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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2018890085 審決 商標
無効2019890038 審決 商標
無効2020890039 審決 商標
無効2018890038 審決 商標
無効2018890005 審決 商標

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審決分類 審判 一部無効 商4条1項7号 公序、良俗 無効としない W35
審判 一部無効 商4条1項10号一般周知商標 無効としない W35
審判 一部無効 商4条1項15号出所の混同 無効としない W35
審判 一部無効 商4条1項19号 不正目的の出願 無効としない W35
管理番号 1366163 
審判番号 無効2019-890012 
総通号数 250 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-10-30 
種別 無効の審決 
審判請求日 2019-02-13 
確定日 2020-08-11 
事件の表示 上記当事者間の登録第5931031号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5931031号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROAD TO ULTRA」の欧文字を標準文字により表してなり、平成28年10月5日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同29年2月14日に登録査定、同年3月10日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が、本件商標の登録の無効の理由について、引用する商標は、以下の商標(以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。)であって、いずれも同人の事業に係る音楽イベントを表示する商標として、日本国内及び外国において広く認識されていると主張するものである。
1 国際登録第1386976号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様:ROAD TO ULTRA
指定商品及び指定役務:日本国を指定する国際登録において指定された第25類、第35類及び第41類に属する商品及び役務
国際商標登録出願日:2017年(平成29年)12月5日
優先権主張:アメリカ合衆国 2017年(平成29年)12月5日
2 別掲1ないし別掲4のとおり、丸みを帯びて右側に傾斜した「ROAD TO」の欧文字を上段に小さく、上段と同様の書体で「ULTRA」の欧文字を下段に大きく配した構成からなる商標(以下、これらをまとめて「引用商標2」といい、別掲1ないし別掲4の構成からなる商標については、「引用商標2の1」ないし「引用商標2の4」のようにいう。)

第3 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「広告業,広告に関する助言又は情報の提供,広告スペースの貸与,商品の販売・役務の提供促進のための展示会・見本市・展覧会・キャンペーン・イベントの企画・運営又は開催及びこれらに関する助言又は情報の提供,商品の販売促進又は役務の提供促進のためのアンケートの実施,商品の売上又は売上ランキング情報の提供,トレーディングスタンプ・クーポン券・ポイント蓄積式カード・割引付特典カードの発行・管理・清算及びこれらに関する情報の提供,事業の管理・運営・支援及びこれらに関する助言又は情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,商品の売上管理・在庫管理・物流管理・顧客管理及びこれらに関する情報の提供,起業に関する指導及び助言,消費者動向・産業動向・企業動向・経済動向に関する調査・分析及びこれらに関する情報の提供又は助言,経営・企業・事業・経済・商業に関する情報の提供」(以下「無効請求役務」という。)について登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第81号証を提出した。
1 利害関係について
請求人は、本件商標が引用された国際商標登録出願をしている。
したがって、請求人は、引用各商標に関して、出所の混同が生じるおそれのある他人の使用、及びその高い識別力の毀損、希釈化等を及ぼすおそれのある他人の使用等を排除することにつき、利害関係を有する者である。
2 請求人について
請求人は、社長兼最高経営責任者であるRussell Faibisch氏によって1997年にマイアミで設立された。
