• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W021635
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W021635
管理番号 1371899 
審判番号 不服2020-7731 
総通号数 256 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2021-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-06-04 
確定日 2021-03-19 
事件の表示 商願2018- 87223拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「墨彩色」の漢字と「すみぬりえ」の平仮名を上下2段に書してなり,別掲のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年7月4日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由(要点)
原査定は,「本願商標は,『墨彩色』及び『すみぬりえ』の文字を普通に用いられる方法で,上下2段に書してなるところ,その構成中の『墨』及び『すみ』の文字は『文房具の一種。』の意味を,『彩色』の文字は『着色』の意味を,『ぬりえ』の文字は『児童玩具の一つ。』の意味を,それぞれ有する語であり,また,『○○彩色』や『○○ぬりえ』(『○○』には筆記具や着色用の画材が入る。)の文字が,『○○を使用した着色』や『○○を使用したぬりえ』程の意味合いを表すものとして使用されているものである。これらの事実を考慮すると,本願商標の構成中の『墨彩色』及び『すみぬりえ』の文字は,それぞれ,『墨を使用した着色』及び『墨を使用したぬりえ』程の意味合いを認識させるというのが相当であるから,本願商標を,その指定商品及び指定役務中『墨を使用した着色・ぬりえ用の商品又はそれに関する役務』に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,単に商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは,商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は,「墨彩色」の漢字及び「すみぬりえ」の平仮名を上下2段に書してなるところ,その構成中の「墨」及び「すみ」の文字が「文房具の一種。」を,「彩色」の文字が「着色。」の意味を,「ぬりえ」の文字が「児童玩具の一つ。」を,それぞれ表す語(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑第七版)である。
そして,本願商標を構成する「墨彩色」,「すみぬりえ」の各文字が,原審において説示した意味合いを暗示させる場合があるとしても,本願の指定商品及び指定役務との関係においては,商品の品質及び役務の質を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く,むしろ,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるとみるのが相当である。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において,「墨彩色」,「すみぬりえ」の各文字が,商品の品質及び役務の質等を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,それらの各文字を商品の品質及び役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
してみれば,本願商標は,その指定商品及び指定役務との関係において,商品の品質及び役務の質を表示するものとはいえず,自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当せず,また,本願商標は,商品の品質及び役務の質を具体的に表示する語ではないから,その指定商品及び指定役務について使用するときも,商品の品質及び役務の質について誤認を生ずるおそれはなく,同法第4条第1項第16号に該当しない。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

別掲

別掲 (本願商標の指定商品及び指定役務)
第2類「水彩絵の具,絵の具」
第16類「筆,筆ペン,筆記具,墨,文房具類,塗り絵本,印刷物」
第35類「商品及び役務の販売促進・提供促進のための企画・運営又は開催,商品の販売促進のための展示会及び見本市の企画・運営又は開催,広告業,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供」


特許庁は,著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては,著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審決日 2021-03-04 
出願番号 商願2018-87223(T2018-87223) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W021635)
T 1 8・ 13- WY (W021635)
最終処分 成立  
前審関与審査官 谷口 洸太浦崎 直之佐藤 緋呂子 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 藤村 浩二
大森 友子
商標の称呼 ボクサイショクスミヌリエ、スミサイショクスミヌリエ、ボクサイショク、スミサイショク、スミヌリエ 
代理人 橘 哲男 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