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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない W30
審判 査定不服 観念類似 登録しない W30
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W30
審判 査定不服 外観類似 登録しない W30
管理番号 1372817 
審判番号 不服2020-8368 
総通号数 257 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-06-17 
確定日 2021-03-08 
事件の表示 商願2018-124973拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「和の彩」の文字を標準文字で表してなり、第30類「茶,茶飲料,コーヒー,コーヒー飲料,ココア,ココア飲料」を指定商品として、平成30年10月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4438222号商標(以下「引用商標」という。)は、「和のいろどり」の文字を標準文字で表したものであり、平成11年12月21日登録出願、第30類「米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,菓子及びパン,コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として、同12年12月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第4条第1項第11号該当性
ア 商標の類似
(ア)本願商標は、「和の彩」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、「日本。日本製・日本風・日本語などの意を表す。」の意味を有する「和」の文字(「広辞苑 第7版」岩波書店))と、「彩色。配色。」の意味を有する「彩」(いろどり)の文字(前掲書)とを、格助詞である「の」で結合したもので、全体として、各文字の語義を結合した「日本風の彩色、配色」程度の意味合いを認識させるものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ワノイロドリ」の称呼を生じ、「日本風の彩色、配色」程度の観念が生じる。
(イ)他方、引用商標は、「和のいろどり」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は「和」の文字と「彩」の文字を平仮名で表記した「いろどり」の文字とを、格助詞である「の」で結合してなるもので、上記(ア)で示した各構成文字の語義を踏まえると、全体として「日本風の彩色、配色」程度の意味合いを認識させるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「ワノイロドリ」の称呼を生じ、「日本風の彩色、配色」程度の観念が生じる。
(ウ)本願商標と引用商標を比較すると、外観については、語頭2文字の構成文字が共通し、語尾の構成文字(「彩」と「いろどり」)に差異があるものの、当該差異は同じ語を異なる表記方法(漢字と平仮名)で表した程度の違いにすぎず、両者の記憶に残る印象としては近似したものとなるから、外観上相紛れるおそれがある。また、称呼(ワノイロドリ)及び観念(日本風の彩色、配色)はいずれも共通する。
したがって、本願商標は、引用商標とは、外観において相紛らわしく、称呼及び観念が共通するから、これらを同一又は類似する商品について使用するときは、誤認混同を生じるおそれがある互いに類似する商標と認められる。
イ 指定商品の同一又は類似
本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中「コーヒー及びココア,茶」とは、同一又は類似する商品であると認められる。
ウ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは、類似する商標であって、その指定商品も同一又は類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張に対し
ア 請求人は、本願商標は、その構成中「彩」の文字は、「サイ」又は「アヤ」と読まれるのが通常で、「イロドリ」と読ませる場合は「彩り」のように送り仮名を付すことが一般的であるから、その構成文字に相応して「ワノアヤ」や「ワノサイ」などの称呼も生じ得る旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)ア(ア)のとおり、「和」の文字と「彩」(いろどり)の文字を「の」で結合させたものと理解するのが自然であり、全体として「ワノイロドリ」の称呼が生じるとしても、請求人が主張するような称呼が通常、自然と生じるものとは直ちに理解し難いから、その主張は採択できない。
イ 請求人は、引用商標は、その構成中「いろどり」の文字は、「彩り」、「色鳥」、「色取り」など多様な言葉が想起されるから、全体として「和の美しい小鳥」、「和の色彩を除去する」などの多様な観念が想起される旨を主張する。
しかしながら、引用商標は、上記(1)ア(イ)のとおり、全体として「日本風の彩色、配色」の程度の意味合いを認識させるのが自然であり、請求人が主張するような観念が生じるものとは直ちに理解し難いから、その主張は採択できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。


別掲

審理終結日 2021-01-05 
結審通知日 2021-01-08 
審決日 2021-01-19 
出願番号 商願2018-124973(T2018-124973) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W30)
T 1 8・ 264- Z (W30)
T 1 8・ 262- Z (W30)
T 1 8・ 263- Z (W30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 駒井 芳子 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 大森 友子
阿曾 裕樹
商標の称呼 ワノイロドリ、ワノサイ、ワノアヤ、ナゴミノイロドリ、ナゴミノアヤ 
代理人 宮田 佳代子 
代理人 宮城 和浩 
代理人 特許業務法人RIN IP Partners 

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