1999年以来、毎年3月に開催されている国際的に有名な「ULTRA MUSIC FESTIVAL」(以下「UMF」という。)及びそれに関連する「ROAD TO ULTRA」その他のイベントは、米国フロリダ州 マイアミビーチで始まり、2018年3月に20周年を迎えた。20年にわたり、「UMF」は、アルゼンチン、バリ、ブラジル、チリ、中国、クロアチア、イビサ、日本、韓国、メキシコ、シンガポール、南アフリカ、台湾、そしてもちろんマイアミなどで開催され、世界で名立たるDJ、プロデューサー、ライブアクトで聴衆を魅了している。
「ROAD TO ULTRA」は、「UMF」のプレイベント(プレパーティー)として、2012年以降、韓国、日本、チリ、パラグアイ、マカオ、シンガポール、フィリピン、ボリビア、ペルー、プエルトリコ、台湾、タイ、香港、コロンビア、インド、オーストラリアで開催されている。
2013年3月にマイアミで開催された「UMF」は、15周年に当たり、6日間で33万人を動員したモンスターパーティとなった(甲25)。
「UMF」は、日本でも「テレビや雑誌など色んなメディアでも取り上げられ、知名度も高く」、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の世界3大フェスティバルの1つと評されている(甲6?甲8)。
請求人は、継続的に広告宣伝等も行っており、加えて、「UMF」は、インターネットを通じて、イベントの動画が配信され、世界中の多くのダンスミュージックファンに聴取されている(甲9、甲10)。
「UMF」は、YouTubeライブなどオンライン上でのライブストリーミング配信(生中継)にも積極的に取り組んでおり、オンライン上では、述べ、1億2,500万人以上がUltra Musicを視聴し、合計の視聴時間300万時間を記録した(甲9)。
請求人が開催する「UMF」は、世界最大かつ最も成功を収めているエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)ブランドとしてだけでなく、世界で最も国際的で世界最大級のフェスティバルブランドとしても認識されるに至っている。
「UMF」は、イギリスのダンス・ミュージック誌「DJ Magazine」が約50万人の投票に基づいて、毎年発表している「世界一のフェスティバル」に、本件商標の登録出願日(2016年10月5日)より前の2016年4月28日に選出された(甲11)。
日本においても請求人が開催する「UMF」は、世界で最も成功している音楽フェスとして紹介されている(甲12)。
以上より、日本国内及び外国において、「UMF」や「ROAD TO ULTRA」は、本件商標の登録出願日前には既に請求人の開催するフェスティバルの表示として広く知られていた。
このことは、例えば、本件商標の登録出願日より前にテレビや雑誌など色んなメディアでも取り上げられ、知名度も高く、エレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)の世界3大フェスティバルの1つと評されていることからも明らかである(甲6?甲8)。
「UMF」は、2017年には世界20か国で開催され、100万人以上の動員数となった(甲10)。
3 「ROAD TO ULTRA」の周知著名性
(1)「ROAD TO ULTRA」について
我が国でも、2013年12月20日に「ROAD TO ULTRA TOKYO」が東京お台場で開催された(甲18?甲25)。
2014年以降、「UMF」は、通称「ULTRA JAPAN」として日本でも毎年開催され続けている。
日本だけでも、「UMF」の動員人数は、2014年9月27日、28日 4万2千人、2015年9月19日?21日 9万人、2016年9月17日?19日 12万人、2017年9月16日?18日 12万人、である(甲10、甲13?甲15)。
ぴあ総研ほかの発表によると、日本における「UMF」は、EDMフェスの中では最多の動員数となった。ちなみに、日本の4大ロックフェスティバルの動員数は、「FUJI ROCK FESTIVAL」12万5千人、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」約27万4千人、「RISING SUN ROCK FESTIVAL」7万2千人、「SUMMER SONIC」東京・大阪2か所開催 15万人である(甲16、甲17)。
「UMF」の12万人という動員数は、日本の音楽フェスティバルの中でも有数の動員数で、「UMF」が日本においても人気・知名度の高いフェスティバルであることは明らかである。
上述のように、「UMF」及びそれに関連する「ROAD TO ULTRA」は、本件商標の登録出願日(平成28年(2016年)10月5日)の前から現在に至るまで請求人によって継続して使用されていること、かつ、請求人の業務に係る表示として、日本国内及び外国において広く知られ、周知著名となっている(甲3?甲8、甲13?甲15、甲18?甲25)。
(2)「ROAD TO ULTRA」について、イベントの通知と広告情報を配信するForeventというサイトにおいて、シンガポールで開催された「ROAD TO ULTRA」についての情報が記載されおり、その中に、主催者として請求人が明記されている(甲32)。
