ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W06 |
---|---|
管理番号 | 1367123 |
審判番号 | 不服2020-6807 |
総通号数 | 251 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-11-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-05-19 |
確定日 | 2020-10-21 |
事件の表示 | 商願2019-13155拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「インスタントロック」の片仮名及び「Instant Lock」の欧文字を上下二段に横書きしてなり,第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,ばね,金属製金具,ボルト・ナットの緩み止め金具,ばね式の締まり金具,金属製帽子掛けかぎ,金属製フック」を指定商品として,平成31年1月18日に登録出願されたものである。 2 原査定における拒絶の理由の要旨 原査定は,「本願商標は『Instant Lock』の欧文字と,その上段に,当該文字の表音と認められる『インスタントロック』の片仮名とを,普通に用いられる態様により二段に表してなるところ,本願商標は,構成全体として,『すぐにできる錠・固定する物』程の意味合いを認識させるものであり,各種金具を取り扱う業界において,取り付け等が簡易ですぐに使用することができる錠又は固定することができる商品が取り扱われていることから,本願商標をその指定商品中の『金属製金具,ボルト・ナットの緩み止め金具,ばね式の締まり金具』に使用しても,これに接する取引者,需要者は,当該商品が『取り付け等が簡易ですぐに使用又は固定することができる商品』であると認識するにとどまり,本願商標は,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は,「インスタントロック」の片仮名及び「Instant Lock」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ,上段の「インスタントロック」の片仮名は下段の「Instant Lock」の欧文字の表音であり,本願商標は,構成全体として,視覚上,まとまりよく一体的に看取されるものである。 そして,本願商標の構成中の「Instant」の欧文字は,「すぐできること」等を意味する英語としてよく知られており,また,その構成中の「Lock」の欧文字は,「錠」等を意味する英語としてよく知られていることから,これらの語を結合した「Instant Lock」の欧文字及びその表音である「インスタントロック」の片仮名が,「すぐにできる錠」のような意味合いを暗示させる場合があるとしても,本願商標が,殊更に,特定の商品の品質等を具体的かつ直接的に表したものと理解,認識させるとは直ちにはいい難いものである。 また,当審において職権をもって調査するも,「Instant Lock」の欧文字及びその表音である「インスタントロック」の片仮名が,原審説示の「取り付け等が簡易ですぐに使用することができる商品」を表す語として使用されている事実は発見できず,また,本件商標の指定商品との関係において,特定の商品の品質等を表示するものとして普通に用いられていると認めるに足る事実も見いだせない。 そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然であるから,これをその指定商品に使用しても,商品の品質等を表示したものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。 したがって,本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
|
審決日 | 2020-09-30 |
出願番号 | 商願2019-13155(T2019-13155) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W06)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 赤澤 聡美 |
特許庁審判長 |
榎本 政実 |
特許庁審判官 |
浜岸 愛 豊田 純一 |
商標の称呼 | インスタントロック、インスタント、ロック |
代理人 | 眞島 竜一郎 |
代理人 | 及川 周 |