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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W30 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W30 |
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管理番号 | 1372804 |
審判番号 | 不服2020-6180 |
総通号数 | 257 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-05-07 |
確定日 | 2021-04-01 |
事件の表示 | 商願2018-153711拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として平成30年12月14日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における令和元年5月27日受付けの手続補正書及び当審における同2年5月7日受付けの手続補正書により,最終的に第30類「みそ」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は,要旨以下のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。 「ちくま」の文字は「長野県北部,長野盆地の南西に位置する市」の意味を有する「千曲」の語の平仮名表記として一般的な辞書・辞典類にも多数記載があり,我が国においても一般的に知られた地名・場所であること,「味噌」の文字は「調味料の一つ。大豆を主原料に,米または大麦,大豆の麹こうじと塩とをまぜて発酵させて製したもの」の意味を有する語であること,長野県産の味噌が広く流通している実情があることから,本願商標は,全体として,「長野県千曲市で生産又は販売されているみそ」ほどの意味合いを容易に理解させるものである。 そうすると,本願商標をその指定商品中,「みそ,調味料」に使用したときには,これに接する取引者,需要者は,商品の産地,販売地を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するにとどまるから,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,また,「長野県千曲市で生産又は販売されているみそ」以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 本願商標は,別掲のとおり,「ちくま味噌」の文字を横書きしてなるところ,その構成中の「ちくま」の文字は辞書等に掲載のないものであるから,本願商標全体として,その指定商品との関係において,特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。 また,当審において職権をもって調査するも,「ちくま味噌」の文字が商品の品質,産地,販売地等を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質,産地,販売地等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると,本願商標は,商品の品質,産地,販売地等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。 したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとはいえないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審決日 | 2021-03-16 |
出願番号 | 商願2018-153711(T2018-153711) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W30)
T 1 8・ 272- WY (W30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 三井 敏匡、吉野 晃弘 |
特許庁審判長 |
半田 正人 |
特許庁審判官 |
須藤 康洋 須田 亮一 |
商標の称呼 | チクマミソ |
代理人 | 高橋 三雄 |
代理人 | 高橋 三雄 |
代理人 | 高橋 大典 |
代理人 | 高橋 大典 |