請求人は、メインイベントの「UMF」へつながるイベントであることを意図して「ROAD TO ULTRA」を案出した。各国で「UMF」を開催する前に、各地のオーディエンスに規模を縮小しつつも「UMF」と同様のコンセプトのステージを体感してもらおうとするものであり、ステージデザインは、請求人の「UMF」のクリエイティブチーム(Ultra Worldwide)によって開発され、屋内と屋外の両方の会場のニーズに対応するように適合されている(甲33、甲34)。このように、「ROAD TO ULTRA」は「UMF」のプレイベント(プレパーティー)として請求人が主催している。
「企画・制作:エイベックス・ライブ・クリエイティブ株式会社(現名称:エイベックス・エンターテイメント株式会社)」(甲2)は、請求人が日本で主催する「ROAD TO ULTRA TOKYO」を安全に運営するための日本におけるプロモーターであり、「Agent: Resident Adviser」に該当する(甲32)。
(3)「ROAD TO ULTRA」について、請求人が当該イベントを主催している事実や「ROAD TO ULTRA」について日本国内及び外国において当該イベントが開催された事実を示す証拠を一覧表として提出する(甲34?甲50)。
(4)「ROAD TO ULTRA」について、引用各商標が実際に使用されていることを示す具体的な証拠として、請求人が作成したポスター及び請求人自身のウェブサイトを示す(甲51?甲81)。甲第51号証ないし甲第78号証はフライヤーとしても配布されている。
(5)「ROAD TO ULTRA」について、日本国内及び外国における当該イベントに係る広告宣伝の規模については、「2015年にシンガポールで『Road to ULTRA』として初めて発表されたこのイベントは、大々的に宣伝され、発売開始後たった21分で11,000枚のチケットが販売されました。」と、広告宣伝の規模が客観的に示されている(甲42)。
請求人は、ポスターを作成し(甲51?甲81)、App StoreやGoogle Payでダウンロードができる、業界をリードするモバイルアプリケーションを提供し、イベントのラインアップ、開催時間とステージの設定、サプライズアナウンスメントを配信している。
4 本件商標と引用各商標の構成について
(1)本件商標の構成
本件商標は、一行に一連に書された「ROAD TO ULTRA」の欧文字を標準文字で構成されている。
(2)引用各商標の構成
引用商標1は、一行に一連に書された「ROAD TO ULTRA」の欧文字で構成されている(国際登録出願の基礎出願の米国商標出願は標準文字指定)。
引用商標2は、上段の「ROAD TO」と下段の「ULTRA」が丸みを帯びて右側に傾斜した欧文字で構成されている。
(3)指定役務について
本件商標の指定役務は、請求人の事業に係る役務と関連性が強く、引用各商標の役務と同一又は類似する。
被請求人は、現在452件の商標権を所有しているが(甲28)、その多くは第28類に係るものであり、指定役務第35類に係る権利は、452件中でわずか3件のみである(甲29)。
その3件とは、本件商標、「TAILOR M78」(商標登録第5738996号(甲30))及び商標登録第5928493号(甲27)(以下「被請求人別件商標」という。)であるところ、請求人の事業に係る役務と関連性の強い(つまり引用各商標の役務と同一又は類似する)、類似群コード35A01、35A02、35B01に係る第35類を含むのは、後にも先にも本件商標と被請求人別件商標(請求人の引用商標2と類似性の極めて高い商標)のみである。
つまり、「ROAD TO ULTRA」に係る本件商標と被請求人別件商標に限って、請求人の事業に係る役務と関連性の強い類似群コード35A01、35A02、35B01に係る指定役務を含んでおり、本件商標と被請求人別件商標の唐突性、特異性が際立っている。
(4)請求人は、本件商標の登録出願日よりも前の2015年12月に、「ULTRA MUSIC FESTIVAL」を国際登録出願し、日本でも登録を認められ(国際登録第1285196号:甲31)、その指定役務には、第35類「広告・マーケティング及び販売促進のための企画及びその実行の代理,コンサートでの生演奏・音楽祭及びパーティイベントの促進(他人のためのこと),コンサートでの生演奏・音楽祭及びパーティイベントの資金援助の促進,健康・コミュニティ及び環境維持問題に関する人々の関心の促進」(類似群コード35A01、35A02、35B01)を含む。
5 被請求人の認識について
被請求人は、東京に所在する「映像作品の企画・製作・配給」、「商品化・広告ライセンシング事業」、「ライブイベント企画・製作・運営」、「映像・総計技術提供」を主たる業務とする法人であり(甲26)、被請求人の主たる事業の1つが「商品化・ライセンシング事業」であり、ライセンシーの募集をしている。「商品化・ライセンシング事業」は高い法的意識や注意レベルが必要な事業である。
さらに、その他の「映像作品の企画・製作・配給」、「ライブイベント企画・製作・運営」、「映像・造形技術提供」は、他業種に比べ、日本(特に東京)で開催されるイベントに係わる情報に日頃から接する機会が多い事業であり、請求人のイベントに関する情報に接し、請求人の事業の規模の大きさも把握し得ていたことも推察できる。
