミライ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであり、構成文字や図形部分の有無において顕著な差異があるから、両商標は、外観上、相紛れるおそれはない。
また、本願商標から生じる「ミライエムアールエイアイ」又は「エムアールエイアイ」の称呼と引用商標から生じる「ミライ」の称呼は、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、称呼上、相紛れるおそれはない。一方、両商標から共に「ミライ」の称呼を生ずる場合があり、「ミライ」の称呼において共通する場合があるといえる。
そして、本願商標と引用商標1及び引用商標3ないし5とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできず、引用商標2との比較においては、引用商標2は「過去・現在とともに時の流れを三区分した一つで、まだ来ていない部分。」の観念を生じるものであるから、本願商標と引用商標2は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは「ミライ」の称呼において同一にする場合があるとしても、本願商標から生じるその他の称呼と引用商標から生じる称呼とは明確に聴別することができ、外観においても相紛れるおそれはない。また、本願商標と引用商標1及び引用商標3ないし5とは、観念において比較できず、本願商標と引用商標2とは観念上相紛れるおそれはないものであるから、これらを総合して判断すれば、本願商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標(色彩は、原本参照。)


別掲2 引用商標1


別掲3 引用商標3ないし5



審決日 2021-03-16 
出願番号 商願2018-147850(T2018-147850) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W0509)
T 1 8・ 263- WY (W0509)
T 1 8・ 262- WY (W0509)
最終処分 成立  
前審関与審査官 野口 沙妃早川 真規子清川 恵子 
特許庁審判長 佐藤 松江
特許庁審判官 大森 友子
石塚 利恵
商標の称呼 ミライ、エムアアルアイ、アイ、エムアアルエイアイ 
代理人 山尾 憲人 
代理人 川本 真由美 
代理人 森脇 靖子 

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