加えて、引用各商標は、本件商標の登録出願日前にインターネットに掲載されており、「ROAD TO ULTRA」と検索すれば容易に挙がってくることからも、引用各商標が請求人に係る表示として日本及び外国で使用され、周知著名性を得ていたことも容易に把握できる。
そのような状況において、被請求人が、本件商標の登録出願日と同日に、本件商標のみならず請求人の商標として周知著名性を得ている引用商標2と同一又は類似する商標(被請求人別件商標)を登録出願し、商標登録を受けていることは偶然とはいい難い。
つまり、被請求人は、請求人による周知著名性を得ている商標を明確に認知した上で、本件商標や被請求人別件商標をそれぞれ出願したことは容易に想像できる。
6 出所混同のおそれについて
請求人は、「ROAD TO ULTRA」を、2012年から現在に至るまで、引用商標1のように表示したり、引用商標2の1(日本 2013年開催)、引用商標2の2(シンガポール 2015年開催)、引用商標2の3(フィリピン 2015年開催)、引用商標2の4(プエルトリコ 2015年開催)のように表示したりしてきた(甲3?甲5)。
本件商標と引用商標1は同一といえる。
本件商標と引用商標2は大文字、小文字の違いはあるものの構成する欧文字は同じであり、類似性が極めて高い。
よって、本件商標は、需要者に請求人の商標であると誤認を生じさせる可能性が高い。
7 商標法第4条第1項第7号について
引用各商標は、請求人が係わる事業を示す商標として、本件商標の登録出願日である平成28年(2016年)10月5日よりも前から現在に至るまで継続して日本国内において全国的に広く知られ、周知著名であることは上述のとおりである。
そして、被請求人の主たる事業の1つは「商品化・ライセンシング事業」であり、被請求人は高い法的意識や注意レベルをもって、商標を含む知的財産についての豊富な経験と知識を有するプロフェッショナルである。
また、その他の事業「映像作品の企画・製作・配給」、「ライブイベント企画・製作・運営」、「映像・造形技術提供」は、他業種に比べ、日本(特に東京)で開催されるイベントが係わる情報に日頃から接する機会が多い。
そのような被請求人であるから、商標出願をするに当たって、請求人の存在やイベントのこと、そのイベントの1つの表示である「ROAD TO ULTRA」が2012年から世界各地で使用されてきたこと、請求人の事業の規模の大きさを明確に認識し、かつ、本件商標や被請求人別件商標を被請求人が請求人よりも先に取得することによる請求人への影響の大きさも十分に認識した上で、本件商標と被請求人別件商標を出願し、商標登録を受けたことは容易に推認できる。
引用各商標の態様は、本件商標の登録出願日より前にインターネット上に掲載されており、インターネットで「ROAD TO ULTRA」と検索すれば容易に挙がってくる(甲3?甲8、甲13?甲15、甲18?甲25)。
また、引用各商標が請求人に係る表示として、日本国内及び外国で使用され、周知著名性を得ていたことも容易に把握できる。
そのような状況からも、被請求人が、本件商標や、引用商標2と極めて類似性の高い被請求人別件商標を出願したことは偶然とはいい難い。
つまり、本件商標は、何らかの不正な意図をもって、被請求人によって剽窃的に出願され、登録を受けたものであることが強く推認され、本件商標の登録出願の経緯は社会的相当性を欠くものである。
本件商標が無効請求役務に使用された場合、請求人の業務に係る役務を表示するものとして周知著名な引用各商標の出所表示機能が稀釈化され、請求人に経済的及び精神的損害を与えることは疑いなく、社会一般道徳及び国際信義に反するものといわざるを得ない。
被請求人の本件商標の登録出願は、商標登録出願について先願主義を採用し、また、現に使用していることを要件としていない我が国の法制度を前提としても、健全な法感情に照らし、条理上許されないというべきであり、また、商標法の予定する秩序に反するものというべきであるから、本件商標は、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
8 商標法第4条第1項第10号について
引用各商標は、上述のとおり、取引者・需要者の間に相当程度以上に広く認識されるに至っている。
本件商標と引用各商標とが類似することは一見して明らかであり、また、本件商標の指定役務のうち、無効請求役務については、請求人の業務に係る役務と同一又は類似する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。
9 商標法第4条第1項第15号について
引用各商標は、請求人が係わる事業を示す商標として、本件商標の登録出願日である平成28年(2016年)10月5日よりも前から現在に至るまで継続して日本国内において全国的に広く知られている、すなわち著名であることは上述のとおりである。
本件商標と引用各商標とは類似性が極めて高く、本件商標が無効請求役務に使用された場合には、請求人又はこれと経済的又は組織的な関係を有する者の業務に係る役務と誤信され、その出所について混同を生ずるおそれがある。
本号の規定は、出所混同防止にとどまらず、フリーライド、ダイリューション(稀釈化)も防止する趣旨の規定であると解されている(平成10年(行ヒ)85号 最高裁判決)が、本件商標を無効請求役務に使用する行為は、請求人の役務出所識別標識として広く認識されている引用各商標の顧客吸引力にフリーライドするものといわざるを得ず、そのような使用によって引用各商標の出所表示機能が希釈化されることは明白である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
10 商標法第4条第1項第19号について
引用各商標は、請求人が係わる事業を示す商標として、本件商標の登録出願日である平成28年(2016年)10月5日よりも前から現在に至るまで継続して日本国内及び外国において広く認識されていることは上述のとおりである。
本件商標は、日本国内及び外国において需要者の間に広く認識されている引用各商標と極めて類似性の高い商標であることは明らかである。
被請求人の主たる事業の1つが「商品化・ライセンシング事業」であり、ライセンシーの募集をしていることから、被請求人は商標を含む知的財産についての豊富な知識と経験を有していることは明らかであり、かつ、被請求人の所在地が東京であり、主たる事業が「ライブイベント企画・製作・運営」、「映像作品の企画・製作・配給」であること等から、被請求人は、日本国内(特に東京都内)で行われるイベントやその規模、ブランド力等を明確に把握し得る状況にあり、被請求人は、請求人の商標が日本国内及び外国において広く知られている事実を明確に認識し、その上で、請求人の著名な商標の顧客吸引力を利用しようとしていたことは明らかである。
そのため、被請求人に不正の目的があったことは明らかである。
以上を総合勘案すれば、被請求人は、本件商標の登録出願時点において、請求人を認識していたこと、また、引用各商標が請求人の商標として日本国内及び外国において広く認識されていることも理解していたこと、さらには、本件商標を取得することで、何かしらの経済的利益を得ることを目的としていたことは容易に推認できる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
11 まとめ
以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号又は同第19号に違反して登録されたものであり、同法第46条第1項により、その登録は無効とされるべきである。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、請求人の主張に対して何ら答弁していない。

第5 当審の判断
請求人が本件審判を請求するにつき、利害関係について争いがないから、本案について判断する。
1 引用各商標の周知著名性について
(1)請求人の主張及び同人の提出に係る証拠によれば,以下のとおりである。
ア 請求人について
請求人は、「ULTRA MUSIC FESTIVAL」(「UMF」)という名称の音楽フェスティバルを1999年より米国フロリダ州を初めとして世界各地で開催し、メインイベントである当該「UMF」につながるプレイベント(プレパーティー)として、「ROAD TO ULTRA」というイベント(以下「ROAD TO ULTRA」という。)を主催していると主張しているところ、その証拠として、2015年9月19日にシンガポールで「ROAD TO ULTRA」を請求人が主催したとされるインターネットの紹介記事(甲32)、「2017 ULTRA ENTERPRISES INC ALL RIGHT RESERVED」等と記載された「ROAD TO ULTRA」のポスターの写し(甲51?甲78)を提出している。
また、「ROAD TO ULTRA」、「ULTRA ENTERPRISES INC ALL RIGHT RESERVED」等と記載された請求人のウェブサイト(英語)(以下「請求人ウェブサイト」という。)のプリントアウトを提出している(甲79?甲81)。
イ 我が国における「ROAD TO ULTRA」の開催について
我が国においては、「ROAD TO ULTRA」は、「UMF」の日本開催を前に、2013年12月20日、東京で開催された(甲18?甲25、甲38、甲52)。
その参加人数について、請求人は、「3,500人」と主張しているが、これを裏付ける客観的な証拠は見いだせない。
ウ 外国における「ROAD TO ULTRA」の開催について
請求人は、「ROAD TO ULTRA」の開催国(地域)、開催地、開催年月日及び参加人数について主張しているところ、インターネット記事やポスターの写しによって当該イベントを開催したことがうかがわれるのは、以下のとおりである。ただし、参加人数については、請求人の主張を裏付ける客観的な証拠は見いだせない。
(ア)韓国 ソウル 2012年12月8日 6,000人(甲35?甲37、甲51)
(イ)コンロンビア ボゴタ 2014年2月20日及び21日 15,000人以上(甲53)
(ウ)台湾 高雄 2014年6月14日 参加人数不明(甲54)
(エ)タイ バンコク 2014年9月26日 8,000人以上(甲39、甲40、甲55)
(オ)パラグアイ アスンシオン 2014年10月10日 18,000人以上(甲41)
(カ)タイ バンコク 2015年6月12日 参加人数不明(甲49)
(キ)中国 マカオ 2015年6月13日 参加人数不明(甲48、甲56)
(ク)シンガポール 2015年9月19日 11,000人(甲42、甲57)
(ケ)台湾 台北 2015年9月20日 参加人数不明(甲58)
(コ)フィリピン マニラ 2015年9月26日 参加人数不明(甲59)
(サ)プエルトリコ サンファン 2015年10月2日 参加人数不明(甲4、甲60)
(シ)ペルー リマ 2015年10月7日 20,000人(甲61)
(ス)パラグアイ アスンシオン 2015年10月9日 15,000人(甲43)
(セ)タイ バンコク 2016年6月11日 参加人数不明(甲62)
(ソ)台湾 台北 2016年9月11日 17,000人(甲63)
(タ)中国 香港 2016年9月17日 参加人数不明(甲44、甲64)
(チ)フィリピン マニラ 2016年9月17日 参加人数不明(甲65)
(ツ)ペルー リマ 2016年10月7日 25,000人(甲66)
(テ)チリ サンンティアゴ 2016年10月8日 参加人数不明(甲67)
(ト)ボリビア サンタクルーズ 2016年10月14日 参加人数不明(甲68)
(ナ)パラグアイ ラキウラ 2016年10月15日 参加人数不明(甲69)
(ニ)インド ムンバイ 2017年9月7日 10,000人(甲45、甲46、甲70)
(ヌ)インド ニューデリー 2017年9月8日 15,000人(甲45、甲46、甲70)
(ネ)台湾 台北 2017年9月10日 27,000人(甲47、甲71)
(ノ)フィリピン マニラ 2017年9月15日 参加人数不明(甲72)
(ハ)中国 香港 2017年9月16日 参加人数不明(甲73)
(ヒ)ペルー リマ 2017年10月7日 参加人数不明(甲74)
(フ)チリ サンティアゴ 2017年10月14日 参加人数不明(甲75)
(ヘ)オーストラリア メルボルン 2018年2月24日 参加人数不明(甲76)
(ホ)中国 香港 2018年6月9日 参加人数不明(甲50、甲77)
(マ)ペルー リマ 2018年10月13日 参加人数不明(甲78)
エ 引用各商標の使用状況について
(ア)引用商標1
請求人ウェブサイト記事中に、請求人が主催したと主張するイベントを表示するものとして引用商標1と同一の「ROAD TO ULTRA」の文字が記載されている。
しかしながら、このウェブサイトが、需要者の間でどの程度閲覧されていたかを示す具体的な証拠の提出はない。
(イ)引用商標2
「ROAD TO ULTRA」のポスターには、丸みを帯びて右側に傾斜した「ROAD TO」の欧文字を上段に小さく、上段と同様の書体で「ULTRA」の欧文字を下段に大きく配した構成からなるロゴマークが表示されており、引用商標2とほぼ同一の構成からなる商標が当該ポスターに使用されていたということができる(甲51?甲78)。
しかしながら、これらのポスターの掲示部数、掲示場所、掲示時期等の事実は、提出された証拠からは、具体的に把握することができない。
また、請求人ウェブサイトにおいても、「ROAD TO ULTRA」の英語による紹介記事とおぼしき記載中に、引用商標2の構成態様とほぼ同一の構成からなるロゴマークが表示されており、請求人のウェブサイトにおいても、引用商標2とほぼ同一の構成からなる商標が使用されていたということができる(甲79?甲81)。
しかしながら、このウェブサイトが、需要者の間でどの程度閲覧されたかを示す具体的な証拠の提出はない。
(2)判断
ア 我が国における引用各商標の周知著名性
上記(1)からすれば、請求人は、「UMF」を1999年より米国フロリダ州を初めとして世界各地で開催し、2012年からは、そのプレイベントとして「ROAD TO ULTRA」を世界各地で継続的に開催し、ポスターや請求人ウェブサイトにおいて、その宣伝広告をしていることがうかがわれる。
しかしながら、我が国における「ROAD TO ULTRA」の開催は、2013年12月20日、東京で一回のみであり、その参加人数にしても3,500人程度とされており、音楽イベントの参加人数としてさほど多いものということはできないし、また、東京で開催された「ROAD TO ULTRA」のポスターの掲示部数、掲示場所、掲示時期等の事実は、具体的に把握することができず、当該イベントが需要者の間に広く認識されていたということもできない。さらに、請求人のウェブサイトは英語で記載されており、日本に向けた情報の発信とみることはできず、我が国で多くのアクセス数があった等の事実も認められない。
してみれば、引用各商標がポスターや請求人ウェブサイトに表示されているとしても、これらが、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、我が国の需要者の間に広く知られているものであるということはできない。
イ 外国における引用各商標の周知著名性
外国における「ROAD TO ULTRA」は、2012年12月から2018年10月にかけて、30回以上開催されていることがうかがわれるものの、各地の「ROAD TO ULTRA」の参加人数を裏付ける客観的な証拠はないものである。
加えて、その開催地はアジア、南米、オセアニアと地理的に広範囲にわたっているところ、この約6年間で3回以上開催されたのは、タイ バンコク(3回)、フィリピン マニラ(3回)、台湾 台北(3回)ペルー リマ(4回)中国 香港(3回)であって、多くても2年に1回程度の開催にとどまるものであり、継続的に開催された場所はなく、外国若しくは特定の地域の需要者の間で「ROAD TO ULTRA」が広く知られていたとはいい難いものである。
また、外国における「ROAD TO ULTRA」のポスターの掲示部数、掲示場所、掲示時期等の事実は、具体的に把握することができず、当該イベントが外国の需要者の間に広く認識されていたと認めることもできない。
さらに、「ROAD TO ULTRA」に係る請求人のウェブサイトが外国の需要者の間でどの程度閲覧されたかを示す具体的な証拠の提出はないものである。
してみれば、引用各商標がポスターや請求人ウェブサイトに表示されているとしても、これらが、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして外国の需要者の間に広く知られているものであるということはできない。
ウ 請求人の主張について
請求人は「請求人が開催する『UMF』は、世界最大かつ最も成功を収めているエレクトロニック・ダンス・ミュージック(EDM)ブランドとしてだけでなく、世界で最も国際的で世界最大級のフェスティバルブランドとしても認識されるに至っている。」等と述べ、そのプレパーティーである「ROAD TO ULTRA」を表示する引用各商標も周知著名である旨主張しているが、「ROAD TO ULTRA」が「UMF」のプレパーティーのイべント名であるとしても、両イベントの認知度が同等であることを認めるに足りる証左はなく、そのことのみをもって直ちに周知著名であるということはできないものであり、引用各商標の周知著名性については、上記のように判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。
エ まとめ
以上のとおり、引用各商標は、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国の需要者の間で広く認識されているものということはできない。
2 商標法第4条第1項第10号該当性について
引用各商標は、上記1のとおり、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、いずれも需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
そうすると、本件商標と引用各商標が類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用各商標の周知著名性について
引用各商標は、上記1のとおり、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、いずれも需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
(2)本件商標と引用各商標との類似性の程度について
ア 本件商標と引用商標1の類似性の程度について
本件商標及び引用商標1は、上記第1及び第2の1のとおり、いずれも「ROAD TO ULTRA」の欧文字で構成されており、外観において類似し、各構成文字に相応して生じる「ロードトゥーウルトラ」の称呼を同一とすることから、両商標の類似性の程度は高いものである。
イ 本件商標と引用商標2の類似性の程度について
本件商標は、上記第1のとおり、「ROAD TO ULTRA」の欧文字を横書きした構成よりなるのに対し、引用商標2は、別掲1ないし別掲4のとおり、上段に小さく表した「ROAD TO」の欧文字と、下段に上段の文字よりも大きく書した「ULTRA」の欧文字で構成されており、外観が相違するとしても、各構成文字に相応して生じる「ロードトゥーウルトラ」の称呼を同一とすることから、両商標の類似性の程度は高いものである。
(3)ハウスマークか否かについて、
引用各商標は、請求人が開催する音楽イベントの名称を表示するものであり、請求人自身を表すハウスマークではない。
(4)役務の関連性、需要者の共通性について
本件商標の無効請求役務は、請求人の業務に係る音楽イベントの提供とは、提供の手段、目的又は場所等が一致するとはいえず、両者の取引者及び需要者も共通にするとはいえないことから、両者の関連性は高いとはいえないものである。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、引用各商標は、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができず、また、請求人のハウスマークともいえないものであって、かつ、無効請求役務において、請求人の業務に係る音楽イベントとの関連性及び需要者の共通性が高いとは認められないものである。
してみると、本件商標と引用各商標の類似性の程度が高いとしても、本件商標に接する取引者・需要者が、引用各商標を想起又は連想することはないというべきであるから、本件商標は、これをその指定役務中、無効請求役務について使用しても、該役務が請求人又はこれと組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、役務の出所について混同を生ずるおそれはない。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第19号該当性について
本号は、「他人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であつて、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)をもつて使用をするもの(前各号に掲げるものを除く。)」と規定されている。
そうすると、引用各商標は、上記のとおり、他人(請求人)の業務に係る音楽イベントを表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていたものと認められないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号を適用するための要件を欠くものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号所定の他の要件を判断するまでもなく、同号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第7号該当性について
請求人は、引用各商標が日本国内及び外国において周知著名であることを前提に、被請求人は、「商品化・広告ライセンシング事業」等、高い法意識や注意レベルが必要な事業を主たる業務とするものであって、その事業において知り得た請求人の引用各商標と類似する商標を登録出願したものであり、本件商標は、何らかの不正な意図をもって、被請求人によって剽窃的に出願され、登録を受けたものであることが強く推認され、本件商標の出願の経緯は社会的相当性を欠くものである旨主張している。
しかしながら、上記1のとおり、引用各商標は、請求人の業務に係る音楽イベントを表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国及び外国における需要者の間に広く認識されていたということはできないものである。
してみれば、本件商標が無効請求役務に使用された場合、請求人の業務に係る役務を表示するものとして周知著名な引用各商標の出所表示機能が稀釈化されるとはいえないものであり、被請求人によって剽窃的に出願され、登録を受けたものであることが強く推認され、本件商標の出願の経緯は社会的相当性を欠くものであるということはできない。
また、請求人提出の証拠からは、本件商標を不正な意図をもって使用し、請求人に経済的及び精神的損害を与える等の事実や本件商標をその指定役務について使用することが、社会一般道徳及び国際信義に反するものとみるべき事情も見当たらない。
しかも、請求人は、引用各商標の使用開始に当たって、その商標を自ら登録出願する機会は十分にあったというべきであって、自ら登録出願しなかった責めを被請求人に求めるべき事情を見いだすこともできないものである。
その他、本件商標は、それ自体何らきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるものでなく、また、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
6 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号のいずれにも該当するものでなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲1(引用商標2の1 色彩は甲第3号証参照:2013年 日本開催)


別掲2(引用商標2の2 色彩は甲第4号証参照:2015年 シンガポール開催)


別掲3(引用商標2の3 色彩は甲第4号証参照:2015年 フィリピン開催)


別掲4(引用商標2の4 色彩は甲第5号証参照:2015年 プエルトリコ開催)



審理終結日 2020-03-06 
結審通知日 2020-03-10 
審決日 2020-03-30 
出願番号 商願2016-108425(T2016-108425) 
審決分類 T 1 12・ 222- Y (W35)
T 1 12・ 271- Y (W35)
T 1 12・ 22- Y (W35)
T 1 12・ 25- Y (W35)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 冨澤 美加
鈴木 雅也
登録日 2017-03-10 
登録番号 商標登録第5931031号(T5931031) 
商標の称呼 ロードトゥーウルトラ、ロードトゥー、ウルトラ 
代理人 名古屋国際特許業務法人 
代理人 伊東 忠彦 
代理人 伊東 忠重 
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